「所さんは尊敬している選手ですし、日本の格闘技界のレジェンドなんで、まあ潰しにいこうかなと」

(テレビ電話で取材)
――堀口さんよろしくお願いします!

堀口 は〜い。

――いま日本は夜ですが、そちらは朝方ですよね?

堀口 そうですね。さっき起きました……。

――寝起きのところ申し訳ございません!

堀口 いえいえ、よろしくお願いします。

――堀口さん、7月30日から開催されるバンタム級トーナメント一回戦の対戦相手が所英男選手に決まりましたね。

堀口 はい。そうですね。尊敬している選手ですし、日本の格闘技界のレジェンドなんで、まあ潰しにいこうかなと。

――レジェンドなんで潰しに(笑)。所選手と闘うことを知らされたときはどう思いました?

堀口 まあ、予感はしていたので。だいたいそんな感じだろうなって。この試合に関しては一ファイトとして受け取っています。いつも通りです。でも昔から見ていたし、憧れている部分はあるのでやっぱり嬉しいですね。そういう選手と闘えるっていうのは。

――所選手は堀口さんのことえを「モンスターだ」っておしゃっていました。

堀口 うーん。そうなんですか……でもそこは「試合前だぞ?」みたいな感じはありますけどね(笑)。

――でも所選手にそこまで言わせるぐらいの圧倒的な強さが堀口さんにはあると思います。

堀口 うーん……そうですか?(笑)。

――もちろんこれまでの実績もそうですが、前回のRIZINデビュー戦も大きいと思います。判定勝利ではありましたが、圧倒的な試合内容でしたからね。

堀口 はい。ありがとうございます。

――7月30日の大会ポスターは堀口さんの顔がど真ん中ですね。

堀口 そうですね。自分が真ん中にいますね(笑)。

――やはり堀口さんがいまの日本格闘技界の中心ってことですよね。

堀口 うーん。中心とかそういうのはわからないですけど、やっぱり自分が引っ張っていかないとなっていう気持ちはありますよね。

――そういう気持ちも出てきているんですね。そういえば、最近ファッション雑誌の『BITTER』に載ってましたね。渋谷のスクランブル交差点でちょっとスカした感じで撮影されてましたね(笑)。

堀口 だってあれはそういうポーズでって言われたんですよ! 自分でしたわけじゃないですから(笑)。

――アハハハ! でも活躍の場が広がっていくのは凄くいいことだと思います!

堀口 まあ、そうですね! 恥ずかしいですけどねぇ(笑)。

――4月16日にRIZINの舞台に上がり、久しぶりに日本で試合をしたわけですが、これまでにない反響はありましたか?

堀口 ありましたね。いままであんまり連絡をとってなかった同級生とかから「テレビ出てたよね?」って普通に連絡がありましたね(笑)。ここぞとばかりに連絡してくんな〜って(笑)。

――アハハハ! でもテレビで堀口さん活躍が見られることはそういう反応も含め、地元の道場の後輩や、これから格闘家を目指す人たちにとっても凄くいい影響ですよね。

堀口 そうですね。もちろんUFCのときもそうでしたけど、やっぱり空手の先生や道場のみんなは喜んでくれていますね。

――やはり日本のリングで堀口さんが観られるのはファンとしては嬉しいことですからね。

堀口 でも先生には同時に凄い駄目出しもくらいました。「なんだあの試合は?」みたいな……(笑)。

――へえー。やはり堀口さんへの期待が大きいですからね。

堀口 そうですよね。

――堀口さんって、試合前、試合後のコメントとかもそうですけど、あまり多くを語らないほうじゃないですか。

堀口 まあ、そうですよね。あ、それはもうちょっとツイッターでも呟けよってことですか?(笑)。

――いや、そういうことではないですが……(笑)、どんなことを考えているんだろう? っていうのは気になりますね。

堀口 ああ(笑)。

――凄く考えて、しっかり言葉を選んでしゃべっているんじゃないのかなって思います。

堀口 いや、言葉はそんなに選んでないですね。言葉を選ぶほど頭の中に単語が出てきてないです(笑)。

――直感ですか?

堀口 そうですね。

――じゃあ闘うときはどんな頭の使い方なんですか?

堀口 うーん……そうですね。相手によっても違いますけど、やっぱり「自分の攻撃をどう当てるか」、そうするために「相手をどう誘うか」とか、相手がこうやってくるだろうから、こう行こうとかまあ、そういう単純なことですね。

――闘うときと会話をしているときの頭の使い方はちょっと違う気がしますね。

堀口 そうですか(笑)

――例えば、堀口さんが格闘技の解説をやるとしたらうまくできる感じはしますか?

堀口 できる気がしない!(笑)。アハハハハハ! 

――解説はあんまり得意じゃないですか?(笑)。

堀口 まったく得意じゃないですね(笑)。「この技はこういう技ですよ」とか言うのはできるかもしれないですけどね。だって、人が何を考えているかなんか全然わかんないじゃないですか? 無理です! そんなに頭よくない(笑)。

――アハハハ! 無理なんですか(笑)。でも堀口さんはそういう素直なところが凄く魅力的ですよね。

堀口 自分ではわからないですよ(笑)。

――やはり何事も直感で動くんですか?

堀口 そうですね。だいたいは直感ですね。でも、直感で動こうとして「あ、でもやっぱりこれはやめとこう」っていうのもありますね。

――ああ、その都度変わっていく。

堀口 はい。

――でもそれも直感ですよね。

堀口 そうですね。最終的に目標に行ければ自分はいいかなと思っているんで。

――なるほど。落ち込むこととかってあるんですか?

堀口 やっぱり疲れてきたりすると、マイナス思考になりますよね。

――あ、そうなんですか。

堀口 マイナス思考っていうか、「もう何もやりたくねぇ」みたいなことはありますね。一週間ずっと練習してきて、最後の金曜とか土曜とかは、「ああ、今日は行きたくねー!」みたいな(笑)。

――堀口さんでもそんなことがあるんですね。それが聞けてちょっと嬉しいです。それは一般の会社に勤めている人たちも同じ感覚だと思います(笑)。

堀口 ホントですか(笑)。でもそんな気分で練習に行ったときのほうが、いつもよりも動けるんですよ(笑)。

――へえー、そうなんですか。

堀口 はい。前にツイッターでも呟いたんですけど、「あれ? 疲れてるときのほうが動きいいな」って(笑)。

――なるほど(笑)。いま格闘技を続ける上でモチベーションになっているものってなんですか?

堀口 アメリカに来てATT(アメリカン・トップチーム)で技術を学べて、「こういう技もあるんだ」とか、日々感じるんです。やっぱり格闘技が好きなんで。「楽しいな」って思うんですよね。

――格闘技を学ぶこと自体がモチベーションになっているんですね。

堀口 そうですね。ATTだといろんなタイプの人と練習できるので楽しいですね。UFCファイターとか国内チャンピオンとか、いろんなことが吸収できますね。相手の名前は正直忘れちゃいましたけど(笑)。

――充実した日々を過ごしているんですね。

堀口 まあ、そうですね。

――アメリカでの生活は問題ないですか?

堀口 そうですね。けっこう慣れてきましたね。だいぶ言葉もわかってきて、単語で返せるようになってきたんで(笑)。

――単語(笑)。

堀口 なんとなく通じてるんで大丈夫です(笑)。

――どこにいても堀口さんの性格というかスタイルは変わらないんですね。

堀口 まあ変わんないっスね(笑)。

――アハハハ! そういうところが堀口さんですね! 今日は寝起きにありがとうございました!

堀口 いえいえ、次の試合しっかりKOとるので会場に観に来てください!

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