「ミルコ・クロコップは日本の格闘技の屋台骨を支え続けてきた素晴らしい選手です。今から武者震いが止まりません。ただ試合当日は最大限のリスペクトを持って叩き潰しに行きます」(髙阪)
11月17日(金)、RIZIN事務所にて年末に開催される『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND』(さいたまスーパーアリーナ)の記者会見が行なわれた。会見には榊原信行大会実行委員長、髙田延彦RIZIN統括本部長、髙阪剛が出席。追加カードが発表された。
髙田統括本部長から対戦カードの発表があり、すでに発表済みのミルコ・クロコップvs髙阪剛(12月31日)のカードを改めて発表。
続いて、KINGレイナvsシンディ・ダンドーワ(12月29日)と真珠・野沢オークライヤーvsチェルシー・ラグラース(12月31日)の追加カードが発表された。
今年7月にRIZINデビューしてから2戦目となる真珠・野沢オークライヤーの相手は、今年の3月にアマチュアMMA大会で対戦した経験があるチェルシー・ラグラース(アメリカ)。その試合では真珠が反則負けをしており、今回はRIZINの舞台でのリマッチとなる。
KINGレイナの相手は数々のレジェンドファイターとの対戦経験もあるシンディ・ダンドーワ(ベルギー)。KINGレイナのこれまでの相手の中でも最大の強敵と言える。
そして、2015年RIZIN旗揚げ戦から3年連続の年末参戦となる髙阪剛の対戦相手はミルコ・クロコップ。髙阪は「ミルコ・クロコップは日本の格闘技の屋台骨を支え続けてきた素晴らしい選手です。海外でも挑戦し続けていた姿を自分はずっと見てきたので、こういう選手と拳を交えることができる。今から武者震いが止まらない状態です。ただ試合当日は最大限のリスペクトを持って叩き潰しに行きます。楽しみにしておいてください」とコメント。
2018年12月31日に引退すること決めているミルコ引退ロードの第一戦にふさわしい戦いとなることは間違いない。
以下、質疑応答
ーー今回はどんな闘いをしたいですか?
髙阪 ボロボロとしゃべってしまいそうなので……(笑)。去年は自分自身の闘いをできなかったのが、凄くしこりとして残っていました。すぐにでも試合がしたくて、29日に試合が終わって30日からトレーニングを再開しました。それから「自分自信の最大の武器は何なのか?」と再確認する作業をしました。そして、年末に照準を絞ってやってきたんですが9月、10月あたりからだんだん自分の中でまとまってくるものが見えてきて、大筋は闘う姿勢は変わらないんですけど、じゃあ「何をもって勝つのか?」。観に来てくださった方々、主催者の方々に何を還元できるのか? 試合はプロフェッショナルに格闘家の命を見せられるようなそういう試合をしたいです。すいません、技術的なことはちょっと(笑)。
——ファンは2015年のジェームス・トンプソン戦のような殴り合いを期待していると思います。
髙阪 はい。ああいう形っていうのは自分の中のひとつのピースなんですね。スクランブルっていう言葉を使いますけど。相手に持ち込んで本来の力を出させなくする。ひとつのテクニックです。そのためには自分自身のコンディション、スタミナもそうですし、そういうのも含め自分自身が保持していないとできないことなです。ミルコが一年間オーバーホールしたように、自分自身も常に自分と向き合って、31日にピークに持っていくという地道で地味な作業なんですけど。でもそれによって31日に爆発させることができると確信しています。当日、楽しみにしていてくださいとしか言いようがないです。
——いつからミルコと闘いたいと思っていました?
髙阪 藤田和之とミルコと闘った試合(2001年8月19日K-1 ANDY MEMORIAL 2001 〜JAPAN GP 決勝戦〜)。自分は藤田とは盟友ですから、当時一緒に練習もしていましたし。あの姿を見て、「誰も日本人かなわないんじゃないか?」っていう言葉もチラホラ聞かれ……そのとき「俺がいるだろ」と思い続けていたんですけど。いろいろなニアミスがありなかなか対戦するまでには至らなかったんですけど。でも強く意識するようになったのは昨年ですね。バルトに勝ったら次はミルコだろうと仮想していました。「闘い合う試合であれば成立するんじゃないかな」と強く感じました。1年越しになりますが強い想いはあります。ただ試合をやるっていうわけではなく、リングの上でいつ死んでもおかしくないっていう闘いを自分はやりたいと思っています。その覚悟を持って31日までに準備したいと思います。
——いまのミルコを見てどうな印象を持っていますか?
髙阪 まあ、ウィークポイントのところは置いといて、メジャーなところで言うと左ストレートの精度と破壊力はまったく落ちていないなと思いました。何回も試合を見直しましたけど、考えて動いているのではなく、長年の蓄積によって左ストレートが出ているんだろうなと思いました。ひとつ当ててからの攻撃の仕方っていうのがミルコの強みである、今でも勝てている要因であろうなと思いました。ただあの……やっぱりやめときます(笑)。でも、闘えるということ。おそらく意識を失った状態で試合をすることになるかもしれません。じゃあそうなった時に自分は何をしているのか。そういったところも過去の経験を生かしつつ、さらにプラスアルファしていきます。
〈ミルコ・クロコップ コメント〉
「来年の大晦日に引退するまでに日本であと数回試合ができることを非常に嬉しく思います。この1年間の休養で、今まで蓄積されたダメージや怪我を完全に治して、ここ10年で初めて100%の状態で試合に望む事ができます。そんな私と戦う事を決意してくれた髙阪選手のガッツには敬意を評します。ただ彼は100%の状態で試合に臨まないとファンは失望することになる。私には世界一のファンである、日本のファンの皆さんに見せられる試合数は限られている。髙阪選手はそれを分かった上で覚悟を持って大晦日のリングに立つべきでしょう。それでは皆さん近いうちに会いましょう。I love you」
〈KINGレイナ コメント〉
「今回対戦相手が決まって、負けてるけど元UFCファイターらしいという事で、また私の強さがどれほどなのか、試そうとしていると思った!この試合でこそ最高な試合をする!魅せようと思っている。でも、気に入らない!29日なのか!むしろ31日じゃあ無いのか!当日は、大暴れするから家来達、楽しみにしとけ!」
〈真珠・野沢オークライヤー コメント〉
「雨の降るステキなサンフランシスコで今日もこれからチェルシーとの再戦に向けてエルニーニョジムで練習します。また日本に戻って試合をする事が出来てとても嬉しいです。前回チェルシーと試合をした時は反則負けを喫してしまいましたが、今回の目標は反則負けをしない事です!日本で会いましょう。」
〈チェルシー・ラグラース コメント〉
「RIZINのような素晴らしい舞台で試合できる機会をもらえてとても感動しています。真珠との最初の試合は、お互いに満足のいくような結果では無く、不完全燃焼で終わっているのでこのリマッチにはとてもやりがいを感じているわ。あなたはとてもタフで素晴らしファイターよ。またリングで戦う事を楽しみにしています。今度こそ白黒はっきりさせましょう!」
〈追加カード〉
[RIZIN 女子 MMA ルール/肘あり(57.0kg)]
真珠・野沢オークライヤー vs. チェルシー・ラグラース
[RIZIN 女子 MMA ルール/肘あり(70.0kg)]
KINGレイナ vs. シンディ・ダンドーワ
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