RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!
※見所解説は随時更新いたします。
試合順
第9試合 /ルイス・グスタボ vs. 矢地祐介
見所解説
矢地が自身のキャリアの歯車を狂わせた男とケジメの一戦。3年半前に行われた初戦では、連勝中の矢地に対してグスタボが荒々しいファイトでペースを掴み、そこに引き摺り込まれた矢地が敗北を喫した。あれから両者がどのように成長したのか、注目の一戦だ。
矢地は練習を環境を変えてから約2年、その成長は目に見えている。逆にグスタボは2年以上試合をしておらず、その間にどのように成長しているのかに興味がそそられる。
試合の鍵は、グスタボのブランクがどのように試合へ影響するかだ。試合の組み立てが上手くなった矢地に対して試合感覚が戻っていない状態だとグスタボが本領を発揮する前に試合が終わってしまう可能性がある。グスタボが試合開始直後から前回のようにラフスタイルで一気に自分のペースに飲み込む事ができれば、荒れた試合展開になる事は間違いない。
第8試合 /金太郎 vs. 倉本一真
見所解説
打撃のスペシャリストと組みのスペシャリストを金網に閉じ込めてみた。まるでYoutubeの企画のようなマッチアップ。書面上では総合格闘技の経験値、過去の対戦相手、打撃の破壊力と体格は金太郎に分がある。これだけ見ると金太郎超有利なのだが倉本にはその全てをもひっくり返す状況が揃っている。グレコローマンで培った地力は伊達ではなく、一度クラッチを組んだら本領発揮する。ジャーマン、投げ、ガブリからの膝、上のプレッシャーからのパウンドなど多種に渡る攻撃を繰り出す事ができる。
金太郎は倉本に得意な事をさせずに自分の距離で戦いたい。倉本も相手の攻撃を避け自分の距離で戦いたい。どちらが先に自分のペースを握るのか、そして握られた側がどのように凌ぐのか。ラボ榊原教授による格闘技検証の結果はいかに。
第7試合 /関根“シュレック”秀樹 vs. 貴賢神
RIZIN MMAルール:5分 3R(無差別級)
関根“シュレック”秀樹 vs. 貴賢神
グラップリング | パワー | スープレックス | 精神力
NO DATA
見所解説
RIZIN TRIGGER初の無差別級マッチ。果たしてRIZINのケージがこの迫力と衝撃に耐えられるのか?そこが気になってしまうような魅力が、無差別級には詰まっている。
シュレックと貴賢神のプロキャリアは13年の差、プロ試合数の差は16試合、そして歳の差は実に24年。ベテラン対新鋭を絵に描いたようなマッチアップだが、無差別級の選手には書面上の理論が通用しないほどの理不尽なパワーがある。どこがいつ当たっても試合が終わる可能性があるこの試合からは決して目が離せない。
シュレックはベテランとしての経験と屈強な精神力で2戦連続での若手選手狩りはなるのか?!貴賢神がどのような練習を行い、どんな選手なのかは当日ゴングが鳴るまでは分からない上、そのベールは未だ謎に包まれたままだ。怪獣金網大戦争のプレミア公開日を指折り数えながら待ちたい。
第6試合 /金原正徳 vs. 摩嶋一整
見所解説
RIZINフェザー級“裏”最強決定戦。互いが自身の持ち味を最大に活かせるプラットフォームで対戦する。金原は誰もが口を揃えて「最強」という猛者中の猛者で、そのフェザー級での実力は直近の芦田戦で証明された。摩嶋はRIZINで2連敗中だが、黒星を喫している相手は元王者と無冠の最強挑戦者という肩書きを持つトップ選手に対してであり、摩嶋の株は依然高い。
両者ともにレスリング力が高く、トップポジションの取り合いをどちらが制すのが第一の見どころになる。互いのレスリング力が相殺し合って打撃戦になった場合は金原に一日の長がある。金原の持つ打撃の駆け引き、引き出しの多さに対して摩嶋がどのような戦略を立て、RIZINにおける初めての肘解禁ルールとケージでどのようなパフォーマンスを見せるのか。玄人が唸るようなテクニカルな攻防に期待。
第5試合 /征矢貴 vs. 中務修良
見所解説
征矢は実に2年8ヶ月ぶりの試合。その間自分の身体と闘い、再びRIZINの舞台に立つ事を生きる希望としてここに戻ってきた。中務も戦いを通して病と戦う肉親に生きる勇気を与える為に大阪の地で戦ってきた。互いに戦う理由が明確にあり、人間がもつ弱さに打ち勝つ事ができる強さをもっている。この試合は感情移入せずに見られない。
征矢はここまでKOの山を築いてきた、フライ級でも倒せるハードストライカー。中務はストロー級とフライ級で活躍するグラップラー。征矢のブランク、中務の体格差、この2点が試合にどのような影響をもたらすのか。打撃対寝技の構図になるが、中務は征矢の打撃の範囲の内側に入り、金網に押し付けてから展開を作りたい。征矢も打撃とスクランブルが強いので早くて動きの多い展開に期待。
格闘技の女神はリング上の1人にしか微笑えむ事は無いが、この2人の戦いを見た者全てが勇気をもらい、生きる希望を与えられる事だろう。自分以外の者の為にリングに立つ事ができる両者の勇姿を目に焼き付けろ。
第4試合 /渡部修斗 vs. 須藤拓真
見所解説
試合決定率が高く動きが多いグラップラー同士のワクワクするようなマッチアップが組まれた。渡部は持ち前のマジカルチョークでRIZINで五分の戦績を残している。対する須藤は渡部が返上したFighting NEXUSのバンタム級タイトルを狙う21歳。令和の今成とでも名付ければ良いのか、現在までの戦績は5戦全勝、フィニッシュ率100%、すべて足関節というファイトスタイルの超絶とんがった若手ファイターだ。
互いに必殺の武器を活かせるポジションがあり、この試合は如何に相手の得意なポジションに持って行かせないかが鍵になる。渡部がバックポジション、須藤が足を取りに行く形になったら何かが起きる。手に汗握るグラップリングの展開に期待。渡部の方がより総合的に戦える技術を持つ為、渡部が打撃で圧倒して格の違いを見せつけるか。須藤は自分のスタイルを貫き通してRIZINファンに新しい格闘技を披露する事ができるのか?
第3試合 /雑賀“ヤン坊”達也 vs. 江藤公洋
見所解説
RIZIN初参戦の強豪同士のマッチアップ。雑賀は打撃のセンスと威力が光るハードパンチャーで、ハズレのない試合をする激闘型ファイター。RIZINの常連である久米との歴史に残るような壮絶なシーソーゲームは記憶に新しい。江藤はレスリングエリートとしての名に恥じぬ闘い方で、絶対的グラウンドキープ力とそこからの圧力、そして極め力に長けている。互いにスタイルは違えど数々の死闘をくぐり抜けてきている猛者だ。構図としてはストライカーvs.レスラーとなり、スタイルと経験値を考慮すると書面上では江藤が有利か。
雑賀には一発で試合をひっくり返せるパワーと確実に打撃を当てる試合作りに長けているので、江藤のテイクダウンを如何に防ぐのかが勝負の分かれ道になる。海外選手が戻り、国内王者がひしめき合い、絶対王者になりつつあるソウザが君臨するRIZINライト級戦線。地獄の階段を一足先に駆け上がるのはどっちだ。
第2試合 /グラント・ボグダノフ vs. 泉武志
RIZIN MMAルール:5分3R(72.0kg)
グラント・ボグダノフ vs. 泉武志
グラップリング力|柔術|グラウンドコントロール
NO DATA
見所解説
総合格闘技だからできるその道のスペシャリスト達による異種格闘技戦。ボグダノフはRIZIN TRIGGER 1stでプロ2戦目を勝ち、更なる飛躍を目指す。泉はグレコローマンで活躍し、2020年に総合格闘技に転向してからついにデビュー戦を迎える。泉はボグダノフが格闘技デビューする前から総合格闘技の練習は行っていたため、経験の差はさほど感じさせないか。現在RIZINで猛威を振るう柔術の使い手であるボグダノフは、レスリングエリートを退けて継続参戦をアピールしたい。とにかく試合に飢えている泉は今まで培ってきたベースに新しく習得した技術を思う存分披露したい。
柔術家vsレスラー。マッチアップとしてはデビュー戦を迎えるレスラーが三角締め、腕十字を取られてしまうケースが想像されるが、泉がグレコの選手、そして立った状態で押し込める金網が舞台という条件が揃う事により試合の展開と組み立て方にだいぶ幅が増える。試合データが少ないもの同士、互いのバックボーンを最大限に出した令和の異種格闘技戦に期待したい。