猪木イズム最後の継承者が無差別級トーナメント開幕戦でバルトと激突! RIZINトーナメントルール5分2Rで行われる。
1R、組みに行ったバルトは藤田の首を抱えてコーナーに押し込んでの膝蹴り、ローキックを放つ。しかし降着によりブレイク。バルトの強烈な右フックがヒットし、藤田が体勢を崩す。がぶりからテイクダウンを狙うが、藤田はコーナーを背にこれを許さず。残り1分はお互い一発を狙ってお見合いの形となり、決定打なく1R終了のゴング。
2R、間合いを詰めていった藤田の右フックがバルトの顔面にヒット。バルトは目尻から出血。バルトは左フックを当てると、さらに首相撲からの膝蹴り、ボディへのパンチを繰り出す。そのまま藤田をコーナーに押し込むが、ここでブレイクがかかる。残り50秒、再び藤田をコーナーに押し込んだバルトは、細かいフックを藤田の顔面に当てるも決定打なく試合終了。
判定3-0でバルトが勝利をおさめた。
バルト コメント
──藤田選手はどうでしたか?
バルト 思ったよりも頭が硬いですね。当たっても当たっても効かないんですよ。
──藤田選手が言っていたんですけど、動きが早くていい選手だと
バルト 倒して下にしてやりたいとおもたけど、倒せなくて。その分緊張があったのかなと思います。
──自分が考えていたプランどおりにできました?
バルト 4割ぐらいですかね? もっともっとバルトトレインでやりたかったですけど。
──1戦目よりはいいできだった?
バルト もちろん。1戦目は覚えてない。何をしたのか活かしている。それはダメだったと思うから。
──MMAはまだやっていきたいですか?
バルト 今日は1回戦だったので、次は12月じゃないのかなと。RIZINさんが呼んでくれたら(笑)。
──手の様子は?
バルト これ1ラウンドにやっちゃったんです。ヒビが入っているのかわからないですけど、ちょっと病院に。
──どの部分ですか?
バルト 甲の部分ですね。ちっちゃい指の所。右手の小指(笑)。
──藤田選手が先程一区切りつけると引退発言をされていたんですけど、そういうことについてどう思いますか?
バルト まだまだ強いんじゃないの? まだまだいけるんじゃないですか、藤田選手。
──もっと稽古しろとすれ違ったときに言われたそうですが。
バルト 始めてまだ1年ちょいだから、まだまだこれからかなと思うんですけど。
藤田和之 コメント
──試合の感想をお願いします。
藤田 いやもう結果は結果なんで。感想と言われても。身体は大きいけど、彼は試合前から言ったとおり、彼はスキルが高いから。あれほとんど動いてないけど、俺が蹴るとピッと反応するのね。でも、余分な肉がついているから稽古してないね(笑)。さっき「おつかれさん、稽古しろよ」って言ったら、「わかりました」ってやったから。だからもう終わってスッキリした感じ。
──バルト選手の打撃は?
藤田 身体はあるし、もっと覚えたら可能性あるし、もっと稽古を積んだら化け物になるから。今日はスッキリしました。
──ボディにパンチを食らってましたけど。
藤田 あれは横だったから大丈夫だったんですけど、ジャブはドンとくるんで、あれをきちんと打てればとてつもない化け物になる。密着しても反応してて、これからの彼の可能性のために聞いてくれるなら、もっと稽古をつけて。彼は反応するから、それをきっちりやれば物凄い化け物になるから。天才は稽古嫌いだから。やれば伸びますよ。終わって悔しいというのがなくて、スッキリしました。
──次は考えてますか?
藤田 いやもうスッキリしました。
──MMAは引退?
藤田 わかんない。でも、もういいんじゃないですか?
──試合はやらないということですか?
藤田 なんだろうなあ? その世代というか時代というか、瞬間が来たかなと。
──バルトと闘って思ったってことですか?
藤田 今日の出ている選手観て、もの凄い熱い闘いをしていたし、モニターで観てたんだけど、ひとりひとりのスキルとか、熱持ってやっているから。来るんじゃないですか? 俺はもうスッキリした。やることやったなって。
──スッキリしたということを詳しく聞かせてくれませんか?
藤田 よく濁してダラダラやってるバカいるけど、俺から言わせりゃ……(ここで涙を流しながら言葉が止まる)。悔しいとかじゃなくてね、この世界で猪木さんに拾ってもらってね、20年間。ちょうど20年ですよ。入ったときはデビューしてすぐ俺なんか干されるなと思ったけど、未だにしょっぱいしさ。でも、こうやってチャンスもらえたことを感謝しているし。いま思い出しちゃって。これで次の世代にぶつかってもらえる立場としてやってこれたことがうれしくなっちゃって。いやよかった。まだミルコもがんばってるけど、こんな涙が出ることはないんだけど、引退式はないんだけど、本当にやりきった感がね。改めてこのイベント、RIZINに。最後RIZINだったけど、最初PRIDEで命をもらったし、最後魂を置いて、RIZINでやらせてもらって。プロレスどうとか格闘技引退とかしませんよ。本当に感謝しています。それぐらいの覚悟で来たけど。いちいち言って商売にするヤツはいるけど、自分の中で区切りがつきました。
──その覚悟は試合する前から?
藤田 全部覚悟っていう言葉で。でも、それぐらいの気持ちで臨んできたんで、スッキリしたんで。やることやったら涙は出ないって言うけど、やったことに関しては涙はないし、バルトにがんばれよってド突いたし(笑)。でも、思い出すとね、最初の本当グリーンボーイのときからさ、なんの取り柄もないけど、猪木さんが拾ってくれて、いろんなことに迷惑をかけながら経験させてもらって感謝しています。本当はリングの上で引退式とかボロボロとやるんだろうけど、俺はこれでいいからさ。最後は俺らしく引き際をしっかりしたくてここに来ました。本当にありがとうございました(深々と頭を下げる)。
──これからどうするんですか?
藤田 とりあえず家の周りが草ばかりだから草むしりしなきゃ(笑)。
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