RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!
※見所解説は随時更新いたします。
試合順
第15試合 RIZIN WORLD GP2022 スーパーアトム級トーナメント 1回戦/伊澤星花 vs. ラーラ・フォントーラ
RIZIN MMAトーナメントルール:5分 3R(49.0kg)
伊澤星花 vs. ラーラ・フォントーラ
グラップリング力|精神力|グラウンドコントロール|フィジカル
グラップリング力|柔術|アグレッシブ|極め力
見所解説
自ら開催を望んだ女子グランプリがワールドグランプリに格上げされ与えられたRIZIN現役王者の伊澤。このグランプリで自らの強さを証明する姿勢とモチベーションはより一層上がった状態で一回戦に臨む。対するラーラはブラジリアン柔術を使いこなすブラジルの超新星。極めが強く、全ての一本勝ちを腕十字でタップを奪ってきている。共に寝技で真価を発揮するスタイルでとにかく運動量が多い。アグレッシブな寝技を信条とする両者のスピーディーな展開に期待。
そんなグラップラー対決における勝負の鍵は打撃になる。打撃で実力差が出れば劣勢な選手は寝技に持ち込まざる得なくなり、攻撃パターンも限られ動きが読みやすくなる。両者打撃でアドバンテージを取りたい。そして両者下になっても武器を持っているためテイクダウンを恐れずに思い切りの良い打撃を打つ事ができる。そのため予想外な試合展開になる可能性も高い。
真夏の祭典のメインイベントで、格闘技の女神はどちらかの無敗記録を奪う事になる。その結果と内容に期待してその時を待とう。
第14試合 RIZIN WORLD GP2022 スーパーアトム級トーナメント 1回戦/浜崎朱加 vs. ジェシカ・アギラー
見所解説
スーパーアトム級グランプリ一回戦の中で最もドラマティックなマッチアップ。年齢、プロ試合数、活動期間、くぐってきた激戦、藤井惠さんなどと共通点の多すぎる両者。2011年に戦うはずだった両者が震災により機会を失い11年という時を経てさいたまスーパーアリーナでついに拳を交える事になる。
共に経験豊富なオールラウンダーで文句なしに世界トップレベルの競技者だ。格闘家として常に進化し続ける浜崎に対して、進化する格闘技の最先端に常に身を置いてきたアギラー。スタンドの技術や駆け引きではアギラーが有利、組んでから倒すバリエーションの多さは浜崎、寝技の状態では共に運動量が豊富で一本を狙う両者の戦いは消耗戦必須。
勝負の鍵はスタミナとペース配分になるだろう。スタンドでの駆け引き、技術の交錯、ギアを上げるタイミングなど細かい部分まで楽しめる一戦だ。そこに、ここに至るまでの両者の歩みやストーリーを加えたら人一倍楽しめる事間違いなし。11年前から動くことのなかった対戦時計が15分だけ動くことを許されたこの時間を心ゆくまで堪能したい。
第13試合 /所英男 vs. 神龍誠
見所解説
ベテランvs若手の構図。プロ68戦目を迎える所はありとあらゆる状況と相手と戦い抜いてきた歴戦の雄。膠着せず常に動き回って一本を狙いに行くスタイルで数々の名勝負、名場面を演出してきた。対する神龍はプロ15戦を迎える新世代を代表するMMAスタイルを貫くアスリート。トータルバランスが良く、どのような状況でも自分の得意な試合展開に持っていく器用さを持つ。
抜群の安定感、フィジカルとスタミナを持つ22歳に対して44歳ベテランは真っ向勝負をせずにいかに虚をつく展開に持っていく事ができるかが勝負の鍵になる。飛ぶ鳥を落とす勢いのMMAエリートに対して総合格闘技の酸いも甘いも知り尽くした所がどのような展開を作り、どのように攻略するのか。はたまた怖いもの知らずの神龍が目の前に立ちはだかるベテランをものともせずに大空へと羽ばたいていくのか。
第12試合 /ジョニー・ケース vs. 武田光司
見所解説
RIZINライト級レギュラー参戦選手による日米対決。ケースは持ち前のレスリング力にボクシング力を加えた万能型ファイター。武田はレスリング力にスタミナと爆発力を足したオールラウンダー。両者ともに黒星からの再起戦になる。ケースはコロナ渦でボクシング力の強化に取り組み打撃戦も厭わない上、相手の寝技にも対処できるレスリング力を持つ。武田は組んでから持ち味を発揮する為、いかにして距離を潰すかが一つ目の鍵になる。
ケースはロープやコーナーを背負わないようにリングを丸く使い、武田は斜めに歩きケースの動線を削る。歪(いびつ)な円が行き場を失った時に試合が新たな展開を迎える。両者レスリング出身という事もありマットに背中をつける事を本能的に嫌うため、下になった者は精神的にもダメージを負う事となる。そのためクリンチの状態での攻防が非常に重要になってくる。このせめぎ合いを制する事ができれば様々な部分で試合を有利に進める事ができるだろう。
打撃の攻防、寝技の攻防も間違いなく見所だが、この両者が行うクリンチの中での攻防からも目が離せない。
【試合中止】第11試合 /三浦孝太 vs. フェリペ“キングハンター”マソーニ
三浦孝太が、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたため欠場、および第11試合 /三浦孝太 vs. フェリペ“キングハンター”マソーニの試合が中止となりました。
第10試合 RIZIN WORLD GP2022 スーパーアトム級トーナメント 1回戦/浅倉カンナ vs. パク・シウ
見所解説
初代グランプリ優勝者の浅倉が前人未到のグランプリ2連覇を目指して参戦する。一回戦の相手パクは初代グランプリ準優勝者のRENAからすでに白星を勝ち取っており、一回戦で前回優勝者を下す事で一気に優勝候補筆頭に躍り出たい。粘り強いタックルとグラウンドコントロール力で数々の強敵を制してきた浅倉は自分のスタイルを貫けば勝てるパターンを確立し、心身ともに合致した時のパフォーマンスは申し分ない。パクは倒せる打撃とスピードを兼ねそろえたストライカーで自分の得意分野で試合をするための武器をすべて備えている。
勝負の鍵は浅倉のタックル攻撃力とパクのタックル防御力、どちらが強いのかという“矛盾(ほこたて)対決”にある。試合中にこの攻防が何度も行われる展開になり、その攻防の勝率が高い方が有利に試合を進める事ができるだろう。浅倉有利の場合はそのまま次の展開に続きパク有利の場合は瞬時に反撃に移り攻守が入れ替わる。格闘技の聖地で行われる総合格闘技“矛盾対決”を制してベスト4に駒を進めるのはどちらだ。
第9試合 RIZIN WORLD GP2022 スーパーアトム級トーナメント 1回戦/RENA vs. アナスタシア・スヴェッキスカ
RIZIN MMAトーナメントルール:5分 3R(49.0kg)
RENA vs. アナスタシア・スヴェッキスカ
打撃|経験 |タックル対策 |勝負勘
総合力|グラップリング力|極め力|可能性
見所解説
第一回女子グランプリ準優勝者RENAが悲願の優勝を目指して一回戦からウクライナのアマチュア世界王者スヴェッキスカと激突する。RENAは打撃においては元々のバックボーンもあり、グランプリ参戦選手の中では頭ひとつ抜ける技術を持っている。スヴェッキスカはMMAから格闘技を始めるがグラップリング力が際立ち極めが強い。
アトム級の選手にしては体格が大きいスヴェッキスカの身長とリーチ差を、RENAがどのように攻略するかが勝負の流れを大きく変える。RENAのテイクダウン力とグラウンドでの対処のレベルは高く、グラップラー相手にも自分の得意な展開で勝負する事が出来る。年ごとに競技レベルが目に見えて向上している世界アマチュア選手権の優勝者の実力が如何なるものか、祖国のために戦う理由のあるスヴェッキスカに対し、RENAは次の挑戦のため、そして日本のトッププロとしてアマチュア上がりの選手には絶対に負けられない。攻防のやり取りはもちろん、両者の試合にかける気持ちを理解して見ると尚、面白い試合だ。
第8試合 /関根“シュレック”秀樹 vs. スダリオ剛
RIZIN MMAルール:5分 3R(120.0kg)
関根“シュレック”秀樹 vs. スダリオ剛
グラップリング | パワー | スープレックス | 精神力
身体能力 | フィジカル | 対応力 | 精神力
見所解説
RIZINヘビー級史上、最高に見応えのあるストーリー性を持つ一戦だ。総合格闘技転向後、自らの意思とは裏腹にプロレスラー相手に試合経験を積んできたスダリオ。プロレスラーとしての強さを証明するためにRIZINのリングに立ち続ける関根。同階級のシビサイ頌真に逆転負けを喫したスダリオと、逆転勝ちを納めた関根。紙面の格闘技ジャンケンでこの試合を語るのであれば関根有利、ただしそうもいかないのが格闘技の魅力であり、若手選手の成長スピードである。
再び渡米し、海外の強豪相手のスパーリングで自信をつけたスダリオが齢48にして4連勝中の関根に対してどのような攻撃を繰り出すのか。勝負の鍵は打撃にある。関根の粘り強さと寝技はここ一番という場面で真価を発揮するが打撃で苦戦する傾向もある。関根のこのような部分をスダリオがどのように捉え、どのような作戦を立ててくるのかが興味深い。
リングの上に立つ者としてそれぞれ違う強さを求める者同士がどのような試合をさいたまスーパーアリーナで見せてくれるのか。
第7試合 /元谷友貴 vs. 太田忍
見所解説
RIZIN旗揚げから参戦し続けバンタム級の門番的な役割を担う、プロ通算41戦目を迎える元谷が、プロ4戦目の太田を迎え撃つ。太田は直近の試合で元修斗環太平洋王者の祖根を持ち前のレスリング力と圧倒的な対応力で一蹴し、今回RIZINバンタム級最前線に殴り込みをかける。元谷は長年、日本バンタム級/フライ級のトップ戦線で戦い続ける職人肌のファイターで、試合経験がものをいう流れの中から試合を決める技を多数保持する。
経験と技のベテラン元谷か、フィジカルとパワーのオリンピックアスリート太田か。勝負の鍵となるのは元谷の戦術になるだろう。試合経験で圧倒的に上回る元谷の方が様々なシチュエーションを予想しながら事前の作戦を立てる事ができるが、太田が強さを発揮する限られたシチュエーションは避けて行きたい。太田は元谷の作戦にハマらずに自分の得意なパターンに持っていきたい。
経験が勝るのかパワーが勝るのか、この先に続くオリンピックアスリートの道筋を太田が切り開くのか、元谷が格闘技の厳しさを突きつけるのか。
第6試合 /関鉄矢 vs. 中原由貴
対戦カード変更のお知らせ
当初、中原由貴と対戦を予定しておりました佐々木憂流迦は、新型コロナウイルス感染による体調不良により欠場となりました。そのため対戦カードが「関鉄矢 vs. 中原由貴」へ変更となりました。
第5試合 /マルコス・ヨシオ・ソウザ vs. 阿部大治
RIZIN MMAルール:5分 3R(80.0kg)
マルコス・ヨシオ・ソウザ vs. 阿部大治
柔術 | 寝技バリエーション | 極め | MMAセンス
打撃パワー|打撃|アグレッシブ|経験
見所解説
RIZIN中重量級の一戦。マルコスはRIZINで飛ぶ鳥を落とす勢いのボンサイ柔術の棟梁(とうりょう)的立ち位置で、前回の試合では打撃による衝撃的なTKO勝利を飾り、その武器は柔術だけでは無い事を証明した。阿部はRIZINデビュー戦こそ落としたものの、適正体重に戻してから組みのグラップラーに完封勝利しそのポテンシャルの高さを見せた。
柔道とボクシングをバックボーンと持つ阿部はマルコスの柔術スタイルとどのように向き合うのか。両者の強みの特性上クリンチを含めたスタンド状態は阿部のテリトリー、グラウンドはマルコスのテリトリーという構図になるだろう。試合に勝つためには互いに自分のテリトリーで試合をしなければならないが、勝負は必ずスタンドから始まるためマルコスがグラウンドの展開に持っていけるかが勝負の行方を大きく変える鍵になる。真夏の陣取り合戦を制してRIZIN中重量級を牽引していくのはどっちだ。
第4試合 /ヴガール・ケラモフ vs. 山本空良
見所解説
白川の負傷欠場を受けて急遽白羽の矢が立った山本が2試合連続となる国際戦を行う。初の国際戦ではアグォンの穴のない攻めに苦戦しながらもダメージを与え、寝技の展開でも見せ場を作るなど自分の良さを出しながらRIZINの門番的相手に納得の勝利を飾った。ケラモフは前戦で強豪・中島太一相手に“打・投・極”全てを見せる圧巻のパフォーマンスを見せ、RIZINフェザー級タイトル戦線に絡む為の説得力のある試合をみせた。
勝負の鍵となるのは打撃の攻防もさながら、寝技になった時に山本がケラモフの「圧」に対してどのように対処するのかどうかだ。ケラモフの身体の強さとテイクダウン力、そしてキープ力は相手のペースを掌握する。山本はそのリズムを如何に崩し、不協和音の中から活路を見出すのか。日本人には無いパワーとフィジカルを兼ね揃え、目の前に立つものを駆逐するケラモフを山本はどのように受け、流し、攻撃に転ずるのか。常に上を見続ける山本のプロ意識の高さがここで爆発するのか、それともアゼルバイジャンの雷が全てを行動不能にするのか。
対戦カード変更のお知らせ
当初ヴガール・ケラモフと対戦を予定しておりました白川陸斗は、練習中に腕の上腕二頭筋腱断裂をしドクターストップがかかったため欠場となりました。そのため対戦カードが「ヴガール・ケラモフ vs. 山本空良」へ変更となりました。
第3試合 /龍聖 vs. 魁志
第2試合 /笠原弘希 vs. 石月祐作
第1試合 /YUSHI vs. 覇留樹
見所解説
わずか2戦で名物キャラとなったYUSHI。そのカリスマ的ビジュアルとパフォーマンスに加えファイターとしての技術が加わってきている。対する覇留樹はYUSHIと同じ背景を持ち、同じ道を歩もうとさいたまスーパーアリーナのリングに上がる。
両者キックボクシングの経歴を持ち、魅せる試合を信条とする為、この試合は盛り上がる事間違いなし。技術よりも魅せて盛り上げて真夏の祭典をぶち上げてもらいたい。会場入りから一挙手一投足目が離せない両者、全てを奪って派手に輝くのはどっちだ。
【試合中止】井上直樹 vs. 瀧澤謙太
井上直樹が練習中に怪我をし左膝の半月板損傷で全治6~8週間の診断を受けドクターストップとなった為、井上の欠場および井上直樹vs.瀧澤謙太の試合は中止となりました。