格闘技観戦 初心者の雷美(らいみ)が、RIZINマッチメーカーのチャーリー氏とともに、試合の攻防や技などを教えてもらいながら“これを読めば格闘技観戦がもっと楽しくなる!”を目指して見どころを紹介していく企画、それが「教えてチャーリー!」。

「教えてチャーリー!」前回までのあらすじ

画像1: 四天王、強し!扇久保vs.瀧澤を振り返る!RIZIN.25 教えてチャーリー!vol.2

みっなさ〜ん!チャオッ☆ライター志望の雷美(らいみ)です!

前々回より噂されていた「教えてチャーリー!」打ち切り騒動を無事に回避し、前回はRIZIN.25のメインイベント、朝倉未来vs.斎藤裕の試合をチャーリーさんと振り返りましたっ!今回も引き続きチャーリーさんと一緒にもう1試合、振り返って行きたいと思いま~っす!!

ーーチャーリーさんっ!前回もありがとうございましたっ!そして今回もよろしくお願いしまーーっす!!

お疲れ様です。今回は前回からのスパンが短いですね。

ーーだってだって!もう年末大会、RIZIN.26開催まで残り1ヶ月切っているんですよぉ〜〜っ!!

あぁ、もう12月ですか。早いな…。

ーーな・の・で、の〜んびりしている暇はないんですっ!でもでも、面白かった試合は振り返りたいんですっ!!というわけで、あと1試合だけっ!!RIZIN.25でセミメインを飾った、扇久保選手と瀧澤選手の試合を一緒に振り返って下さーーいっ!!

扇久保選手と瀧澤選手の試合ですか、あの試合も良かったですね。はいはい、わかりました。もう1試合だけ振り返りましょうか。

タックルを警戒する瀧澤vs.タックルに行かない扇久保

画像: Full Fight | 扇久保博正 vs. 瀧澤謙太 / Hiromasa Ougikubo vs. Kenta Takizawa - RIZIN.25 youtu.be

Full Fight | 扇久保博正 vs. 瀧澤謙太 / Hiromasa Ougikubo vs. Kenta Takizawa - RIZIN.25

youtu.be

ーー最初にこのカードが組まれた時は、ちょっとドキドキしたっていうか、もしかして…もしかして勢いに乗ってる瀧澤選手がバンタム級四天王の一角を崩すのかも?!どうなっちゃうの〜っ??!...って、結構ハラハラしましたよね〜っ!!

この試合は本当に、瀧澤選手のギラギラ感が最高に出ていてよかったですね。

ーー瀧澤選手のギラギラさはRIZIN.24の金太郎戦の振り返りの時にも、チャーリーさん、すっご〜く褒めてましたよね〜っ!

若い選手っていうのは、もっとこういうギラギラした選手であるべきだと僕は思うんです。若い選手には是非、こういうメンタリティでいてもらいたいっすね。見ているこっちも気持ちが良いので、やっぱり。

画像1: タックルを警戒する瀧澤vs.タックルに行かない扇久保

ーーところでチャーリーさんっ!そんな前回の金太郎戦と比較するのもナンナンですがぁ…今回の瀧澤選手の構え、なんかちょっと独特じゃないですかぁ〜??

そうですね、瀧澤選手はだいぶ腰を引いてますね。これは扇久保選手がテイクダウンに来るのを警戒しての構えでしょうね。前傾姿勢で、相手から腰を遠くしているんですよ。

ーーなななるほど〜〜っ!!前回は背筋がすーーーっと一直線だったのに対して、今回は背中を少〜し丸めているような、そんな構え方ですねっ!!

瀧澤選手はストライカーなので、相手のタックルを切って自分の土俵で相手を闘わせるというスタイルで闘ってきていると思うんですよ。この試合ではそれがすごく分かりやすく出ているし、この構えは正にその考えから来る構えだと思いますね。でも…。

画像2: タックルを警戒する瀧澤vs.タックルに行かない扇久保

ーーでも…??

今回もそのスタイルで闘おうと構えていたのに…扇久保選手がテイクダウンに来なかったんですよ。

ーーっ!!た、たしかに〜〜っ!!そう言われると、たしかに扇久保選手、1R目は全っっ然、テイクダウンに行ってないですーーっ!!

そうなんです。1R目は特に瀧澤選手と打ち合ってましたよね。瀧澤選手も多分どこかで「あれ、おかしいな?」と思ったはずです。「あれ扇久保選手、来ないな」って。それでも瀧澤選手は相手のタックルを警戒したままなので、打撃をするにも思いきり行けてないんですよね。

ーー言われてみるとたしかに…っ!瀧澤選手、ギラギラ度は前回と同じくらいギラッてるんですけど、バチバチ度は前回に比べて控えめっていうか、今回の1R目はそんなにバチってなかったですね〜〜!

前回の金太郎選手と闘った時の打撃の重さと比べると、今回は相手のタックルを気にしている分、打撃の重さが全然違いましたね。体重を乗せているんだけれども、イマイチ乗せきれていないと言うか。前回に比べると、全然積極的に行けていなかったと思いますよ。

画像3: タックルを警戒する瀧澤vs.タックルに行かない扇久保

ーーああっ!そういえばっ!!瀧澤選手が試合後のインタビューで「スタイルチェンジします!」って言ってたんですよ〜っ!!

はい、言っていたみたいですね。

ーーなんでかって聞かれたら「これからは自分からテイクダウンに行くMMAをやっていかないと、これ以上は勝てないと思ったから」って言ってたんですよ〜。これって…もしかして…っ!!

そうですね。さっきも言いましたが、瀧澤選手は相手のタックルを切って自分の土俵で相手を闘わせるスタイルなんです。でもそれだけだと、タックルが来なかった時に自分から何も出来ない、ということを今回の試合で痛感したんだと思います。

ーーなるほど〜〜っ!だから瀧澤選手は「スタイルチェンジする」って言ったんですねっ!!それにしても、瀧澤選手は試合後すぐに、ちゃんと自分のウィークポイントに向き合って改善点を見つけたってことですよねっ!!素晴らしいじゃないですか〜〜っ!!パチパチパチッ!!

瀧澤選手はまだまだこれからも伸びると思いますよ。前回の初出場から今回の試合までの間にも、色んな場面で成長を感じましたしね。ほら、今のボディに行く前のフェイントとか、すごく良いですよ。今のでようやく瀧澤選手のリズム感をちょっと取り戻した感じがしましたね。

画像4: タックルを警戒する瀧澤vs.タックルに行かない扇久保

ーーおおっ!たしかにっ!!最初の何も手を出せていない状況から比べると、おそらく、なんだか瀧澤選手の動きっぽくなってきたような気が、多分、しますっ!!

もうちょっと瀧澤選手自身が「寝技、グラウンドに行っても良いや!」と思えるようになったら、今より思いっきり打撃に行けるようになると思うんですよね。扇久保選手のような強いグラップラーに対しても。多分、今回の試合ではそういう所のイラつきを感じたんじゃないですかね。だから「スタイルチェンジしたい」っていう言葉が出たんだと思います。

ーーんんんっ?!...「寝技に行っても良いや!」って、割と最近の振り返りで似たような感じのお話を聞いたような…

はい、前に話しましたがサトシ選手の事ですね。サトシ選手は『絶対的な寝技を持っているから打撃を思いっきり出来る』という話をしましたね。“柔術界の至宝”と呼ばれるサトシ選手レベルになると、むしろタックルだろうが何だろうが、寝技ウェルカム!くらいの感覚だと思います。寝技への恐怖がない分、思い切りの良い打撃が出せるって訳なんです。

ーーあの、私すっごく覚えているんですけどぉ…このサトシ選手のコレの事を、北岡悟選手が「総合の『妙』」っていう表現をしていて、すごく、なんかこう…ビビビって来たんですっ!!「こ、これだーーっ!この表現だーーーっ!」っていう感じに、ビビビっって!!!

へーー、「総合の『妙』」ですか、なるほどね。たしかにそうですね。瀧澤選手も、寝技に行っても絶対に立てるという自信とか、背中が付いても何とかなるっていうような自信を持てれば、逆にもっともっと打撃に行くことが出来ると思いますね。

グラップラー扇久保の美しい左ハイキック

画像1: グラップラー扇久保の美しい左ハイキック

ーーそれにしても、今回の試合で私が目を奪われたのは何と言っても、この扇久保選手のハイキック、そしてバックスピンキックなんですよねぇ〜〜!!う、う、美しい〜〜っ!

この試合での扇久保選手の打撃はすごく良かったですね。扇久保選手の打撃で僕がすごく変わったなと思ったのは、打撃を打った後に引ききらないことですね。

ーーひ、ひききらない〜ぃ??そ、それってどういうことですかぁ??

打撃って普通、蹴りとかハイキックを出したら一回戻すじゃないですか、足を。でも扇久保選手の場合、足を戻しきる前にまた打撃を出すんですよ。2R目くらいからそういう打撃を出すようになるんですけど、パンチとかも引ききらずにすぐ出すんですよね。それと恐らく足技を多く出したのは、瀧澤選手とのリーチ差があるからでしょうね。

画像2: グラップラー扇久保の美しい左ハイキック

ーーそう言えばそうですよねっ!扇久保選手が身長160cmで瀧澤選手が176cm…ってことは、二人の身長差は16cmもあるってことですよっ!!

パンチを振るより足を出した方が遠い距離から当てることが出来るので足技を多用したって感じじゃないですかね。

ーーなるほど〜〜っ!見ている方としては、この足技のせいなのか、16cmの身長差を全然感じませんでしたね…っ!!

逆に瀧澤選手の方がやりづらそうですよね。

あと、扇久保選手からしたら「舐めんなよ」っていう気持ちがあったと思うんですよね、僕らマッチメイク陣に対して。自分はそう感じましたね。

画像3: グラップラー扇久保の美しい左ハイキック

ーー扇久保選手がチャーリーさんに対して「舐めんなよ」って思ってる…??

彼からすると、瀧澤選手は打撃が得意、打撃では瀧澤選手の方に分がある、とか言われていた訳じゃないですか。そんな打撃中心の選手に打ち勝てないでどうするみたいな思いもあったんじゃないかなって。

ーーな、なるほど…。

俺が最初からテイクダウンに行こうと思えば1Rで終わっているけれど打ち合ってやるよ、と。見てろよお前ら!みたいな。扇久保選手はそういう風に思っていたのかもしれないなと思って。

教えてチャーリー!関連記事

This article is a sponsored article by
''.