9月29日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催されたYogibo presents RIZIN.48の出場選手たちの試合後インタビューを公開!

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井上直樹「大晦日の舞台に出られたらいいなと思います」

ーー見事なKO勝利で新王者となりました。今の率直な感想をお聞かせください。

井上 嬉しいです。いつもの試合より嬉しいな、っていう気持ちはあります。

ーーいつも通りの声のトーンですが気持ちはいつもより嬉しいのですね。

井上 ハハハハハ、そうですね。リング内でもコーチの方々がすごい喜んでくれたので、そういうのも含めて、そうですね「チャンピオンになったんだな」という嬉しい気持ちがそこでもこみ上げてきて、ちょっと落ち着いた感じです、今は。

ーースーチョル選手は対戦前のイメージと違った部分など、感じたことがあったら教えてください。

井上 そのままのイメージで、うまくハマったなという感じでした。

ーー決まり手となったアゴへのパンチあ作戦どおりでしたか?

井上 そうですね。

ーーその辺の具体的なプランや作戦を少し教えていただけますか。

井上 まあ、来るだろうなというものがわかっていたので、全部あごに合わせる練習をずっとしてきました。水垣(偉弥)さんを……使いました。水垣さんが頑張ってくれました(笑)。仮想スーチョルで、顎が壊れそうなくらいちょっとやっちゃいました。

ーー水垣さんはご健在ですよね。

井上 生きてます(笑)。

ーー新王者となりました、今後の目標・展望を、リング上で大晦日の話も出ましたがそれも含めてお話いただけますか。

井上 チャンピオンになって、ちょっと目が腫れているくらいなので全然試合もできると思いますし、大晦日っていう舞台で去年は大晦日にで出られなかったので今年は出られたらいいなと思います。もし相手がいればですけど。

ーー具体的な名前は出さない?特に決まっていないということですか。

井上 誰がいるかわからないんで(笑)。誰ができるか。今日勝った元谷選手と再戦するのもいいと思いますし、他にも強い選手たくさんいると思うので。まあ、「ここからスタートだな」っていう感じですね

ーー水垣さんが仮想スーチョルとのことでした。前に出てきて一撃もあって、スーチョル役にピッタリだと思いました。ご本人としても、トレーニングしてそう感じましたか?

井上 体力は全然ないんで、まあ軽いマスにはなるんですけど、それでも結構がつがつ来てくれて。本当に、一番多分がんばってくれたんじゃないかというふうに思います、ありがとうございます。

ーーベルトを巻いた感触はいかがですか?

井上 感触……(笑)……感触?まあ、重いなっていうんですかね(笑)。重みがあるなって感じです

ーーイメージ通りですか?イメージとはちょっと違いますか?

井上 (ベルトをしばらく眺めて)……いやー、なんとも、なんか。これを持ったからといって、RIZINでトップの選手っていう証明にはなると思いますけど、まだまだ強い選手がたくさんいると思うので。本当にここからだなっていう、ここからまたレベルアップしていかないといけないと思います。

ーーレベルアップした先にどんなチャンピオン像を思い描いていますか?

井上 しっかり防衛して海外の選手ともたくさんやっていければいいかなと思います。

ーー王者になってRIZINの顔と言えます。フェザー級王者の鈴木千裕選手は王者になって、イベントなど話す場が多くなりました。井上選手にそう言う機会が増える心構えは?

井上 それは、RIZIN側が一番よくわかってると思うので(笑)。まあ、わかってると思います。

ーートークも磨いていく?

井上 まあちょっとそうですね。ネタがあれば。がんばります。

ーーRIZINバンタム級のベルトは一度も防衛されたことがないのをご存知ですか?

井上 あ、そうなんですか(笑)。

ーー返上や剥奪が続いています。井上選手が防衛すると、初防衛になります。

井上 防衛するつもりでリング立ってたんで、マイクもその通りだと思うので、しっかりそのつもりでいます。

ーー顎を撃ち抜く練習をしてきたということでしたが、グラウンドになる展開は考えてなかったですか?

井上 グラウンドも全然考えていて、判定まで行くつもりで試合は組み立てきていますし、そのなかでうまくハマったものがあったから、それで決まったって感じですかね。

ーー1Rで終わることはそこまで想定していなかったですか?

井上 その試合のなかで、そうなったという感じでした。そう決めたというか、決まり手があったからそういうふうになったという感じでした。

ーー高木凌選手の試合はどのように見ていましたか?

井上 ちょっと見てないのですよね、バンデージ巻いていて。あとで見返したいと思います。

ーー日本人選手にとっては難攻不落のスーチョル選手に、ジャブを当てて顎を上げさせることが、今までもそこまではできていたとしても、顎を狙うということはよりジャブを効果的に、効き目のある形で打とうと心がけていたということですか?

井上 ジャブは目のあたりを狙っていて。それで、顔のなかで打ち分ける練習もしていて。だから別に顎を上げさせるわけではなかったんですけど、しっかりジャブを打って目が見えなくなってきたところでしっかりフックを狙って、みたいなイメージでしたね。

ーー相手におでこで受けさせないように、目を?

井上 そうですね(額あたりを囲って)この辺が固そうだったので、テンプルとかは狙わず目と鼻を狙ってて、来たところでフックを顎に合わせる、みたいな。

ーー最後に畳み掛けてサイドバックになったときにチョークなりの寝技を考えずに、パウンドで仕留めようと?

井上 チョークを狙おうと思ったのですけどしっかりディフェンスしていたので、(相手が)まだ生きていると思い、パウンドに切り替えました。

ーーところで、いつも困ったときに水垣さんの名前を出すのはちょっとズルイと思うのですが(笑)

井上 いえ、ハハハ(笑)。本当に今回は水垣さんのおかげなので。

キム・スーチョル「家族、チームのメンバーに申し訳ない、そういう気持ちでいっぱい」

ーー試合後の率直な感想をお聞かせください。

スーチョル 感想としては「井上選手は強かったな」というのが率直な想いです。家族に申し訳ないというのと、チームのメンバーに申し訳ない、そういう気持ちでいっぱいです。ただ人生というのは、先がどうなるかわからないものだと思っています。こういう辛い日もあればそうではない日も、いろいろな日があるのではないかと思っています。

ーー辛い状況を乗り越えてきた話をたくさん伺ってきましたが、今この場でにこやかでいるのはどのような気持ちから出ているのでしょうか。

スーチョル 皆さんの前ではこのように笑顔でいますけれども、家では100パーセント泣くと思います。自分のことは自分が一番よくわかっています。そのかわり辛いことは1人で必ず乗り越えて打ち勝つ、というのが自分だと思っています。

ーー実際に対戦してみて、井上選手の印象を教えてください。

スーチョル とてもスピードのある、速い選手だと思いました。ジャブをチェックしようと思ったけれど、なかなかそれができませんでした。井上選手のスピードを潰して戦おうと思っていたのですが、自分が思うような試合運びになりませんでした

ーー試合を終えたばかりですが、今後の目標や、どうしていきたいというものがあったら教えてください。

スーチョル 常に抱いている夢といいますか、目標がありまして。それは第一に、家族を守ること。第二に健康を守ること、そして第三に、お金をたくさん稼ぐことです。だからこれからの展望や目標というのも、同じように家族を守り、健康でいて、お金を稼ぎたいと思います。

ーーこのあとROAD FCのトーナメントがあると思いますので、そのあとにまたRIZINに戻ってきてチャレンジを続けるでしょうか。

スーチョル 「はい」とお答えしたいと思います。まだまだ、諦めたり、もう投げ出したりするという時期ではまだないと思っていますので、ここから気合いを入れなおしてがんばりたいと思います。自分のことを想ってくださる方、応援してくださる方がた、たくさんいらっしゃるので、その人たちのためにも、踏ん張りたいと思います。

ーーご自身が日本で、人間味もそうですが、Nintendo Switchの話題で人気が出るようなことは想像していたことでしょうか。そのSwitchのストーリーがまだ続いてしまうかもしれないなかで、後継機が出てしまうようですが……。

スーチョル もちろんこのような状況になることは全く予想もしていませんでした。本当にこれほど関心を持っていただけるということは予想もしていなかったのでとてもみなさんに感謝をしています。Switch2=後続機が出ることは、ゲームを愛するものとしてもちろん知っていました。ただし、それが手に入るかどうかは妻次第ということになります。

ーー井上選手のスピードを潰して戦おうということでしたが、具体的にはどういうことによって、それをしようとしていたのかを教えてください。

スーチョル まず、左右に動くルートを遮断して、井上選手との間隔をせばめて、クリンチ、グラウンドに持ち込んで攻撃を仕掛けるという戦略を立てていたのですけれども、逆に井上選手のほうが、それに対して自分が出るであろうという備えがしっかりできていたと思いましたので、今回は井上選手に学ぶ点が多かったと思っています。

ーーその備えができていたと感じたのはどのような点からでしょうか?

スーチョル 自分がインファイトで臨もうとすると、ジャブでワンツー打ってきてまた自分との距離を保つことや、距離を開けることがうまくできていて、彼に死角地帯がなかったというのでしょうか。自分の攻撃パターンをとてもよく読んでいる気がしました。

ーーフィニッシュの時、体がロープから出てしまってストップがかかりました。あれをどう思いますか?

スーチョル 我ながら、情けないというか、セコいというか(笑)。なんとかして生き延びようと、思わず頭が外に出てしまったのだと思います。試合をやる前のインタビューでは、命懸けで、命を懸けて戦うと言っていたけれども、実際にはあのシーンでは「助かりたい」という気持ちが(笑)、頭が外に出ることにつながったと思います。そういう点からも今回学ぶべき点が多かったと思います。

ーーということは無意識に出ていたのですか?

スーチョル なんとか生き延びようと、負けまいとした悪あがきといったものでしょうか。そのせいだと思います。

ーーROAD FCのスケジュールが既に出ており、10月27日で相手も決まっていますが、現状、負傷の状況はいかがでしょうか、10月に試合に出ても無理がないでしょうか?

スーチョル まず結構強烈なパンチを食らったので少しクラクラした状況ですが特に大きな負傷もありませんので問題はないと思います。チームで相談して、自分はすぐできると思っていますが、すこしクラクラしているので、数日間はしっかりと寝て、体を回復させたいと思います。

Yogibo presents RIZIN.48 試合結果一覧

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