RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!
試合順
第10試合/ヴガール・ケラモフ vs. 鈴木千裕
見所解説
RIZIN初の海外大会でこれまた初となるケージでのタイトルマッチ。母国アゼルバイジャンの英雄ケラモフが、自国民の前でタイトル初防衛に臨む。挑戦者は今年最大のアップセットを起こし、その勢いのまま首都バクーに乗り込んでくる鈴木だ。鈴木はキックボクシングで培った打撃のキレとパワーを最大の武器とするストライカー。対する王者ケラモフはフィジカルの強さを活かしたグラップリングを中心に試合を組み立てるパワーファイターだ。ストライカー対グラップラーというマッチアップでケラモフは寝技勝負、鈴木は打撃勝負に持ち込みたい。
勝負の鍵は、際の攻防にある。組み際、離れ際、攻防の流れが変わる瞬間を制することができれば試合を有利に進めることができる。ケラモフはタックルに入るパターンを増やしたい。鈴木はタックルの入り際を狙ってカウンターを当てたい。一瞬のタイミングを狙う者同士の対峙は緊張感漂う物になること間違いなし。日本にベルトを取り戻したい鈴木と、絶対にベルトを防衛するという断固たる決意を持つケラモフによるベルト争奪戦を制するのはどちらか。
第9試合/トフィック・ムサエフ vs. 武田光司
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)
トフィック・ムサエフ vs. 武田光司
試合決定率 | 総合力 | フィジカル | パウンド
レスリング | フィジカル | グランドコントロール | スープレックス
見所解説
2019年ライト級グランプリ覇者のムサエフに、武田がバクーに乗り込んで挑戦する形となったこの一戦。ムサエフは打撃力に秀でたオールラウンダーなのに対し武田は組んでから持ち味が出るグラップラー。武田は体力にものを言わせて相手を消耗してから後半勝負。ムサエフは初っ端から圧力をかけ倒しに来るスタイル。互いに勝負をかける時間帯が異なる為、武田は勝負が長くなればなるほど勝機が上がる。
そうなると勝負の鍵はケージレスリングになる。金網際の攻防で武田得意のクラッチが組み辛くなる為、ムサエフはすぐに距離を取って打撃の距離で戦いたい。武田は突き放すムサエフに食らい付きたい。勝負の展開はムサエフが打撃の距離を制し、そこを武田が掻い潜って組んでからの消耗戦を仕掛ける。その繰り返しの中でムサエフが打撃で仕留めるのか、限られたチャンスを武田が活かしてムサエフを失速させる事ができるのか。自国の英雄に対して立ち向かう武田の勇姿にアゼルバイジャンのファンの心は動かされるのか。言語の壁を超える魂のファイトに期待したい。
第8試合/ナリマン・アバソフ vs. アリ・アブドゥルカリコフ
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)
ナリマン・アバソフ vs. アリ・アブドゥルカリコフ
グラップリング|フィジカル|プレッシャー|グラウンドコントロール|総合力
打撃 | 打撃スピード | 当て勘 | パウンド | 総合力
見所解説
プロ戦績33戦で試合決定率60%超えのアゼルバイジャンの雄、アバソフが満を持してRIZINに参戦する。その記念すべきデビュー戦を迎えるのはロシアの打撃王アブドゥルカリコフだ。アバソフはどっしりとした構えからジリジリ距離を詰めて重いパンチを強振するスタイルで、状況に合わせてレスリングを組み込む器用さを持つオールラウンダー。アブドゥルカリコフは早いフットワークと打撃のコンビネーションで試合を組み立てていくストライカー。両者ともに事前の戦略は立てず、試合中に方針を決めていく。普段のRIZINではみられない展開の変わり様、緊張感に期待。
アバソフはステップの距離が短い為、正面と近距離での破壊力は抜群に高いが、フットワークが軽快な相手に苦戦する傾向があるので相手の軽快なフットワークをどの様に封じるのかが勝負の鍵になる。逆にアブドゥルカリコフはフットワークを駆使して自分の試合を組み立てたい。RIZINではなかなか見られない無計画で試合に臨む強豪外国人同士による至極の潰し合いは会場をも巻き込む雰囲気を演出する事だろう。
第7試合/メイマン・マメドフ vs. フェリット・ギョクテペ
RIZIN MMAルール:5分 3R(60.0kg)
メイマン・マメドフ vs. フェリット・ギョクテペ
メイマン・マメドフ vs. ジャスティン・スコッギンスの試合は、健康上の理由でドクターストップにより欠場、代わりにフェリット・ギョクテペがメイマン・マメドフの対戦相手となりました。
第6試合/トゥラル・ラギモフ vs. キム・ギョンピョ
見所解説
わずか3分半のRIZINデビュー戦を経てそのままRIZIN初の海外大会に招聘された実力者・キムが迎え撃つのは地元の雄、アゼルバイジャン第四の男・ラギモフだ。ケラモフ、ムサエフ、マメドフの盟友として日々汗を流している経験豊富なベテランファイターだ。ラギモフは前に出ながら左右のフックの強振しつつ、レベルチェンジにも反応する体幹の強さを持つ。対するキムは長いリーチで距離を測り相手の打撃に合わせたタックルをしてから自分の展開を作っていくスタイルだ。両者共にフィジカルが強く打撃でも寝技でも勝負を決める技術を持つ。
この勝負の鍵を握るのはスタミナ消費になる。キムはスタミナを程よく使いながら最終的には寝技勝負がしたい。ラギモフは打撃勝負しつつ寝技に対応するスタイルだ。グラップリングの過程で積極的に攻める側と受けに徹する側だと消費エネルギー量も変わってくる。ベテランの技が光るのか、挑戦し続ける新鋭の勢いが勝るのか。RIZINライト級戦線に新風を巻き起こせるか。
第5試合/アナスタシア・スヴェッキスカ vs. ファリダ・アブドゥエバ
RIZIN MMAルール:5分 3R(51.0kg)
アナスタシア・スヴェッキスカ vs. ファリダ・アブドゥエバ
総合力|グラップリング力|極め力|可能性
打撃|プレッシャー|アグレッシブ
見所解説
RIZINスーパーアトム級ワールドGPに出場し、その名前と実力を知らしめたスヴェッキスカが3度目のRIZIN参戦にして初勝利を狙う。RIZIN初となるキルギス出身のアブドゥエバはキックボクシングをベースとするストライカーだ。今大会最年少のアブドゥエバはプロ3戦目ながらアマチュアでの試合経験も多く、倒せる打撃力と当て勘を持っている。スヴェッキスカはRENA戦で見せた打撃力、そして伊澤戦で見せたグラップリング力を見ても未だ幻想は高く、ここで真の実力を見せたい。
試合の鍵は、引き出しの多さになる。打撃のスピードとインサイドワークではアブドゥエバ、グラップリング技術はスヴェッキスカ。アブドゥエバのグラウンドが未知数だがスヴェッキスカに一日の長がある事は間違いない。次世代を牽引していく両者の試合に期待を込めて注目したい。
第4試合/ホアレス・ディア vs. イルホム・ノジモフ
見所解説
カメルーン人ファイターのディアは柔道をバックボーンに持つも、打撃でプレッシャーをかける好戦的なスタイルを持つ。ノジモフはパンチと蹴りのバリエーションが多彩なソリッドストライカー。長いリーチを駆使して遠距離からの打撃、距離を詰めてくる相手を的確なジャブで落ち落として近づけさせない。
遠距離ではノジモフ、近距離はディア。直線的な動きの多いディアの圧に対して勝負の鍵はノジモフのジャブになる。これを攻略できないとディアは攻め手に欠けてしまう。インファイターさながらジャブを掻い潜って自分の距離を作っていきたいディアは常に相手を下がらせたいが、ノジモフはそうはさせじと前蹴りとジャブで距離を確保しにくる。RIZIN初の海外大会で注目のアンダーカードの一戦は、日本国内のフェザー級の選手たちにどの様に映るのか。
第3試合/イリヤール・アスカノフ vs. ヴラディスラヴ・ルドニエフ
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)
イリヤール・アスカノフ vs. ヴラディスラヴ・ルドニエフ
シングルレッグ|グラウンドコントロール|パウンド|スタミナ
コマンドサンボ|左ストレート|リストコントロール|総合力
見所解説
カザフスタンとウクライナのグラップラー同士による一戦。アスカノフはリードハンドである左手の打撃で相手の距離をコントロールしつつ必殺のシングルレッグから寝技に持っていくスタイルで、一度グラウンドに持ち込んだら圧倒的粘着質で相手に立つ事を許さない強力なグラウンドコントロール力を持ち、これを続けられるスタミナを持ち合わせている。対するルドニエフは幼少の頃よりコマンドサンボに打ち込み欧州、そして世界の選手権で優勝を重ねてきたコマンドサンボファイター。サウスポーの構えから繰り出される左ストレートは重く、セットアップがしっかりしているので良く当たる。勝負の展開としてはルドニエフが打撃でプレッシャーをかけアスカノフがタックルを試みる。
試合の鍵は、喧嘩四つで対峙した時にアスカノフ得意のシングルレッグが入りやすいという事実がどの様に生きてくるのか、そしてグラウンド勝負になった時にRIZINルールを使用する選手が出てくるのか。見どころポイントが分かりやすい一戦に期待。
第2試合/クエンティン・ドミンゴス vs. ショータ・ベトレミドゥゼ
RIZIN MMAルール:5分3R(120.0kg)
クエンティン・ドミンゴス vs. ショータ・ベトレミドゥゼ
アグレッシブ|ハードパンチャー|フィニッシュ率
アグレッシブ|ハードパンチャー|フィニッシュ率
見所解説
見た目もファイトスタイルもインパクトのあるヘビー級同士による潰し合いとなるこの一戦。見た目もファイトスタイルもド派手な両者は以前、拳を交えた事がある。その時はドミンゴスの負傷によりベトレミドゥゼが勝利。終始寝技に固執したベトレミドゥゼと、そこを牽制し打撃勝負を望んだドミンゴス。
打撃勝負だとドミンゴス、寝技勝負だとベトレミドゥゼ。今回はRIZINルールでの再戦ということもあり、RIZIN独自のルールに対してモチベーションを抱いている両者。このルールの違いがこの再戦の展開をどの様に変えるのか、この事も念頭に入れながら楽しみたい一戦だ。
第1試合/ハサン・メジエフ vs. コンスタンティン・メルクロフ
RIZIN MMAルール:5分3R(93.0kg)
ハサン・メジエフ vs. コンスタンティン・メルクロフ
フィジカル|グラップリング|決定率|パウンド
フィジカル|打撃力|アグレッシブ|パウンド
見所解説
リハーズ・ビギスに続き無敗のラトビア人のハサン・メジエフがRIZINの舞台に上がる。メジエフは柔道のバックボーンを最大限の使い、寝技の展開になった時から持ち味を発揮するグラップラー。コントロール力とパウンドの強さが光る。コンスタンティン・メルクロフはヒョードルに憧れるカザフスタンからの刺客で、ファイトスタイルはアグレッシブで常にフィニッシュを狙いにいく姿勢を持っている。プロ戦績こそ少ないがアマチュアで培った総合力と経験をどの様に使ってくるのか。メジエフは打撃をせずに組みにくる事が予想される為、初っ端のコンタクトに注目だ。
勝負の鍵は組んだ時のフィジカル、そして技術の差がどこまであるのか。このファーストコンタクトが勝負の行方を占うと言っても過言ではない。大会の内容を決める第一試合は、完全決着に期待。
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