7月31日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催された湘南美容クリニック presents RIZIN.37の出場選手たちの試合後インタビューを公開!
伊澤星花「2回戦も完全決着で勝って、ジョシカクの面白さ強さを見せたい」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
伊澤 そうですね。すごい安心しました!
——その後の泣きじゃくっている場面が印象的でした。安心感から来たものですか?
伊澤 そうですね、今回の試合、やっぱり自分がやってほしいと言って開いていただいたトーナメントで、やっぱり期待もされていて、チャンピオンだし最後締めようと思って魅せないといけないなと気負ってしまっていた部分もあったので、練習とかでもすごい泣くことも多くてナイーブな時期は毎回来るのですが、今回2、3日前とかまでずっとナイーブで。でもやっぱり試合になったら楽しいって気持ちが強かったんですけど。それでも始まった時に最初の3分間ずっと攻められなくて我慢というシーンが多くなってしまったので、その解放感が一気にやってきました。
——実際に対戦してみて、ラーラ選手のイメージに違いはありましたか?
伊澤 試合する前はそんなに動画が見れてなくて十字で極めているシーンしか見ていなくて、極めが強い印象しかなかったのですけど、実際やってみたらすごい“長い”という印象が強くて、足のクラッチが全然取れず怖いという印象が強くなりました。
——トーナメント2回戦へ進出する4名が決まりました。その4名のうち2名とはすでに伊澤選手は戦っていますね。
伊澤 はい、浜崎選手も、パク・シウ選手も対戦しています。
——それも含めて2回戦で戦いたい相手はいますか?
伊澤 ええと、RENA選手が前回会見の時にやりたいと言っていたので。で、結構ファンの方の声でもRENA選手とやっているのが見たいというのがあるので、望まれるならRENA選手とやってもいいかなと思います。
——2回戦への意気込みをお願いします。
伊澤 1回戦、一本でしっかりと締めることができたので2回戦もしっかりと極めて、完全決着で勝って、ジョシカクの面白さ、強さを見せたいと思います。
——RIZINという大舞台でメインを務められました。オープニングの時から笑顔で嬉しそうでしたがメインカードという心境は?
伊澤 あんまりメインの重要性を自分が理解していないのかもしれないのですが、そんなに普段の試合とは変わらず、いつも通り楽しく、早く試合したいというワクワクと、実際入った時の嬉しさや楽しさ、たくさんの声をもらえる喜びが強かったですね。
——試合までの時間が長く感じませんでしたか?
伊澤 めっちゃ長くて(笑)。だからほとんど、RIZIN の一興行を楽しんだ後で自分が試合するみたいな感じだったので、しっかりと観戦も楽しませてもらいました。
——他の選手の試合を見る余裕があったのですね。
伊澤 はい、試合は大体全部見ました。
——緊張もなく?
伊澤 はい、ただのお客さんとして、RIZIN.37を楽しんでいました(笑)。
——次の大会もメインを任されたら是非という感じですか?
伊澤 はい、いつでもメインやらせてくださいという感じです。
——序盤の三角絞めは実際のところ危ないという感じはありましたか?
伊澤 実際、形は三角だったんですけど、手が両方入っていたので全然極まっているとかはなくて、ただそこから逃げ出すタイミングが全然来なくてじれったい時間がすごい続いていました。
——それを抜けてトップを取ってガードの中に入ったくらいの感じで、上をしっかり固めずにいきなり首を取りに行ったのは、ああいう形を練習していたのか、ちょっと気がはやっていたのか、どういう感じでしたか?
伊澤 今回の試合に向けての練習の中であのパターンは何回も練習して、ほとんど今回もあれしか練習していなかったくらいなので、体が勝手に練習通りに動いていった感じです。
——両腕が入っていて、相手がデッドオーチャードのように腕十字みたいにしてくる気配はなかったですか?
伊澤 いや、右の手をすごい引っ張ってきていたのでそこはしっかり対処して三角も入れられないように、両方入れておいたという感じです。
——抜いてすぐに際の中で首を取りに行った、ノーアームギロチンの形は、得意なパターンなのですか?
伊澤 はい。COROさんに教えてもらってずっと練習して、得意技になったので “COROスペシャル” なのですけど “星花スペシャル” に改名しようかなと思います。
——クローズドにして最後四の字にしたのも、あの方が極めやすいですか?
伊澤 はい。普通のガードよりクローズドにした方がこう、幅というか丸が小さくなるので、相手を固定して極めやすくなります。
——最後泣きじゃくっていましたが、しっかりYouTubeの宣伝はしていました。前もって宣伝しようと思っていたのですか?
伊澤 毎度マイクで言うことは決めて予行練習もしているので、どんなに泣いていてもしっかり言わせていただいています。
——RENA選手も含めて、勝ち上がった全選手を見て、どのように思いましたか?自分の今の実力と比べて。
伊澤 実際にやっている選手が浜崎選手とパク・シウ選手なので……、どんな強さかということですか? そうですね、今回、判定が多くなっちゃっていたので、全体的に極めに行く姿勢がもっと見たかったなって思います。
——先ほど、戦ってみたい選手でRENA選手を挙げていましたが、今日の試合を見て、自分と戦ったらどうなるかを考えましたか?
伊澤 今日見た感じだと、やっぱり打撃の打ち分けはすごい上手だなと思っていて、体もすごい強いので、打撃でもバチバチになるし、逆に寝技に持っていって、寝技の攻防もできるし、面白い試合になるんじゃないかなって思います。
——自信はありますか?
伊澤 あります!
——コスチューム、いつもと雰囲気が違うと思いましたが、その理由やコンセプトはありますか?
伊澤 はい。今回はやっぱりチャンピオンとして強さとカッコよさを、いつもヘラヘラしているんですけど、今回はかっこいい伊澤星花を見せたかったので入場からバチ!っとキメたのですけど、やっぱり顔はヘラヘラになっちゃったので、それが伊澤星花だぞってことで見ていただけたらと思います。
ラーラ・フォントーラ「打撃で打ち合うつもりだったが作戦にはないことをやってしまった」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
ラーラ 勝てなかったのでもちろん嬉しくはありません。ですが全ての試合から習うべきことがあると思うのでこれをもとに改善するのみです。
——最初にガードポジションからフィニッシュできそうな展開で、できなかった理由は何かあるのですか?
ラーラ 言い訳ではありませんが早く試合を終わらせたいという焦りでナーバスになってしまいました。ああいう戦略ではなかったんです。ですが、ちょっとナーバスになってしまってできなかったことがたくさんありました。今日は単純に私の日ではなく彼女の方が上回っていました。なので帰って練習するのみです。
——当初の作戦はどのようなものでしたか?
ラーラ スタンディングで、打撃で打ち合うつもりでした。興奮して、作戦にはない、やってはいけないことをやってしまいました。
——初めての日本での試合はどのような印象でしたか?
ラーラ 日本がとても好きになりました。このイベント自体もイベントの運営も全てとても素晴らしかった。今日は自分が失敗しました。問題は自分にあるので、帰って練習したいです。
——試合を終えたばかりですが、今後の目標を教えていただけますでしょうか。
ラーラ 今後の目標は頭を上げて試合をたくさん見てたくさん練習します。間違いから学ぶことは多い思っています。
浜崎朱加「2回戦しっかり勝って決勝に行けるように頑張ります」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
浜崎 試合内容はちょっと極めきれなかったりとかしたんですけど、勝ててホッとしています。
——1ラウンド目にテイクダウンがすごく入ったのと三日月蹴りが効いていたのは作戦通りに?
浜崎 喧嘩四つなので、蹴りも入るから出していけとセコンドの指示で、積極的に出していきました。
——戦ってみて対戦相手の印象は、試合の前と後で違うところはありましたか?
浜崎 タフな選手だなと改めて思ったのと、やっぱり強い選手だったなと思います。
——全ての試合が終わり、2回戦進出の選手が出揃いました。次に戦いたい相手はいますか?
浜崎 戦いたい相手……。戦ったことがないのがRENAとパク選手なので、できれば決勝でRENAとやりたいのでパク選手かなと思います。
——2回戦への意気込みをお願いします。
浜崎 2回戦しっかり勝って決勝に行けるように頑張ります。
——1ラウンド圧倒して、2ラウンドで少し手数が止まった印象でした。何か異変が?
浜崎 いえ。なかったのですが、色々狙いすぎて足が止まっていたとセコンドからも言われました
——タックルでテイクダウンしたり三日月を効かせたり、今までと違う内容の手応えはどうですか?
浜崎 最近ここ数試合打撃にこだわっていた部分がありましたが今回はテイクダウン混ぜて先に攻めて行こうというプランでやっていたので、プラン通りにはできたかなと思います。
——ジェシカ選手という相手と実際に戦い、そして結果が出たことへの感慨はありますか?
浜崎 そうですね。11年前やるはずだった相手なのでそこは本当に感慨深いのはありますし。やっとというか、ここで交われるとは思っていなかったですが、やっとできるんだなと始まる前には思いました。
——他の試合はご覧になりましたか?
浜崎 一応、女子の試合はモニターで全て見ました。
——ではその上で、優勝へ向けての手応えや自信はいかがでしょうか?
浜崎 しっかり、誰が来ても勝てるように練習はして行きたいなと思います。
——ジェシカ選手といえば藤井惠さんとの2戦が思い出されますが、試合後に藤井さんからはどのような言葉をかけられましたか?
浜崎 試合が終わってからはとにかくすごく喜んでくれたという感じですかね。「おめでとう!」という感じで。
ジェシカ・アギラー「自分に足りない部分を強化してまた帰ってきたい」
——試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか?
ジェシカ 試合を終えて……、負けるというのはいつまで経ってもいい気分ではありませんが、私はここにいられることに、その機会を与えてくれたRIZINに感謝しています。そして、自分の愛することをやり続けていられるということにも感謝しています。それを踏まえて家に帰り、何が起きたかを振り返って考えて、自分に足りない部分を強化して、また帰ってきたいです。
——1ラウンド目に浜崎選手の三日月蹴りが入り痛そうにしていたように見えました。ダメージがかなりありましたか?
ジェシカ ええもちろん、すごく感じました。レバーにかなりの衝撃があって下がってしまったのを、浜崎選手は見逃さずそれを嗅ぎ取り見事に追撃してきて、いい打撃に繋げられてしまった。脱帽しています。
——対戦を終えて浜崎選手の強さにイメージと違うところはありましたか?
ジェシカ 全く。浜崎選手がアトム級のトップであることには理由があり、そういう選手とやるために準備をしてきた。その価値がある選手で、勝利を掴むためベストな状態で試合に臨んでいた。彼女を過小評価することもありませんでしたし、彼女は素晴らしいジムで練習していて、セコンドの(藤井)惠もとてもいい仕事をしたと思います。
——久しぶりの日本での試合はいかがでしたか?
ジェシカ 日本に来るのは大好きで、このイベントも素晴らしい大会だったと思います。RIZIN は素晴らしかった。全てが良い気分でしたよ、負けたことを除いてはね。日本が好きなのでまた戻って来れたらいいですね。
——トーナメントは敗退してしまいましたが、今後の目標を教えていただけますでしょうか。
ジェシカ そうですね、RIZINがまた呼んでくれることを願っています。今回49kgは初めてで、体重を落とすにあたっていくつか間違いを犯してしまいました。そこから学んだことで、RIZINのこのスーパーアトム級に照準を合わせてまた呼んでもらえたら戻ってきたいと思っています。
——11年前に実現できなかった試合が今日こうして実現できたことへはどのような思いがあるでしょうか?
ジェシカ 今回の試合が決まった時、何がなんでも成立しなければいけないという責任を感じました。なぜなら、私は目前の試合に向けて体重を仕上げてきていた上で、東日本大震災により試合ができなかったからです。ですから今回この試合に専念して、しっかり体重も落とす調整をして、勝利をするため、そして日本の全てのファンの皆さんの前で素晴らしい試合を見せるべくリングに上がりました。残念ながら自分が勝利することはできなかったけれど、でも私はこれでようやく「私は浜崎選手と試合をした」と胸を張って言えるのです。
——単純には比べられないと思いますが、浜崎選手と藤井恵さんの両方と戦っていることで、両者の実力をどう感じたでしょうか?違いや似ている点など。
ジェシカ 似ている部分は当然ありますね、浜崎選手は藤井惠の愛弟子ですから。私にとっても、この競技を私が始めた時に藤井惠は私のアイドルでした。ヒールフックや、膝十字で一本を量産していて。そういう意味では浜崎選手はちょっと違いますね。どちらかというと、より私に近いスタイルかもしれませんね、レスリングの部分以外が。浜崎選手は恵のように体が強くて力が強いと思いましたね、惠のことを自分が思い出せる限りで比べてみても。
——今回の浜崎選手との試合で、例えば相手の蹴りだったり、下へのテイクダウンなど、何か予想外なことはありましたか?
ジェシカ はい、そうです。そこはちょっと違いがありましたね、私にはパンチがあるから、テイクダウンしたいだろうと予想していました。だからあの蹴りは非常に予想外でしたね。それから、本当に彼女のプレッシャーにはすごく驚きました。トップコントロールされた時に、何もできなかった。上を取られてインサイドコントロールでコツコツと隙間でやれることしかできなくて、トップポジションが強くて非常に予想外でした。