4月17日(月)、都内・ホテルにて、昨日横浜アリーナで開催された『RIZIN 2017 in YOKOHAMA - SAKURA - 』の一夜明け会見が行なわれた。
会見には榊原信行RIZIN実行委員長、そして試合で見事に勝利を収めた日本人選手が登場。伊藤盛一郎、浅倉カンナ、石岡沙織、矢地祐介、那須川天心、KINGレイナ、堀口恭司、RENA、川尻達也の9選手が登壇し、激闘から一夜明けての心境を述べた。
まず、会見では榊原実行委員長より重大発表。すでに女子のグランプリはRENAの階級で開催すると発表していたが、ここで男子の階級も決定。61キロのバンタム級での開催をを発表したのだ。
このグランプリの軸となるのは、昨日UFC帰りの実力をまざまざと見せつけ、日本フライ級最強と謳われていた元谷友貴を破った堀口恭司。堀口にとっては上の階級となるが、「日本の格闘技のプラスになるならチャレンジします」と、榊原委員長の申し出を快諾したという。ここに日本からは山本アーセン、所英男、そしてDEEP、修斗、パンクラスといった国内プロモーションのチャンピオンたち、さらに海外のプロモーションからバンタム級の強豪選手が加わり、7月30日(日)の『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 1st ROUND - 夏の陣 - (仮) 』さいたまスーパーアリーナ大会よりトーナメントを開始する。
トーナメントは16人参加で、8人ずつAブロックとBブロックに分ける。そして、7・30さいたまスーパーアリーナ大会でAブロックの1回戦、Bブロックを秋の大会で開催。そこで勝ち上がった8人が12月29日にセカンドラウンド、31日の大晦日にセミファイナル、ファイナルを行なうというスケジュールだ。また、女子のグランプリは8人参加で、秋の大会で1回戦4試合を敢行。そしてセミファイナル、ファイナルは31日に組む可能性が高いという。
「1年を通じて、日本発世界に向けて格闘技のシーズンピークを作りたいと思っていますので、RIZIN GPの決勝戦がアメリカンフットボールの『スーパーボウル』のように、WWEの『レッスルマニア』のように、そんな格闘技のピークを大晦日にもっていけるように今年からスケールアップして進んでいきたいと思います」と、榊原実行委員長は力強く2つのグランプリへの意気込みを述べた。
一方、男子のバンタム級トーナメントの軸に指名された堀口だが、「元々、階級関係ないでしょうっていう考えなんで、誰でも来いっていう感じです」とやる気満々だ。
また、女子のグランプリの軸となるRENAだが、すでに石岡が昨日の試合後に対戦表明をするなど、早くも包囲網が敷かれかけている様子。そんな状況に「ラブコールはうれしいんですけど、あんまり激しいと逃げたくなっちゃうので、ストーカーは程々に(笑)」と釘を刺す場面もあった。
男子も女子も俄然期待感が増してきたグランプリ。夏、秋、そして年末へとRIZINの勢いが加速していく!
伊藤盛一郎のコメント
「ちょうど1年前からRIZINに出場したいっていうアピールさせてもらって、去年の年末決まったんですけど、ケガで流れてしまって、昨日ついにデビューして初勝利することができました。一本、KO狙っていたんですけど、(才賀)紀左衛門選手が強くて決めきれなかったのは残念なんですけど、自分が所さんに憧れて格闘技を始めたように、5年後、10年後、伊藤盛一郎にあこがれて格闘技を始めましたっていう伊藤盛一郎二世が出てくるようにもっとカッコよく強い選手を目指してがんばるので、そこを見ていてほしいです。よろしくお願いします」
浅倉カンナ
「12月と昨日とRIZINに出場させていただいて、前回勝てなかったんですけど、今回RIZIN初勝利することができてよかったです。今回勝つことができたので自分も女子のトーナメントに出て、女子の格闘技を盛り上げていければいいなと思っているので、皆さんよろしくお願いします」
石岡沙織
「先日は応援ありがとうございました。女子格闘技で10年やってきて、この舞台に立つことができて、勝つことができて本当によかったと思っています。これからも『DEEP JEWELS』の選手として女子格闘技を盛り上げていけれるようにがんばっていければと思います。応援よろしくお願いします」
矢地祐介
「昨日のK.O. OF THE RIZINの矢地です(笑)。年末、昨日といい感じでポポンと勝ったんで、このまま調子よく連続参戦して楽しい試合をお届けしたいと思います。これからもよろしくお願いします」
那須川天心
「昨日はしっかりKOで勝つことができてよかったです。5月にも試合が決まってるので、それにいい形で次に繋げられたと思います。まあ7月も試合があるので、もしオファーしていただけるのであれば僕は出たいなと思っているので、皆さんまた応援来てください」
KINGレイナ
「まあ、昨日は試合で一本取れたんでいいかなと思っているんですけど、私の強みである腕十字で倒せたんで、私のいいところは見てもらえたかなとは思っているんですけどね。まあ、近い話で『DEEP JEWELS』が5月20日に試合があるらしいんですけど、人が少ないらしくて。なんで、私が出てやろうかなと思っているんで。なんかRIZINも高田さんに言ったんですけど、次の7月とかどうなんのか知らないですけどどうなるんですかね、ちなみに?」
榊原 早くオファーしないと海外行っちゃうから。海外行かせないようにがんばって、RIZINも大枚積んで取りに行こうかなと思っています。
KING まあ、そういう感じで。そんな感じでよろしくお願いします。
堀口恭司
「今さっき榊原代表から発表があったんですけど、しっかり階級上げてグランプリ、トーナメント、取っていきたいなと思うので、応援よろしくお願いします」
RENA
「昨日は本当に危ない場面がありましたけども、なんとか自分のペースに持ち込むことができ、勝つことができてホッとしています。本当に落とせない試合だったので心からよかったと思っています。女子の第1試合、浅倉カンナ選手から始まり、女子の3試合すべていい試合で、大トリが私ということでどんな試合をしたらいいんだろうなって正直思ったんですけど、でも私は私らしく闘おうと思って、とりあえずは危なかったんですけど、多少は喜んでいただけるような試合になったかと思います。でも、まだまだなんでこれから努力して、10月から始まるトーナメントに向けて、一生懸命がんばりたいと思います。けれども! 7月7日にシュートボクシングの『Girls S-cup』あるのでまずはそこに集中してがんばりたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」
川尻達也
「昨日はお疲れさまでした。川尻達也個人としては3連敗中で1年半ぶりの勝利にホッとしたのが正直なところですが、2017年RIZINのメインイベンターとしては大役を果たせたかというと、納得はいってません。でも、ここにチームRIZINの力強いメンバーがたくさんいるので、僕1人じゃなく全員一丸となって、もっともっとRIZINを高みに登りつめたいと思うし、僕自身も若いメンバーに負けずにオヤジの底力を見せつけたいと思っているんで、勝手に独断と偏見で『川ちゃん勝手に1人サバイバートーナメント』を7月30日に開催することをここで決定しました。参加予定選手は川尻達也選手1人です。7月30日、さいたまスーパーアリーナ、対戦相手は誰になるかわかりませんが、お楽しみにしてください! 榊原さん、7月30日、皆さんの声が一番の力になると思うので。『川ちゃん勝手に1人サバイバートーナメント』開催決定! マスコミの皆さんも大きな文字でアピールしてください。よろしくお願いします。これからも2017年1発目が昨日終わりましたけど、2発目、3発目を大晦日に向けてみんなで盛り上げていきますんでよろしくお願いします」
【質疑応答】
──堀口選手、階級を上のトーナメントに出ることをOKしたことで、元々無差別志向じゃないですけど、階級を超えても強いというのを証明したいという意識はあったんですか?
堀口 そうですね。自分は階級はあんま関係ないでしょうっていう考えないんで、なんでもこいっていう感じですね。
──昨日、元谷選手と闘ってみて、日本じゃ相手がいないなぐらいの気持ちなんですか?
堀口 そういうんじゃなくて、元々そういう考えなんで。まあ、誰でも来いという感じです。
──先程、榊原委員長から何人か候補が上がっていましたけど、やったら楽しそうだなという相手はいますか?
堀口 名前のある選手が出ていたので、そういう選手をしっかり倒してきたいなと。
──話は変わりますけど、昨日は那須川選手の試合はご覧になられました?
堀口 見ました。
──どのような印象というか感想をお持ちになられましたか?
堀口 まあ、打撃でしっかりKO取っているので自分も負けないように決める試合をしなきゃいけないなと思いました。
──近い将来、いつの日か自分の前に那須川選手が立ちはだかる予感はありましたか?
堀口 まあ、やっぱ同じ団体にいるし、その日が来るのも近いんじゃないかなと思ってます。
──RENA選手、昨日後ろにいるから石岡沙織選手からやりたい、再戦したいというアピールがありましたがそれについてはどうですか?
RENA 決まったらやるし、決まらなかったらやらないし、私的に今言うことはないかなと。ただ、ラブコール激しいと私は逃げちゃうタイプなので。逃げちゃうっていうか、ちょっとストーカーはあんま好きな感じじゃないので程々に(笑)。でも、ラブコールはありがたいです。
──今の言葉を受けて、石岡選手いかがでしょうか?
石岡 たくさんラブコールさせていただいてますけど、RENA選手っていうんじゃなくて、女子格闘技が盛り上がるためにできるカードであればと思っているのでよろしくお願いします。
──川尻選手、『川ちゃん勝手に1人サバイバートーナメント』に参戦してほしい選手はいますか?
川尻 いやもう誰でもフェザー級であれば誰でもいいし。誰がいいですか? まあ最終的に決勝戦は勝手にクロン・グレイシーだと思っているんですけど、残念ながらフェザー級ではトーナメントが開催されなかったので、悔しいから勝手に開いてやろうかなと思っています。決勝戦の相手はクロン・グレイシーだと信じて僕は闘い続けるだけです。
──トーナメントの話がバンタム級ということであったんで、階級を上げてっていうところであれば伊藤選手、那須川選手も可能性がなきにしもあらずということでどう思っているのか? あるいはそれに参戦しないのであれば今後RIZINでどういう試合をしたいのかということを聞かせてください。
伊藤 まったく考えてなかったです。バンタムではやっぱり自分は小さいと思うので。今回の58キロも普段ZSTで56.7でやっていて、自分としてはちょっと大きいと思っていて、それに向けてまたこれから身体を作っていこうと思っていたところだったので、バンタム参戦というのは今のところは考えてないです。
那須川 バンタム参戦は考えてなかったですね。元々僕はトーナメントに出られるレベルじゃないと思っていたので。元々僕は55キロの選手で、55キロでも身体は小さいほうなので、もっと身体をしっかり作らないと通用しないかなと思うんで、もっともっと経験を積んでいきたいなというのはありますね。そっからチャレンジできるならばしたいなと思いますね。まあ、打撃のキックのトーナメントを作ってくれるなら出たいなというのはありますね。
──矢地選手、昨日のフジテレビの中継はご覧になられましたでしょうか?
矢地 はい(笑)。いやまあ短けえなと思ったんですけど、前よりちょっと長かったし、話題のマイクもしっかり流れていたんで、まあよかったかな(笑)。
──今後闘いたい相手とか、日程が発表されましたけど、1人トーナメントを考えているのか?
矢地 1人トーナメントか(笑)。『矢地くん1人サバイバートーナメント』。そうッスね、やっぱ呼んでもらえる以上は継続的に参戦したいし、みんなに喜んでもらいたいんで、どんどん試合には出ていきたいですね。やりたい選手はちょっと川尻選手とかぶっちゃうんですけど、クロン・グレイシーはやりたい選手ではありますね。
──榊原さんにお聞きしたいんですけど、大晦日のメインはトーナメントの盛り上がり次第では女子がメインになる可能性もあるんですか?
榊原 そうですね。十分あると思います。決勝までRENAが駆け上がってきて、もうRENA選手の右側に熱のある選手が駆け上がってくる。まあトーナメント自体のゲーム性のおもしろさも、いろんな勝負のアヤも含めて、十分あるんじゃないですかね?
──KINGレイナ選手にお聞きしいたんですけど、昨日榊原代表だったと思うんですけど、ギャビ・ガルシア戦までにもう1試合1試合挟みたいとうお話があったんですけど、それについてはどうですか?
KING まあ別にやってもいいッスけど、みんながそれを喜ぶのかっていう問題もありますし、いろんな声もあると思いますんでそれは要相談じゃないですかね?
──KINGレイナ選手にしてみればすぐにでもやらせろと。
KING なんでもいいです、別に。はい。
──軽量級の女子が盛り上がっていますけど、重量級の女子としてはどう思っているんですか?
KING 日本に重量級の女子がいないんで、それが増えたらなとは思っていますね。私と闘える女子の重量級が日本人でいたらいいなと思っています。
──浅倉選手にお聞きしたいんですけど、トーナメント参戦をアピールしていましたけど、もし決まれば目の前にいる方と対戦することもあると思いますけど、その時はどうしますか?
浅倉 RENAさんは格闘家として凄く尊敬しているんですけど、試合でやるとなったらやるしかないなと思っています。
──RENA選手、いろんな選手から狙われている立場としてはどうですか?
RENA まあラブコールはたくさんいただいてうれしいです。ストーカーにならない程度でよろしくお願いします(笑)。
──川尻選手、改めて若い選手に負けないようにというのがありましたが、これからの川尻選手のRIZINでのテーマはどこになるでしょうか?
川尻 僕のテーマ……そうですね。まあ僕自身こういう若い選手との競い合い? 同じラインでの勝負もあると思うし、年齢的に自分自身との勝負もあると思うんで、自分自身に負けずに。今年39、まだ人生折り返し地点に行ってないと思うので、同世代の仲間っていうか同世代の見ている人たちに少しでもパワーを与えられたりとか、僕自身もそういう人たちの声を受け取って、自分に負けないようにいろんな人を巻き込んで、30代、40代のおじさん、おばさん……おばさんって言っちゃダメか(笑)。30代、40代のおじさん、お姉さんたちをね、一緒に活力みなぎって、まだまだ若いもんには負けねえし。本当に人生半分来てないんで。結構周りの人たち、「俺ら歳だから」って、僕も自分で言っているからいけないんだけど、全然そんなことないし、まだまだ人生これからだと思うんで、そういう世間の常識だったり、世間の波にさらわれないように同世代を巻き込んで若い世代も上の世代もぶっ飛ばして、僕たちがいろんな意味で主役を取れればなと思っています。それが僕のテーマであり、僕がRIZINで見せたいことかなと思っています。
【11月開催】RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA 大会関連情報
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