勝負を決めたのはラスト10秒!決め手は大原の踏ん張り
ーー本っっ当ぉーーーにこの試合は『死闘』ですねっ!!
最後のラウンドは特にお互い「ここで勝たないと」と思っていますよね。超大事な3R目。でもお互いのダメージも相当あると思いますから、ここでどこまで踏ん張れるかが勝負の分かれ目ですよね。ちなみに雷美さんはここまで見て勝負付けなきゃいけないとしたら、どっちですか?
ーーえええぇ~~~っ?!!1R目は大原選手、2R目は矢地選手、3R目は…あぁっ!!全っっ然わかりませんーーーっ!!
難しいですよね。でも、手数と着弾数的には矢地選手なんだろうなって感じなんですけど、でもやっぱり大原選手がタフなんで、なかなか矢地選手に主導権を握らせてくれないですよね。しかも当たっているのに前に出てくる。大原選手の驚異はそういうところにあるのかもしれないですね。
ーーわわーーっと!!ラスト1分のところで矢地選手がタックルに行きましたよっ!!
これは残り1分で印象を強くするための作戦だと思います。作戦的には良いんですよ、ここでパウンドで殴ってコントロールして、ここで試合が終わっていれば矢地選手だったかなと思いましたね。
ーーっと思ったら最後のさいごに大原選手がーーーーーーっ!!
矢地選手、なんであんなボトンと落ちちゃったんでしょうね…凡ミスですね。大原選手が意外に体幹強くて抑え込めなかったというのもあるんでしょうけど、矢地選手が後ろに乗った状態からゴロンと落ちたきっかけがわからないですよね…僕としては「え?」って感じ。でも勝敗の決め手はここですね。
ーーひゃあ~~っ!ラストも強烈なパウンドっ!!ただこれで最後は完全に大原選手の印象が強くなりましたね…っ!!
最後のパウンドは結構入っていましたもんね。正直、僕は途中まで矢地選手が勝てたかもしれないと思ったんですけど、最後の最後に踏ん張った大原選手が勝ったという印象でしたね。矢地選手は良くなったと思いました。この試合はお互いがお互いの良いところを出した試合だったと思います。
ーーいやぁ~~、結果を知っているはずなのに振り返りだけでテンション上がっちゃうくらい良い試合でしたね...っ!!(感涙)
本当に良い試合でしたね、見ていて楽しかったです。
全体的に高レベル!今後も目が話せないライト級戦線
ーーあっ、チャーリーさん!もう一つ聞きたいことがありましたっ!今大会はライト級の試合が他にも2試合あったじゃないですかっ!?それについてはどうでしたか??
他のライト級の試合は振り返りというか総括すると、レベルの高い競技MMAが見れて、僕はすごく嬉しかったなという感じですね。
ーーDEEP王者の武田選手と修斗王者の川名選手、そしてパンクラス王者の久米選手、ベテラン北岡選手の試合っ!!本っっ当~~にすごい試合でしたよねっ!!
ただやっぱり分かり辛さはありましたね。あれだけレベルの高い選手たちが試合をすると、お互いスキを見せない、如何に無駄のない動きをするか、ということになるんです。ただそういう試合はレベルが高いんですが、見ているのも説明するのも分かりづらいというか…まぁ、格闘技変態が好きな試合でしたね。あ、いい意味でね。
ーー出ましたね~~格闘技変態っ!!私はとーーっても見ごたえがあってどの選手もすごーく格好良かったと思いましたよぉ!!
もちろん、各団体のチャンピオン達が見せてくれた試合というのは非常にレベルが高く、内容の濃い試合でした。しかしRIZINの舞台でお客様に覚えてもらうには、やっぱりインパクトを残さないと、というのがありますよね。
ーーうう~~ん、良い試合とインパクトを残すっていうのは違うんですね~~。難しいぃぃーーっ!!
これは僕の持論ですが、リングをたくさん動き回る選手は人気が出ると思うんですよ。その反面、無駄のない動きをする選手はリングを移動する面積が小さい。上手いけれどもやっぱり地味。そうすると人気が出づらいのかなと思いますね。
それと、榊原社長の言う「リスクを背負ってでも前に出るファイター」は人気が出ますよね。競技としては正しくないのかも知れない、でもRIZINは競技でもありやっぱりお客様を熱くさせるような試合をする舞台なので、そういうものは多少なりとも求められる舞台だと思います。
ただ、RIZINのライト級にはレベルの高い選手も出てきたし精神論で頑張れる大原選手も出てきた。そして見せ方やインパクトで頭二つくらい抜けてるホベルト・サトシ・ソウザもいますし、去年のトーナメントで優勝したトフィック・ムサエフもいる。ライト級は今後も目が話せないです。
戦地へ赴いたトフィック・ムサエフについて
ーーあ、あのっ、チャーリーさん…名前が出てきたムサエフ選手のことなんですけど…あの、今どんな状況なんですか…??
ムサエフですか。もう行っちゃいました。彼は紛争のフロントに行っていますよ。
補足
RIZINファイター トフィック・ムサエフの母国・アゼルバイジャンと、アルメニアが係争地をめぐり軍隊が衝突。ムサエフは国軍入りを志願し、現在、前線へ移動している。
※10月10日(土)より一時停戦中
ーーそうなんですね…ニュースで知りましたが、早く平和に解決して欲しいですね。
彼の所属するORION FIGHT CLUBはみんな兵役があるみたいなんです。18ヶ月ほど兵役に行って、そこから帰ってきた人の肩書は『予備将校』というものになるらしいんです。要は、本部隊ではないが有事の際に備えて一応兵隊扱いされるみたいなんです。今回、有事ということで彼ら『予備将校』に声が掛かったみたいで、ムサエフはそこに志願したと聞きましたね。
国と国の問題なのでどっちの国を応援するとか言うつもりはないし言えないんですけれども、僕らからするとこの紛争が一刻も早く平和的に解決して、兵士たちが早く自分の家族のもとへ帰れることを願うことしか出来ないですね。
ーーそうですね。願うことしか出来ませんが、またムサエフやチームのみなさんが元気な姿で日本のファンの前に現れてくれるのを待ちたいと思いますっ!
一刻も早くこの問題が収まって欲しいですね。そしてまたムサエフがRIZINのリングに立ってくれることを待ちましょう。