父はミュンヘン五輪レスリング日本代表の山本郁榮、弟は総合格闘家の山本“KID”徳郁、妹は女子レスリング世界王者の山本聖子、息子はレスリング世界ジュニア王者の山本アーセン。幼少時からレスリングの英才教育を受け、13歳にして第1回全日本女子選手権優勝。全日本4連覇を達成すると、91年には17歳で世界選手権を制し史上最年少優勝の快挙を成し遂げた。

94年・95年には世界選手権連覇。結婚や出産などを機に現役を引退するも、11年6月に再び現役復帰を宣言。拠点をカナダに移し、カナダ代表での五輪出場を目指していたが、諸々の手続きが間に合わず断念した。新たなチャレンジとしてRIZINでのMMAデビューを決意し、16年9月のRIZIN.2でいきなりシュートボクシングの絶対女王・RENAと対戦。デビュー戦とは思えない動きを見せるも、ニンジャチョークによる一本負けでMMAの洗礼を受け、16年大晦日にはアンディ・ウィンの前に敗れ、MMA2連敗。しかし17年7月のRIZIN.6ではキャシー・ロブから念願の初勝利を挙げた。

その勢いを駆って女子スーパーアトム級GP1回戦にエントリー。アイリーン・リベラと対戦するも、一本負けを喫してしまった。その後、練習環境を沖縄へ移して、心機一転。ベースのレスリングとMMAの技術の融合させた新たな戦闘スタイルで臨んだ18年7月のRIZIN.11で石岡沙織との“闘う母”対決を制し、9月のRIZIN.13では、16年大晦日に黒星をつけられたアンディ・ウィンとのリマッチを制して連勝を飾り、この試合の約2週間前に他界した弟・山本“KID”徳郁へ勝利を捧げた。3大会連続参戦となった大晦日でも長野美香を圧倒して判定勝利。18年を無敗で駆け抜けた。

19年6月のRIZIN.16では2017女子トーナメント王者の浅倉カンナを判定で破るが、10月のRIZIN.19で初代ROAD FCアトム級王者のハム・ソヒに強烈なパウンドを浴びせられTKO負けを喫し、RIZIN女子スーパーアトム級ベルトへの挑戦権を逃した。敗戦後のインタビューではすぐにトレーニングをしたいと語り、再起戦へ前向きな姿勢を見せている。