5月4日(日)東京ドームにて開催されたRIZIN男祭りの出場選手たちの試合後インタビューを公開!
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ダニー・サバテロ「井上直樹、首を洗って、待っとけ」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
サバテロ 世界のテッペンに立った気分。自分の試合でチャンピオンになれることほど最高なことはない。この感覚は、他の何にも代えられない。しかもエキサイティングな試合内容で勝つのを見せられたのではないかと思ってるし、それこそが俺がここに来た目的だ。俺が契約したこの団体RIZINは、本当に最高のプロモーションで、ものすごくエキサイティングな舞台。俺の目標は、単純RIZINでバンタム級の世界チャンピオンになることだけじゃない。この団体の“顔”になること。そして今夜の勝利は、その目標に向けた確かな一歩になった。対戦相手の太田忍は本当にタフなファイターだと分かってた。彼は日本のレジェンド。そして、俺にとっても伝説的な存在。というのも何年か前、オリンピックで戦っている姿を見てたから。そんな彼の顔をぼこぼこにしたっていうのは素晴らしいこと。試合が終わった今、シノブと彼のチームにはただただリスペクトだ。彼は本当に、とっても素晴らしいファイターで、非常にハイレベルな選手。ともあれ今の自分としてはもう次は、井上選手でも誰でも俺の前に立ちはだかる者に目を向けている。
ーー今回レスリング対決かと思いきやストライキングで攻めたのは、作戦を実行したのでしょうか。
サバテロ ああ、俺のプランは、ただ彼をぶっ倒すことだった。何があっても。正直、特に緻密なゲームプランは意識しなかった。はっきり言って、俺はあらゆる面で他の誰よりも優れていると思ってる。だから試合がグラウンドになっても、自信はあるし、スタンドのままでも、自信がある。
最初から全局面で自分のほうが上だって分かっていた。ただ、この歴史ある東京ドームに向かう道中にこう感じたんだ、「今日はファンにしっかりとショウを届けなきゃいけない」って。だって、RIZINファンは世界一最高だから。それで俺は打撃戦、殴り合いをしたかった。きっとファンも、それを望んでたと思うから。俺たちが2人ともハイレベルなレスラーだってことは誰もが知ってた。でも、もし打撃戦になって、どっちかが失神したら? そうしなくちゃ!って。だから今日は打撃戦になる必要があったんだ。ボコボコにして、TKOかKOで決着をつけること、それが俺の使命だった。
もちろん俺たちはMMAでグラップリングのレベルが高いふたりだから、もし寝技になってたら、俺が極めてたと思う、でも今日は、それ以上にファンに応えたかったから、KOなりTKOでの決着をみんなに届けたいって自らに課していた。
ーー東京ドームの舞台で、リング上から見た景色はいかがでしたか。
サバテロ 人生でこんなに最高な体験をしたのは初めて。あのオープニングセレモニーは、これまで自分の人生経験において関わった中で間違いなく一番素晴らしいものだった。こんなのは、見たことがない!RIZINが作り上げるショウがどれほど素晴らしいか信じられない。どんな世界のスポーツイベントと並べてみてもここまでのショウは他にはない。榊原さんとRIZINという団体がやってることは、すべてが驚異的だ。そしてこれからも、間違いなくすごいことをやってのけるはず、この絶対的なスーパースターである俺が加わったことで。そして俺は、この団体をもっともっと高いレベルに引き上げる役割を担っていきたい。RIZINを世界中の人たちに見てもらいたいから。だって、RIZINこそが一番エキサイティングなショウだから。まだ現実味がないというか、今も興奮が冷めなくて、気持ちはずっと高ぶってる。もう次の試合に集中しようとしてるところなんだ。俺はメンタルで動くタイプだから、次の相手をどう「魅せて倒すか」を考え始めないと。今日の試合はもう過去のこと。ただそれでも今日の大会はあまりに素晴らしかったから、ちゃんと噛みしめて、しっかり味わっておきたいとも、思ってる。
ーー試合後のマイクで井上直樹チャンプの名前を出していましたが、今後の展望・目標はやはりベルトでしょうか。
サバテロ ああ。試合後のマイクは自分にムカつく!だってこの数週間、いやほぼ1ヶ月くらい、俺はジム仲間の(中村)倫也と(堀口)恭司に習って、日本語をせっせと練習してたんだもん。日本語はさっぱりできないけど、試合後の勝利者メッセージとしていくつか文章を話せるようにってすっごいがんばったのに!でも本番では完全にグダグダになっちゃって、自分にイライラしてた。興奮しすぎちゃってアタマ真っ白になっちゃって、何言ったらいいか全然思い出せなくなっちゃったの。今はもう、もちろん思い出せるんだけど、ほんとに悔しい!日本のファンのみんなに日本語で話したかったんだ。俺にはそれを伝える義務があるって感じてた。でも今日は……あまりにも興奮しすぎて無理だった。でも、どこかのタイミングで絶対に日本語で話すよ。それより、今日は井上を呼び出さなきゃならなかった。だってアイツが俺のベルトを持ってる。あれは俺のベルトだ。何度も彼の試合を見てきたし、自分が彼をフィニッシュする姿が見える。きっと最高にエキサイティングな試合になるはず。今は彼がチャンピオンかもしれないけど、次のチャンピオンは俺。俺がぶっ倒して、ベルトを奪い取る。一度手にしたら、もう絶対に手放さない。そのベルトを手にしたら、俺は1272回でももっともっとでも防衛してみせる。俺は対戦相手を仕留めに、ぶっ倒すためにここにやってきた。次は井上直樹だ。すぐにでもやりたい。誰か、今この会場に彼がいるかどうか確認してくれよ、今すぐ戦いたい、なるはやで。もし彼がいるなら、クレベルとその相手のメインイベントが終わった後にでも、俺はやる準備ができてる。今夜、俺は井上直樹とやりたい。

ーー披露していた日本語のフレーズは……
サバテロ 「げんきですか?」は「ワッツアップ?」だよね。あとは、「わたしは、日本が大好きです」「RIZINのチャンピオンになります」……ゴメン、やっぱまだ興奮してるみたい、上手く言えないや。
ーー勝利おめでとうございます。フィニッシュ近くの話で、太田選手が投げたときにサバテロ選手が姿勢を変えて、太田選手が頭から突っ込んでダメージがあったようだった。姿勢を変えたことで意図的にダメージを与えたのでしょうか?
サバテロ ここ数年ずっと言ってきたんだけど、俺にはMMAで誰も見たことのないムーブがいくつかある。それを知ってるのは、アメリカン・トップチームのチームメイトとコーチだけには見せてきた。相手がポジションの主導権を握ったと思って有利になったぞと油断したときに、それを仕掛けるのだけど、ちょっとヒップをずらして、頭をマットに突き刺すように叩きつける。あの瞬間、相手がふらついたのが見えたからすかさず上に行って一気に仕留めた。1、2Rでしっかり削って、頭を“やわらかく”しておいたから、3Rでフィニッシュできると分かってたし、そうできた。俺の打撃に押されて、相手はタックルに来たけど、その瞬間、俺の代名詞「サバテロムーブ」が炸裂した。叩きつけて、一気に顔面にラッシュをかけた。目が飛んで顔に血が滲んでたな。その瞬間、俺はケダモノになった。時々、ケージの中でも外でも、俺は獣になるんだ。だから何って感じだ、だって仕留めなきゃいけないから。今回のは、自分の中でもかなりイケてるフィニッシュのひとつに刻まれた。
ーーマーク・コールマンがリングサイドで大声で応援していましたね。聞こえていましたか?また、励みにはなりましたか?**
サバテロ いや、本当に最高だった。マーク・コールマンやラレイラ、イリーのような人たちが揃おぶみしていて。それだけ歴史的なイベントだということだしめちゃくちゃクールだと思った、リングサイドで、こういうスーパースターたちが目の前で見てくれてるってだけで、自然と気持ちも高まったから。それでマーク・コールマンがリングサイドで応援してくれてたのを見たとき、「見せてやるぞ」って気持ちがさらに湧いた。数日前にホテルでちょっと話す機会があってちょっと話した。ラウンドの合間とか試合中にも、彼にちょっと声かけたし、彼も俺をしっかり応援してくれて、本当に嬉しかった。マーク・コールマンはまちがいなくレジェンドだ。だから最高だった。今回、自分を応援してくれてる人が本当にたくさんいるのを感じた。もちろん、俺のことをとことん嫌う人もいるってわかっているけど、熱狂的に愛してくれる人もいる。それが俺がリングに持ち込むものというのかな。マーク・コールマンみたいなレジェンドが、俺のためにコーナーで叫んでくれているわけだから。でも同時に、別のスター選手が「お前なんか倒されろ!」って叫んでるかもしれない。だけどそれでいい。俺は、良くも悪くも、みんなの感情を引き出したい。RIZINでこれからも、そういう試合をし続けたいと思う。
ーー井上直樹選手へ挑戦する準備ができているということでしたが、いつがいいと思いますか?RIZINは毎夏もビッグイベントがあり、それは7月あたりなのですが、そこはいかがですか。**
サバテロ 7月なんて遅すぎる。俺は今晩、今すぐここで戦いたい。何も気にしない、RIZINの別の試合が進行中なのも分かってるけど、そんな他の奴らは脇にどかして、俺と井上直樹の試合を今すぐ始めてくれ。待たせないでくれよ、待ちくたびれてるんだ。試合が終わってからすでに1時間経ってるんだぞ?どうなってんだ。俺は今すぐ、あいつの顔をボコボコにしたい。7月?それでもいい。でももっと早ければ、もっといい。ただ俺はとにかく速攻でやりたい。だって、あの美しいRIZINのベルトが欲しいんだよ。
ーー今日この会場に井上選手はいないようですが、もしいたら、どんな言葉をかけますか。
サバテロ 言葉なんかかけない。いきなり顔面蹴りだ。そのまま飛びかかってヒジを叩き込みまくる。誰かが止めに入ってもをれを突き飛ばしてまた戻って、ぼこぼこにし続ける。「(日本語で)井上直樹、首を洗って、待っとけ」
ーー外国人選手としてスターになるのは簡単じゃないと思いますが、できると思っていますか。
サバテロ そう、間違いなく俺はスーパースターになると思ってる。それはオーセンティック、つまり自分らしくいることから始まるんだ。多くの選手は日本とか、他の国に行くと、ファンに合わせようとして、自分のスタイルを変えたりするけど、俺は「ダニー・サバテロ」として戦うというだけ。そういうことなんだ。もちろん、日本人にとってのみんなの緑茶みたいな感じで、全員に好かれるわけじゃないって分かってる。俺を嫌う人もいるだろう。ただ、日本のファンに対しては、敬意以外の何ものもない。本当にずっとそう思っているけど日本のファンは格闘技を本当によく理解してる。会場が静かなときというのも、日本のファンのみんなは技術を分析して観てるんだ。だからこそ、そういう人たちのためにすばらしいショウを見せたいと思わされる。だから、俺がここに来たってことは、俺がスーパースターになるってこと。俺みたいな存在は他にいないから。試合はエキサイティングだし、リング外でも面白い存在だ。でもすべては勝利し、リングの中で魅せることができてから始まること。フィニッシュ勝利する、それが俺のスタイル。日本のファンが求めてるのも、そういう本物で、口だけじゃダメなんだ。トラッシュトークする奴は多いけど、勝てなきゃ意味がない。俺は勝つ。だからこそトラッシュトークだってする。なぜなら、俺はこの世界で最もハイレベルなバンタム級ファイターで、世界最高のジム、アメリカン・トップチームで誰よりも努力してる。だから何を言おうが、誰も文句は言えない。井上直樹にはなにもできやしないし、言えないだろ。もし何かしてこようもんなら、チョークスラムかましてサッカーボールキックしてやる。
ーー今後堀口選手に日本語を習って磨きをかけていくつもりですか?
サバテロ もちろん。自分としては、RIZINと契約したのは日本との契約だからこそ、日本の言葉を学ぶ責任があると感じてる。ここは日本だからこの土地の言葉を理解しようとするのは当然のことだと思う。実際、アメリカン・トップチームには、恭司も倫也、金太郎に、(牛久)絢太郎、それから(元谷)友貴と、日本人選手がたくさんいる。だからこそ、言葉を学びたいって思った。この国のファンたちは、もう俺にとって自分の仲間みたいな存在だから、少しでも日本語を話せるようになって、ちゃんとコミュニケーションを取りたい。流暢に話せるようにはならないかもだけど、それでいいんだ。大事なのは、応援してくれる人とも、あるいは俺を嫌ってる人とも、ちゃんと通じ合えること。俺の人生は、戦うこと、煽って感情をぶつけ合うこと、そこに懸けてる。だからこそ、日本語でもトラッシュトークしたい。「井上直樹をチョークスラムしてやる」って、ちゃんと日本語で言えるようになりたい。そうすれば、みんなが俺の言葉をちゃんと理解できるだろ?俺が何者かを、ちゃんと伝えたいんだ。だから、これからも日本語の勉強は続けていくよ。正直言って、超むずい。日本語は本当に難しい言語だ。俺は語学の才能があるわけじゃないけど、努力はする。絶対にもっと上手くなるつもりだ。
太田忍「本当に次チャンスいただけたら、すぐ準備してRIZINの舞台でやり返せたらな」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
太田 すぐやり返したいですね、はい。
ーー映像をリプレイで見る限り、自身で、投げたときに頭をぶつけてしまったのではと解説陣が話していました。
太田 そうです、そのとおりですね。タックル入って落とした時に自分で効いてしまって。それだけじゃないと思うのですけど、1R結構もらって効かされた蓄積があったからだとは思うのですけど。うん、自分で入って、頭打ってしまって「やばい、立て直さなきゃ」と思ったら止められてしまったという感じですね。
ーーサバテロ選手と実際に戦った印象を教えてください。
太田 もっともっと、僕が相手だからかもしれないですけど、もっとレスリングの展開をしかけて、スクランブルの展開が多いっていう印象だったんですけど、今回まあ見ての通り、僕が相手だったからでしょうけど、タックル1回も入ってこなかったし、スクランブルの展開もなくて、思ったてのとちょっと違ったなというのと同時に、やっぱトータル的にできるファイターなんで、しっかり打撃でももらっちゃったし、効かされちゃったし。まあ、僕とやるうえでちゃんと対策組んできたなというふうに思いました。
ーー相手が打撃できたことに対しては、練習していたけれども試合中で立て直せなかったのでしょうか。
太田 1R目に距離設定をミスって相手に好きなことをさせてしまった。で、自分がもらってしまった、っていう。2R目くらいから見えるようになってきたし、まあ立て直せるなと思って3R目に臨んだのですけどね、3Rにタックルも入ってテイクダウン行ったんですけど、そこでミスをしてしまったって感じですね。
ーー試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。
太田 本当にすぐやり返したいので。まあサバテロ選手にすぐリベンジってわけには行かないと思うのですけど、もう1回そこに辿りつくために、すぐ、北海道大会でもいいし、超RIZINでもいいし、本当に次チャンスいただけたらすぐ本当に準備して、ホントに全然怪我もないので、すぐ準備してRIZINの舞台でやり返せたらなと思います。
ーー2Rまでの相手の打撃によるダメージはどのような感じでしたか。
太田 1R目ですよね、メインは。もらってしまって、コーナーで、なってしまったときに、やばいなって、やばいなというか感覚的に、1発めもらったときに、「あ、効いた」とはなったんですけどそこ以外は大丈夫というか、もらってしまっているなという感じで、2R目は見えてきた感じだったのですけど、やっぱ1R目の相手の打撃で効いてしまった感じです。
ーーレスリング時代もタックルや反り投げで自爆してダメージ負ったことはありましたか。
太田 たまにあります。でもMMA始めてからのほうが、タックル入って、頭打ってしまうってことが、たまーにありますね。

ーーそれはやはり、MMAだと打撃が入るからそうなるのでしょうか?
太田 なのか、ちょっと落とし方が悪かったのか、今回、入って持ち上げてしまって、うーん……、落とし方に迷ったというか。チョーク入らられないような落とし方しようと思ったのですけど、ちょっと間違えましたね。
ーーすぐにリベンジしたいとのことでした。たとえば今日の作戦をもうちょっと違うもので臨めば勝てたという手応えは?すぐ再戦して勝てる根拠や自信はありますか。**
太田 今すぐやっても勝てるっていうふうに伝わってしまったなら、負けておいて、相手に失礼かと思うのであれですが、実際スクラウンブルの展開もっと多くあるのかなと思ったんですけど、そんなことなかったので僕がもっとタックル仕掛けてテイクダウン入って、スクランブルの展開で勝れる展開をもっと多くしたら行けたのかなっていうふうには思います。
ーー今日の試合ではタックルには入れなかった?入らなかった?どちらの印象ですか。
太田 まあ「向こうが入ってくると思った、もっと」。全部の試合見ていて、相手が寝技うまい選手だとしてもタックルどんどん仕掛けてくるような選手だったので、試合のなかで一回もタックル仕掛けてくることがないという想定ができなかった。できなかったというか、打撃で来る想定はある程度していたけど、ここまで徹底してくるとは思わなかったんで。そしたら逆に僕がスクラウンブルの展開を仕掛けていけたら良かったかなと思いました。
ーーRIZINのベルトへの想いは消えず、すぐに戦いたいですか。
太田 そうですね、また遠のいちゃったけど。まあでも続けている限りはチャンスがあると思うし、前回元谷選手に負けてもうやる意味ないかなという発言をしちゃったけど、まだまだやれるし、もっと強くなれるし、今回怪我もないので、すぐまた作っていけたらなって言うふうに思います。全然まだまだ諦めてないので。はい。貪欲にベルト目指してやっていきたいと思います。
ーー初めてあのレベルの体格差がある相手と戦ったと思います。距離感をどう感じましたか。
太田 うーん、まあリーチとか身長に関しては、佐藤将光選手だとか瀧澤謙太選手とはやったことがあるので、そこに関しては、うーん。なんとも思わなかったというか、別に長いなとは思わなかったけれども、思った以上に打撃が伸びてくる。そこで距離の設定を1R目間違ってしまった、それで被弾してしまったというのがあるので、体格的な、「大きいな」とか「長いな」っていうのはあまり思わなかったですね。
ーー相手の戻し体重の量も多かったとおもいます、相手の打撃の威力は?
太田 打撃の1発1発の威力っていうのは、まあ強かったのは、実際効いてますから。というよりもタイミングかなと思ってて。僕がカーフのカット狙って打つのを狙って、打つのを狙っていたところにいいストレートもらってしまった、そのタイミングであったり、なんかタイミングがうまかったですね。
ーーテイクダウンを全然してこないということでしたが、1Rの開始1分で彼がパンチ見せてダブルレッグ入って、膝立ちくらいから太田選手が立ち上がって戻したのですけど、それが記憶にないということですか。
太田 ああ。えーと、もっともっと入ってくるかなと思ったっていう。向こうが、僕が効いたところにタックル入って来たって感じじゃないですか。**じゃなくてもっとずっとパンチ見せてタックル、打撃見せてタックルっていうような展開をしてくるかなって思ったっていう。向こうはそこで僕にテイクダウン仕掛けてもテイク取れないなと判断したのだと思うのですけど前の、僕とやる前の試合を見ていたら、テイクダウンを一度、二度防がれたとしてももっと仕掛けてきていた印象があったということですね。
ーー特に記憶がとんだことはなく試合内容はちゃんと覚えているということですね。
太田 そうです、ある程度はそうですね。止まったところも自分がタックル入って持ち上げて、やばいと思ったのも覚えてますし。止められた時に、ああまだできると思った、やばい立て直さなきゃと思ってるときに止められてしまったというのも覚えていますし、記憶がないってことはないですね。どの展開、2R目くらいから自分の攻撃が当たりだしたのも覚えているし、何で効いたのかも覚えているし、多分大丈夫だと思います。
ヒロヤ「本当に長い戦いだったなって感じです」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
ヒロヤ そうっすね……、なんか本当に長い戦いだったなって感じですね、うん……、うん。ホッとしてます。
ーーその「長い」は年末のやりとりからなのか、それとももっと前から?
ヒロヤ 年末からですね、4ヶ月っすね、本当にナメてなかったんで、あれからずっとアイツのことを考えて本当に対ストライカー対策っていうのをずっとずっとずーっとこの4ヶ月やってきたので、本当長かったな、って感じですね。
ーー決まり手となったとき、両腕を押さえた状態で殴るのは作戦だったのでしょうか。
ヒロヤ あれは、本当にちょうど1年前、ビリーとアメリカ修行に初めて行かせてもらったときに、メラブ(・ドバリシビリ)とかそういうファイターたちが得意とするポジションの練習でやった技が今日たまたま出たって感じでしたね。やっぱ、やったことというのは、いろんな対策を本当にしていたんですけど。そこまで行かなかったこともありますけど、やっぱ、やってきたことっていうのは本当に1年後とかに出るんだなと今日の試合で感じましたね。
**ーー入場からすごい大歓声でした。
ヒロヤ たしかに。歓声すごかったですね、あんまり覚えてないですけど、本当に今回は喧嘩っぽい気持ちだったのでもうサッと行って、早くボコボコにして帰ってやろうぐらいの、そういうマインドだったので。すごい広いからなのか、自分が歩いている途中くらいから歓声がすごいなとは確かに思っていましたね。
ーー最後に、宣言通りトロフィーでホームランを打った感想は?
ヒロヤ 本当にこれは東京ドームなんで、しっかりフィニッシュして格闘技のホームランっていうのを本当に打ってやろうと思ったので、すごい気持ちいいですね。
ーー野球経験は?
ヒロヤ ないです!(笑)

ーー試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。
ヒロヤ フライ級GPがあると思うのですけど、そこで本当にベルト巻きたいと思っているので。今月ビリーが(アメリカに)帰るのですけど、その2日後くらいに僕もアメリカに行って、すぐに、ビリーにお願いしていて、UFCファイターのファイトキャンプを手伝うなかで、自分を強くしてほしいとお願いしているので、本当にこの1年、結構しんどい年になると思うのですけどチャンピオンになるためにいろんな環境も捨てないといけないのかなっていうふうに思ってるので。はい、そうですね、怒涛の一年に今年をしようと思っています。
ーー上からの攻撃の手応えは?もっともっと殴ってやりたいという感じなのか、もういいんじゃないかと思ったのか。
ヒロヤ 途中で、ずっとカットしたいなとか、ずっとそういうことばっか考えました。「まだか」とはそこまで思わなかったです。止まるまで、自分としては、ビリーもそうですけど、「殺すのがファイターのゴールだ」というのがあるので、早く止めてあげるとかそういう気持ちは一切なかったです。
ーー試合前からバチバチだった篠塚選手に対して感情の変化はありますか。
ヒロヤ 本当に、マイクでも言いましたけど「MMA舐めんなよ」、そういう気持ちはありますけど、それを言っていいのは俺だけだと思ってますね。それでやっぱ「雑魚じゃん」とか「すぐテイクダウン取られて、すぐやられたね」とか、いろんな声があると思いますけど、そんなの俺は気にしないでほしいなと思ってて。この結果になるのが、やっぱ当たり前なんで。 そうしないと自分としてもいけないと思っていたし、だからといって、なんか、挑戦した人間にそういうこと言うのは俺、違うなというふうには思うのでそこは全然胸張ってほしいなと思いますし、ああいうやっぱキックのトップからMMAに挑戦するのは、すごいリスクだったと思うし、こういう結果になったらやっぱり、すごい叩かれると思うんですよね。でもやっぱりそのリスクを背負って来たからすごい盛り上がった試合なので、そこに対しては俺は感謝があります。
ーー朝倉未来選手に勝利を報告しましたか?
ヒロヤ はい。「繋ぎました」って言って。うーんなんて言ってたかな?いやでも僕としてもそういう、勝ったからってよろこんで控室入ってきて、押しつけるのは逆にプレッシャーになって嫌じゃないですか、だからただ単に拳を突き合わせた(グータッチ)くらいです。自分としては繋げたので、絶対もうやってやりましょうって。
ーーアメリカに行くのは、ジムを移籍するのですか?
ヒロヤ それはしないですJTTで、ビリーのもとで。やっぱりJTTも、堀(鉄平)さんだったりとかが選手のことを理解してくれているので、自分のジムでというよりはフリーなスタイルで、海外に一時修行にいくだけで、自分としてはJTTでやっていきます。
ーーフライ級GPに出場したら1回戦でやってみたい選手は?
ヒロヤ いやー、まあ1回戦とかは、別に本当に気にしていないですね。ゆくゆくやったら盛り上がるのは伊藤裕樹とか、盛り上がると思います、いいところで出会いたいなと思います、僕としては。
ーー初っ端でテイクダウンに行けたことに、ポイントはありましたか。
ヒロヤ ああでもあのなかで結構駆け引きがありましたね。打撃のプレッシャーと、彼がジャブで入って来たときの、外したあとのすぐにプレッシャーかけたりとか。自分としては詰めてからじゃないと結構難しいと思ってたので。結果的にはすぐ取れましたけど、自分としては、もうちょっと長い展開になるかとは思っていました。
篠塚辰樹「負けたけど負けてないっす」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
篠塚 やられたっす。けどまあ、負けたけど負けてないっす。ぶっ飛ばします。
ーーMMAデビュー戦でした。MMAを実際にやってみた感想は?
篠塚 そうっすね、まあ練習でやってきたこと全然出せなかったんで。そうっすねえ……、もっと練習して、次がんばります。
ーーヒロヤ選手と実際戦った印象を教えてください。
篠塚 いやとくに、ぶっちゃけもう、あれしかやってないんでなんとも思わなかったっすけど、やり返します。
ーー今回ふたりの試合はすごい声援でした。声援は届いていましたか?
篠塚 聞こえてましたね、めちゃめちゃ。セコンドの声聞こえなかったです。
ーー試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。
篠塚 すぐ復活して、ヒロヤぶっ飛ばします!
ーーかなり打撃を受けていたかと思いますが、ダメージはいかがでしょうか。
篠塚 いや腫れているけど効いてはいないですね、揺れたりもしていないので。もうちょいやりたかったですね。
ーー自分としては、止められなかったらもっとやりたかったですか。
篠塚 あの状態よくなかったすけど、もっといろいろできたしなあ、もっとやりたかったですね。まあしょうがないです、あんなもらいかたしたんで、俺が。
ーー練習したことの何割も出せず?
篠塚 なんも出てないっすね、なんもだせなかったっすね
ーーチームメイトの平本蓮選手もMMAデビュー戦で萩原京平選手に敗れましたが、負けてもなおMMAは最高だと思ったと。
篠塚 いや、最高です。逆にやる気上がったっす、絶対強くなる、絶対やりかえす。
ーーダメージ抜けたら、次の試合に?
篠塚 すぐやります。はい。
ーーKOされたわけでも、レフェリーストップでもなく、チームのタオル投入で負けたことをどう思っていますか?そこについてチームで話はありましたか。**
篠塚 いやまあ大塚さんが止めたんで自分は何もないです、自分のあの状態がよくなかったので。別に何もないです
ーー基本的に、ひとつめのテイクダウンで倒れてそのままという流れになりました。本来はどういう戦いをしようと思っていましたか。
篠塚 入ってきても対応する予定だったんですけど。やられちゃったっすね。フフ(苦笑)
ーー次、もう少し練習期間を設けたいのか、試合経験を積むためにどんどん試合をしたいのか、どちらが強いですか。
篠塚 うーん、練習したいですね。もっと練習したいです、はい。
ーーでは、準備整えて再出撃という感じでしょうか。
篠塚 はやく試合はしたいんですけど。そうですね、一回ちゃんと作ろうかなと思います。
ジョン・ドッドソン「ベルトを奪いにいきたい。勝敗なんて気にしない」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
ドッドソン 勝ったような気分ですね。まあ、待て、と。確かに1Rは彼にテイクダウンされたけど、強烈な肘を入れて立ち上がった。それから左ストレートをしっかり当てた。向こうはそれでもう何が起きてるのか分かってなかった感じだった。本来なら“男同士の本気の殴り合い”になるはずだった。拳とすねだけでぶつかり合う戦いを期待してたのに、実際はただ抱きつかれてただけ。窒息死しそうになった、アアアアーって。
ーーつまり、判定を聞いている時はご自身の勝利を確信していたということですか。
ドッドソン もちろん「勝ったぞ!」という気持ちでいました。(ここの訳し方を聞いて通訳に)もっと情熱を込めて!(そう言われて、訳し直して)「イエース!」。それで、このGPは俺のものだ!絶対に勝つ!と思ってたし、完全に集中していたし、全力で、行けると感じてた。
ーー征矢選手とMMAで戦った印象を教えてください。
ドッドソン 正直言って、勝つために彼がやるべきことをやったんだと思う。彼がこの試合で生き残る唯一の方法は、俺をテイクダウンしてグラウンドで抑え込むことだってわかってたし、実際、でもそれも1Rだけだった。俺のほうが打撃では上で、強烈な肘を当てて、組みを外させたし。それでプレッシャーをかけて“本当の戦い”に戻ったら、彼はもうスタンドでの勝負には乗ってこなかった。
ーー東京ドームの舞台で、リング上から見た景色はいかがでしたか。
ドッドソン もう、最高の気分。東京ドームは初めてだったけれど、この舞台に立てたことが本当に嬉しい。その場に立ってみて瞬間を楽しむというだけで特別だった。東京ドームはみんなが一度は戦って見たいと思う、アイコニックな場所で、通常のさいたまスーパーアリーナとは違って、もう1段上のステージに立つような感じ。アメリカ代表としてこういった場所で戦う機会を与えてくれたみなさんに感謝しています。
ーー試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。
ドッドソン ベルトを奪いにいきたい。勝敗なんて気にしない。判定では負けたかもしれないけど、俺は全力でぶつかって、倒すつもりで振り抜いて、チャンスが来た時は、迷わず行って、自分はまだこの試合に勝ったと思っているし、相手は負けたと思ったから、マウスピースを投げ捨ててたんだと思う。(通訳に動作を促す)「あー!」って。
ーー判定にがっかりしているのはもちろんだと思いますが、フライ級の試合が今日数試合あり、興味のある選手はいましたか。たとえばヒロヤ選手や山本アーセン選手、次はどのような選手と戦いたいですか。**
ドッドソン 正直言って、自分は負けたので誰と戦いたいとかいろいろは言える立場じゃない。ただ結局はこの年寄り(歳をとった自分)を狙ってくる、つまり、俺はみんなが戦いたいと思う選手、というのに値するということ。でも自分の牙城は守るつもり。(声色を変えて)「まだまだ現役だってことを、みんなに思い出させてやる」って。
ーー中村大介選手がずっと若い桜庭大世選手に一本勝利しました。ベテラン選手が若手選手に勝つのは励みになりますか。
ドッドソン 自分の印象としては、若い世代はオールラウンダーとしての経験の積み方ができているよね。でも、俺たちベテランが持っているようなタフネスみたいなものがないと思う。俺たちは新しい世代の選手たちに比べて、もっと暴力的で攻撃的。若い選手たちはよりテクニカルだけれど、俺たちの世代はよりデンジャラスだと思う。
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