9月25日（日）さいたまスーパーアリーナにて開催された湘南美容クリニック presents RIZIN.38の出場選手たちの試合後インタビューを公開！
キム・スーチョル「本当はスカッと終えたかったが、空回りしてしまった」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
キム まずは試合が終わって正直なところ扇久保選手には少々申し訳ないところがありますが、本当はもうちょっとスカッと気持ちよく終えたいところでしたが、なかなか試合が空回りしてしまったと思っています。今回は急激に減量してしまって消化器の調子がちょっと悪く、試合の途中でボディブローをもらったときにそれ自体はあまりダメージはないと思ったのですが、もともとの消化不良のところにそれが効いてしまったようです。
——キム選手の打撃が扇久保選手にヒットするなかで、相手がなかなか倒れなかったことを、どのように感じていたでしょうか。
キム ひとつの家庭の家長、そして父親というものがどれほど大きな責任感を持っているか、どれほど強いのかということは自分もよく分かるつもりです。自分も妻が子を宿していて、いま10週です。ですから扇久保選手にせよ自分にせよ、どちらが勝っても、どちらがパンチをもらっても、どちらもできるところまで耐えていたと思います。
——2ラウンドめ、フロントチョークで危なかった場面があったと思います。あれは凌げる状態だったのですか？それとも苦しい場面をなんとか耐え抜いたような状況だったのでしょうか？
キム これも扇久保選手にはちょっと申し訳ないことなのですが、自分は耐えられると思っていました。というのも首だけがかかっていたのではなく腕も入っていたからです。ただレフェリーが見方によってチョークが極まっていると捉えるかもしれないと思い、レフェリーに入っていない、大丈夫だとアピールしていました。
——キム選手にとっては久しぶりのRIZINでしたが、花道を歩いたりリングに上がっての印象はどのようなものですか？
キム とても光栄だなと思いました。自分自身が中高生の頃はPRIDEというのが夢の舞台でしたから、今回も出られてとても良かったと思います。
——今後の目標や展望を教えていただけますか。
キム まずは今日、第一歩がいい形で締めくくれたかなと思います。ただ今日のような試合運びではダメだなと思いました。もし2ラウンドでKOできたなら、堀口恭司選手とやりたいとコメントしようと思っていました。いつかは当たりたいと思っていますので、機会さえ与えていただけたら頑張りたいと思います。
扇久保博正「完敗だった」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
扇久保 完敗だったなと思います。
——途中ドクターチェックも入りましたが、時間が経った現在の目の状態はいかがですか？
扇久保 病院に行ってみないとわからないですけど、もしかしたら折れているかもしれないですね。
——フラッシュダウン的な場面がありました。最後まで戦い抜いた原動力や思いはどこにあったのでしょうか？
扇久保 最後まで勝ってやると思って戦っていたんですけど。ちょとｔ映像を見返してみないとわからないですけど、うーん……そうですね、今は本当にキム選手が強かったと思っています。
——キム選手について戦う前にイメージしていたものと実際に戦って違うところなどはありましたか。
扇久保 思っていたより、すごいタフでしたね。
——試合が終わったばかりですが、今後の展望をお聞かせいただけますか。
扇久保 またここから這い上がってみせるのも僕の生き方だと思うので、諦めずにまた戦っていきたいと思います。
——フロントチョークはご自分では極まっていた感触はありましたか？
扇久保 はい。極まっていたんですけど。落ちたと思って。「落ちたな」と思ったんですけど、まだ生きてましたね。
——落ちたと思って緩めてしまったのですか？
扇久保 一瞬緩めました。でも極まってなくて、そのまま逃げられましたね。
——どこの部分で一番上回られていたと思いますか？
扇久保 どんどん前に出てこられて僕の方が最終的に削られてしまったと思っています。
——随分長くスーチョル選手の映像をご覧になっていたと思いますが、力の維持具合であったり、もしくは、もっと強くなっていましたか？
扇久保 もともとすごい強い選手だとは思っていたんですけど、思っているより、さらに強かったですね。
——やはり世界の層の厚さを感じたと言うところでしょうか、今は。
扇久保 うーん、そうですね。感じました。
——今回試合が昨年大晦日以来の9ヶ月ぶりでかなり時間が空き、怪我もあったことで、ブランクの影響もあったと思いますか？
扇久保 ブランクはそんなに感じなかったかなと思います。
——試合中スタミナが切れるということを感じたりは？
扇久保 そうですね。本当にキム選手はタフで、僕の方が削られてしまったと思います。
——事前の煽りVではこれから生まれてくる子供に見せたいと仰っていましたが、その部分は自分としては、いかがですか？
扇久保 どうなんでしょう。映像を見ていないのでわからないのですけど。うーん……、ちょっとわからないですね。
シビサイ頌真「あそこで極めきらないと、次の展開が危ないと思った」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
シビサイ 勝てて、とても嬉しいですね。
——勝利の後、トップロープを越えるのか？というアクションがありました。あれはどういった感情からですか？前回と同じことをやろうとしてたのですか？
シビサイ 前回やったことをやるフリをして、しないっていう……、おもしろくないっすよね、すみません（苦笑）
——そんなことはないです、また越えるのかと思いました。さて、1ラウンドにギブレイン選手の打撃を結構もらうというか、受けている場面で、”打ってこい”と挑発していました。あれはそのあとのタックルに入るための煽りだったのか、それとももっとガンガン来てほしい、と単純にそのような思いだったのでしょうか？
シビサイ 来てほしいわけがないんですけど（笑）。あの、最初に２発・３発くらいくらって、自らを奮い立たせるためにやったって感じですね（笑）
——試合前もギブレイン選手を「野獣」と喩えていましたが実際に戦ってみてイメージと違うところはありましたか？
シビサイ 全くイメージ通りですね。危なっかしいです、本当に危なかった。
——出血はご自身ですか？両者とも？
シビサイ 自分ですね。最初、はい。鼻血出したのが生まれて初めてだったので、すごいびっくりしました本当に。
——その時に焦りなどは？
シビサイ 正直ありましたね。「これはやばい」と思いました。
——それがあって最後極めに向かえたのでしょうか？
シビサイ はい。自分の自信がある形だったのと、逆にあそこで極めきらないと、次の展開が危ないと思ったので、そこは自分的にもとてもいい判断だったのかなというところです。
——今回勝利しました、今後の展望を教えていただけますか。
シビサイ あー、うーん、なんとも。鼻血とまってから考えます……、次もがんばります、ありがとうございました！
——ギブレイン選手の打撃に関しては、最初に結構ジャブをもらったりもしていたようですが、実際どうでしたか？
シビサイ そうですね、なんかあの、本当にまじりっ気なしに正直に思い切りフェイントなく打ってきたので、本当にすごい、逆にこう、上手に戦ってこようとしてくる選手のほうが、多分自分はうまくできたのかもしれないですけど。あんなにこう、正直に思い切り打ってくるとは思わなかったんで、予想はしていたんですけど。それで思い切り面食らいましたね。すごい強かったです
——特に警戒していた部分は、左フックやフック系のパンチだと思いますが事前の対策はどうでしたか？
シビサイ はい、かなりそこは事前に想定はしていたんですけど、逆に序盤からまっすぐしっかり打ってきたんで、それもかなり被弾して…、強かったですね本当に（苦笑）。
——やっぱり打ってくると効いてしまってまずいなという感じもありましたか？
シビサイ そうです、そのとおりです。
——それが、うまくはまって、逆転に繋がったということですね。
シビサイ 結果的には勝てたんですけど、つぎ試合したらどうなるかわかりませんし、まず今日は自分が勝てたっていうことを、自分を褒めたいと思います。
——人生初の鼻血ということですが、見たときは動揺しませんでしたか？実際どうでしたか？
シビサイ そうですね、やっぱりうん、動揺してましたね。もしかしてこのまま血がすごい出たら試合が止まってしまうのではないかと思いましたし。最初は相手の血だと思っていたので自分から流れているのを知ってびっくりしましたね。
——それで焦ったりはせず？
シビサイ 焦りというか。でも、早い形でフィニッシュしなくてはいけないかなという気持ちにはなりましたね。
カルリ・ギブレイン「パンチを連続で出せばKOできるチャンスがあった」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますでしょうか。
ギブレイン この大会で戦えてとても嬉しく思っています。パンチを連続で出せばKOできるチャンスがあったのにそれを逃し、とても残念に思っています。
——シビサイ選手から挑発されたことで、「行ってやろう」と思いましたか、それとも少し警戒しましたか。
ギブレイン 自分は挑発が好きなので、とても良かったと思いますよ、自分も挑発するので。やりあいはいいと思いますね。
——怪我は相手の何かをもらって？
ギブレイン 肘ですね。
——シビサイ選手と実際に対戦して、イメージと違った部分はありましたか？
ギブレイン 試合前と特に変わりません。自分の柔術の練習が足りなかったと思っています。もっと柔術を練習していればよかったし、もっと自分のパンチを信じるべきでした。もっとパンチを連続して出せばもっと簡単に勝てた試合だったと思います。
——大会前にRIZINに出たかったと仰っていましたが、会場の雰囲気などRIZINをどんな風に感じましたか？
ギブレイン 正直、泣かないように感情を抑えていました。このイベントに足を踏み入れることは、自分の長年の夢でしたから。日本のトップ興行に参加できて本当にうれしいです。みなさんに感謝しています。自分の人生の目標のひとつだったので。また戻ってきたいと思います。
——試合を終えて、今後の展望をお聞かせいただけますか。
ギブレイン どんどん試合をして、練習を積んで、この階級のチャンピオンになりたいと思います。負けたことから学ぶことがたくさんあるので、続けて練習していくのみです。
——シビサイ選手も同じように一度負けてカムバックしました。ご自分もそのようになりたいですか。
ギブレイン 相手の選手を例にする必要はありません。自分には、勝利するための自分なりの信念、目標がありますし、彼と比べてどうということはありません。
——11月6日の名古屋大会が本日発表されました。関根シュレック秀樹選手の地元が近いですが、今回の試合で、シュレック戦が実現するためのものを残したと思いますか？
ギブレイン 11月の大会に出られるとしたら誇りに思います。ただ自分は対戦相手は選びません。どんな人が対戦相手に決まっても、自分が練習して自分が強くなるのみだと思っています。
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