7月2日(土)沖縄アリーナにて開催された湘南美容クリニック presents RIZIN.36の出場選手たちの試合後インタビューを公開!
中務修良「作戦ががっちりハマった勝ちだった」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
中務 めちゃくちゃ嬉しいです。めちゃくちゃ嬉しいですね。
ーースタンドパンチのKOとなりましたが、その瞬間はどのような気持ちでしたか?
中務 あんまり覚えてないんですよね。ただ、作戦ががっちりハマった勝ちだなと思います。
ーーその作戦を教えていただけますか。
中務 全部言っちゃうと、まずは砂辺さんやっぱ経験がすごいので、砂辺さんの展開になってくと、3ラウンドで制されて負けちゃうんだろうなというので最初から自分の勢いで飲み込もうという作戦と、前足のインロー、カーフは外側なんですけど内側のインローをしっかり蹴って、前足を壊しながら、前足を踏んでパンチを打っていくという作戦だったんですけど、それがしっかりハマったのかなって思います。ただ膝は全然想定していなくて。練習でもあまり膝打たないので、その場で出たのがよかったなと思いますね。思い切りのいい攻撃ができたなと思います、自分でも。
ーー試合前のテーマが「レジェンド越え」ということでしたが、見事それができた、と?
中務 そうですね、レジェンド越えできたんですけどまあ全然自分まだまだ弱いので、自分に足りないところもいっぱい分かっているので、もっとそこを練習してもっと強くなっていきたいなって思っています。
ーー対戦を終えて、砂辺選手の印象は戦う前と違うところはありましたか。
中務 うーん、まあちょっと自慢じゃないですけど、勢いで飲み込めちゃったので、砂辺さんとのやりあいっていうのはちょっとまだ分からなかったんですけど。でもめちゃくちゃ強い人っていうのはもう分かってるので。もっとシンドくて辛い試合になると思ってました。
ーー今回勝利しました。今後の展望を教えていただけますか。
中務 こんな大きい舞台で、前回負けたにも関わらずまたオファーを下さったRIZINさんからまたオファーがまたいただけるなら戦いたいですし、他の団体でも、WARDOGさんでもGLADIATORさんでもどこでも呼んでくれるところがあるならそこでまた戦っていきたいなと思っています。
砂辺光久「俺は俺を諦めずに、また戦います」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
砂辺 もっと戦いたかった。はい。
ーー対戦を終えて、相手の印象は戦う前と違うところはありましたか。
砂辺 いえ、相変わらず思い切りがよく、打撃も寝技もそつなくこなす素晴らしい選手だと思います。
試合前は「今回は勝って笑顔でお客さんに帰っていただくのが自分の仕事」とのことでしたが、今回また負けが続いてしまいましたが今のお気持ちは?
砂辺 言うなよわざわざ(笑)。難しいですよね(笑)。や、全然ダメですよ。沖縄で言うと、宮城寛克選手以外、沖縄の選手全員負けています。大将も大負け。うん。沖縄最弱って言われてもしょうがない内容だと思います。ただ、沖縄でRIZINが開催される、し続けるには沖縄の選手が勝って地元の応援団が盛り上がることがやっぱり一番の恩返しというか、来てよかったなと思うことだと思うので、俺は俺を諦めずに、また戦います。
ーー試合を終えたばかりですが今後の展望を教えていただけますか。
砂辺 オファーがあれば戦う。はい。そこでパフォーマンスを見せる。もういい加減負けるのに飽きたんで、勝つために生き続けます。
ーーああいう形の試合でしたが、ああいう感じでもらってしまったら仕方がないのか、ああいう中でももっとできることがあったのか。今の率直なお気持ちは?
砂辺 ただ自分の気持ちだけを言うとまだ戦いたいっていうことだし、まああそこまで持って行かれたのは自分が弱いだけなので、そこは別に相手に恨みがあるわけでもないしレフェリーに何かあるのでもないし、戦えるので戦いたいという気持ちだけです。
ーー試合後、中務選手とは何か言葉を交わされたりしましたか?
砂辺 いえ、まだ会っていないです。
山本空良「正直悔しい気持ちもあった、今はすっきりした気持ち」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
山本 正直判定終わった後すごく悔しかったんですけど、まあ勝って悔しいってなかなか皆さん、ファンの方は分からないと思うのですけど、トップに殴り込むにあたって、一本、KO取って勝って行きたいと思っていたので、ここでカイル選手にKO、一本することが自分にとっての意味になってくるので、正直悔しい気持ちもあったんですけど、会長には胸張って歩け、これからどんどん成長すればいいからという言葉をもらっているので、今はすごいすっきりした気持ちです。
ーー対戦を終えて、カイル選手の印象は戦う前と違うところはありましたか。
山本 印象は、正直テイクダウン来るんだろうなとは思ったんですけど、すごい、何て言うんですかね、貪欲というか、勝利にしがみつくというか、何でもするから勝つという気持ちがすごくて、これがトップ選手たちと戦って行く、人生をかけて戦っている人の思いなのかなと思って正直押しつぶされそうになったり止まりたいという気持ちもすごいありましたね。ただ、戦っている時の印象は自分的には一緒だったんですけど気持ちの持ち方は、全然「怖い」って思いましたね。
ーー初の国際戦として外国人のカイル選手と戦ったと思うのですが、日本人のファイターとどういうところが違うと感じましたか。
山本 まず向き合った時にリーチの差も感じたり、あとは日本人選手とはやり慣れているので怖いというか、自分からどんどん攻めて行ける気持ちがあるんですけど、カイル選手はすごい圧のかけ方もうまかったですし、一発のパンチ持ってるんじゃないか、とか、すごい自分の勝手なイメージですけど、ハードパンチャーが多いイメージがあったので、うーん、そうですね。海外選手とやっていくにはもっと、パワーをつけるというよりかは、そのパワーに勝てる技術をつけて行きたいと思いましたね。
ーーでは、今回の試合でご自身が感じた課題はパワーに勝る技術をつけるということですか。
山本 はい、そうですね。自分の技術の足りなさ。あとは動きの遅さですね。やっぱり日本人が海外選手に勝っていくのはパワーではなく技術やスピードだと思うので、そういうのをもっともっとこれからの練習で身につけていこうと思いました。
ーー解説の高田延彦キャプテンは前回の中村大介戦で色々思いを語られていて「ヤマケンが父親なら自分は叔父」ということでした。
山本 自分の師匠の師匠ということで、高田さんの技術が会長に渡って自分に渡っているわけじゃないですか。だからその技術で負けたら会長も悔しいと思いますし、高田さんも思うところあるんじゃないかと思うのですよね。Uの戦士たちが、色んな選手がいますけど自分に注目してくれている人もいるので自分が負けるっていうのはまだUというものを背負いきれてはいないんですけど、やっぱり悔しい気持ちになってしまうかもしれないんで、そのUの技術を使って勝って行きたいなって思いましたね。
ーー今回も勝利を納めました。今後の展望を教えていただけますか。
山本 正直カイル選手に判定で勝って悔しいって気持ちはありますけど、もっともっと上の選手と戦って行きたいですね。判定かもしれないですけど、次はKO、一本のしっかり取れる技術をつけて、ベルトに絡む試合をしたいですね。
ーー1ラウンドと3ラウンドは厳しいラウンドで、2ラウンドにニアフィニッシュに近いダメージを与えたことが評価されたと思います。これがRIZINの判定基準であることは常に頭の中にありながら戦っていましたか。
山本 そうですね。昨日インタビューでカイル選手が1ラウンドで倒すって言っていたので、1ラウンドでパワーだったりスタミナ使ってくるんだろうなと思っていたので、1ラウンド目ではある程度やられてもいいから凌いで2ラウンド目で一気に行こうって考えたんですよね。ただこれがもっとフィニッシュ強い選手だったら自分やられているなって試合中に思ったのでそこは反省点ではありますね。
ーー2ラウンドのダウンを奪った流れはアグォン選手がテイクダウンに来る際に、パンチが入りやすいことを研究していた成果でしょうか。
山本 テイクダウンに対して肘とか膝を合わせる練習は会長がムエタイやっていたのですごい練習したのでその成果が今回出たかなと思っています。
ーー体格が大きな海外選手に勝っていく姿は同じ北海道の西川大和選手の活躍は刺激になっていますか。
山本 めちゃめちゃ刺激になりますね。大和選手が勝つと自分もその日が休みでも練習しちゃいますし、めちゃめちゃ応援したくなる気持ちもありながら嫉妬の気持ちもあるんですよね。正直自分はまだまだ、何ですかね、大和に負けているというか、大和に追いつけていないって自分は思ってるので、追いつきたかったり、一緒に並んで戦っていきたい、またはその、もしよければ大和選手もRIZINに呼んでいただいて、で、大和選手がRIZIN出て、自分も出て、一緒に試合して行けたら自分は結構嬉しいですね。北海道の2人でできるのは。
ーー3ラウンドの終盤、ドントムーブでポジションが変わりました。あの時山本選手がガードに入れていたと思うのですけど、カイル選手が出そうとしたのを、ご自身も指摘していたと思いますが、率直にあの時の気持ちを聞かせてください。
山本 それもさっき言ったように、勝ちに貪欲というか、相手選手が食らって気づいてないだけかもしれないので、正直何とも言えないですけど、こういうところ、ちょっとズル賢いところも使わないで勝ちたいですけど、使わないと勝てない試合ももしかしたらこれから出てくるかもしれないというところは学びでもありましたし、やっていく選手にもそういう選手たちがいるので、そういう相手にも正当で勝てる選手になりたいですね。まあ、あれやられた時は気持ち的には、「まあいいや」みたいな。「ここからが頑張ろう」みたいな、気持ち切り替えて頑張りましたね。
ーー冷静だったということですね。
山本 今回の試合は冷静すぎて、もっともっとアツい試合をしたいと思っていたので、そこはすごい自分の恥じるべきというか、冷静に試合しすぎるというのは自分的には好きじゃないので、もっともっとアツい試合をして、ファンの方に、格闘技面白いって思われる試合をしたいので、そこはもっと頑張っていきたいと思います。
ーー3ラウンド初っ端に組まれましたけど、ああいう相手にレスリングをされること、それからスクランブルや下になる展開には抵抗なく試合をしていたのか、それとも失敗だったなという感じなのでしょうか。
山本 作戦的にはまず1ラウンド目は1回目は切って、それからは自分で受けようと思っていたんですよ。でも1回目から切れなかったのですけど、何て言うんですかね、正直下になってもいいというかどっちかというと腕十字とか三角で今回極めたいと思ったので、自分も芦田(崇宏)戦を見ていて、芦田選手が三角取ろうとして取れないシーンとかあったんですけど、俺は取れるよっていうところを見せたいっていう気持ちが強く出すぎたなと思っています。
カイル・アグォン「自分はアグレッシブにやれたと思っているので残念」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
アグォン 自分が試合には勝っていたんじゃないかとは思っていました。彼は2ラウンド目に大きなインパクトを残していましたが、1ラウンドと3ラウンドは自分がコントロールしてしっかり取っていたんじゃないかと思います。打撃をちょっと効かされた時も自分は動いて常に前に出続けていたし、その後に仕掛けていたのでそう言う部分では自分はダメージというものを、受けても前に動き続けていたとは思います。本当にこの競技はいい時と悪い時の落差がすごくあります。最終的にジャッジがどちらかの手を上げるに委ねた自分のせいだと思っています。自分は常にフィニッシュを狙っていますし、今回自分はアグレッシブにやれたと思っているので残念です。
ーー対戦を終えて、山本選手の印象は戦う前と違うところはありましたか。
アグォン 印象は特に変わっていないですね。自分が油断して一発もらいダメージを受けてしまったという部分が全てだと思います。この競技は1ミリ、数センチ単位の世界の中でやっていますから、今回その数センチ、ちょっと自分の油断という部分でスリップの距離とタイミングをずらしてしまってもらってしまった。もらってしまって、そこから、生存するために戦っていたのだと思います。あとはちょっと自信過剰というか、自分が圧倒して勝てるという自信を持って上がっていたので、そういう部分があったのかなと思っています。いずれにしてもまだ自分が彼より総合的に実力が高いと思っていますが、今回その自信過剰な部分が出てタイミングなどミスしてしまったという感じです。印象としては何も変わらないです。
ーー2ラウンド目のインパクトのある打撃でプランが変更されたりスタミナへの影響はなかったですか?
アグォン やっぱりいまだに自分の方がレスリングとかグラップリングが強いと思っていますので、早い段階でダメージをもらってしまったので作戦変更というか、寝技に持っていってセーフゾーンで戦って相手をコントロールして勝ちに行こうという方向になりました。本当は最初の作戦ではスタンドで打撃勝負をしたかったのですが、本当に総合的に自分の方が優っているというのは変わりません。数センチの距離でやっているので、そこの距離を見謝ったという部分で2ラウンド、彼にビッグインパクトあったので3ラウンド確実に取りに行こうという作戦変更がありました。**
ーー試合を終えたばかりですが今後の目標を教えていただけますか。
アグォン 自分のファイトIQの高さと試合に確実に勝ちに行くという部分で、結構知られている選手だと思っているのですが、それは10ポイントマストシステムにおけるものなので、それが今回RIZINのジャッジのシステムにははまらなかったのだと思いますね。RIZINがまた呼んでくれるのであれば、10ポイントではなくてRIZINのジャッジングシステムをもう少し研究して自分の戦略というものをRIZINのジャッジシステムに合わせた練習と戦い方にアジャストしていかなくてはいけないのかなと思っています。なので、1回白紙に戻ってまた作り直すという作業になるのではないかと思います。ジャッジに対しては全く怒りはなくて、彼らみんなが山本選手が勝ったと思ったのならRIZINでは山本選手が勝ったということだと思っているのでそこに対しての不満はないですが、RIZINでこれからやっていくなら作戦のアジャストが必要かなと。MMAファイターとして非常にレベルが高いと思っていて自分の技術力も高いと思っています。本当に内容の濃い練習を世界トップ選手たちともしていますので、そこに関しては自信を持って、引き続きやってい来たいと思っています。
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