RIZINマッチメイク担当のチャーリーが対戦カードの見所を紹介!選手のバッグボーンやストロングポイントを把握すれば、試合観戦がもっと楽しくなる!観戦前に是非チェックしておこう!

※見所解説は随時更新いたします。

試合順

第9試合/堀口恭司 vs. セルジオ・ペティス


RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
堀口恭司 vs. セルジオ・ペティス

堀口恭司

飛び込み | 試合運び | 総合力 | 体力 | カウンター

セルジオ・ペティス

打撃|フットワーク|ファイトIQ|蹴り

見所解説

2021年に行われた試合から約2年半越しに堀口がペティスにリベンジマッチを挑むメインイベント。衝撃的な結末を迎えた初戦を「堀口のワンミス」か「ペティスのワンチャン」として捉えるかで今回の展開予想が大きく変わってくる。攻撃力も防御力も優れていて自ら展開を作っていく堀口に対してペティスは防御力に特化し、天性の眼の良さ、当て勘とタイミングで展開を作っていくカウンター特化型ファイター。ガードを固めコンパクトな打撃を必要な時にだけ出す難攻不落なペティスに堀口はどのような策略を持って挑むのか。

勝負の鍵となるのは堀口がペティスの絶対距離感をどのように崩していくのかになる。ペティスは一定の距離を設定してそこを譲らない。逆にテイクダウンされやすい距離ではあるが倒されても必ず立つ武器を持っているからこそできる距離設定だ。総合格闘技で使える武器を駆使して戦う世界トップレベルの攻防の先にはワンミスしたものが泣き、ワンチャンを物にした方が笑う未来がある。

堀口が前人未到のRIZIN2階級制覇に向けてファンを狂喜乱舞させるのか、それともペティスが再び日本のファンを奈落の底に叩き落とすのか。この感情の揺さぶりこそ格闘技の魅力。

第8試合/クレベル・コイケ vs. フアン・アーチュレッタ


RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
クレベル・コイケ vs. フアン・アーチュレッタ

クレベル・コイケ

総合力|グラウンド力|決定力|試合運び

フアン・アーチュレッタ

フィジカル|スタミナ|総合力|プレッシャー

見所解説

元フェザー級王者vs元バンタム級王者によるフェザー級の一戦。元王者対決は実力もさながらタイトルへの挑戦権も視野に入ってくるため、この試合に向けた両選手の意気込みは半端なものではない。すぐにでも現王者とまた戦いたいクレベルと階級を上げて2つ目のベルトを取りにいくために初戦で発言権を得られるようなパフォーマンスをして最短でベルトを獲りにいきたいアーチュレッタ。この試合で得られるものは勝利以上にある事は両者共に知っている。

クレベルにとってアーチュレッタは決して相性が良い相手では無く、抑え込む力が強く動き続けられるスタミナを持つアーチュレッタのスタイルはむしろ厄介だ。自身の攻略法が世に出回ってしまったクレベルがどのように己のスタイルを強化/調整/追加してきたのかが興味深い。アーチュレッタも階級を上げてどのようにバージョンアップしているのか。

RIZINレギュラー選手たちが、試合結果、環境の変化に対してどのように自らをアップグレードしてきているのかが非常に楽しみになる。MMAの試合においてグラップラー同士が長所を相殺して打撃戦になる線も忘れてはならない。

第7試合/上田幹雄 vs. シェミスラブ・コバルチェク


RIZIN MMAルール:5分 3R(120.0kg)
上田幹雄 vs. シェミスラブ・コバルチェク

上田幹雄

空手|蹴り|フィジカル

シェミスラブ・コバルチェク

パンチ力|アグレッシブ|プレッシャー

極真の技 vs ポーランドの力がぶつかるヘビー級の一戦。上田は極真世界一の肩書を持ち、その洗練された技の切れ味は直近のMMA試合3戦3KOという結果が証明している。対するコバルチェクはハンドボールをバックボーンに持ちプロデビューしてから3戦3KOというレコードを持つファイターだ。互いに打撃によるフィニッシュ率100%というハードヒッターで、ゴングがなったら互いに持つ武器を存分に振り回す形になる。

勝負の鍵は、上田のグラップリング対応力になる。コバルチェクはアマチュアMMAで20戦以上経験を積んでからプロの道に進んでいるため、グラウンドに携わっている時間が上田よりずっと長い。コバルチェクが寝技の展開を選択した時に上田がどのような動きをするのが注目だ。そしてグラウンドで消耗した状態からどんな打撃が放たれるのか。世界を狙う20代の両者にとって得るものが多いこのマッチアップは様々な角度から楽しめる要素が多い一戦になる。

第6試合/武田光司 vs. ラジャブアリ・シェイドゥラエフ


RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
武田光司 vs. ラジャブアリ・シェイドゥラエフ

武田光司

レスリング | フィジカル | グランドコントロール | スープレックス

ラジャブアリ・シェイドゥラエフ

レスリング|フィジカル|グランドコントロール|

見所解説

RIZINフェザー級注目の一戦。新規契約の外国人選手、10戦10勝10フィニッシュと完璧な戦績を持つキルギスの競合を迎え撃つはRIZIN外交部の武田だ。シェイドゥラエフは技術こそ荒いが身体のパワーと突進力で足りない部分を補っている、故にペースが早く、理不尽なパワーで相手の戦略や技術を力で飲み込んでいくブルファイター。対する武田は全体に戦いながらもフィジカルの強さとスタミナを活かして最終的には自分の必勝パターンに落とし込んでいくスタイルが確立されてきている。両者共にフィジカルが強く前進しながら自分の強みを相手に押し付けるタイプ。差がない限りは我慢くらべの展開になるか。

ライト級から階級を落とした武田と、バンタム級から上げてくるシェイドゥラエフ、勝機はどちらのフィジカルモンスターに訪れるのか。技術よりもパワー。打撃よりもグラップリング。繊細さよりも豪快さ。そんな拗れた試合を見せてくれるような気がしてならないこの一戦はファンのみならず他のRIZINフェザー級選手たちも注目している事だろう。

第5試合/スパイク・カーライル vs. キム・ギョンピョ


RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
スパイク・カーライル vs. キム・ギョンピョ

スパイク・カーライル

総合力|フィジカル|気力|キャラ

キム・ギョンピョ

打撃力|アグレッシブネス|フィジカル

見所解説

外国人同士によるRIZINライト級の一戦。両者共にRIZINレギュラー参戦しており、世界レベルのMMAで勝負ができる。カーライルはフィニッシュ率90%を超えギョンピョは80%以上という高い試合決定率をもつ両者による一戦は、普通に考えれば互いの穴を探りあうテクニカルな試合になる。

一点、予想できない部分はカーライルの出方であり、判定負けが続いている状態の中、オールラウンダーのギョンピョ相手にどのような攻撃を仕掛けてくるのかが見どころになる。両者共に全てこなせる中、試合の展開を作りにいく探り合いの時間が生まれる事になる。オールラウンダーでも展開の好みがたくさんある中、試合中にどこで差が付き、どのような仕掛けが見られ、相手の対応がどうなるのか。互いに探り合い、状況に合わせ徐々に引き出しを解放していく両者の総合力を楽しみながら競合外国人ひしめくRIZINライト級戦線、MMA特有の攻守が目まぐるしく入れ替わる好勝負に期待したい。

第4試合/カルシャガ・ダウトベック vs. 関鉄矢


RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
カルシャガ・ダウトベック vs. 関鉄矢

カルシャガ・ダウトベック

ボクシング力|左パンチ|アグレッシブ|当て勘

関鉄矢

アグレッシブ | スクランブル | 手数 | 根性

見所解説

フェザー級ゴリゴリストライカー対決。右利きの関に対して左利きのダウトベック。両者共に打撃から試合展開を組み立てていくスタイルで、好戦的且つ打たれ強く、ハートが強い。右対左という部分での違いはあるが大砲に自信を持っている事、パンチ主体で戦う姿勢や高いフィニッシュ率を持つ事も類似している。

カウンターよりも自ら攻めて流れを作る事を好む両者による勝負の鍵はどちらが先に距離設定を完了させるかどうかになる。先に距離設定を済ませ攻撃のフェーズに持ち込んだ選手が試合のペースを握ることになる。通常オーソドックスの選手はサウスポーと戦う機会が少なく、試合経験が少ない分不利となるが、関はRIZINに参戦し始めてから7戦行っているがそのうちサウスポーとの試合が5試合と大きく上回っている。スピードとパワーのダウトベック、手数と圧力の関。30歳同士によるこの激闘は日本中のアラサー格闘技ファンの心を鷲掴みにする事は間違いない。

第3試合/ジョニー・ケース vs. “ブラックパンサー”ベイノア


RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
ジョニー・ケース vs. “ブラックパンサー”ベイノア

ジョニー・ケース

総合力 | 打撃 | 試合運び | 爆発力

“ブラックパンサー”ベイノア

パンチ力|蹴り|圧力|精神力

見所解説

ベイノアに与えられた復帰戦は決して優しい物ではなく、RIZINライト級グランプリ3位の実績を持つケースが与えられた。この厳しすぎる障壁に対してベイノアがどのようにアタックしていくのか。試合内容より、試合結果より、ベイノアのパフォーマンスに注目が集まるこの一戦。ケースはレスリングのバックボーンを持ちながらアグレッシブな打撃でペースを組み立てていくオールラウンダーで最近ではプロボクシングの試合も行っている。極真ベースを持ちながらAKAで修行を積み、MMAファイターとしてはサナギの状態であるベイノアはこの試合で完全変態を成す事ができるのか。

勝負の鍵は「負ける覚悟を持って勝ちに行け」を体現した方が有利になる。膝の怪我からの復帰戦となるケースと虎の穴で練習を継続し、最高のモチベーションと覚悟を持ってリングに上がる。ベイノアの実力は思ったより差は開いていない可能性がある。前回出せなかった修行の成果を発揮し、大空へと羽ばたく為の羽を生やすことができるのか、ケースが格闘技の残酷さを突きつけるのか。試合のみならず前後のドラマチックなストーリーにも注目。

第2試合/梅野源治 vs. 魚井フルスイング


RIZINオープンフィンガーグローブキックボクシングルール(※肘有り):3分3R(62.0kg)
梅野源治 vs. 魚井フルスイング

第1試合/徳留一樹 vs. 宇佐美正パトリック


RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
徳留一樹 vs. 宇佐美正パトリック

徳留一樹

総合力 | アグレッシブ | 経験 | 試合運び

宇佐美正パトリック

打撃|アグレッシブ|伸びしろ

見所解説

勢いに乗る若手選手vsベテラン選手のマッチアップ。プロ9戦目を迎える宇佐美に対して徳留は33戦目の試合になる。書面上で見ると経験と過去対戦相手に差があり、徳留がだいぶ有利だという見方もできるが、まだ24歳のアスリート宇佐美のこの一年での伸び代を考慮すると今まで以上の武器や技術を備えてきている事だろう。そのためこの試合の鍵となるのは宇佐美の成長という部分になる。

ボクシングエリートだった宇佐美に対してベテラン徳留はシンプルな打撃勝負を仕掛ける事は考え辛い。そうなると徳留は今まで宇佐美のウィークポイントだったグラウンドでの試合展開に持ち込みたい。宇佐美がテイクダウンディフェンス、グラウンドの技術などをどこまで磨いてきているのか、徳留の巧みな組み立てに対してどのように対応するのかが見どころになる。

外国人天国と化してきたRIZINライト級戦線に、日本から新たなる一石を投じることができるのか。それを見極める一戦になる。

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