第5試合 キャシー・ロブ VS. 山本 美憂（試合結果詳細）RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント 1st ROUND -夏の陣-

1R、ゴングと同時に組みつきからヒザ蹴りにきたロブを、美憂は冷静にコーナーに押し込む。そしてロブの足をすくってテイクダウンに成功すると、パウンドを顔面に落としていく。ロブも常に下から腕を取りに行くが、美憂はヒザとパウンドのラッシュをかけ続けて、腕を極めさせずに1Rが終了。

2R、早々にテイクダウンに成功した美憂は、マウントポジションを奪取すると1Rと同様に終始、強烈なパウンドをロブの顔面に入れていく。下から腕十字を取りたいロブだが、美憂は上のポジションを完全にキープしたまま2R終了。

3R、飛びつき腕十字にきたロブに美憂はスタンドの打撃を当てながらテイクダウン。ポジションをキープしながらパウンドという美憂の方程式が1Rからずっとハマったまま試合終了。判定3-0で山本美憂が完勝。MMA初勝利をおさめた。

試合後、美憂は「こんばんは。やっと勝ちました。やっと皆さんの声援に応えることができました。今日勝ったので、ぜひ女子トーナメントに参加してRENAさんと闘いたいと思います。みなさん、ありがとう。愛してます」と涙ながらのマイクアピール。

山本美憂 インタビュー

「リベンジというよりトーナメントで優勝したいので、絶対に上がってくるじゃないですか？（RENA選手は）絶対に倒さなきゃいけない相手の一人だと思うので」

──非常に素晴らしかったのがダブルレッグテイクダウン。そこからサイドポジションに持っていって、素晴らしかった。それと高いヒザの攻撃。ケビン・ランデルマンを彷彿とさせる攻撃でしたけど、それについて聞かせてください。あとサッカーボールキックもRIZINでは使えるんですけど、どういう思いで使ったんですか？

山本　ランデルマン選手は非常に大好きな選手なのでうれしいです。いつもがテイクダウンからガードポジションで終わっていて、今回はサイドポジションに移行できるように気をつけてやっていました。実際に移れば試合がコントロールできるという思いがあったのでやりました。UFCでサッカーボールキックができないという話は知らなかったんですけど、レスラーにとっては非常に有利な攻撃ができると思っていました。

──実際にアームバーを極められそうになった時にくるっと回って防いだんですけど、観客が大歓声でした。それは聞こえましたか？

山本　聞こえました。みんなハラハラして見ていたと思うんですけど、練習していました。

──試合後のコメントでRENAという名前が出たように聞こえたんですけど、リベンジをしたいという思いで出したんですか？

山本　リベンジというよりトーナメントで優勝したいので、絶対に上がってくるじゃないですか？　絶対に倒さなきゃいけない相手の一人だと思うので。

（※山本アーセンが質問）
──KRAZY BEE記者のアーセンですけど、グラウンドも良かったんですけど、スタンドでももう一発でKOできそうなところがあったんですけど、次はKOで勝ちますか？

山本　もうちょっと落ち着いて、ツメの甘さを直します（笑）。

キャシー・ロブ インタビュー

「美憂選手は思ったより力が強かったというのはありました。サブミッションを試みたんですけど、はねのけることができなかったな」

──試合の感想をお願いします。

ロブ　全体的にはよくやれたんじゃないかと思います。相手は思ったより力が強かったというのはありました。サブミッションを試みたんですけど、はねのけることができなかったなと。試合なので勝ったり負けたりはあるので、また帰ってきたいと思います。

──山本美憂選手のレスリングテクニックはどうでしたか？

ロブ　テイクダウンに関してはいつもなら防げるんですけど、今回はできなかったので、思ったより彼女が巧かったというのと、グラウンドでは私のほうが良かった部分もあったと思うんですけど、できればもっと打撃で勝負したかったというのがあります。

──必ずグラウンドでは快適に闘っているように見えました。ただ、相手の美憂選手がサイドに回ってそこから巧くコントロールしてきた時、高いヒザを出してきた時にいつも通り闘えなかったと思うんですが、どう感じたんですか？

ロブ　今までレスリングがバックグラウンドの選手と闘ったことがなくて、プレッシャーが強くて、サブミッションが極まらなかったということですね。サイドからマウントを取ってきた時に非常に重いと感じました。今回はこういう結果になってしまいましたが、またベストを尽くして頑張りたいと思います。