現在、活況を呈しつつある日本のフライ級戦線にあって、注目の若手の一人に数えられるファイターだ。プロデビューは19年4月のFighting NEXUS vol.16の中村真人戦。このデビュー戦をチョークによる一本勝ちで白星発進すると、以降はFighting NEXUSを中心に、HEATやパンクラスにも出場し、ここまで7勝1敗の好成績を残している（21年9月現在）。デビューから3連勝を飾り、4戦目でFighting NEXUS初代フライ級王者を賭けて駒杵崇大と対戦。一気にベルト獲得を目論んだが、駒杵のアームロックの前に涙を飲んだ。初のタイトルマッチで、プロ初黒星を喫したが、以降は4連勝と巻き返し着実に白星を積み重ねている。21年5月にはその初代王者・駒杵のベルトを返上したことを受けて、同年7月にタイガー石井との王座決定戦の臨む。新旧エース対決と謳われたこの試合は、延長戦にもつれ込む接戦となった。結果、スタンド・グラウンド共に最後まで粘り強く戦い抜いた橋本に凱歌が上がり、見事、第2代Fighting NEXUSフライ級王者の座を獲得した。勝利のマイクで「フライ級の国内が盛り上がっているんで、そこに俺も混ぜてもらえたらなと思います」と、さらなる飛躍を口にしたことで、今回RIZIN参戦のチャンスを得ることとなった。

そしてRIZINデビュー戦の相手は、キャリアでもネームバリューでも自身を上回る伊藤盛一郎。しかし、ここで伊藤を下せば、本人の宣言通り、竿本樹生、神龍誠、藤田大和、伊藤裕樹、村元友太郎といった競合が集結しつつあるRIZINフライ級戦線の中心に躍り出られる可能性もあるだけに、是が非でも勝利を掴み取りたい。