高木、萩原、秋元 他 Yogibo presents RIZIN.48 試合後インタビュー vol.5

9月29日（日）さいたまスーパーアリーナにて開催されたYogibo presents RIZIN.48の出場選手たちの試合後インタビューを公開！

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新井丈「自分で自分にちょっと、がっかりした」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせください。

新井　正直まだ言葉が出てこない。……って言ったらちょっと逃げてるみたいでカッコ悪いんですけど。自分で自分にちょっと、がっかりしたっていうか、うん。……と、思ってます。

ーーバトンが投げられて試合がストップとなりましたが、まだご自身はやりたかったのか、やれるのか考えられないほどの状態だったのでしょうか。

新井　うーん正直、インターバル来たのかなくらいに思っちゃってて。ってことは効かされてんのかなって思って。我慢する時間ってことはわかってたんですけど。なんか我慢しきれなくなってるかなってのは思うっすね。

ーーズールー選手と実際戦った印象を教えてください。

新井　展開としてこうなるのもわかってたし、出された武器も想定していたものではあったんですけど。我慢だ、我慢だって自分に言い聞かせながら、2Rめから俺のターンが来ると、そう信じて、耐えてたつもりなんですけど。なんか最後踏ん張りきれないっていうか……。気づいたら終わってた。っていうところですね。

ーー試合を終えたばかりですが、今思っていることや考えていること、今後どうしたいかを教えていただけますか。

新井　勝って、新井丈の物語まだ続くんだなって、思いたかったというか。そうなると信じてたんですけど……、やっぱ格闘技は奪い合いなんで。負けるとやっぱ未来が見えないっすよね。どうするのが正解なんだろうって。正直思います。

エンカジムーロ・ズールー「できれば12月に戻ってきてまたいいパフォーマンスを見せたい」

ーー試合後の率直な感想を聞かせてください。

ズールー　当初の予定では、正直もっと遅いラウンドでフィニッシュしたいと思っていたのですが新井選手が非常に強い打撃を振ってきて非常にハードにヒットさせてきたので、ここではやくギアを上げないと自分がやられてしまうと感じました。だから早めにギアをあげて1Rで勝てたので、満足しています。単刀直入に言うと、今非常に嬉しいです。

ーー実際に戦って新井選手はどのようなファイターと感じたかを教えてください。

ズールー　非常に強い、力強い選手でした。打撃にとにかくすごく威力があって、トラックみたいな勢い、衝撃を感じました。ただ、彼がひとつミスをしたので、それに試合中に気づきました。それは自分が打撃を当てたあとに彼が動かなかった。打撃を当ててもその場から動くことがなかったので、そこを利用して同じ感じで打撃を続けました。彼は非常に良い選手で、戦士だと思います。個人的にすごく好きな選手です。

ーー初参戦のRIZINで、リングから見たさいたまスーパーアリーナの景色はいかがでしたか？

ズールー　リングに上がった時というより、オープニングセレモニーで歩いている時に、右見ても左見ても人がたくさんいて素晴らしいなと思いました。大会前にしっかりお客さんが席に座って、試合を見る準備をしている、そういう行儀の良さにも感動しました。素晴らしい、アメイジングだと思いました。とてもいい経験になりました。めちゃくちゃクールでした。爆発音のあのブーン！って、あんなに大きい、衝撃的な音だと思わなかったので耳を塞いで驚きましたが、そこがよかった、クールでした。

ーー今後の目標や展望を教えてください。

ズールー　当然何をするに至ったとしてもナンバーワンになりたいと思っていますのでやる限りは一生懸命やりチャンピオンをめざします。いま体調がいいので、できれば12月に戻ってきてまたいいパフォーマンスを見せたいですし、そこで良い結果が出せれば団体と同じ方向を向いて何かよい目的を達成できるのではないかと思います。

ーーチームメイトのドリカス・デュプレシ選手がいますが、彼から戦前に受けたアドバイスがあれば教えてください。

ズールー　日本へ飛び立つ前にジムであっていってらっしゃいと挨拶をかわしました。チームスピリッツが高いジムなので、サポートをしっかりしてもらい、ドリカスも、新井丈の試合を一緒に見てゲームプランを立てていたので、それをしっかり見ておさらいしてから別れました。チームとして、チームで一緒に勝つことを信条とするチームなので、コーチにも感謝しています。

ーー扇久保選手はRIZINフライ級では（ランキングがあるとしたら）高い位置にいます。もう一度戦いたいと思いますか？

ズールー　これは以前にも言いましたが、たくさんの方から「自分からリマッチを望むか」について聞かれるますが、TUF24で戦ったときは彼がRNCで勝ったわけで、人々は（負けた）こちらが再戦を求めているかのように言いますが、実際彼とは試合の直後も話しているし、とてもよい関係を築いています。だから、自分からリマッチを望むことはないけれど、あくまでもこれはビジネスなので、タイミングで、そうやって戦わなければいけない機会があるなら私もプロですし、向こうもプロですから、試合はまちがいなく受けると思います。

カルシャガ・ダウトベック「目標はただひとつベルトを獲ることです」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせください。

ダウトベック　思った通りに試合を運ぶことができました。パンチが相手に決定的な怪我をさせていないことを、なるべく彼が健康を取り戻してくれるように望んでいます。

ーー思い通りに試合を運べたということでしたが、どういったところでしょうか？

ダウトベック　木下選手が空手ベースとは前からわかっていましたので、一番最後の彼の試合も見ましたし、彼の試合運びも研究してきました。もしグラウンドにもつれこめばグラウンドで戦う用意もしてきましたが今回スタンディングの展開になり、自分のパンチが当たり、勝利することができました。

ーー対戦相手の印象は違うところはありましたか？

ダウトベック　木下選手は空手ベースの非常に優秀な強い選手だと思います。実際やってみて彼は打撃を手にした選手だとわかっていましたし、日本には、いわゆるサムライ精神で、打ち合いや、いろいろなテクニックを使い戦う選手が多いと理解していますし、彼は優秀な選手だと思いました。

ーー今回でRIZIN2連続KO勝利となりました。今後の目標・展望を教えてください。

ダウトベック　とてもよい質問をありがとうございます。目標はただひとつベルトを獲ることです。

ーーリング上で「朝倉」と言ったように聞こえたのですが、朝倉未来選手について言及されたのだと思いますが、何を話したかったのでしょうか。

ダウトベック　いい質問をありがとうございます。リング上では。自分もアガってしまってうまく表現できなかったのでもう一度はっきり言います。朝倉選手はファイターとしてのキャリアを終えたと聞いていますが、朝倉選手と以前対戦したことがあるので、たとえば10月末にでもRIZINがボクシングのマッチメイクを考えるようなことがあれば、朝倉選手はもう一度ボクシングの試合に合意してくれれば、自分はもう一度彼との試合を希望しています。メイウェザーと彼が戦ったことを知っています。日本のファンのために、ボクシングで朝倉選手と対戦するショーをRIZINが実現してくれないかと期待しています。

ーーRIZINでは大晦日の大会が名物ですが出場を考えますか？

ダウトベック　今日勝てば12月31日に出るだろう、と考えていました。今はまだ勝利したばかりなので、大晦日に戻ってくることは確かだと思いますので、国に帰って、一度、誰と対戦したいかを考えます。

木下カラテ「パンチも思ったより重くなくて。ただ、それよりも技術でそこ越えられた」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせください。

木下　本当に悔しいし情けないって感じです、押忍。

ーーヒヤリとする倒れ方でしたがパンチの被弾の瞬間の記憶はありますか？

木下　もらってからはバーンと倒れたので覚えていないですけれどもらうまでは覚えています、押忍。

ーー対戦したダウトベック選手の印象はいかがですか。

木下　いやあ強かったですね。強かったですね。すごくやっぱ思ったとおり、真面目な性格をされているんだな、という感じでしたね。

ーー真面目さとはどこで感じたのでしょうか。

木下　終わったあとに、なんかいろいろ言ってましたね（笑）。通訳は働いてなかったんで、何言ってたかよくわからなかったですけど。（陣営から次は勝てると言ってたと言われ）って言ってたの？とのことです。あと真面目そうな顔でいろいろ言っていたのでそういうことだと思います。あと「サムライ！」って言ってました。ナントカサムライ！って。

ーーたしかに、カラテ選手のことをこの場でサムライだと評していました。

木下　見た目だけでしょ？（苦笑）

ーー試合を終えたばかりですが今後の目標・展望を教えてください。

木下　なんて言うかこう、久保（優太）選手のときと似たようなこと言っちゃって「進歩がねえな」と思うのですけど……、やっぱ強かったですけど、あれを知れたというのが、やっているときはすごく楽しかったのですよね。みんながビビってる相手に自分から前に出れましたし、そのなかでパンチも思ったより重くなくて。ただ、それよりも技術でそこ越えられてきて、本当に悔しいですけど、あの倒され方に「ああこういう技術もあるのか」と感心したところもあって。もっとやりたかったですけどねえ。きっともっと引き出しのある人だと思うので。だからそれを知れたっていうのがやっぱり大きかったので、それを活かして「どこまで強くなれるか」が僕の格闘技の目的なので、そういうの求めてやりたいと思います。

ーーダウトベック選手は必殺の一撃があり、お互いに一撃をぶつけ合う試合だったと思いますが、引けずにやれた自負はありますか？

木下　うーんまあ圧力自体は大丈夫だったんですけど、ちょっと細かい間合いのやりとりですね、そこが相手のほうが上手だったと思います、押し引きが。

ーー空手は距離が大事なのに相手にはそれを上回れるような凄まじさが？

木下　残念なことに、上回られましたね。

ーー空手時代を含めてあれだけ強烈な打撃を受けたことは？

木下　いや、あの倒され方しといて言うのもなんですけど空手は顔のパンチがないので、重さや太さがもっと蹴りにあるんですよね。ただやっぱりボクシングの技術がすごかったと思います、押忍

ーー気持ちは折れずにもっと前向きに練習に取り組もうと言う気持ちですか？

木下　折れるもクソもないんでね（笑）。基本的に格闘技を死ぬまでやりたいと思っている人間なので。ないんですけど、まあ、そうっすね、半々くらいですかね、悔しいのと。押忍。