試合順
第11試合/フェザー級タイトルマッチ 斎藤裕 vs. 牛久絢太郎
見所解説
RIZINフェザー級王者・斎藤の初防衛戦の相手は、DEEPフェザー級王者の牛久だ。牛久は柔道のバックボーンを活かした組みの強さ、そして抜群のコントロール力で試合を支配する事ができる強さを持つ。ファイトIQと任務遂行能力は国内フェザー級においてはトップレベルで、一度主導権を握ると相手に決してペースを譲らない。斎藤も挑戦者に似てクレバーな戦い方をするスタイルだが、熱い戦い方も使い分けられる器用さを持つ。安定した試合運びで平常運転する牛久と強弱を踏み分け、メリハリのある戦い方ができる斎藤。
序盤はスローな展開から右肩上がりにヒートアップする試合に期待。牛久の変わらないペースを斎藤がどのように崩すのか、はたまた牛久が変化をつけて自ら仕掛けてくるのか、斎藤にとっても牛久にとっても「次」につながる大切な一戦は激闘になる事間違いなし。
第10試合/スペシャルワンマッチ 浅倉カンナ vs. 大島沙緒里
見所解説
RIZIN15戦目を迎える浅倉が、プロ9戦目にしてRIZIN初参戦の大島を迎え撃つ。浅倉はレスリング力を活かしたしつこいタックルとグラウンドのキープ力に加え、打撃の技術も高くなってきている。大島は柔道をバックボーンに持ち、組んでからの足技が豊富でグラウンドに持っていく為の引き出しが多い。試合決定率が高く、流れの中でしっかりと一本が取れる極めの強さをもったファイターだ。
勝負の鍵は身長が低く、リーチの短い大島がどのように浅倉の懐に入るのか、入れるのか。3連勝中で勢いに乗る大島はここで金星を上げてRIZINスーパーアトム級に新風を巻き起こしたいが、打撃に力を入れた事で戦い方の幅が増えた浅倉の動きにも注目だ。
第9試合/スペシャルワンマッチ スダリオ剛 vs. SAINT
見所解説
スダリオの復帰戦は現在無敗の軍人SAINTになる。SAINTはその身体から生み出されるパワーと体重を拳にうまく伝える事に長けており、パンチが当たれば誰でも倒すような破壊力を持ったファイターで、決して下がらずに序盤から圧力をかけてくる。そんな特攻型の相手に対しスダリオは格闘技初の敗戦の反省点を活かしどのように戦うのか。注目する点はスダリオがどのように成長しているのか、渡米して数々の強豪に揉まれて得てきたものを試合で見せる事ができるか。
勝負の鍵は前に出るもの同士、どちらが試合の中で熱くならずによりクレバーに戦う冷静さを持つ事ができるか。よりMMAの戦いをした選手が有利に試合を運ぶことができる。激しい力のぶつかり合いはもちろん、要所要所で必要な細かなテクニックにも注目して観戦したい一戦だ。
第8試合/スペシャルワンマッチ 金原正徳 vs. 芦田崇宏
見所解説
日本格闘技界を牽引してきた金原が、盛り上がるRIZINフェザー級の誘惑に耐えられず階級を上げてリングに戻ってくる。相手は約1年ぶりの試合となる芦田だ。両選手ともに総合力が高く、経験も豊富で試合運びも上手いバランスの取れた格闘家だ。金原はフェザー級に階級を上げた事で減量苦が軽減され、より試合に集中する事ができる事によるパフォーマンス向上が期待される。芦田はRIZINに対して胸に一物を抱き、この試合を通して痛烈なメッセージを伝えようとモチベーションは高い。
どんな展開でも勝負できる両者だが、打撃のスキルが高く、KO勝利も多い両者はまずは打撃で様子を見る事になるだろう。勝負の鍵はどちらが先に変化をつけるのか、どちらの山が先に動くのか。ベテラン同士ならではの極上の駆け引きを楽しみたい。
第7試合/スペシャルワンマッチ 阿部大治 vs. アキラ
見所解説
両者RIZIN初出場ながらライト級を大いにかき回すポテンシャルを秘めた、日本人ライト級ハードパンチャー同士のマッチアップだ。阿部はウェルター級から体重を落とし、初めてのライト級での試合となる。対するアキラは2連続KO勝利中で波に乗っている。タイミングと精度で当てていく阿部の繊細な打撃に対して、アキラは質量のある拳を腕ごと振り回して触れるものを全て薙ぎ倒す剛腕。そんな両者の拳が交錯したら何も起きない訳が無い。軽快なステップを踏み、出入りしながら打撃を繰り出す阿部に対しプレッシャーの塊と化しジリジリ前進してくるアキラ。体格もさながら全てにおいて対照的な両者が交わる時、RIZINのライト級は間違いなく揺れる事となる。
勝負の鍵を握るのは階級落としてくる阿部のコンディション。未知の領域への挑戦でパワー、スタミナにどのような影響を与えるのか、それをアキラはどのように迎え撃つのか。外国人選手が呼べない今のRIZINライト級王座挑戦権争いに食い込むようなパフォーマンスに期待したい。
第6試合/スペシャルワンマッチ 中村大介 vs. 新居すぐる
見所解説
激動のRIZINフェザー級に新たな風を巻き起こす初参戦同士の試合が組まれた。中村はこの試合でプロ52戦目を迎えるベテランで国内外、大小の大会で戦ってきた。その経験を活かして41歳となった今でも最前線で活躍し続けている。対する新居もプロ23戦目を迎え国内外の大会で結果を出してきた。流れの中で常に一本を狙いにいく中村と、柔道のバックボーンを持ちながらも撃ち合いを好む新居の戦いは打撃の展開も寝技の展開も多く見られる動きの多い試合になる。
撃ち合い上等の新居は組まれても身体の強さと組みの技術で対応ができる為、体重を乗せた打撃をくり出してくる。強振する相手の懐に潜り込んでテイクダウンをし、動きが止まらなければスクランブルの中で中村は一本を取りに行きたい。どちらも自らチャンスを作り出してそれをものにしていかなければならない、課題の詰まった試合になる。
第5試合/スペシャルワンマッチ 白川陸斗 vs. 山本琢也
見所解説
RIZIN4戦目となる白川に、満を辞してRIZIN初参戦となるGRACHAN2階級王者の山本が挑む。山本はレスリングで鍛えたフィジカルの強さと組み力が突出しており、グラウンド状態で上から放たれるパウンドはジャックハンマーを彷彿させる回転力と威力を持つ。白川は打撃技術とディフェンス力が格段にアップし、パンチのスピードと精度でも分があるため、打撃の応酬になれば山本より有利に試合を運ぶ事ができる。
勝負の鍵は組みの展開になった時の白川の対応力と、リングの免疫がない山本がどのように対処するのか。白川は組まれる事を避けて打撃の距離で戦いたい。山本は打撃の展開から組んで殴る展開を作りたい。両者の意向がはっきりと分かれる状態からどのような動き、そして変化が見られるのか。両選手とも各攻防の際で気を抜いてはいけない。
第4試合/スペシャルワンマッチ 吉成名高 vs. 石川直樹
見所解説
RIZIN肘ありキックルールで、日本が誇る吉成と仕事人石川が横浜の地で対決する。試合体重が53.5kgと吉成が階級を上げて戦う形となる。初めての階級で、経験豊富な石川に対してどのような戦いをするのか、そして石川がどのように体格差を活かして戦うのか、ハイレベルな駆け引きと攻防が期待される。肘とクリンチが認められた特別ルールでムエタイを熟知した両者の今までにないような試合展開が見られ、今までのキックボクシングルールには見られなかった立技の新たな魅力を見せてくれるだろう。
両者ともにディフェンスに長け、クリーンヒットをもらわない中、どのような種を蒔き、タイミングで攻めていくのか、そして肘を使うタイミングとその技術がどこで出るのかが注目の一戦だ。
第3試合/スペシャルワンマッチ 中村優作 vs. 伊藤裕樹
見所解説
プロ26戦目35歳の中村と、プロ11戦目24歳の伊藤。新旧フライ級ストライカー同士の勝負は死闘になる事間違いなし。ここは意地でも負けられない中村と、ここで実力者を食ってのし上がろうと鼻息の荒い伊藤。中村はステップを活かした前後左右の動きと素早く飛び込みながら放つ打撃が持ち味なのに対し、伊藤は遠距離から放つ左ストレートと近距離で放つ様々な角度をつけたシャープな打撃が持ち味。両者ともにグラウンド力を持ち、どのような試合展開でも強さを発揮する事ができる。
両者切れるような打撃が持ち味なのでスタンド状態におけるタイミングと精度が重要になる。打撃に固執せずにより幅広い戦い方を仕掛けた方が勝負を有利に進める事ができる。フライ級特有のスピードとストライカー同士特有の緊張感が感じられる好勝負に期待。
第2試合/スペシャルワンマッチ 伊藤盛一郎 vs. 橋本薫汰
見所解説
横浜で数々の名勝負を演出してきた伊藤が、NEXUSフライ級王者の橋本を迎え撃つ。RIZIN初参戦となる現役大学生の橋本は幼少の頃よりMMAを習い、長いリーチを利用した遠距離の打撃とタイミングの良いテイクダウンを駆使して戦うまとまったファイトスタイル。伊藤は鋭い打撃から流れるような寝技、スクランブルの中から勝機を見出す激闘型のファイトスタイル。
勝負の鍵はグラウンドになった時に動きが止まるか流れるか。ファイトIQが高くじっくりポジションをキープしながら堅実な寝技をする橋本に対して伊藤はポジションのリスクを負ってでも一本を極めにいく寝技を信条としている。動き続けたい伊藤に対して動きを止めて場を支配したい橋本の水と油とも言える寝技の相性が、どのような試合展開を作り出すのか。
第1試合/スペシャルワンマッチ 奥脇竜哉 vs. 老沼隆斗
見所解説
ムエタイの本場・タイで数々の結果を残してきた奥脇と、国内で輝かしい成績と結果を残し、ムエタイキラーの指導を受けてきた老沼の対戦。生粋のムエタイスタイルの奥脇に対して空手をベースにキックボクシングとムエタイを融合させたスタイルを持つ老沼。肩書きと功績で見ると奥脇に分があるがそこを老沼は超えて立技51kgを牽引していきたい。絶対的な距離感を持ち自分のペースを組み立てていく奥脇と戦う距離に変化をつけながら戦う老沼。パンチの距離、蹴りの距離、目まぐるしく変わる両者の距離に注目したい。
齢21にして盤石のスタイルを築き上げつつある奥脇に対して老沼の変化をつけた攻撃が功を奏するか、それとも仇となるのか。経験豊富な若手選手同士が演出するハイレベルな試合から目を離してはいけない。
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