これを見ればRIZIN.15がもっと面白くなる!チャーリーガイドを大公開!
格闘技をさら楽しみたいなら選手の特徴や試合の見所を抑える事も重要なポイント。今回はRIZINのマッチメーカー「チャーリー」が独自の視点でRIZIN.15の見所を徹底解説!
観戦前に是非チェックしてみよう!
第12試合 / キング・モー VS イリー・プロハースカ
RIZINライトヘビー級タイトルマッチ
RIZIN MMA ルール:5分3R(93.0kg) ※肘有り
キング・モー
大舞台慣れ|ボクシング力|テイクダウン|グラウンドコントロール|2015年決勝戦後2勝4敗
イリー・プロハースカ
決定率|体力|アグレッシブネス|当て勘|2015年決勝戦後7勝0敗
チャーリーガイド
初代RIZINライトヘビー級を決めるタイトルマッチ。共にRIZINで活躍した外国人同士の試合となる。キング・モーはRIZIN旗揚げのグランプリ決勝戦でイリーを倒して見事優勝。3年越しとなるリマッチは、互いの持ち味を最大限に発揮する試合になるだろう。
キング・モーは圧倒的なレスリングベースの上に大舞台で培ってきた経験と試合運び、イリーは若さと勢い、そして爆発力で押し切りたい。モーはきれいなボクシングにテイクダウンを合わせてイリーのペースを崩す試合運び、イリーはテイクダウンさせない事、されてもいかに立って自分の得意な分野で戦えるか、に照準を合わせてくるだろう。老獪さ際立つGP王者か勢いに乗る純朴な若手か。初代RIZINライトヘビー級王者を決定する時が来た。
第11試合 / 那須川天心 VS フリッツ・ビアグタン
RIZIN キックボクシング ルール : 3分 3R(59.0kg)
那須川天心
左ストレート|カウンター|蹴り全般|集中力
フリッツ・ビアグタン
アグレッシブネス|ラッシュ|当て勘
那須川選手のRIZIN一発目の試合の相手はムエタイ、キックボクシング、ボクシング、MMAと広範囲にわたる格闘技の舞台で試合をしてきたフィリピンの立ち技選手。若干荒さが垣間見えるがアグレッシブネスと試合を決めにかかる嗅覚は非常に良いものを持っている。本人曰くスローなムエタイよりスピーディーな展開になれるキックボクシングを好むが、ムエタイ特有のリズム感を取り入れている。那須川選手もリズムを掴むまで時間かかるかもしれない。フリッツ選手はガードを下げてアプローチする癖があるが、それが命取りになりかねない。マニー・パッキャオ選手の御前試合で両者がどんな試合を魅せるか注目。
第10試合 / 堀口恭司 VS ベン・ウィン
RIZIN MMA ルール:5分3R(60.0kg) ※肘有り
チャーリーガイド
堀口選手とウィン選手は、3年もの間共にUFCトップ戦線で活躍していながら交わる事は無かった。RIZIN GP王者、そして大晦日にベラトール王者を倒してRIZINバンタム級王者の2冠を達成した堀口選手は今乗りに乗っている。ウィン選手は軽快なフットワークから距離を保ち飛び込みながらラッシュを仕掛けるのが得意な選手で堀口選手と同タイプのスタイル。
ウィン選手は現在連敗こそしているものの、いずれも寝技のスペシャリストとの対戦で、ストライカーとの試合にはほとんど勝っている。堀口選手との相性はすこぶる良いし破壊力もある。両者同じスタイルで体格もほぼ一緒。距離の取り合いからどちらが先に仕掛けるのか、その緊張感は極上なものになる事間違いない。
第9試合 / 北岡悟 VS ホベルト・サトシ・ソウザ
RIZIN MMA ルール:5分3R(71.0kg) ※肘有り
北岡悟
経験|駆け引き|プロ意識|サブミッション|入場
ホベルト・サトシ・ソウザ
柔術|サブミッション|グラウンドコントロール|試合決定率
チャーリーガイド
今回の試合でプロ70戦目となる北岡選手とプロ8戦目でこれまで無敗のソウザ選手。スタイルだけで比べると両者ともグラップラーという括りになるが、その質はまるで違う。北岡選手はこの19年間で作り上げてきた総合的に戦えるスタイルが確立されているのに対してソウザ選手は柔術界の至宝と言われている業界トップの実力をそのまま総合で通用させている。
総合の試合での引き出しの数では北岡選手の方が圧倒的に持っているが、グラウンドに持ち込んだ時のソウザ選手の決定率は現在100%。ソウザ選手のやりたい事はほぼ決まっている。北岡選手がどのような展開に持っていくかで勝負の方向性が大きく変わる。総合力を持ち今まで一度も一本負けの無い北岡選手か超強力得意分野を持ち全ての試合を完全決着してきているソウザ選手か。
第8試合 / カール・アルブレックソン VS クリスティアーノ・フロリッチ
RIZIN MMA ルール : 5分 3R(93.0kg)※肘あり
カール・アルブレックソン
キャッチレスリング| グランドコントロール|フィニッシュ力|パウンド|伸びしろ
クリスティアーノ・フロリッチ
アグレッシブネス|打撃|ラッシュ|膝攻撃全般|柔術
格闘技初期に活躍した名門スタイルを後継する者同士の試合。元パンクラシストオマー・ブイシェがスウェーデンで立ち上げたパンクラスジムでキャッチレスリングスタイルを学ぶ25歳のカール。そしてシュートボクセ黄金期を築いたヴァンダレイ・シウバとアンドレ・ジダが立ち上げた現代MMAと融合させたエヴァルコ・タイで着実に実力をつけている28歳のクリスティアーノ。キャッチレスリングvsエヴァルコ・タイの構図がとても面白く、魅力が詰まった試合だ。
カールは総合的に何でもこなす選手だが、やはり相手を掴んでからが強く、抑え込む力と極める力、そしてパウンドが武器。クリスティーノは昔のシュートボクセを彷彿させる超アグレッシブで危険な打撃と柔術茶帯で寝ても強い。互いのスタイルの魅力を最大限に活かしつつ現代MMAに対応した新世代のファイター同士の試合は要注目。
第7試合 / RENA VS サマンサ・ジャン=フランソワ
RIZIN 女子 MMA ルール : 5分 3R(51.0kg)※肘あり
RENA
打撃|経験|タックル対策|勝負勘
サマンサ・ジャン=フランソワ
打撃|精神力|アグレッシブネス|リーチ
年末に対戦するはずだった両者が満を持して横浜アリーナで対戦。気が強いストライカー同士の対戦という事もあり激しい打撃戦が予想される。寝技の攻めでの引き出しはサマンサ選手の方があるが、浅倉カンナ戦で見せたRENA選手のグラップリング対策と対応力に更なる磨きがかかっていれば面白いスクランブルの展開も十分に期待できる。サマンサは適正体重より上げてくるという事でフィジカルの差が表れるかもしれないが、そこを技術でどう対応するかが鍵。
第6試合 / 朝倉未来 VS ルイス・グスタボ
RIZIN MMA ルール : 5分 3R(68.0kg)
「狂気」のキャッチフレーズが相応しい一戦。RIZINにデビューしてから冷静な試合運びと圧倒的な爆発力で勝ち星を重ねている未来選手。対するルイス”キラー”グスタボ選手も2018年夏に矢地選手を相手に衝撃的なRIZINデビューを果たした。
両者が醸し出す殺気は常に現場の空気をピリピリさせるものがあり、同じスタイルのファイター。立ち技も寝技もでき、どの状態でも試合を終わらせる事ができる。唯一違いがあるとしたら試合中の思考か。クレバーさを持ち合わせる未来選手に対し、ルイス選手は本能で身体を動かす。何が起こるか分からない、展開も予測できない。個人的に楽しみの一言。
第5試合 / 渡辺華奈 VS ヤスティナ・ハバ
RIZIN 女子 MMA ルール : 5分 3R(57.0kg)※肘あり
昨年の大晦日に結果を出した選手同士がRIZIN女子フライ級戦線で激突する。渡辺選手は堂々たる柔道のバックボーンを武器にプロデビューしてから無敗街道を突き進んでいる。柔道を駆使したグラップラーながら現在TKOで2連勝中。対するヤスティナは大晦日に戦慄のプロデビューを果たした。表情を変えず容赦なく対戦相手を痛めつけていく姿はまさに戦場の軍人。もともとは立ち技の選手だが大晦日には総合的に対応できるところも見せた。まだまだ発展途上の両者だがアマチュアでの競技レベルでは渡辺選手の地力が上か。
第4試合 / ダミアン・ブラウン VS 武田光司
RIZIN MMA ルール : 5分 3R(71.0kg)※肘あり
昨年の大晦日に見事なRIZINデビューを果たしたダミアン選手。プロ30戦と経験豊富なベテランらしく非常にクレバーな試合運びをする一方で、強靭な精神力と打たれ強さで常に圧倒的なプレッシャーをかけてくる。高校レスリング五冠の武田選手はデビューしてまだわずか一年半ながらも、持ち前の身体能力とポテンシャルでここまで8戦して負け知らず。DEEPの王者にまで登り詰めた急成長株だ。
ベテラン対若手という典型的な構図になるが、UFCでも名勝負を繰り広げ、且つ冷静な試合運びをするダミアン選手に対して圧倒的に経験の浅い武田選手がどう立ち向かって行くのかが見どころ。ダミアン選手は打撃も寝技も十分に対応してくるオールラウンダーなので武田選手はテイクダウンをとっても油断はできない。23歳無敗の日本のライト級若手ホープの真価が問われる一戦となる。
第3試合 / マネル・ケイプ VS 伊藤盛一郎
RIZIN MMA ルール : 5分 3R(58.0kg)※肘あり
キャラ先行型に思えるマネル選手はAKAに本拠地を変えてから実に総合格闘家としてまとまってきた感じがする。その分ある意味魅力だった荒々しさが無くなったのは否めないが、着々と総合格闘家としてのベースを上げている。対する伊藤選手は極めにこだわり、寝技の攻防が目まぐるしく変わる展開を演出するのが魅力のグラップラー。
フィジカルではマネル選手が優位か。しかし伊藤選手にはそれを補うスピードと技術があるので、マネル選手のディフェンス技術が問われる。伊藤選手としては佐々木憂流迦選手でも仕留められなかったマネルから是非とも一本を取りたい所。ポイントは戦いの主軸がどこで行われるか。グラウンドの展開にならない可能性も十分にある。
第2試合 / 村田夏南子 VS サライ・オロスコ
RIZIN 女子 MMA ルール : 5分 3R(57.0kg)※肘あり
真珠選手の怪我による欠場によって急遽試合が決まった村田選手。昨年北米1の女子格闘技団体Invicta FCと契約し、12月にデビューを予定していながらも自らの怪我によって試合が流れる。その事もあり、試合に飢えている中でのスクランブル発進となる。試合の構図としては典型的なレスラーVSストライカー。アメリカで打撃に磨きをかけている村田選手だが、適正体重より重く、急な試合なので打撃という冒険はせずに得意な事をひたすらやり続けるという作戦が妥当か。サライ選手は対戦相手の変更に伴い作戦を大幅に変更する必要がある。背が高く、リーチのあるストライカーから身長が低く、高速タックルを決めてくるグラップラーへの対応をどのようにしてくるのか。状況が状況だけにお互い不利な部分もあるが、その中から生まれてくるドラマに期待したい。
第1試合 / 大雅 VS タリソン・ゴメス・フェレイラ
RIZIN キックボクシングルール : 3分 3R(61.0kg)
大雅
パンチの回転|パワー|圧力|精神力
タリソン・ゴメス・フェレイラ
アグレッシブネス|パワー|当て勘|意外性
KO決着必須のハードヒッター同士の戦い。19年3月に行われたRISEの大会では両者ムエタイの強豪と対戦し接戦の末惜しくも敗れてしまったものの、観客を魅了する試合で会場を大いに沸かせた。大雅選手はRIZINで発言権を勝ち取る為にもインパクトを残して勝たなければならない大事な一戦。タリソンは日本で定着し、這い上がっていく為にも持ち前のアグレッシブネスで最初からガンガン来る事間違いない。「魅せて勝たなければいけない選手」と「勝手に魅せちゃう選手」試合に臨む精神面が試合に現れる試合になるか。