[RIZIN 女子MMAルール:
5分3R / インターバル60秒]
スペシャルワンマッチ。
1R、開始早々、プロレスラー魂でロープに飛んだ堀田をギャビはあっさりと捕まえてひざ蹴りとパンチを入れていく。そしてロープに追い詰めての左ひざが顎を捕らえるとそのまま左右のパンチを決め、堀田はダウン。あっという間の秒殺決着となった。
堀田のセコンドに就いていた神取忍がギャビと小競り合いをするが、マイクを取ったギャビは「ありがとう。RIZIN誕生1周年おめでとうございます。今日は堀田選手にも敬意を表したいと思います。そして日本のファンの皆さんありがとう。私のハートは日本の女の子なのよ。榊原さんありがとう。これからもよろしくお願いします」と感謝のコメント。すると堀田がマイクを取り、「次はぜひ神取さんに仇をとってもらいたいと思います」とコメントすると神取も「皆さん、今日は本当にごめんなさい。この仇は私が必ず取ります」とアピール。
するとここでいきなり「私はスターダムのプロレス王者です」と女子プロレスラーでMMAに転向したばかりのジャジー・ガーベルト(日本でのリング名:アルファ・フィーメル)がリングに登場し、ギャビとの対戦をアピールするとリング上は大混乱。「今、ここでやるか?」と息巻くギャビに、ガーベルト、そして神取&堀田の三つ巴でもみ合いに。RIZIN女子ヘビー級戦線が風雲急を告げた。
ギャビ・ガルシアのコメント
──試合の感想をお願いします。
ギャビ 私の4度目の試合で、勝つとは正直思っていました。ただし、相手が最初にプロレスの動きをしてきたことには驚きました。それは想像していませんでしたので。ただ、自分は一生懸命練習してきましたし、その成果が出て打撃が当たったので勝利を収めたのは満足しています。考え方を変えて、次の試合に向かいます。
──試合後の入り乱れた状況はどう思っていましたか?
ギャビ まず最初に思ったのはいい度胸しているなということです。ただし、私はずっと練習し続けていますし、1年間休みも取っていません。RIZINのために減量もしました。私はいつでも闘うことができます。その場で彼女に挑戦したらビビってしまいました。まあ、半年の期間を与えてあげてもいいかもしれません。私はいつでも試合ができるので、いつでもかかってこい! ボッコボコにしてやります。
──いきなり女性がリングに上がって、挑戦表明したりしてどう思いましたか??
ギャビ あまりにも失礼な態度だと思います。私はこの大会のために一生懸命万全の準備をしてきました。私は真剣なプロです。挑戦するだけなら誰でもできます。彼女の場合は半年間の準備期間が必要だと言っていましたけど、与えてあげてもいいと思いますけど、いつでもいいから私にかかってこい。私はいつでもあの人と試合をすることができるので待っています。
──ギャビ選手の試合は世界中で注目されておりました。歳上の選手との対戦で、いい意味でも悪い意味でも凄く注目されていましたが、どう思いましたか?
ギャビ 私はここ数年アメリカで暮らしていて、トレーニングしています。身体がデカいということもあり、MMAの好きな人からは「日本で試合をしているんだろう」って声をかけられます。しかし、ネットでは私の悪口を言う人がいます。歳上ではるかに軽い選手と試合をすることになったことを非難されました。私はこのイベントのために一生懸命練習していますし、榊原さんを信じています。彼が選んでくれた相手といつでも喜んで試合をします。彼は過去にミノタウロ、アンデウソン・シウバ、ミルコ・クロコップ、優秀な選手を連れてきて試合をさせました。そんな彼を疑うわけがありません。信じています。彼が命じたらその選手と闘って一生懸命試合をします。いつでも喜んで日本に来て試合をします。
堀田祐美子のコメント
──試合の感想をお願いします。
堀田 やっぱりギャビ選手のパンチは私が受けた中で一番でした、今までのプロレスとか総合を含め。
──早めに捕まってしまったんですけど、やりたいことはできなかったですか?
堀田 やっぱり、蹴りが打てなかったことが……。あそこは自分の……悔しいですね。一番得意な蹴りだったので、その蹴りを入れられなかったことが悔い残っているというか。
──ギャビ選手は強かったですか?
堀田 圧力が凄かったですね。威圧を凄く感じました。パンチはもらいましたけど、そこで怖いとか痛いとかはまったくなかったです。
──準備期間が少なかったと思うんですけど、今後はどうしたいですか?
堀田 このチャンスというものを神取選手にいただき、本当に今後もこの総合格闘技という凄く、プロレスと違ったリアル感というか、鳥肌が立つようなリングに立てて、もう一度トレーニングを再開しようかなという気持ちにはなっています。
──入場の時にRIZINのリングですけど、チェーンを持ってこられましたけど、その意図と、試合が始まってからロープワークをした意味を教えてください。
堀田 チェーンは私のアイテムであって、私のお守りでもあります。プロレスラーというものをアピールしたかったので、チェーンは絶対に持っていこうとは思っていました。あとロープワークですね。プロレスというものを背負ってリングに立ったので、プロレスラーっぽくロープワークをやってみようと思ってやりました。
──試合後あのような大乱闘になりましたけど、アルファ・フィーメルだったり、神取さんが仇を討つとおっしゃっていましたけど。
堀田 女子プロレスというものがもう一度いろいろと脚光を浴びるチャンスだと思っているし、やっぱり私が出たことで神取さんもケガを治して、絶対その仇を取るという気持ちが強くったと思うので、絶対私の仇を神取さんがケガが治った時に取ってくれると信じているし、(声が大きくなり)プロレスラーというものは気持ちは誰にも負けない。(立ち上がって)たとえ私が50歳であろうと、たとえ準備期間が短かったであろうと、リングに上がったらやらなきゃやらいけないというプロレス魂というものを今後もアピールできるようにがんばっていきたいと思います。神取さん、来てください! このチャンスをいただいたのも神取さんであって、これから女子プロレスをもっともっとアピールしてきいきたいです。そして神取さんに来年、ギャビと闘ってもらいたいと、私の仇を討ってもらいたいと、バトンを渡したいと思います。
神取 ありがとう。いや、今回は準備期間が短い中、ギャビっていう相手を見て引き受けてくれた心意気に感謝しています。結果はどうであれ向かっていく姿勢、それこそがプロレスラーのメッセージだと思っています。あと、あいつち誰だよ! 関係ねえよっていうのがあるんで、あいつは差し置いて、必ずギャビと闘いたいと思います。今日はお疲れ様でした。
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