12月31日(土)にさいたまスーパーアリーナにて開催された湘南美容クリニック presents RIZIN.40の試合後インタビューを公開!
榊原信行CEO「今日から早速リベンジロードを選手とともに前に進んでいけたら」
ーーそれではお待たせしました榊原総括始めたいと思いますそれではよろしくお願いします。
榊原CEO 年も跨いで、新年あけましておめでとうございます!本年もどうぞよろしくお願いします。もう昨年のことですけど、本当にまあまあ毎年本当に大晦日、長丁場で記者の皆さんにもお付き合いいただいて大晦日まで、今年も熱い戦いが全15試合、繰り広げられまし。今日本当に戦ってくれた全選手、関係者に心から感謝を述べたいと思います。いろんなことがあったというかですね、トピックスがあった大晦日だったと思います。今年からフジテレビさんとお別れをして地上波のないRIZINとしては初めての大晦日でしたし、スコット・コーカー代表としっかり連携をとって本格的な全面対抗戦、プロモーションvs.プロモーションという、過去に例を見ないトップアスリート同士のぶつかり合い、それをやってみようじゃないかということでのチャレンジだったり、今日5大サプライズということで、いくつかいろんな発表ごとも含めて、他にもキッズダンスとかですねMCバトルとか、RIZINというワードが格闘技だけじゃなくて戦うことの象徴的な言葉にだんだん派生していってる、そういうことの表れが、今日の大会で表現できたかなとそんなふうに思ってます。
榊原CEO 試合に関しては前半10試合は本当にKOも多く、どうなっちゃうのかなという感じで激しい試合の連続だったと思います。個々に印象に残る試合としては当然スーパーアトム級GPの決勝戦、非常に僅差の判定だったと思いますし、逆にパク・シウ選手にはこの場を借りてお詫びしたいのは、(試合後にリングで)韓国語で話していただいた時に通訳を我々のケアレスミスで用意できてなくて、通常のパク選手は日本語が流暢なので、日本語でも話していただけることが多かったので、うちの制作側の方がキム・スーチョル選手の方の側に韓国の通訳の方をセットアップしてたということで(通訳出来ず)申し訳なかったなと思いますが、非常に女子の試合の中のトップレベルの、レベルの高い中での攻防が見られて、いずれにしてもこの先のスーパートム級の中でパク選手にも頑張ってもらいたいと思いますし、伊澤選手としては今日グランプリの覇者にはなりましたがタイトルホルダーとしてまた今後もタイトルマッチに、パク・シウ選手のダイレクトというかすぐリマッチということも含めてあり得るのかなと思う状況でございます。
榊原CEO 対抗戦に関しては本当にこの場をお借りしてお詫びしたいのですけど、偉そうに「全勝します」と言いながらひっくり返されまして5連敗ということで、まあ完敗でございます。いろいろ判定のこと、これがユニファイドの判定だったらどうだったとか、色々ファンの方々の中でも言われてますけど、いずれにしてもRIZINのルールですから、全体を通した中でのジャッジシステムなので結果、5つとも負けてしまった。まあ悔しくないかっていうとむちゃくちゃ悔しいですけど、現状の我々の今あるポジションはここだと。ただ、すごく距離の離れた完敗ではない、非常にクロスな中での戦い攻防が繰り広げられたし、5人の選手たちは本当にRIZINという舞台を代表して、日本を代表して、キム・スーチョル選手は韓国人ですけど、プロモーションの代表としてそこに誇りを持って戦ってくれたことに非常に嬉しく思いますし、まあまあメジャーリーグにそんなに簡単に勝てはしないと思いますから、今日から早速リベンジロードを選手とともに精進して、前に進んでいけたらいいなというふうに思っております。
ーー途中サプライズで発表されたカードを3カードなんですけども、あの3カードは来年春、同じ大会でやるんでしょうか?
榊原CEO また年明け1月の中旬、下旬ちょっと前ぐらいには会見を開かせていただいて、また2023年、今年の年間スケジュールをアナウンスさせていただきますが、一つの大会ではないです。3つの大会ぐらいに分かれて、割と近距離で大会を連発することになるはなると思いますので、その中で芦澤選手と皇治選手の試合、そして未来選手と牛久選手の試合、斎藤選手と平本選手の試合、多分これ3つ、バラバラのイベントになると、大会になると思います。
ーー未来選手が当初、2月のブレイキングダウンの試合をっていう話が突然、総合にシフトする、総合に集中するという発言がありましたけど、この試合が決まったからそういうふうになったっていう感じなんですか?
榊原CEO ちょっとわかりかねますね、そこは。まあブレイキングダウンの試合があろうとなかろうと僕らは春先に、そのぐらいから2023年の戦いを始めたらどうだろうっていうの話はしてたんですけど、僕がブレイキングダウンの試合は2月にやるもんだというふうに思ってはいたんですね、そういう話をしてる時は。
ーー梅野選手が今回の平本選手と闘った条件として、RIZINで立ち技の大きな大会をやってくれること、ということを言っていて、絶対やってくれるものだと、やってくれないとYAVAYだろ!と言ってたんですけども、榊原さんのお気持ちはどうですか?
榊原CEO まずこの場で感謝を伝えたいのは、平本蓮にも感謝をしてますが、それ以上に梅野選手には感謝しています。平本蓮が出るということになって誰がいいかなといろんな応募も来ましたけども、その中で梅野選手が一番僕らの中ではフィットしたというか、大晦日でXで出てきて梅野選手だと面白いねというところで、体重の数字、あのエキシビションで2ラウンドとはいえ体重差もあった中で、不慣れなボクシングルールでここは俺が男気見せますよっていうことで、梅野選手が試合を受けてくれる形になったことに関しては、その時からそういう話は出てたんでですね。やっぱり男気は男気で返すしかないかなと、そういうふうに思ってます。
ーーということは、立ち技の大会をRIZINでやると。
榊原CEO このね、「やる」って言っちゃうと大変なことになるんで、男気を男気で返そうとは思ってますけど。でもいずれにしても梅野選手の「なんだよ試合だけさせといて、何も答えてくんないじゃないか」ってことにはならないように、本当に立ち技の選手もたくさんいるし、逆に僕は総合の選手たちが立ち技をやる機会は、過去の旧K-1とPRIDEの時はそういうことありましたよね。だからそういうことでキックの選手がそうやることで、また新しい選手としての可能性が広がる場合もあるけども、総合の選手がキックをやることでそういう可能性も広がる場合もあると思いますので、今日も来てましたけどクイントン・ランペイジ・ジャクソンもK-1で試合もしてますし、ヴァンダレイ・シウバもしてますしね。まあいろんなことを想定しながら立ち技の大会、立ち技のみの大会があってもいいのかなと。まあただ単純にRIZINとして立ち技のプロモーションをもう一つ走らせます、ということではなく、なんか協議会的なものとか、少し時間をいただいて考えたいなと思います。
ーー5大サプライズのうちの一つはパッキャオだと思うんですけど、その時リング上でものすごく「日本人」「相手は日本人」だってのを強調してたように思うんですけど、それはメイウェザー対パッキャオではないということを強調したいのかなっていうふうに思ったのですが。
榊原CEO 強調するというか、日本人で選手を僕らは試合を組むっていうことをパッキャオと約束してるからです。別にメイウェザーとパッキャオをやるなんて一言も言ってないですよ。これまでも言ってないんですけど。
ーーただもしそうだとするとね、もしメイウェザー対パッキャオをRIZINでやるとなったら、これはすごいと思いますけど、いわゆるMMAの選手がまたボクシングをやるんだ、と。で相手がパッキャオだとビジネスとしてなんかそんなに面白いのかなと僕は。だからメイウェザー対パッキャオをやるってのはすごいなっていうふうになると思ったんですけど。
榊原CEO むっちゃ腹が立ちますけど何も言わずにおきますけど、あの総合の選手がやるとも言ってないですよね。
ーーまあ言ってないです。
榊原CEO だから募集してますから、今は日本人で、僕は日本人の選手に本当にメイウェザーとやる時も、メイウェザーとパッキャオは別にアメリカのプロモーターに任せとけばいいです。僕は日本でやって、日本の選手が彼らを踏み台に有名になってって欲しいし、彼らのように世界に向けてチャレンジして欲しい。そういう、僕は日本の人たちの日本の選手の一つのモチベーションになればいいなと、そう思ってますんで、僕はメイド・イン・ジャパンのプロモーションを作りたいんで、アメリカ人のプロモーターがやれることはどうぞアメリカ人にやっていただくと。まあ週刊ファイトさんも日本語で書いてる雑誌なんでですね、もっと頑張れ日本!って感じで、日本人の選手にエールを送るような、そういう企画で一緒に盛り上げられればなと思います。それで、本当にボクシングの選手でもキックボクシングの選手でも総合の選手でも元ボクサーでも、パッキャオは誰でもいいって言ってます。体重は70kg以下。だから、そういう中で我こそはと思う選手が出てきてほしいなと、そう思います。
ーー先ほど「対抗戦はリベンジロードだ」というふうにおっしゃってました。それでもし対抗戦の第2弾をケージ、ユニファイド(ルール)でやった場合、少しもまた差が開く可能性はあると思うんです。その中で今回、ジョニー・ケースの招聘みたいな形でサトシのコーチを務めたように、RIZINで対抗戦 第2弾を行われるならば、北米のコーチを招聘するなどのような、あるいはキャンプを行うみたいなことも考えられないでしょうか?
榊原CEO そうですね。今日僕は競技の部分は、まあ素人だと思ってるんですけども、素人なんですけどやっぱり圧倒的にフィジカル、同じ運営とでもやっぱりこれまでも言われた通り、コロナ禍の中で日本人同士で戦ってる時よりも同じ体重でも同じ階級でも、やっぱりフィジカルの差を、サトシの試合もクレベルの試合も、そこからなんとなくそこの魚っていう感じがするぐらいだったりするんですね。だからフィジカルの部分だったりケージで、次スコットと話しいてるのは、多分2回連続でRIZINでってことにはならないんですよ。だから次、僕らは対抗戦で挑んでいく場合はアメリカに渡って、ケージに入らなくちゃいけないんで、まあそういうことへの対策は、本当に選手、個々にやってくださいってことじゃなくて、せっかくチーム戦なんで、今ご指摘というかご質問あったように、本当にチームの中でそういうような環境を、選手たちに提供するというか、そういうことはぜひ前向きに考えたいなと思います。
ーー対抗戦の、2019年を含めたら今回が第2弾で次が第3弾になるかと思うんですけども、具体的な時期、例えば来年の大晦日なのか、それとも開催を先日発表されたハワイ大会でやるのか、その辺っていうのはどうでしょうか?
榊原CEO これまたスコットとゆっくり年明け、またアメリカで会って話をしたいというふうに、まあ今日もリング上でそんな話をしてたんですけど、まあここまでの中でも次のタイミングが決めてません、現状は。今日やってみた結果を受けて、じゃあいつどこでどんなルールでどう進めるのか、っていうのはしっかりまた話し合っていきたいと思うんですけど、いずれにしても今のそれぞれのベBellatorはBellatorの中で来年ライト級のグランプリをやるとかタイトルショットがあるとか、いろんなタイミングの問題もあるんで、それと頻繁にやってもあんまり面白くないのかなって気もするんで、まあその辺のタイミングも合わせて、この1月にアメリカで会って話をして、また方向性を決めてこようと思います。
ーーハワイ大会は、それとは別にRIZIN単独のハワイ大会はありますか?
榊原CEO そうですね、ハワイ大会はもうBellator側から何か選手が参戦する、スポットで参戦することはあるかもしれないですけども、対抗戦にするとかそういうことにはならないと思います。
ーー対抗戦のオープニングがかなりPRIDE色が強くて、結構古参ファンは胸アツになってる人が多かったんですけど、榊原さんはどうでしたか、あのセレモニーは。
榊原CEO まあまあ自分たちが作ってるんで、何がどう行われるかは分かってるんで、あれがサプライズ的にその時突然PRIDEのテーマ曲が流れてくっていうようなインパクトは当然、純粋には持てないんですけど、まあでも気づけば日本も本当にそういう歴史を紡いできたこと、だから溜めがあるってことですよね僕らがやってきたことには。これは往年のファンも含めてひょっとしたら新鮮に聞いてくれた最近のファンはね、この曲は何なのっていうことだったかもしれないし、それでまた過去を紐解いてもらえたらいいと思いますし、いずれにしてもPRIDEがスタートしたのが1997年にスタートして、まあ今日で22回目の大晦日ってことですけど、大晦日でこのさいたまスーパーアリーナで大会をスタートして、それがに2001年からですね。そういう意味では歴史がある中であったからこそ出来たことではあるんで、まあファンの方々に少しでも喜んでいただけたら本望だなというふうに思います。
ーー最後に一つ、ちょっと選手の個別を聞くとキリがないんですけど一人だけ。朝倉海選手、ちょっと今日は試合の発表がなくご本人が動画で怪我の治療具合で春には試合をしたいということをおっしゃってたんですけども、先ほど3大会あるという中で、この辺でこうタイミングがあれば海選手も?
榊原CEO そうですね、実際にはどのタイミングのどこに出るかっていうのはほぼ決まってます。今日発表させていただいたカードとは追加する形で、海の試合っていうのが組まれてくると思います。
ーーパッキャオ選手の話なんですけれども、日本人選手っていう意味は、今回スーチョル選手がRIZIN代表で出たみたいに日本のプロモーションで活躍している選手という意味でよろしいでしょうか?例えばアメリカ国籍とか、ブラジル国籍の選手が日本のプロモーションで活躍している選手がいると思うんですが、そこはそういう意味で広げてもよろしいでしょうか?
榊原CEO そういう捉え方をしてもらってもいいと思います。純血の日本人じゃなきゃダメだとかっていうような、そこまで厳密な話ではないんで、まあ広く言えば日本人選手、日本で活躍する、本当にソウザ・サトシ選手とかクレベル・コイケ選手のような形というか、そういう選手たちももちろんチャンスはあると思いますね。
ーー今日の大会とちょっと違うんですが、INOKI BOM-BA-YEで矢地選手が敗れてしまったじゃないですか。その試合に勝った木村ミノル選手がRIZINに非常に興味があるような発言をされていたんですが、バックステージで榊原さんと木村選手はお話をしたりとかはあったんでしょうか?
榊原CEO 当日は会ってないですね。会見の時は少し木村選手に会って少し話をしましたけども、本人が本当にこのRIZINにまた出てくることを希望するというか、目指すことを考えているんであるならば、どのルールでチャレンジするかにもよると思いますけども、いろいろ相談していけたらいいなというふうに思ってます。
ーー堀口選手が出てきて来年のグランプリはフライ級が濃厚なのかなというふうにも言われてますが、プランとかはいかがでしょうか。
榊原CEO そうですね、本当にフライ級も一つ階級としては有望な階級だと思ってますし、あとはやるとしたら本当にフェザー級かなというふうに思います。
ーーフェザー級がGPをやるとしたら本日発表されたあの2試合で、勝った方同士が頂上決定戦みたいな、事実上のトーナメントとは限らないということですか?
榊原CEO そうですね。でもその次のRIZINの中のフェザー級戦線を担う上で言うと、今日の発表した2試合、当然クレベルが王者ですから、今日は対抗戦では僅差の判定で負けましたけど、RIZINの王座であることには変わらないんで、クレベル含めてトップアスリートたちのこの春先の方向性、これはフライ級もフェザー級も、査定試合とは言わないけど、その中で生まれてくるアングルとか熱とか、そういうものをうまく拾い上げて、いずれにしてもグランプリをやるとすると、夏もしくは秋ぐらいからかなと思います。
ーーあと多分ファンも気にしてると思うんですが、この春の3大会は地域もばらけそうですか?
榊原CEO 地域もばらけますね。関西、関東に分かれると思います。
ーー通常どこの大会でも日本人選手が外国に行く時も、外国人選手が日本に行く時も、その国に着くのは大会の数日前というのが通常だと思うんですが、今回スコット・コーカーさんはRIZINの選手は強い、甘く見るなということでクリスマス休暇も返上させて早く来日させているということをおっしゃっていたんですが、それをバックアップしていたということは、じゃあコーカーさんが経済的にも支援して選手を早く送り込んでいるということなんでしょうか?
榊原CEO そうですね。契約形態を詳細などお伝えできないんですけど、我々はBellatorにそういうものも含めた渡航、宿泊、そういうものとファイトマネーとかをドーンと我々がギャランティーして払うっていうような契約になってるんで、彼らがその中のお金をどう使おうと、それは僕らは知る由もないので、通常僕らが完全に招聘元になっている外国人選手たち、それは3日前とかに入ってくるんですけど、今回は結構早く入ってましたね。
ーーRIZIN STREAM PASSがRIZIN 100 CLUBにリニューアルしたんですけども、この前お聞きした時に秋あたりに1年間でPPVをまとめて見れるように年間のサブスクリプションみたいなものを予定してるっていう風にお聞きしたんですけど、そういう方向性ってのは今はどうなってるのかわかりますか?
榊原CEO RIZIN 100 CLUBは、過去のアナログのRIZINファンクラブが超強者、強者とあってですね、極論言うとファンクラブ組織にして月額課金をしていただくとそこに過去の映像のアーカイブが見えるというような、そういうものを一本化していくっていうことの新しい試みでして、RIZIN 100 CLUBに入っていただくと今後年間を通じて見ていただくとそのPPVの金額が安く見れたりとかトータルで見ていただけるようなパッケージを考えるのが、これからそういうような施策を、またM-upさんと相談して取り組んでいけたらいいなと思っています。
ーー今回、地上波が亡くなったことで対抗戦という形で非常に濃密な、というかレベルの高いカードをたくさん他の試合も含めて用意しているような印象がありまして、あの相対的になんですけれども、過去に比べてエンターテイメント色みたいなものを廃して格闘技色、格闘技オタクとか格闘技好きが好むような方向性にしていっているのかと言うのかそれはppvで購入するのがメインストリートになるからっていう、深く刺さるような方向性を志向しているのかなとなんとなくちょっと思ったんですけど、それはあったりしますか?あるいはその方向を続けていくとかっていうことはありますか?
榊原CEO 守備範囲は本当に広くしておきたいと思ってますんで、エンターテインメント色っていうところがどこまでっていうのが、昨今難しいんですよね。アマチュアの選手たちがこぞっていろんな大会が生まれてですね、そういうものが意外に世間でみんなに人気があってバズったりしてるという。プロのレベルにはない選手たちがすごく興味を持たれる時代でもあるんで。いずれにしても、こうじゃなくちゃいけないとかってことをRIZINとしてあんまり決めずに、いろんなものに順応していける、世の中のそういう動きをしっかり見て対応していきたいなというふうに思ってますので、今回この大晦日を見ていただいた路線が、このままずっとこのハードコアの人向け路線で進むということでもないんだと思いますね。いずれにしてもただあのモードでお話いただいたように、地上波がなかったことで当然地上波があれば無理して朝倉海とか未来とか、怪我をしてでも背中を押して出していたりとか、2週間前に五味隆典に電話をしていたりとかですね、RENAはどうしたとか、三浦孝太は出ないのかとか、選手たちに少し無理をしてもらったりしながら僕らがファンに「なんだよ!」って言われるようなことが押しながらもちょっと、地上波の枠が必要とするコンテンツに振る部分はきっとあったんだろうなと思いますけど。
ーー具体的な名前を挙げて恐縮なんですけど、例えばブレイキングダウンみたいなものが人気を博している現状がある中で、その濃淡として、そういうコンテンツ、エンタメに全振りしたようなコンテンツがあるのであれば、こちらはきちんと格闘技をやるよっていう意識があったりはしないのかなと思ったんですけど。
榊原CEO もちろんあのRIZINに出てくるにはもちろん格闘技としての、そのままブレイキングダウンの1分で戦ってるトップ選手たちがそのままRIZINのルールに適用できるのかどうかって問題もあると思うんですけど、かといってブレイキングダウンで活躍する選手たちを否定する気もないというか、そこから這い上がってきてRIZINの5分3ラウンドというレベルの高い戦いの中でも十分対抗していけるような選手が出てきてくれたら、それはそれですごく魅力的だなと思ってます。
スコット・コーカーpresident「この5、6年でRIZINの選手が全体的に成長してきていることの証明」
ーー今日の対抗戦に関してどのような感想をお持ちですか?
コーカー 本当にどれも接戦でとくにアーチュレッタ選手の相手は本当に強かったと思います。それもアーチュレッタ選手が接戦で勝ててよかったと思います。この5、6年でRIZINの選手が全体的に成長してきていることの証明だと思います。BELLATORの選手もこの5、6年でどの階級でも最高レベルに達していると思います。こういった我々の選手たちはUFCだけでなく世界中どの団体でも戦えます。そういう選手層の厚さが結果に出たのだと思っています。
ーー5-0は予想通り?予想以上ですか?
コーカー常に5-0で勝てればいいと思っていましたが当然何が起こるか分かりませんし、最後の試合も何度かサトシ選手がAJからタップを取るのではないかとドキドキして非常にストレスフルでした。やるべきことをやって勝ったと思いますのでその結果かなと思います。
ーースコットさんから見て、BELLATORのMVPは?
コーカー 自分はAJにあげたいと思う。危ないシーンが何度もあったけど何度も脱出した。サトシは非常に危険な選手だと思いますし、世界でもトップ10に入る選手。そういう試合を見るのはストレスフルだったがAJはよくやってくれました。
ーー5-0おめでとうございます。ハビブと何かこの大会で話したことがありますか?
コーカー ハビブは日本の格闘技の全盛期を知らず見たことがなかったので、逆に自分は99年にK-1で働き始め、PRIDEも見ていて、この国での格闘技の当時を状況を知っていました。ハビブ選手は今日の大会を見て感じて、「信じられない」「こんなに盛り上がっているのか」と、驚いていました。そして私は「MMAはここで始まったんだ」と伝えました。当然、当時盛り上がったからこそUFCがPRIDEを買収したし私のストライクフォースも買収したりしていました。そういう日本の格闘技の盛り上がりに驚き、肌で感じて、驚きを隠せない様子でした。
ーー大会の全体的な印象はいかがですか?
コーカー アンダーカードも多く長い1日で、全部は見られていませんが、カリフォルニアの部下たちに全て見るように伝えて彼らはライブ配信も見ています。榊原選手が我々のところに送り込みたい選手がいればオープンですし、逆にスーパーファイト的なことをやりたいと言うなら、そういう要望にもオープンなのでそういう交流はやっていきたいと思います。
ーーRIZINとBELLATORの関係はプロモーターとして、どう思いますか?
コーカー もちろん今大会の反省もこれから数週間やっていくし、今後榊原CEOと話していきたいです。彼とも20年来の付き合いだから、今後については随時話していきたいと思います。
ーーJMOC(日本MMA審判機構)にアメリカからジャッジが入りました、今回、心配していたジャッジはフェアだったと感じましたか?
コーカー はい。ジャッジはフェアだったと思います。こちらからは2人、日本側も8、9人でローテ、我々側も日本側もベテランですし、ジャッジについて不満はありません。
ーーRIZINルールにあるストップ、ドントムーブのようなものも。次回の対抗戦があった時に、もしユニファイドルールでケージだと現在の差はもっと広がってしまうとは思いますか?
コーカー もちろんケージとかリングの違い、ルールの違いには慣れるのには時間が必要なのでRIZINの選手にとってもそうだと思います。我々が異なるルールや時差などを克服するためにクリスマスを返上して10日前くらいには来日するように伝え、私は「RIZINの選手を舐めてはいけない」と厳しく言っていたので、それを選手たちが実践してくれたと思います。
マニー・パッキャオ「まずはRIZINとのコミットメントの契約を1個1個やりたい」
ーーRIZINと契約とのこと。どのような内容でしょうか?たとえば、1試合なのか、年間ですとか複数契約なのか等
パッキャオ イエス。ボクシング。今回は来年1回ですが、ただ、それは最後にはなりません。
ーーRIZINのスタンディングスペシャルバウトのような?
パッキャオ イエス、です。
ーー9月も来日されていましたが、RIZINにどんな魅力を感じましたか?
パッキャオ 他と比べてもRIZINのエンタメ式の演出や、アクションももちろんすばらしいし選手もいい試合ばかりですし、観客の雰囲気が素晴らしかったです。
ーー日本人の相手ということでしたが、どのような選手に出てきてほしいですか・MMAファイターですとか、何か印象に残っている選手などいたら教えてください。
パッキャオ 誰でも。ボクシングの経験があって、パンチをどうやって出せばいいか知っている人がいいです。
ーー今回どのようなトレーニングキャンプをするつもりですか?
パッキャオ いつもトレーニングの準備ができている。毎日バスケットボールもしている。試合の日付が出たらキャンプのプランニングをします。
ーーこれが最後ではないと言いましたが、次は?
パッキャオ まずはRIZINとのコミットメントの契約を1個1個やりたいです。
ーー日本の選手でご存じのファイターなどは?
パッキャオ できればボクシングができるファイター、うまいファイターのほうがいいですね。
ーー12月11日に、ソウルでエキシビションをやられましたが、どのような手応えを感じていましたか。
パッキャオ 12月11日の試合、選挙後に戻れていい感じで。とても幸せでした。私の対戦相手は格闘家YouTuberで、まあ彼に関してはいかにボクシングの仕方は全然知らなかったので、リングではかなり辛かったと思いました。次のエキシビションは、日本で少し違います。対戦相手はおそらくMMAファイターであろうと思うから、パンチの仕方くらい分かっているだろうと思いますので。
ーーRIZINファイターのイメージは?
パッキャオ MMAでもボクシングでも日本のファイターはものすごく素晴らしいファイターで、ボクシング界にも井上のような選手がいて、素晴らしいと思います。
ーーどのような内容の試合を見せたいですか?
パッキャオ ラウンド中ずっとアクションしていたいです。常に動き続けるような。
ーー圧倒するような試合を見せる?
パッキャオ そうです、どちらかというとそれです。
ーーボクシングができる選手というレベル感の目安として、9月にメイウェザーと戦った朝倉選手くらいのレベルなのか、キックボクサーであるとか、立ち技の選手なのか、ニュアンスをお伺いできますか?
パッキャオ もちろんRIZINが決めること、僕のリクエストとしては朝倉さんとかそれ以上、ボクシングができる人がいいですね
ーーでは朝倉選手くらいならOK?
パッキャオ そうです
ーー夏から秋の試合とのことですが、それより前に試合の予定はあるのでしょうか?
パッキャオ ネゴシエーションの途中で、あるかもしれないですね。ないかもしれない。
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