3月18日(月)RIZIN FF事務局にて、RIZIN LANDMARK 9 in KOBE(3月23日、神戸ワールド記念ホール)の追加対戦カード発表会見が行われた。
司会進行はRIZIN実況の鈴木芳彦アナウンサーが担当、会見には榊原信行CEOと木村“フィリップ”ミノルが登壇、同大会でのブアカーオ・バンチャメーク戦を発表した(74㎏契約、3分3R)。
木村“フィリップ”ミノルがレジェンドファイター・ブアカーオと対戦決定!
榊原CEOの挨拶に続き、鈴木アナウンサーに促され登場したのは木村。ドーピング検査での陽性を受け、昨年6月のロクク・ダリ戦(ノーコンテスト)を最後に出場停止処分となっていたが、今大会での復帰が決定。いきなりレジェンドファイター・ブアカーオとの対戦が決定した。
ダリ戦でのドーピング陽性により、木村は半年間の出場停止処分に。処分が明ける大晦日に一度は安保瑠輝也戦が組まれたが、事前の検査で再び陽性となってしまい、無期限の出場停止処分が出されていた。しかし本人と木村サイドのRIZIN参戦への意向は強く、年が明け2月7日に実施された検査で陰性となったことから出場が可能となり、ちょうどこの時期の試合を求めていたブアカーオとの話がまとまり対戦が実現となった。
木村ミノル「みんなにまた認めてもらえるような戦いをしたい」
9ヵ月ぶりのリング復帰が決まった木村は「まずは度重なるドーピング陽性の結果でここまで待たせてしまったファンの方々、そしてご迷惑掛けてしまった関係者のみなさん、本当にすいませんでした」と謝罪。復帰戦の相手がブアカーオとビッグマッチとなったが、「ものすごいモチベーションの上がる選手を用意して頂いたことに心から感謝します。ここはしっかり自分の変わった姿、もう一度一から復活するっていう気持ちをみんなに見せる時だと思うので、しっかり体を作ってみんなにまた認めてもらえるような戦いをしたいと思います」と意気込みを口にした。
大会直前、5日前の発表となったが「ブアカーオ選手のことを聞いたのは最近だったんですけど、ずっと練習はコンスタントにやっていて体も作っていたので、いつでも準備できてるっていう状態での話だったのですぐに『やりたい』っていうことをお伝えして決まりました」と話し、「ベストシェイプというか、すごいコンディションで試合に行けると思います」と木村は好調を強調した。
過去に計量オーバーを犯したこともある木村だが、体重について質問が飛ぶと「体重管理ももちろんしっかりやっていて、減量も問題なく落ちると思います」「現在の体重は78とか78.5kgとかそんなところです。あと5kg弱」と答え、こちらも問題ないとした。
榊原CEO「ドーピング検査で再度陽性が出たら無期限の出場停止」
出場停止処分を解き、試合を許可した榊原CEOだが、ブアカーオも含めたドーピング検査を試合後に実施、また仮に体重超過があった場合は「もう試合を組まない」と明言。ドーピング検査で再度陽性が出た場合は「無期限の出場停止だし、永久追放」といった厳しい態度と言葉を向けた。
ブアカーオに対し木村は「ムエタイ時代、K-1に出てから、その後の活動も超一流。身体自体もすごい強いし進化してる」とその印象を語るが、「僕的にはブアカーオ選手こそドーピングが怪しいんじゃないかって思うところがあって、ちょっと体のつき方とか体の反応とか変化を見てるとなかなか怪しいなと思う」と毒を向け、「俺が何か言える立場でもないので、検査をしっかりやってもらうということで」と付け加えた。
ブアカーオ戦後の先は…「安保は1回シバかないといけない」
まずは復帰戦次第だが、結果と内容によっては一度組まれながらも中止となった安保戦も再び見えてくる。舌戦を繰り広げたこともあり、木村も当然頭にあるか「安保選手は(ブアカーオと)ドローだったのでそれ以上の結果はもちろん出しますし、ここで安保に負ける訳にもいかないので、ものすごいKOを見せて“あいつ違うな”っていうところを見せたい」「安保は1回シバかないといけない」などと、強く意識する様子を見せた。
「やっぱり自分の体を自分で理解して、自分の力で伸ばしていくのがプロアスリートの本来あるべき姿。そういう意味でもムチャクチャ反省しましたし、本来あるべき姿を改めて再確認できました。自分の弱いところを超えて、今は全部を強さに変えれたので、ものすごく調子がいいです」と改心を語った木村は写真撮影で自らシャツを抜き、「このぐらいのコンディションです」と肉体を披露。
これ以上ない最高の相手が用意され、新生・木村の姿が問われる復帰戦となる。
RIZIN LANDMARK 9 in KOBE 追加対戦カード(選手コメント掲載)
ブアカーオ・バンチャメーク vs. 木村“フィリップ”ミノル
RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(74.0kg)
ブアカーオ・バンチャメーク vs. 木村“フィリップ”ミノル
木村“フィリップ”ミノル コメント&質疑応答
まずは度重なるドーピング陽性の結果でここまで待たせてしまったファンの方々、そしてご迷惑掛けてしまった関係者のみなさん、本当にすいませんでした。その中で復帰戦の舞台というか、復帰の試合をRIZINでできること、そして何より対戦相手がブアカーオというものすごいモチベーションの上がる選手を用意して頂いたことに心から感謝します。ここはしっかり自分の変わった姿、もう一度一から復活するっていう気持ちをみんなに見せる時だと思うので、しっかり体を作ってみんなにまた認めてもらえるような戦いをしたいと思います。応援よろしくお願いします。
ブアカーオ選手のことを聞いたのは最近だったんですけど、ずっと練習はコンスタントにやっていて体も作っていたので、いつでも準備できてるっていう状態での話だったのですぐに「やりたい」っていうことをお伝えして決まりました。
(準備期間に対する不安は)全くないです。もうずっと仕上げていたので、バッチリ用意してました。体重も管理ももちろんしっかりやっていて、すごくいい体重と体調をキープしている状態です。全く減量も問題なく落ちると思います。
(ブアカーオは)僕がデビューした頃からものすごいスーパーチャンピオンで有名でもあり、数々のタイトルを獲っていて、ムエタイ時代からもスゴいし、K-1に出てからもその後の活動も全部超一流な成績と、身体自体もすごい強いし進化してるなっていう印象です。僕的にはブアカーオ選手こそちょっとドーピングが怪しいんじゃないかって思うところがあって、ちょっと体のつき方とか体の反応とか変化を見てるとなかなか怪しいなとは思うんですけど、俺が何か言える立場でもないので、検査をしっかりやってもらってというところで。でもめちゃくちゃ強いです。だからモチベーションすごい上がってます。どんな状態で来ようが返り討ちにしたいなと思ってます。
(昨年はブアカーオvs安保戦があったが)ドローだったけどブアカーオ選手が持っていっていたような印象もある試合なので、そこをしっかり警戒してやろうと思います。もちろん安保選手はドローだったのでそれ以上の結果はもちろん出しますし、ここで安保に負ける訳にもいかないので、ものすごいKOを見せて“あいつ違うな”っていうところを見せたいです。
やっぱりRIZINはめちゃくちゃいい試合がたくさんあるし、会場に行った試合もあれば家で見てた試合もあるんですけど、みんなすごいレベルで、すごい肉体を作り上げてリングに立つ、神聖な場所なんだなって改めて思いましたし、その中で自分に対する悔しさとが込み上げてくるような日々でした。自分と向き合えるいい時間になったっていうか成長できる時間だったと思います。
(不安は?)全くないです。以前だったらドーピングの成分がまだ体に残っていてそれで陽性反応が出てっていう、そういうのもあるんですけど、今回は完全に抜け切った状態からのスタートなので大丈夫です。自分の力でコツコツやってるので、そこは問題ないです。
(現在の体重は?)体重のコントロールとか調整はプロとして当たり前のことなので、(計量オーバーした場合に)キャッチウェイトがないっていうのはもちろん当たり前のことですし、その中でブアカーオっていうすごい選手と組んで頂いたいことにまず感謝してます。現在の体重は78とか78.5kgとかそんなところです。あと5kg弱とか。調整はいつも通り順調で、前に計量オーバーした時よりは全然比べ物にならないぐらい順調に来てますし、ちょっと少ないぐらいな感じで調整してるので全く問題ないです。すごいベストシェイプというか、すごいコンディションで試合に行けると思います。
僕はずっと逆境の中で生きてきましたし、ドーピングの騒動も応援してくれてる人たちには申し訳ないですけど、僕も自分の限界を超えるために選んだ道ではあったので、そこをちょっと許してもらいたい、っていうかまた認めてもらいたいなと思って。僕はファイターですし、そこで見せるしかないので。格闘家はそういう困難に立ち向かって打ち砕いて、それで勇気を見せるのが仕事だと思いますし、それでみんな勇気をもらってくれたら僕の任務完了かなと思うので。そんな感じの気持ちです。
(体調が変わった部分は?)またそこまで自分の力で持っていって、さらにそれを超えたところに今いると思うので、逆に自分の限界を知れたというか、どこを伸ばせば強くなるかもある意味その時期に分かったところなので、それを自力で、自分の力で伸ばしてたっていう感じで今は(薬物を)使ってしまった時より全然格段にパフォーマンスも体の状態も上だと思います。(ドーピングをしなくなると自信が無くなるということも言われるが)その辺は何回も通り過ぎました。もう今はそれがなくても自分で強さを求めて、強くなることができるので、今は全然大丈夫です。
今はRIZINが1番盛り上がってますし、1番面白いですし、興行として。そこに出るのが自分のファイターとしての価値を上げて、さらに自分はキックボクシングが好きでキックボクシングを代表してやってるので、そういう試合の面白さも、特にこのカードなら見せれるし、それがRIZINでなら最高だと思うので、今はRIZINに参戦して自分の強さをどんどん証明していきたいという気持ちです。
(RIZINのキックボクシングを引っ張っていく?)僕は求められる限りはそこで戦っていきたいなと思います。安保は1回シバかないといけないと思うし、いまMMAをすごい頑張ってると思うんですけど、その似合わない オープンフィンガーグローブを置いて、早くキックボクシングやろうよっていう感じなんですけど、それは僕の結果次第でもあると思うので、彼にまたケツに火をつけて“やらなきゃな”って思わせるような試合を俺がしないといけないと思うので、また呼び出しますよ、キックボクシングルールで。
言えないですけど、いろんな選手にスパーリングに来て頂いたり、そういうのはメチャクチャ増えました。他団体とかRIZINの選手もそうですし、ジムに来てもらったりそういうのをやっていたり、クロスポイントで鈴木(千裕)選手のところへ練習に行ったり、まだスパーリングとかそういう練習はしてないですけど、そういうのをちょくちょく挟んだりはしてます。(クロスポイントを選んだのは鈴木選手がいるのと)あとキックボクシングの強い選手がいっぱいいるので、そこでいろんな選手とスパーリングをやったり技の確認とかできたりするので、そういう意味で行かせて頂いてます。
やっぱりファイターとして自分の体を自分で理解して、自分の力の中で伸ばしていくっていうのがプロアスリートの本来あるべき姿だと改めて思ったので、そういう意味でもムチャクチャ反省しましたし、本来あるべき姿を改めて再確認できました。特にRIZINの選手を見て、すごいレベルのアスリートがたくさんいるので、そういう選手に自分がならないといけないなっていうのは強く思いました。自分の弱いところを超えて、今は全部を強さに変えれたので、ものすごく調子がいいです。
(将来的なMMA挑戦のプランは?)分からないですね、苦手なので(苦笑)。でもRIZINの中でできるってなったらやってみたいです。きっかけがあるとしたらRIZINかなっていう、総合は。っていうのだけお伝えしておきます。
(朝倉vs平本戦の発表を受けて)試合したのはだいぶ昔ですけど、平本選手は俺も好きなので、どんどん行ってくれっていう感じですね。応援してます。やっぱりああいうところまで試合を持っていったっていうか、あのカードを盛り上げたのはやっぱり蓮くんの才能だと思うし、それが出てるんじゃないですか、この盛り上がりに。そこはリスペクトです、流石だなって思います。俺も刺激を受けるところがたくさんあるので、僕もいいところを見せて、すごいなっていう風に思わせます。
記者会見の様子(YouTubeチャンネル)
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