大晦日のRIZINでボブ・サップと12年ぶりに再戦することになった曙。「彼以外の相手だったらやらない」と自分から対戦相手を指名したと明かした。
—今回、RIZINに出場することになった経緯は。
8月頃、滅多に電話がかかってこない人から何度も電話が掛かってきて(笑)、相談したいことがあります、と。それがRIZINのオファーの話でした。きっとそうだろうとは思っていましたけどね。
—そのオファーに、「ボブ・サップと再戦」という提案も含まれていたのでしょうか。
対戦相手は自分から言ったんです。彼とでなければ僕はやらないと伝えました。やっぱりこの世界に入ったのはボブ・サップがいたからこそ。どうせやるならリベンジしたい、チャンスがあればもう一度やりたいという思いはずっと心の中にありました。でも、無理やりはしたくなかった。今回はちょうどそのタイミングだったということです。
—2003年当時の曙選手、今の曙選手、この12年間で変わった部分は。
正直それはやってみないとわからないですけど、プロレスを10年やったことによって前よりはリングの使い方もだいぶわかってきたと自分では思っているし、今回試合に臨む気持ちも前回と全く違います。前回は何も知らないまま売られたケンカを買ったようなもの。今回はこれから先に向けて絶対やらなきゃいけない、勝たなきゃいけないと思っています。12年間の思いをすべてぶつけるという感覚です。
—格闘技史上最高視聴率を叩き出した試合として話題となりましたが、その話題性は意識されていますか。
ボブ・サップはどう思っているかわからないですけど、僕はその辺りのことはまったく意識していないですね。自分に何ができるかというと、リングでいい試合をすることのみ。お客さんを呼ぶためとか、視聴率を取るためとか、自分の中ではそういう観点はまったくなくて、ただ勝負に挑むだけです。
—ボブ・サップ選手とこの12年の間に接点はあったのでしょうか。
プロレス会場で何度か会ったことはありますが、挨拶程度ですね。ビールを飲みに行ったり食事したりはしないですよ(笑)。まぁ、彼のことをまったく意識していないといったら嘘になるかもしれないけど、常に特別な目で見ていたという感覚はないですね。ただ、「いつか必ず」という気持ちが心の片隅にあったのは事実です。
—最後に、再戦を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
僕が一つだけ言えることは、男としてできる限りいい試合を見せるつもりだということ。おそらく、みなさんは視聴率とか、話題性とか、お金とかそういうことに関心があるのかもしれないけど、僕は関係ない。一人の男が戦いに挑む姿をみなさんに見てほしいと思っています。
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