RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!
試合順
第9試合/牛久絢太郎 vs. 朝倉未来
見所解説
元フェザー級王者・牛久と、16ヶ月ぶりに総合の試合に復帰する朝倉による注目の一戦。総合力に長け、勝つ為の戦略を徹底的に遂行する牛久と対戦相手を徹底的に分析して必勝のレールに相手を乗せる朝倉の試合はチェスマッチのような頭脳戦になる。一つのミスが命取りになる息を呑むような攻防がリピートされる展開になるだろう。
勝負の鍵を握るのは忍耐力と対応力。両者ペースを譲らずに我慢の展開が続いた際、作戦変更するか否かの判断が迫られ、その選択結果次第で試合の行先が大きく変わる。また朝倉は16ヶ月ぶりの総合の試合という事もあり、その間選手としてどのように成長しているのか、どんな武器を新しく装備したのかなど底が見えない。その未知の部分がある朝倉に対して牛久がどのような作戦を立て、どのように対応していくのか、そこも一つの見所になる。
応援する選手に感情移入すればするほどメンタルジェットコースターの乗り心地も激しくなるこの一戦は混沌のフェザー級をどんな領域に連れていくのか。
第8試合/斎藤裕 vs. 平本蓮
見所解説
総合プロ28戦目で元修斗/元RIZIN王者の斎藤が、総合プロ5戦目のルーキー平本を迎え撃つ禁断のマッチメイク。常識的に考えたらありえないマッチメイク。常識的に考えたら斎藤が完封するマッチメイク。でも常識が通用しないRIZINマッチメイク。そして常識を通用させない平本。さまざまな非常識により生まれたこの至極のカードの予想は実に難しい。
全ての要素が高いレベルでまとまっている斎藤の試合予想に対して「順当にいけば...」という言葉を出せなくする平本の存在感と期待感。自身の存在をかけて相手のメッキを剥がしにかかる斎藤。自身の存在をより高みに上げるため相手を踏み台に使おうと試みる平本。勝負の鍵は距離。斎藤は殺傷能力の高い打撃を繰り出す平本と対峙した時、最小限のダメージで収まる試合展開を作りたい。そのためには平本が張る境界線を超えて中に入っていかなければならない。ただしそこにある攻撃の精度は高く速いため、射程圏内の者は全て撃ち落としてくる。遠距離と中距離は平本が支配し、斎藤は近距離と超近距離を制する。斎藤が平本のレーダーを掻い潜って試合を支配して立ち位置を確固たるものにするのか、それとも平本が格上喰いを続行して実力名声共に肥え続けるのか。RIZINファンなら決して目が離せない一戦だ。
第7試合/倉本一真 vs. 太田忍
見所解説
日本のレスリング関係者がこぞって注目する一戦がついに組まれた。共にオリンピックを目指して凌ぎを削ってきたもの同士が競技を変えて再び対戦する。RIZINバンタム級タイトル戦線に絡むため、そしてバックボーン的にも両者には絶対に意地でも負けたくない一戦だ。総合13戦目の倉本に対しこの試合がわずか5戦目になる太田。太田は今までの4戦で末恐ろしいポテンシャルを見せてきており、祖根戦ではフィジカルとパワーで経験を蹂躙した。対する倉本はケージでの試合が豊富でケージ内での自分の武器の使用方法を熟知している。初めてケージの試合に臨む太田と倉本のこの経験の差が試合にどのような影響を及ぼすのか非常に興味深い。
勝負の鍵を握るのは打撃力。両者は相手の強みを承知しているとなると打撃力の勝負になる事が予想される。グレコレスラー同士の対戦では特にスタンドの状態でイニシアチブを取る事ができれば絶対的に有利になる。個人的には打撃戦も見たいが、組んだ時の意地と意地のぶつかり合いとスクランブルが見たい。今まで投げる側だった選手が宙を舞う事があるのか。
第6試合/武田光司 vs. ルイス・グスタボ
見所解説
大晦日の対抗戦でチームRIZINの切込隊長として死闘を繰り広げた武田がRIZINで6戦目の国際戦を迎える。対戦相手はブラジルの特攻隊長グスタボだ。グスタボは2019年ライト級GPベスト4の結果を残しており、試合決定率100%という驚異的な数字を持っている。前進する圧力と荒々しい強打の回転力で相手ごと飲み込むスタイルは台風を彷彿させる。武田は総合的な選手だがその中でもレスリング力とスタミナが突出するファイターだ。
勝負の鍵は武田が台風と化したグスタボの圧とどのように向き合うのかと、グスタボのグラウンド力。試合中に何度もあるであろう武田がグスタボの猛攻を耐えて得意なポジションに持っていった時、グスタボの対処が試合の結果を大きく占う事になる。RIZINでの過去6試合で寝技をほとんどみせていないグスタボのグラウンド力が不気味な要素として一つある興味深い一戦だ。RIZINライト級がこのまま外国人天国になるのか、日本人選手が一矢報いるのか、この一戦で決まる。
第5試合/浅倉カンナ vs. V.V Mei
見所解説
日本女子軽量級のトップファイターとして海外で活躍してきたV.V MeiがRIZINに初参戦。空手と柔術をバックボーンに持つオールラウンダーで、持ち前のスピードとパワーを武器に、タックルからのグラウンドコントロールで相手を制していく。浅倉も同じく粘り強いタックルや、レスリング力で自分の展開に持ち込んでいく。共にタックルからのスクランブルの展開を得意とするが故、スタンドの展開が重要になってくる。
打撃の差し合いで、ペースを掴み先に主導権を握ることが出来ればテイクダウンを織り交ぜながら試合を優位に運ぶ事が出来る。グラウンドでもスピーディでレベルの高いスクランブルの攻防が予想されるが、互いの長所を如何に打ち消し先手を取れるか。女子軽量級の実力者同士として、ここでの勝負の行方が今後のキャリアを大きく左右する。熟練を遮り、RIZIN常連としての威厳を保ちたい浅倉と、世界で凌ぎを削ってきた経験を若手に叩き込み、幸先良いRIZINデビューを飾りたいMei。女同士の意地とプライドを賭けた好勝負に期待したい。
第4試合/RENA vs. クレア・ロペス
見所解説
51kgキャッチウェイトでストライカー対グラップラーの構図になるこの一戦。RENAは女子格界を牽引してきた、日本のツヨカワクイーン。対するロペスは中南米で大きく支持を得ているCombate Globalアトム級2位の実力を持つ。ムエタイをベースに持つがMMAに転向してからはテイクダウンのタイミングに長け、グラウンドでのフィニッシュ能力が光るハングリー精神剥き出しのシングルマザーだ。
試合の鍵はケージの使い方になる。クレアはキャリア全ての試合をケージで戦っており、ケージを使った戦術に長けている。ヘッドコーチのブラッド・ピケットのブレーンもあり今回は周到な作戦を立ててくるだろう。RENAはケージでの試合経験が少なく、唯一の試合は黒星を喫している為、ケージへの対策をどれだけしてきたのかが今回の試合で試される。打撃の展開が続けばRENA有利。ロペスがテイクダウンを取る事ができればロペス。互いに主導権を握るためにも壁際での攻防は絶対に譲れない。ジョシカクの可能性に期待したい。
第3試合/スダリオ剛 vs. ロッキー・マルティネス
RIZIN MMAルール:5分3R(120.0kg)
スダリオ剛 vs. ロッキー・マルティネス
身体能力 | フィジカル | 格闘技センス | 精神力
打撃|ボクシング技術|総合力|パワー
見所解説
RIZINヘビー級の一戦。昨年大晦日に痛恨の敗北を喫したスダリオの復帰戦には日本のファンに馴染みのあるマルティネスが選ばれた。マルティネスはレスリングをベースに持つが打撃の打ち合いを好む好戦的なスタイルを持ち、スダリオが目指す世界の舞台も経験している。体格とパワーはスダリオ、経験と総合力はマルティネス。
勝負の鍵を握るのはファイトIQになる。どんな攻撃でも当たれば一撃必殺になるヘビー級では自分の得意な試合展開を相手に押し付けるクレバーさがより求められる。両者ともに前進によるプレッシャーを勝利への糸口にする為、試合直後にケージ中央をどちらが取るのかも見所の一つだ。マルティネスは打撃とタックルを混ぜてくる為スダリオのグラップリング力が試される試合になるだろう。
「ヘビー級にはヘビー級の戦い方がある」というTKの言葉を念頭に置きながら観戦するとより一層楽しめる事間違いなし。RIZINヘビー級で見られる非日常を堪能したい。
※TK…高阪剛
第2試合/金原正徳 vs. 山本空良
見所解説
齢22歳にしてRIZIN茨の道を爆進する山本に更なる試練。日本軽量級若手選手たちの前に高く聳え立ち続ける"日本人キラー"金原だ。この試合がプロ49戦目になる金原は国内外トップ団体で世界トップレベルの選手たちと凌ぎを削ってきた経験豊富なベテラン選手。対する山本はRIZINに参戦してからは強豪たち相手に戦い、経験から学び確実に力をつけてきている期待の若手選手。
勝負の鍵を握るのはペース配分。40歳の金原が22歳の山本のペースについていけるのか、そもそもついていく気がないのか。事前の作戦内容と試合中の対応力が勝負の流れを大きく変える。どっしりとした存在感で相手を徐々に飲み込んでいく金原と、自ら動いて流れの中から活路を見出すスタイルの山本。グラウンドの展開になった時、山本の流れを金原が堰き止める事ができるのかも注目すべき一つの要素だ。
匠のMMAかMMAの麒麟児か。ベテランと若手が共演するMMA劇場を余すところなく堪能したい。どちらが勝ってもRIZINフェザー級は揺れ、上位陣には嫌な選手が上がってくる事になる。RIZINフェザー級の物語は次章へ続く。
第1試合/雑賀“ヤン坊”達也 vs. アリ・アブドゥルカリコフ
RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
雑賀“ヤン坊”達也 vs. アリ・アブドゥルカリコフ
打撃力|打撃パワー|試合作り
打撃 | 打撃スピード | 当て勘 | パウンド | 総合力
見所解説
負傷したケースに代わり急遽、雑賀が代役に名乗り出て成立したこの一戦。アリは散打をバックボーンに持つ生粋のストライカーで、多彩な蹴りと回転の早い打撃コンビネーションを得意とする。対する雑賀はFighting NEXUSやパンクラスなどの国内団体で持ち前のアグレッシブネスさと強い打撃力で数々の死闘を勝ち抜いてきた。勝敗関係なく試合決定率100%漢がロシアの散打王者と対峙するという魅力がたっぷりと詰まった一戦だ。
勝負の鍵は距離。アリは蹴りの距離。雑賀はパンチの距離。クリンチの距離が不確定要素の部分であり、ここの塹壕(ざんごう)をかけた争いに勝利したものには近距離を支配するという特権が与えられる。ストライカーの両者だが前戦では共にコテコテのグラップラーを当てたれ、持ち味を封じられて苦杯を喫している。今回のストライカー同士のマッチアップは両者絶対に負けられない意地と誇りをかけた戦いになる事は間違いない。自分の持ち味を最大限に発揮し、RIZINライト級打撃部門で枠を勝ち取るのはどちらのストライカーか。血湧き肉躍る感覚を体感せよ。
アリ・アブドゥルカリコフと対戦を予定していたジョニー・ケースが練習中の怪我(右膝の半月板損傷、前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、内側側副靭帯断裂、脛骨亀裂骨折)により全治6ヶ月の診断を受けドクターストップとなった為、ケースが欠場、対戦カードは雑賀“ヤン坊”達也 vs. アリ・アブドゥルカリコフに変更となりました。
【試合中止】カルリ・ギブレイン vs. 上田幹雄
カルリ・ギブレインの出国手続きに不備があり、ブラジルから出国できなくなってしまった為、この試合は中止となりました。
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