5月6日(土)に有明アリーナにて開催されたRIZIN.42の出場選手たちの試合後インタビューを公開!

朝倉海「最高の勝ち方ができたし、今日は本当に楽しかった」

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朝倉海 試合後インタビュー / RIZIN.42

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ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。

 めちゃくちゃ嬉しいですね、最高の勝ち方ができたし、1年5ヶ月ぶりの試合で、ずっと怪我でできなかったので、今日は本当に楽しかったです。

ーーKO勝利でワーっと観客が沸いていた声を久しぶりに聞いてどう思いましたか?

 やっぱ格闘技って最高だなって思いましたしメインだし絶対僕がKOで盛り上げるっていう、会場を盛り上げるという思いで戦ったので、それができてよかったです。

ーー元谷選手は、試合前のイメージと違う部分はありましたか。

 イメージ通りでしたけど、四つの組み力がかなり強かった印象です。

ーー膝は狙っていたのですか?

 狙ってたし、感覚的に「ああ、今膝入りそうだな」というので打ちました。

ーー今回勝利して7月にアーチュレッタ選手とのタイトルマッチが決まりました。今の目標・展望を教えてください。

 アーチュレッタの試合も舞台裏で見ていたのですけど強いし完成されている選手なので、すごく楽しみだし、やっぱりBellatorの選手にRIZINの選手が勝てない現状があるので、絶対僕が倒して世界に舐められないようにしたいなと思います、必ず勝ちます。

ーー13試合あるなかで、KOフィニッシュが多く、そういう中でのメインはメンタルに影響はありましたか?

 いやあ。僕ほとんど寝ててみていなかったですね、試合は。関係なかったです。

ーー直前の試合だけ見ていたのですか?

 直前の試合は見ていましたけどそれ以外はちょくちょく。そんなに見ていなかったです。

ーー2カ月ちょっとでタイトルマッチとなると試合のスパンとしては短いと思いますが、その点はいかがですか?

 最初からそのつもりでいたので全然大丈夫ですし、今回みなさん心配されているかと思うのですけど拳も大丈夫で怪我もなかったので、すぐに練習再開して次の準備を始めたいと思います。

ーーリング上でも”朝倉兄弟がRIZINを盛り上げる”というところはお客さんに伝えたいところでしたか。

 そうですね。それが一番言いたかったですね。兄弟揃ってずっと1年5カ月試合をしていなかったので、久しぶりに2人で復帰するので、「やっぱ俺らいると違うでしょ」というのをみんなに見せたかったですし、まだまだこれからもぼくらが日本の格闘技を盛り上げていくよというのを伝えたかったです。

ーー差し合いや、四つ組みだったり、組み手争い、スタンドバックが長かったと思うのですが、対処に時間を取られたことは、焦りに繋がらなかったですか?

 焦りはなかったですね。元谷選手のプレッシャーがうまくてなかなか抜けられなかったですね。ただ、そこから寝かされるとか、極められる不安は全然なかったので結構休んでいました。体力を回復していました。

ーーその中の膝というのもダメージもフィニッシュの伏線になっているのでしょうか。

 膝と肘を組み際でずっと狙っていました。最後の膝は効いたのがすぐわかったので倒しに行こうと思いました。

ーー海外修行での上積み、引き出しが試合のなかで活きた部分はありましたか?

 たくさんありました。最初2R後半でダウンを取ったと思うのですけどそれも練習してきたコンビネーションでしたし、何個か、あともうちょっとズレてたらKOに繋がったというのも何個かありましたしあとは本当に元谷選手の攻撃に対して用意していた技ももっともっとたくさんあったけど使わずに終わったなという感じでした。

ーー次の試合が対外国人ということで強くして望みたい部分は?

 全部を強くしなきゃいけないなっていうのはありますけど、まあでも自信はあります。あとはフランス人コーチのエリーがセコンドについてくれたのですけど彼からすごく学べることがたくさんあって。まだ出会って間もないですけど、それでもたくさん知らない技術をたくさん教えてもらっていてまだまだたくさん教えてもらって強くなる自信があります。

ーー試合中、笑顔で殴っているのが印象的でした。あの時は何を考えているのですか。

 なんですかね? 本当に楽しくて、今回。怪我なく拳も治った状態で思いっきり試合ができる喜びというか。あとは今まで1年半できなかった悔しさみたいなのを今回やっとぶつけられるな、やっと試合ができるなというか、やっと試合しているというのが、楽しくなっちゃって自然と出てきた笑顔かもしれないです。

ーー膝蹴りのあとに指を差していたのは?

 いやもう、効いたのがわかったので、「効いたでしょ?」と笑って言いました。

ーー今回エリーさん、散打経験のあるコーチ。今回のフィニッシュは未来さんなのか?エリーさんなのか?それともご自身で考えたのか。また彼が散打をやっていたことで参考になったことは?

 フィニッシュはコーナーに詰めて膝を狙うのは兄貴もエリーも言っていて狙ってました。ただあのタイミングは感覚的に今入りそう、今使うべきだという感じで出しました。エリーは打撃のバリエーションがすごく多いのとパンチと蹴りをつなぐコンビネーション顔の位置、体の位置を細かく教えてくれるので、その辺がすごく勉強になっています。

ーーロッカールームでの朝倉未来さんとのやりとりが話題になっているようです。どんなやりとりをされたというのはありますか?

 ロッカールームってどこのことでしょうか?井上選手とアーチュレッタ選手が戦っているときですか?その場面がいつのことかわからないです。

ーーそこに限らず、未来選手とやりとりしたことは?

 この攻撃にはこういうの出そうとか、そういう最終確認だったと思います、多分。具体的にはちょっと覚えていないです。

ーー楽しかったということですが、1年5カ月のブランクの不安は全くなかったですか?

 不安はなかったですね。ただ勝てるという自信があったので不安はなかったですけど、もし負けたらという時の不安はありました。プレッシャーっていうのかな、多少ありました。

ーーそれを打ち消したのはなんですか?

 たくさんの練習と分析と「勝てる」という自信ですね。

ーーアーチュレッタ選手は7月の試合、5Rでやりたい、削り続けたいと。今回の試合の前と同様「深海に引きずりこむ」ということでしたが、この要求はどうですか?

 なんかビビってるんですかね?自信ないんじゃないですか、多分RIZINで5Rやってなかったのでわからないですけど、そう言われれば。榊原さんがそうすると決めればやりますけど、今聞いてビビっているのかと思いました。

ーー3Rで決着する自信がないのかと尋ねましたが、それについては25分間ファンに見せたいそうです。

 僕は多分KOしちゃうので関係ないと思います。

ーーエリーさんの指示は通訳が?あるいは英語だからわかる?

 通訳はいないですね。チーム朝倉で英語が一番わかるのは僕ですので、多分(笑)。

ーーセコンドにいても?(コミュニケーションは問題ない?)

 大体まあまあ中学生くらいの英語はわかるようになりました。エリーと話すくらいの英語は身につきました。

ーーフィニッシュ前の膝蹴りはクリンチの中から相手が差し替えしたところに肘を押し上げて、スペースをあけていましたが、それは朝倉選手が元からなのかエリーコーチが伝授したのか。

 それはまあでも組み際で肘とか膝を狙おうねという話はしていて、行けるタイミングで行きました

ーーバッククリンチの対処も非常に徹底されていました。あれの練習はラスベガスで?それとも最近の練習のなかで?

 自分のなかではあまり対処が良くなかったと思うのですけど、アメリカでもっとテイクダウン能力高い選手とスパーリングをしてレスリングに耐えていたので全然余裕もありました。

ーー今回髪型が赤い髪でファンにも好評ですが、ゲン担ぎで続けますか?

 どうですかね、今回もノリで決めちゃって。一生染めることないかなと思ったのに染めちゃって。今後はわからないですえけどもうすぐ30歳になるのにこんな髪型恥ずかしいので。

ーー未来さんは…

 たしかに最近染めてますね。僕は4年ぶりとかに染めました。皆さんの声を聞いて考えようかと思います。

元谷友貴「(最初の膝が)少し効いてしまって、そこを狙われてしまった」

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元谷友貴 試合後インタビュー / RIZIN.42

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ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。

元谷 そうっすね、すごく悔しいです。

ーー朝倉海選手との試合は以前から望まれていましたが実際に拳を交えてみて、試合前のイメージと違う部分はありましたか。

元谷 だいたいはイメージ通りで、途中までもまあまあ自分の流れも作れた時もあったんで。

ーー朝倉選手の膝が決め手でしたが、元谷選手の今回のプランは?

元谷 プランは本当に、全局面で、っていう気持ちだったので。打撃でも組みでも全部で勝負して行こうと思いました。

ーーその中で朝倉選手の膝は警戒してもらってしまったのか、思いがけずもらってしまったのでしょうか?

元谷 そうですね、少し効いてしまって、そこを狙われてしまった感じです。

ーー試合を終えたばかりですが、今後の展望・目標をお聞かせいただけますか。

元谷 ま……少し休んで、少し考えます。

ーー今日は非常に残念な結果に終わりましたが、ここまで積み上げてきた連勝のプライドが残っているのか、それが砕けてしまったのか、どのように過ごしてきた時間が自分の中に残っていますか?どう受け止めていますか?

元谷 うーん、まあ砕けたと言うより、いいところもあると思うので、でもまあ、そこを出せなかったので……はい、少し考えます。

ーー想定していた朝倉選手の動きと実際に戦ってバックテイクもスタンドバックにもつきつつ足も入れられたけれど完全にバックにはいかなかったり。その中でご自身の想定していたことと予想外なところはありましたか?

元谷 予想外というか、すごく粘り強かったなと思いました。

ーーそれは組み手の部分で?

元谷 組みでいいしのぎ方というか、なかなかいいポジション取らせてもらえなかったので。

ーー際での膝も、想定外というか相手がうまかったですか?

元谷 そうですね、相手が上手かったのだと思います。

井上直樹「やっぱり向こうのほうが一歩上手でした」

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井上直樹 試合後インタビュー / RIZIN.42

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ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。

 

井上 アーチュレッタ選手強かったです、悔しいです

ーーBellator元王者と15分間戦い抜きました。対戦前のイメージと違う部分があったら教えてください。

井上 思ったよりタックルが低かったなというのはありましたね。まあでもタフな試合になるとは思っていたのでそれは想定通りでしたけど、やっぱり向こうのほうが一歩上手でした。

ーーそれは、ご自身的にはアーチュレッタ選手に通用するという手応えはあったのか、通用しないからもっと練習したいというような気持ちなのでしょうか。

井上 もちろん負けているので足りないところは全然あるのですけど。本当に負けて経験することもたくさんあったので、またこれから頑張っていきたいと思います。

ーー試合を終えたばかりですが、今後の目標などを教えていただけますでしょうか。

井上 まあ負けちゃったんで、目標はとりあえずは次の試合しっかり準備して勝つことですかね。

ーー1Rは打撃があたり圧力をかけ上になり有利。1Rで自分がかけることのできた圧力を2R以降に向こうからかけられたのは何か理由がありますか。

井上 ただ単に圧はありましたね。本当に手数が多かったのでその分バックステップしてカウンター狙おうとしていたのですけど、タックル警戒しすぎてパンチをもらったりしちゃったので、そういうことで少しびっくりしちゃった感じはありました。

ーー2Rのダウンシーンですが、2Rに腰を落としたシーンで、井上選手の右が当たっていたと思います。そのあとに右の打ち返しで倒れた。覚えていますか?

井上 はい、覚えてます。

ーーそのことはご自身としてはどうでしたか?

井上 まず自分のパンチが当たったことは、1回ひるんだなという感覚はありました。で、自分が当たったのは、ちょっと、振ってくるパンチなのかな?と思ってガードを上げようと思った時に真っ直ぐ入ってきてそれが当たってダウンぽくなって効いちゃったかなという感じですね。その後すぐに立て直せたので、その後は問題なかったです。

ーーそれ以降は、そのダメージはそんなに引きずってはいないと?

井上 そうですね。

ーーチョークでもニアフィニッシュがあったりしながら、最後に届かなかった点はどこにあったと思いますか?

井上 自分の技術もそうですし、相手のディフェンス力というか。ひとつひとつがうまい感じはありました。

ーー世界トップのアーチュレッタ選手と3Rやりあったことで自信がついた部分はありますか?

井上 自信がついたというよりか、ポジティブに考えれば、いい経験になったというふうには感じています。

ーーこの経験を活かしてすぐ次の試合をやりたいか、弱点が見えたことで、強化に取り組みたいのか、どのように考えていますか?

井上 とりあえずその……ちょっと前にフロリダのキルクリフFCで練習していたので、またそこで練習するか、アーチュレッタ選手にもカリフォルニア来い見たいな感じで言われたので、それも全然いいと思いますし、色々経験してみることが大事かなというふうには今は思っています。

ーーこれは世界の強豪選手にも通用するという手応えがあった部分はありますか?

井上 うーん……、ジャブとか(笑)。ジャブとかは結構入ってたので、そこら辺とか、もうちょっとやりようがあったなって。後から思うのもあれなんですけど、後々そう思いますね。

ーーメインで勝利した朝倉海選手がアーチュレッタ選手と戦いますが、どちらが勝つかの予想あるいは、どうなってほしいという思いはありますか?

井上 うーんまあ、もちろん両方頑張ってほしいですけど。もちろんアーチュレッタ選手は自分に勝っているので、その選手がどんどん上に行ってくれることが希望には当たるのですけど、RIZINとしてタイトルマッチで日本人がRIZINのベルトを守るというのも面白いと思うので、どちらも応援しています。

フアン・アーチュレッタ「ドッグファイトだっただろう?」

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フアン・アーチュレッタ 試合後インタビュー / RIZIN.42

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ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。

アーチュレッタ ドッグファイトだっただろう?今ちょうど話していたんだけど、井上選手は本当に今日戦いをやる気で来ていたって。それは最初に自分達2人がリングに足を踏み入れた瞬間に感じ取ったよ。そして、自分が「戦争になる」と言っていたように、今日自分が掲げていた旗のように両国の歴史を示すかのようなタフな戦いを繰り広げた。それぞれの国の歴史が物語っているように、我々はタフな試合をし、勝利を手にするためには深く深くへと掘り下げていかなければいけない、そういう試合だった。そういうことが起きていた。

ーー井上選手の試合前のイメージに対して、何か驚いたところや想像と違う部分はありましたか。

アーチュレッタ いや、わかっていたことだから、彼は速くて技術も多く、トップポジションがすごく強くうまい選手です。何よりスクランブルのやり方をわかっていることも知っていましたから、そのために準備をしてきました。試合の序盤にかなり彼が力を使ってくることもわかっていたから、それを嵐のように捉えていた。時として、嵐には嵐で対抗することもあるけれど、それをしようとすると、非常に長い夜になる。しかし、嵐の中でしっかりと船に乗った状態にいて嵐を切り抜ければ、その先には陽光が差し込むということをひたすら祈る。それが今日起きていたことで、自分はしっかりとその状態と立ち向かっていました。

ーー次はタイトル戦となりますが、どう考えていますか?

アーチュレッタ この試合については非常に興奮しているし、日本で、たくさんの人々から注目される試合になるでしょうね。とてもエキサイティングな試合になる。彼は爆発力があるフィニッシャーだ。それで……、自分はできれば5Rでやりたい、というのも、もっと深海にひきづりこんで彼を苦しめたい。彼はとても長くて過酷な戦いを強いられるが、タイトルマッチとはそういうものであるべきだろうから、5Rでやるのがいい。楽しみにしています。これから戻って、体をつくってしっかり練習して準備を整え、朝倉選手との対決に戻ってきます。

ーー朝倉選手を「深海に引きずりこみたい」ということですが、今日の彼の試合を見て、これならテイクダウンが容易にできると感じたからでしょうか、それとも彼の今日のパフォーマンスから来たものですか?

アーチュレッタ ああ、実際に見てみると、ドッグファイトの度合いというのか、自分と井上選手がやるのと、朝倉選手とやるのとでは、違いがありますね。正直、今日、自分が井上直樹とやったようなドッグファイトを朝倉海選手がやろうとしたら、おそらく彼はフルラウンド(5R)持ち堪えられません。

ーー今回の試合を前に、日本人のレスラーと練習してきたのですよね?須崎優衣選手と練習した経緯を教えていただけますか?

アーチュレッタ ええ、アメイジングでしたね。ここ日本出身のオリンピック・チャンピオンと練習することができた。たまたまなのですが、僕のトレーニングの一環にレスリングというのは必要なものなんだけど、彼女がInstagramで、「同じ街にいるからお会いしませんか」と、それで彼女のボーイフレンドと一緒に出会うことになって、一緒に練習することになった。その後、彼女から「滞在を伸ばしたい」ということを聞かれて、自分の家で一緒にトレーニングを続けてくれていた。彼女は自分の家族と一緒に過ごして、とっても素晴らしい関係を続けている。彼女は僕のレスリングに間違いなくたくさんの良い指摘をしてくれて、僕の子どもたちにも役立つアドバイスをたくさんしてくれました。それで、自分が日本に来る時には、日本で自分のチームと一緒に練習しましょうね、という話をしていてチーム一丸となって練習した。これってまるで、ホームをずっと離れずにいられるような状態というのか、子どもたちの将来のためにも、この良好な関係を続けて、日本が誇る世界最高のレスラーたちとレスリングをし、そして学ばせてもらうということを続けたいと思っています。

ーー判定結果が伝えられるまでの間、100%確実に自分が勝利していると思いましたか?信じられないほどの攻防をあなたたちは繰り広げていましたけれども。

アーチュレッタ あの時点ではある意味、どちらが勝っていてもいいやと思っていましたね。それだけ、自分はもう自分のハートをリングに置いてきたような感じだったし彼もそうだ。3人のジャッジがどう判断しようとも、自分のパフォーマンスには満足していたし、あのような展開で自分達が試合を繰り広げられたことは幸せだった。それに、残念だけれど、もう少しでフィニッシュできるところまで近づいていたのですができなかった。でも、自分の持つものを全て置いてきたから、自分に求められること全てをやり遂げた気持ちでいました。

ーー普段アメリカでトレーニングしているところと、日本でのトレーニングの大きな違いとは何かという点に興味があるのですが、加えて、7月に試合がありますから、日本で準備をするということもありますか?

アーチュレッタ それは絶対ないです。世界最高のコーチであるティキ・ゴーセンのもとでずっと練習していますから。彼は縁の下の力持ちでいろんなことの指揮系統に立っている。そして基本的に、自分というのは彼の天才的な毎日の指導の賜物なんです。彼は、自分を研ぎ澄ませてくれます。自分は思考が散漫になりがちなので、その全てをまとめあげてくれます。MMAファイターというのはそうやって普段から頭の中がとっ散らかっていていろんなことが起きているような状態です。だから、MMAを自分はやっています。いろんなディシプリンがあって、だけど彼はその全てを磨いてくれる。それ以上の場所はありません。自分はティキと、ポール・ヘレイラに支えられているんです。というのも、彼らは流れが悪くなったときにインターバルの一分間でしっかり自分自身を取り戻させてくれます。今日のことで言えば、2Rに入って圧倒し3Rに入って3Rで勝負を決めるという方向へ導いてくれるのです、そうやって自分は勝利を決めることができました。

ーーリング上のマイクで膝を傷めたというお話をされていましたが、この試合中に負傷したのですか?あるいは試合前に負傷していたのですか?

アーチュレッタ いや、あれは井上選手のいい動きだった、という話ですね。自分がロープ際でテイクダウンに行った時に、彼が後ろから押し返してきて横に倒れる形になったのですが、怪我はしていません。尻もちをつかされてリングを背にして動けない状態になって。1R序盤に劣勢に立たされたことを言いたかったんです。

ーー朝倉海について聞きたいです。試合の一番のポイントはどこになるでしょうか。また5Rやりたいというのは、3Rでははっきりした決着がつかないかもしれないと思っているからでしょうか?

アーチュレッタ まず朝倉選手と対戦するにあたっては、彼を捕らえて、ひたすら5Rに渡って削り続けることが必要だと思っています。そう言うふうに考えていることもあるし、5Rやりたいというのは、自分が常にタイトル戦というのは5Rでやってきましたから、世界タイトルを獲るのに、それは必要なことだと思っているんです。それこそが自分が生きるためにやっていることで、自分の専門性であり、職業としてやっていることだ。自分はかつて世界チャンピオンでしたし、自分がその時よりも劣ることはあってはならない。自分としては25分間戦うことが好きで、もしそうする必要なら25分1ラウンドということでもいい。25分の戦争をしたい、そのために戦いたいと思っているから。自分が不安を感じていることなどはない、それは今夜見せた通り自分は冷酷にガツガツ戦える。全力で戦うべくして、ここに来たし、ファンのために、ファンに与えるものがあるようにと思って戦っています。そして、自分にとってはアリーナをしっかり完売させるような理由が必要です。自分にはここで戦う理由も必要です、しっかりと25分間試合をするところ見せてお金を稼ぐという意識を皆が持ち、25分間ファンを楽しませる必要がある。逆に言うと、今日の井上選手との試合を、もう2R見たいとは思いませんか?ファンのみんなももう2Rあったらもっと攻防を楽しめたと思うのだけど。キーポイントになるのは、彼をドッグファイトに引きずりこめるかどうか。今夜のようにお互いにとって辛い、汚い戦いをするようにすること。それが戦いとしてあるべきものになっていく。自分は打撃をもらっても下がらずに前進するし、テイクダウンされてもすぐに立ち上がる。自分がテイクダウンしたら、相手には立ち上がらせない、今夜のようにだ。それが自分の思う泥試合のようなものです。それが自分のキーですね。

ーー今日の試合はスクランブルは互角で、互いにニアフィニッシュもあったと思います。その中で大きかったのは、2Rにダウンを奪った右ストレートだと思いました。井上直樹の右をもらってすぐの右でした、すぐに打ち返せたのはそんなに井上選手の右が効いていなかったのか、打ち返しを狙っていたことなのか、どのような状況でしたか?

アーチュレッタ いやいやいや、井上選手のパンチはすごいハードでしたよ、顔見て貰えばわかるように痣もできているし、随分と傷だらけになってやられてしまっています。彼は本当によくやったと思っています。自分には5人の兄がいますし自分をぶん殴ってくるコーチもいますから、どんなタイプの攻撃があっても、耐えられるんです。自分が耐えられるとわかってさえいれば、どれだけ強く打たれてもやり続けられるし、やり返せるということで、それが2Rに自分がやり返せたということに繋がっている。そうやって試合を自分のものにできたのだと、思っています。

ーー試合後のマイクで井上直樹に「いつか、チャンピオンになれる」と言っていましたよね?井上選手が、Bellatorのバンタム級のトップ戦線に入ったとして、戦っていける実力だと思いますか?

アーチュレッタ 彼はトップ5には間違いなく入っている。誰とやってもいい試合ができると思う。キム・スーチョル選手にも同じように思ったのだけど、弱点を修正して自信をつけて、井上選手は若いですし、自分としてはまだ彼が若い、ヤング・ストームのうちに捕らえておけてよかったと思いますよ。彼はこの試合を経て成長もするだろし、より強くなって、いつかチャンピオンになる男です。

ーー試合前のインタビューとはスーツが異なりますが、何着日本に持参したのですか?

アーチュレッタ 試合前と今とで2着だけです。桜のスーツと、花と蛇のスーツ。気づいてくれてありがとうございます。とっても嬉しい褒め言葉です。

アーチュレッタ 最後に簡単に、お礼を言わせてください。まずは神に感謝を、そしてマネージャーのティキを始め、この試合を実現してくださった方々へ感謝申し上げます。この試合を盛り上げてくださった全ての方にも、自分をプロモートしてくださった皆さんにも心から感謝しています。

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