RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!
試合順
第9試合/ルイス・グスタボ vs. 堀江圭功
見所解説
RIZINライト級トップ戦線。ストライカー同士による“暴風”対決。ジャブを丁寧に打つのか、大きいのをぶん回すのか。試合前の武器庫にはさまざまな鈍器がある。どの武器を選択するのか。堀江はライト級デビュー戦で強豪相手にフィジカル負けせず、スタミナ切れせずに戦い切れる事を証明し、関鉄矢、中田大貴戦とは違うスタイルの違いによって戦い方を分けて対応する器用さも見せた。対するグスタボは怪我に悩まされたが復帰後も順調に勝ち星を上げている。近距離では二人ともストライカーとして組みにくる相手を攻略した経験がある。
注目すべき点はジャブ。グスタボは右を当てるための左。堀江は右を活かすための左。両者踏み込みながら打つ右の圧が凄まじく、この右を当てる為に両選手左をうまく使いたい。フットワークでは堀江が大きなステップに対しグスタボが軽く踏む程度。グスタボが前進して堀江が円を描き、堀江の円がポストにぶつかる時に両者の武器が放たれる。グスタボの前進を堀江は精度の高いカウンターで止める事ができるのか。点で戦わず線で戦いたいマッチアップ。
第8試合/摩嶋一整 vs. 今成正和
見所解説
RIZIN LANDMARK 4で組まれたが実現しなかった幻のマッチアップが、紆余曲折を経て16ヶ月越しに佐賀で実現する。言わずと知れた名グラップラー同士による壮絶な潰し合いはどのようなものになるのか。摩嶋は昨年注目された横山とのグラップラー対決では、トップポジションを維持し柔術黒帯に技をかけさせる隙を与えずに完勝した。対する今成はRIZIN LANDMARK 4で現王者・鈴木と対戦して以来の公式戦だ。ブランクがあるとはいえ、技のキレは衰えていない。
足関十段の創造する世界でしか自分の持ち味を活かせない摩嶋の、覚悟が現れる試合。今成は動きを止められないように常にスクランブルを仕掛けながら攻守逆転を狙い、常に一手先を考えて動く。試合が動けば今成のチャンス、試合を止めれば摩嶋のチャンス。目線を変えると面白いコントラストのあるマッチアップ。身体の下で暴れる妖怪を抑えながら肘で切り刻みたい摩嶋が任務を遂行してRIZINフェザー級トップ戦線に躍り出るのか、それに今成が待ったをかけるのか、緊張感あふれる寝技の展開に期待したい。
ヴガール・ケラモフ vs. 摩嶋一整の試合は、ヴガール・ケラモフが来日することが不可能となったため欠場、代わりに今成正和が摩嶋一整の対戦相手となりました。
第7試合/矢地祐介 vs. 白川陸斗
見所解説
キム・ギョンピョの怪我により組まれた一戦。調整期間も含めて白川がライト級に上げて実現したこの試合はパンチに重きをおく白川が、総合的に隙の無い試合をする矢地をどのように攻略するのかという形になる。ファイトスタイル、フィジカルと体格差を考慮すると矢地は組みの展開に持ち込みたい。白川は矢地の展開は避けたい為、距離感が大切な試合になる。白川は右構えから左ジャブで、矢地は左構えから右ジャブ距離を取る。互いに大砲をどのように当てるのか、フットワークとセットアップにも注目したい。
構えも距離設定も違う両者がペースを掴む為には序盤の駆け引きが大事になってくるので、1ラウンド目の距離設定が注目すべきところ。白星先行の矢地はこのまま勝ち続けてベルトを目指す為にも良い勝ち方がしたい。対する白川もライト級でのスクランブル発進ではあるが、怪我などで周りから遅れてしまった分を一気に取り戻す為にもインパクトのある試合をしたい。ストライカーからトータルファイターになった矢地が、昔のお祭り男らしい戦いを求める白川に対してどのような返事を用意してあるのか。
矢地祐介 vs. キム・ギョンピョの試合は、キム・ギョンピョが怪我のため欠場、代わりに白川陸斗が矢地祐介の対戦相手となりました。
第6試合/大島沙緒里 vs. クレア・ロペス
見所解説
元王者・浜崎の負傷欠場によって組まれたこの一戦。大島はDEEPアトム級王座から陥落したものの、運動量の多さと極めの強さは階級トップクラスを誇る。元王者クラスの相手と組み直され険しい道を歩むロペスもまたフィニッシュ率が高く、フィジカルとメンタルの強さが際立つ。スピードと寝技での引き出しの多さでは大島、パワーとフィジカルではロペスという典型的な日本人vs.外国人の構図になる。
両者共にフィニッシュが多く、特に1ラウンドでのフィニッシュが多い。サブミッションが得意な大島は身体が滑らない早い時間でまだ力のある状態のロペスに勝負を仕掛けるのか、それともパワー型のロペスの体力が減ってくる後半に勝負を仕掛けるのかが一つの戦略の鍵になる。ロペスはRIZINデビュー戦で後半失速しながらも3ラウンド終了間際で一本を極めきる強さを見せた。
勝負の鍵として精神力に注目したい。両者共に相手の事を深く研究する時間は無かった。大島はどんなメンタルで試合に臨むのか。先に見えている目標をより強く求めたものが競り勝つ試合になる。
浜崎朱加 vs. クレア・ロペスの試合は、浜崎朱加が左尺骨骨幹部骨折で全治5か月となり試合が不可能となったため欠場、代わりに大島沙緒里がクレア・ロペスの対戦相手となりました。
第5試合/芦田崇宏 vs. 鈴木博昭
見所解説
RIZINフェザー級ワンマッチ。6度目の参戦となる芦田と7度目の参戦となる鈴木。MMAファイターvs.シュートボクサーという構図のこの一戦は、芦田の対応力が勝負の流れを決める要素となる。
芦田は総合力が高く相手の苦手な部分で勝負できる事が最大の強みだ。鈴木はシュートボクシング時代は前進する圧力と組みの強さで勝ち星を重ねてきたが総合に転向してからタックルを警戒するMMA寄りの打撃にシフトして来ている。ボンサイ柔術で寝技の技術を学んでいるとはいえ、テイクダウンされたら不利な状況は変わらない。鈴木は可能な限り芦田の仕掛けてくるであろうテイクダウンに対応し、倒されてもすぐに立つなどして自分の土俵で戦いたい。芦田は打撃のスペシャリストとの正面衝突を避ける為に相手の土俵は避けて相手の不得意な所で戦いたい。目まぐるしく変わる攻防の中で相手の心理を読み、動く先にどんな罠を仕掛けるのか。その道のプロ同士による仕掛け合いに注目したい。
第4試合/阿部大治 vs. 押忍マン洸太
見所解説
ストライカー対決。ボクシングと柔道の基礎がある阿部と、アマ修、アウトサイダーからくる押忍マン。6度目のRIZIN参戦となる阿部は7つのフィニッシュが全て打撃によるもので、突出した打撃の技術と破壊力がある。対するは当て勘の良さと気持ちで手を出し続ける押忍マン。その完全決着スタイルの試合にハズレはなく、プロキャリア8戦で一度も判定に勝敗を委ねた事が無いという数字がその派手なファイトスタイルを裏付けている。
ストライカー同士による対戦は互いに持ち味を相殺しグラップリング勝負になる場合があるが、互いにストライカーを謳っている者同士、ストライカーのプライドを守るか、総合格闘家として勝ちに行くのか、勝負の中での勝負にも注目したい。両者共に直線的な動きの出入りが多く、遠めの間合いから仕掛ける事を好む為、下がりながら当てる、飛び込んでくる相手に対してのカウンターなどのタイミングや技術が要される緊張感のある試合になる。
第3試合/瀧澤謙太 vs. 野瀬翔平
見所解説
20代対決。RIZIN9線目の瀧澤がRIZINデビューする福岡の野瀬を迎え撃つこの一戦は、ストライカーvs.シューターという構図になる。野瀬は柔道のバックボーンを持ちアマチュア修斗無敗で全国制覇し、フィニッシュ率80%を超える26歳。空手ベースの瀧澤は2021年に行われたRIZINバンタム級グランプリ3位の実績を持つが、それ以降勝ち星からは遠ざかっている。
打撃戦を維持したい遠距離のストライカー瀧澤に対して、シューター野瀬がどんな打撃とテイクダウンを混ぜて崩していくのかになる。志が高く自身の実力を広く知らせる為にも野瀬はRIZINで実績を残している瀧澤を仕留めたい。対する瀧澤は2024年一発目の試合を何がなんでも勝利で飾り連敗を脱出したい。ここでの勝利はどちらにとっても大きな意味のある勝利となる。
第2試合/伊藤裕樹 vs. 上田将年
見所解説
RIZIN常連の伊藤裕樹とRIZIN初参戦のベテラン上田将年によるフライ級の一戦。伊藤は得意のボクシングで試合を優位に進める事ができる2連勝中のストライカー。対する上田は長い手足で相手をコントロールしジリジリと体力を削るベテラングラップラー。上田は175cmとフライ級としては身長が高く打撃は伸びがあるため、インファイトの伊藤にとって最適な距離を掴むのに厄介な存在だ。
勝負の鍵はテイクダウンの攻防になる。ストライカーの伊藤を寝かせたい上田は距離を詰めてテイクダウンを狙う。対する伊藤それを防ぎながらも上田の懐に入り得意のボクシングで一発を狙いたい。伊藤は昨年レスラー相手に苦戦しつつも勝ちをもぎ取る強さを見せたが、それが今回老獪なグラップラー相手にどのように活きるのか。ベテランを踏み台しにしてRIZINフライ級王座に近づきたい伊藤か、これまでの経験を活かし狡猾に伊藤攻略を図る上田か。2024年以降のフライ級戦線が熱い。
第1試合/寺田匠 vs. 冨永武聖
OPENING FIGHT 第5試合/RYOGA vs. 堺龍平
RYOGA vs. 持田哲兵の試合は、持田哲兵が怪我により欠場、代わりに堺龍平がRYOGAの対戦相手となりました。
OPENING FIGHT 第4試合/八尋大輝 vs. 荒木雄登
OPENING FIGHT 第3試合/REITO BRAVELY vs.古村匡平
OPENING FIGHT
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(62.5kg)
REITO BRAVELY vs. 古村匡平
OPENING FIGHT 第2試合/般若HASHIMOTO vs. 力斗
OPENING FIGHT
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(62.5kg)
般若HASHIMOTO vs. 力斗
OPENING FIGHT 第1試合/石郷慶人 vs. 片島聡志
【試合中止】トゥラル・ラギモフ vs. 田中半蔵
トゥラル・ラギモフ vs. 田中半蔵の試合は、トゥラル・ラギモフが来日することが不可能となったため欠場。また田中半蔵が右腓腹筋損傷で全治4週間となり試合が不可能となったため欠場。よって両者欠場のためこの試合は中止となりました。この試合をご期待いただいたファンの方々には謹んでお詫び申し上げます。