3月8日(木)、東京都内でRIZIN FIGHTING FEDERATIONが、来たる5月6日(日)、マリンメッセ福岡で開催する『RIZIN.10』に関する記者会見を行なった。

今回の会見には榊原信行RIZIN実行委員長、髙田延彦RIZIN統括本部長、そして矢地祐介(KRAZY BEE)の3名が出席。いよいよ今週末、3月11日(日)10時からチケットが一斉発売となる5月6日(日)、マリンメッセ福岡で開催する『RIZIN.10』の追加対戦カードが発表となった。

[5月6日『RIZIN.10』決定対戦カード]

RIZIN MMA特別ルール(120.0kg以下):5分3R/インターバル60秒
アンテ・デリア(Cro Cop Top Team) vs リカルド・プラセル(ALEMAO BROTHER’S TEAM)

RIZIN MMA特別ルール(70.0kg以下):5分3R/インターバル60秒
ディエゴ・ヌネス(EVOLUÇÃO THAI BRAZIL) vs 矢地祐介(KRAZY BEE)

画像1: [5月6日『RIZIN.10』決定対戦カード]

196センチ・112キロのアンテ・デリアと、200センチ・112キロのリカルド・プラセルというスーパーヘビー級の対戦が実現。クロアチア出身のデリアは、ミルコ・クロコップが太鼓判を押す期待の若手ホープ。2011年にプロデビューしてからの6戦をすべてフィニッシュで勝ち、その後ヨーロッパの大会で活躍するも、2015年にヒザの怪我で長期欠場を余儀なくされる。今回のRIZINデビュー戦は約2年半ぶりの試合となるが、怪我が完治して以降はミルコのジムに所属し、ミルコのスパーリングパートナーとして日々技術を向上させている。そのミルコをして「こいつは規格外のまさに別格。絶対に世界チャンピオンになる」と言わしめるファイトスタイルは、まさに超攻撃型だ。打撃、タックル、サッカーボールキック、すべてを全力で打ち出してくる圧倒的オフェンススタイルで、RIZINヘビー級戦線のニュースターとなれるか。

そしてもう一人のリカルド・プラセルは、元プロサッカーのゴールキーパーという異色のバックグラウンドを持つ長身ファイターだ。2010年から格闘技の練習を始め、2012年に総合プロデビュー(1Rチョークスリーパーで勝利)。デビュー直後はキックボクシングの試合も行なっていたが、2015年からは本格的に総合格闘家の道へ歩み出す。持ち前の長身と長い手足で一本勝ちの山を築き、ここまで無傷の9連勝、フィニッシュ率100%という好成績を残している。直近の試合ではブラジルのAspera FCのヘビー級タイトルを奪取し、その実績をひっさげてのRIZIN初登場となる。キックボクシングで培った鋭い打撃で相手を痛めつけ、体格からは想像もつかないスピードのタックル、そして長い手足で絡みついたら離さない寝技が最大の武器。ブラジルのスカイスクレイパーが狙うは、インパクトのある一本勝利だ。
この試合に向けてプラセルは、「母国を背負って日本で試合をするということはブラジルの格闘家だったら誰もが夢見ることなので、これが叶ったことは非常に光栄であり、嬉しく思います。RIZINで新たな歴史を作り、日本の新しい象徴になりたいと思っています。対戦相手は非常にタフで危険なストライカーだ。怪我で長期離脱をしていただけに戻ってきた時のモチベーションも非常に高いだろう。そんな彼を心から尊敬しつつ、最後に勝利コールを受けるのは私だと信じている」とコメントを寄せている。

そして、RIZINの“お祭り男”こと矢地祐介の参戦も決定。「今年一発目のRIZINの大会に出場が決まってとても嬉しく思います。前回の福岡大会は自分は観客として見に行って、福岡の熱のあり方、盛り上がり方を知っているので、福岡で試合ができることは楽しみです」と笑顔を見せた矢地は、昨年大晦日にレジェンドファイター五味隆典から一本勝ちをおさめ、打撃・寝技でも勝てることを証明した。RIZINのリングで4連勝を挙げ、もっとも注目されるファイターとなった今、RIZINはブラジルの強豪をぶつけることとなった。
その男とは、ディエゴ・ヌネス。強靭な肉体から放たれる多彩な蹴り、回転の早いコンビネーションを武器とするストライカーだ。2004年にプロデビューしてから11連続一本・KO勝ち。さらに勝利を重ねて4年間無敗の13連勝という快進撃を演じた。2008年より主戦場をアメリカに移し、WECでは4勝1敗という好成績を残し、2011年1月にUFC参戦。このヌネスについて矢地は、「世界的に見たら自分よりも全然知名度も実力もある選手だと思うので、“対世界”、RIZINを背負って世界と戦っていきたいと思っているので、ここをしっかり勝って、矢地祐介の強さとRIZINの強さをどんどんどんどん見せつけていきたいな」と気を引き締める。この一戦について髙田統括本部長は、「いつも通りのファンの期待を裏切らない真っ向勝負となるだろう。相手を潰し合うような打ち合い、激しい展開、結果になるはず」という見立てだ。そして矢地に対して、「ぜひ矢地祐介らしい激しい戦いを見せて欲しい。期待しています」とエールを送った。

対戦相手のヌネスは、「私は昔から日本の格闘技を見て、いつかはその場に立ちたいと思っていました。今回、RIZINに出場が決まったことは、私の格闘技キャリアの中で最も偉大なことであり、今回このような機会を作ってくれたヴァンダレイ・シウバが日本のPRIDEでキャリアを築き、日本のファンから今も愛されているということに対して運命を感じています。私はお金のため、戦績のためではなく、歴史を作りに来日します。RIZINファンが今まで見たことのないサムライの戦い方を見せるつもりです。対戦相手の矢地選手は非常に勇敢で技術も高く、日本のこの階級でナンバーワンの選手です。ですが、5月6日はRIZINにとって、私に取っても歴史的な日になることでしょう。日本のファンがファイターたちに見せるリスペクトは世界一のものであり、私はそれに応えるためにどんな姿になっても戦い続けるサムライの姿を見せたいと思います。日本の文化、ファン、そして矢地選手を心からリスペクトしていますが、福岡では私は世界を震撼させるパフォーマンスを見せることを約束します。今の私は誰にも止められない。Heeeeeeeeeeeeeeey!!」と熱いコメントを寄せている。

スーパーヘビー級のど迫力ファイトと、矢地祐介とディエゴ・ヌネスにより激しい殴り合いが加わったことで、さらに熱く燃えること必至な5月6日『RIZIN.10』福岡大会!
チケットは3月11日(日)10時より一斉発売!まもなくです!

画像2: [5月6日『RIZIN.10』決定対戦カード]

以下、会見後の囲みでの榊原委員長のコメント

榊原信行RIZIN実行委員長
「(ミルコ・クロコップのベラトール参戦について)ミルコ側とベラトールとの間でコミュニケーションがあって、スコット・コーカー氏のほうからそういう話が(ミルコの)マネージャーにあったんですね。RIZINとしては5月大会のラインナップも揃ってきていて、ミルコにもRIZINでの試合はここでというよりも7月、そして12月かなあと。身体が出来上がってるんで、『せっかくなのでロイ・ネルソンだったらやりたい』とのことで、我々としても了解を出したということです。これからRIZINとしては、ミルコの引退試合へのチャレンジ権をかけてヘビー級の選手たちが、当初はリーグ戦みたいな形がいいかなと思ったんですけど、例えば4人でリーグ戦を組んじゃうと、その4人にロックされてしまう。そして、その4人をピックアップすることがとても至難の技と言ってもいいくらい、世界にはたくさんヘビー級のいい選手がいる。それだったら、ファンにいろんな形で見てもらうために、今回(福岡大会)はもう1試合ぐらいヘビー級の試合が入るかもしれない。髙田本部長じゃないですけど、格闘技のダイナミズムをもっとも伝えられるのは、神に選ばれし階級であるヘビー級だと思うので、その階級にスポットライトを当てると。その中で『コイツとミルコの最後で見たいよ』というようなファンの声を集約して、秋ぐらいに決められたらなと。7月もそうだし、8月も9月も、そういうヘビー級の選手をどんどん世界から招聘したいなと思っています。7月29日に関しては本人は『やる』と言っていますのでその方向で調整をしています。今回のベラトールはまずショットで。RIZINではあと2試合で終わりなので、それで引退をするということになる。その中でひょっとしたらベラトールでヒョードルとやるというようなことがあったとしたら、僕らも止めないし、やるべきじゃないかと思いますけどね。あとはフランク・ミアとかそういう選手たちともミルコはやりたいはずですから。ヒョードルは4月にベラトールでヘビー級のトーナメント一回戦があるので、そこで勝ち上がれば、当然ベラトールのトーナメントが優先となると思うのでミルコの夢は叶わないかもしれないですけど。(ミルコの引退までRIZINでの試合が増える可能性は?)ゼロではないと思いますけど、いずれにしても今年の大晦日に引退するということは決めてますので、我々との中ではその前にRIZINで1試合して、大晦日というふうに思っているので、そう考えるとタイミングは限られてきますよね。7月の試合を怪我なくこなせたら、9月の末とかにタイミングが合えば可能性はゼロではない。たぶんそこまで今は考えていないと思いますね。本当にミルコの引退試合の相手はファン投票でもいいのかなと思っていますけどね。リーグ戦というのも一つの手だと思いますし、ひょっとしたら熱がつけば9月に4人でワンナイトトーナメントでミルコへの挑戦権をかけるということをやってもいいのかもしれない。いずれにしてもミルコは若い次の世代の人とやることになる。みんなが驚くようなニューカマーがこれから出てきますので、期待してもらっていいかなと思います。(ヒョードルは)今は完全にベラトールと契約がある状態だと思います。ただ、ベラトールサイドとのコミュニケーションは比較的良好に取れていると思いますので、何か機会があればヒョードルが日本でという可能性もゼロではないと思いますけどね。ただ、やっぱり僕らは未来のある選手と未来に向けてRIZINの歴史を刻んでいきたいと思う。未来のある選手たちをいかに2018年も世に送り出していけるか。2017年はそういうことがかなり推し進められた年だと思うんですね。堀口恭司に始まり、那須川天心はその前の年の大晦日からですけど、言ったって天心だってまだ1年ですから。浅倉カンナしかり、KINGレイナしかり、マネル・ケイプもそうかもしれない。そういった次の時代を託せる選手にRIZINはスポットライトを当てたいというふうに思っています。那須川選手は5月の大会に参戦することは決まっていますので、後は対戦相手をどうするかというところで、ご多分に洩れず天心の相手が世界中にいないんですよ(笑)。僕らのネットワークで今チャーリー柏木が頑張って探してますけどね。それでもみなさんが理解ができて、RIZINらしい選手でと思うけど、今回はキックの試合なので思い切ってキックの選手でもいいかなと。総合の選手と立ち技の異種格闘技というのがRIZINらしいなと思っていますけど、あまりにもそこにこだわりすぎなくてもいいのかなという思いもあります。ここ1週間くらいで決められるようにしたいなと。(KNOCKOUTの木谷氏がRIZINがキックの試合に進出することに関して牽制するような発言をしていますが?)進出って言ったってRIZINは最初にやった時からK-1の武尊やHIROYAの試合もやってるじゃないですか。べつに進出するも何も。いつも言っているように(RIZINは)幕の内弁当だから、僕らの最大のアドバンテージはリングでやっているということだと思うんですね。だから総合もやれれば、キックも同じ場所でやれますので、逆に木谷さんも総合をやればいいじゃん。何も照れずに。僕らもK-1も『ライバルじゃない』って木谷さんに言われてるんで、僕らのことはほっといていただいて、ONEと一生懸命やりゃいいと思うけど(笑)。僕らも全然ライバルと思ってなくて、逆にKNOCKOUTさんといい意味で交流をしたいなと思うんですね。KNOCKOUTで戦っている選手にはいい選手もたくさんいるし、そういうちっちゃなことを言ってる時代じゃなくて、みんなでこの業界を盛り上げて、格闘技のパイは本当にちっちゃいんだからこのパイを大きくできるように。パイの取り合いはやめましょうよって。このパイを5倍、10倍にするために今こそみんなで手を合わせるべき。だから僕らは天心選手がKNOCKOUTに出ることも、広い心でイエスと言ってここまで来てるわけじゃないですか? そうやって彼らのガードがあるなら、僕らとしては『どっちを取るの?』という話を選手に迫ることになる。そんなのやってもつまんないですよね。KNOCKOUTに天心がいなかったら誰が引っ張るんですか? 僕はKNOCKOUTをやってないんでわからないですけど、でもKNOCKOUTは天心が出ると盛り上がるじゃないですか。やっぱりPRIDEの時代から常にそうだけど、『ここの場所は俺の場所だ』という象徴となる選手が(必要)。ヴァンダレイ・シウバがPRIDEのとき、『ここは俺のうちだ』と言ったんですよ。やっぱりそれぐらい背負える選手が各プロモーションに出てこないと。僕らもそういう選手をRIZINで磨いていく必要があるし、そういう意味ではKNOCKOUTにそういう象徴的な選手が出てきてくれると、うちとしてはもう『ぜひ、KNOCKOUT代表としてRIZINに出てください』って。そんなことになったらいいなと思いますけど。あんまりそういうこと言っちゃうと怒られちゃう。喧嘩はしたくないです。仲良くしたいです。僕らとしてはフジテレビのゴールデンタイムで放送をしていただいてもらえてるというのが、格闘技界にとって、これはうちだけの財産ではなくて、みんなの財産だから、本当にみんなで共有する必要もあると思っていて。だから、それはKNOCKOUTさんにしても、K-1さんにしても、RISEさんにしても、その他総合以外のキックの団体の皆様とも積極的に交流を深めていきたいなあと思ってはいます。ぜひ木谷さんに『一回会って話しましょう』と言ってきて。お互いに切磋琢磨することはあっても、やっぱり大同団結して格闘技界として一枚になって、ここはみんなで協力し合おうよというのは必要だなと思いますね。天心選手に『うちでこれだけやってるんだからRIZIN以外には出るなよ』なんてそんなチンケなことを言いたくないじゃないですか?でも、そういうことにならないような形でプロモーターなり主催者がどこかで話し合いなりを持てたらいいなと思いますけどね」

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