第12試合 矢地祐介
「これが今の俺の実力だと思います。この結果を受け止めて、また一から作り直してやりたいですね」
——試合の感想をお聞かせください。
矢地 うーん……負けちゃったのはわかってるんですけど、まだ悔しさは込み上げてないです。これから映像を見たら悔しくなるんでしょうけど……。
——対戦相手のグスタボ選手はどんな選手でしたか?
矢地 負けちゃったんでなんにも言えないですけど、やっぱ強かったっスよね……強かったです。
——序盤から攻めてきていましたが、予想外の動きでしたか?
矢地 1ラウンドから来るだろうなとは思っていましたね。若さと勢いで。それをしのいで中盤以降から自分のペースにしようと思っていたんですが。カットしてからちょっとテンパっちゃったというか……「止めるよ」って言われちゃったのでちょっとぐちゃぐちゃになってしまいましたね。
——最後のフィニッシュシーンの記憶はありますか?
矢地 もらったのは覚えているんですが……左のフック? 違うのかな?
——RIZINでは初めての敗戦となりました。
矢地 やっぱ負けちゃったことはしょうがないので。未完成なのは自分でもわかっているので。これが今の実力だと思います。この結果を受け止めて自分の能力を上げて、勝てるようにしたいですね。
——カットは何針くらい縫いましたか?
矢地 わかんない? 7、8針?
——リベンジしたいですか?
矢地 まだ終わったばっかでね……もちろん悔しいし、リベンジしたい気持ちもあるけど。自分の悪いところが出てしまった試合でもあるので。また一から作り直してやりたいですね。
第12試合 ルイス・グスタボ
「いずれはヴァンダレイ・シウバのようにビッグな選手になりたいです」
——試合の感想をお聞かせください。
ルイス 私とアンドレ・ジダさんとヴァンダレイさんと、3人で考えた作戦通りの試合ができたと思います。私は日本に負けるために来たのではなく、勝つためにやってきました。まだ22歳ですが、日本デビューで勝利を飾ることができて本当に嬉しいです。この勝利はアンドレさんとヴァンダレイさんのおかげだと思いますので、彼らにこの勝利を捧げたいと思います。
——具体的にはどのような作戦だったのでしょうか?
ルイス 正直なところ、とてもシンプルな作戦でした。リング上でよく動いて、相手の動きを見極めて、相手の試合をさせないというものでした。私は、数多くの世界王者を生んだクリチバの出身です。誇りに思っています。私はこれまで全勝無敗で、すべての試合をファースト・ラウンドで勝利してきました。今日は2ラウンドでの勝利でしたが、今まで闘った試合と、そこまでの違いはありませんでしたね。
——勢いに乗っている矢地選手を倒したということで、今後の展望を教えてください。
ルイス いずれはヴァンダレイ・シウバのようにビッグな選手になりたいです。次の試合を楽しみにしています。対戦相手は選びませんので、誰でも必ず倒します。
——1ラウンドでかなり力を使ったと思いますが、2ラウンドに入りスタミナ面で不安はありましたか?
ルイス 正直ちょっと疲れていたかもしれません。でも8歳からこの日のために練習を重ねてきたので、十分スタミナはあります。まあ、アグレッシブに闘ったので多少の疲れはありましたが、余裕でした。
——試合後に、放送席の五味選手が「弟(矢地祐介)の敵を取らなきゃ」ということを言っていましたが、もし試合することになったらやりたいですか?
ルイス 喜んでいつでも闘います。いますぐにでも闘いますので、彼の準備ができ次第試合したいですね。
——近いうちに70kgのトーナメントがあるかもしれませんが、参戦の意思はありますか?
ルイス もちろん。喜んで挑みます。いつでも声かけてください。
——試合前と全然違い、かなり表情が明るくなっていますが、この試合はご自身にとってプレッシャーだったのでしょうか?
ルイス そうですね。減量のために食事も摂っていなかったですし、日本最大級のイベントに初参戦ということで、大きなプレッシャーを感じていました。でも、作戦通り勝利を収めることができたので、いまはプレッシャーから解放されて、いつも通りの自分に戻ったと思います。
——それは、必ず日本で成功を掴むという思いが強かったからこそのプレッシャーですか?
ルイス この数日間大きなプレッシャーと闘ってきました。父が亡くなる前、世界王者のファイターになると約束しました。家族の生活もかかっていますので、私は勝ち続けなければなりません。日本で初勝利を収めるために、自分との闘いでもありました。
——答えるのが難しい質問かもしれませんが、今日の試合は何%の力を発揮して勝つことができましたか?
ルイス 間違いなく100%です。自分のすべてを出しました。
——今後の試合の予定はありますか? またRIZINからオファーが来たら参戦しますか?
ルイス いまのところ、次の試合は未定です。もしRIZINから声がかかったら、いつでも試合に臨みますので、オファー次第です。いつでも呼んでください。喜んで闘います。
——この階級でいま日本でNo.1と言ってもいい選手を下しました。矢地選手の代わりに、ご自身がNo.1になったと思いますか?
ルイス そこはあまり気にしていません。私は、父親と世界王者になると約束しただけです。それを実現するために闘っているだけです。
第11試合 元谷友貴
「とりあえず一個づつ勝って、大晦日のRIZINに繋げれたらなと思ってます」
——今の気分はどうですか?
元谷 とりあえず勝ててよかったと思っています。
——表情からいつもよりも嬉しそうに感じたんですが。どうでしょうか?
元谷 そうですね。序盤結構ペースを取られたのでヤバいなと思いつつ、最後はしっかり取れたのでよかったです。
——戦ってみて祖根選手はどんな選手でしたか?
元谷 思ったよりもMMAをしてきましたね。もっとブン殴ってくるかと思ったんですけど。テイクダウンも混ぜて綺麗にMMAをしていたので正直びっくりしました。
——最後はきっちり決めましたね。
元谷 そうですね。最後にバック取れて勝負どころはここだと思っていたので。全力は尽くせました。
——途中何度かギロチンで決まりそうな場面もありました。
元谷 正直深く極まったという手応えはあったんですけど、リング外で。まあでもああいう展開も今後出てくるのであれこだわらずしっかりやっていきます。
——今後はどうお考えですか?
元谷 とりあえず一個づつ勝って、今年の年末に繋げれたらなと思ってます。
——大晦日のRIZINですか?
元谷 そうですね。大晦日のRIZINに繋げられるようにまだ4カ月くらいあるのかな? だからどっかで試合できたらなと思っています。
第11試合 祖根寿麻
「自分のダメなところが出てしまいました」
——試合の感想をお聞かせください。
祖根 良いペースで運べているなと思ったんですけど、1つのミスで……。
——序盤冷静にテイクダウンを取りに行ってるように見えましたが。
祖根 普段はあそこでテイクダウンはいかないんですけど、相手のペースを狂わせようかなと思って作戦でいきました。
——自分のペースが狂ったなと思ったタイミングはありましたか?
祖根 バックは気を付けていたんですけど、手を掴んだと思ったらロープを掴んでいて、日ごろの行いが悪かったです……(笑)。
——実際に戦ってみて元谷選手はどうでしたか?
祖根 強かったです。全然いけるなと思ったんですけどやっぱり強かったです。
——今後の展望や目標があれば、教えてください。
祖根 正直、全然自分の力を出し切れていないので、もっと出していきたいですね。
——フィニッシュのところで、背中を向く形になりましたが、そこからの極めに関してはいかがでしたか?
祖根 その展開も、なんであそこでバック見せて逃げたんだろうという……いつもだったら絶対にやっていないので、自分のダメなところが出てしまいました。
第10試合 ストラッサー起一
「自分のほうが上だということを証明できたと思います。だてに世界でやってきたわけじゃないので」
——試合の感想をお聞かせください。
ストラッサー 勝てて良かった。その一言です。
——試合内容を振り返って、いかがですか?
ストラッサー 格闘技は頭使わないといけないと思うので、打撃もいくけどタックルもいけるときにいって、総合的にいためつけて勝つことができました。
——住村選手と実際に戦ってどうでしたか?
ストラッサー 打撃で倒しにくるだろうなと思っていました。それで、自分がどう動いて、どういなしていくかでやっていました。
——試合前と後でイメージは変わりましたか?
ストラッサー 何も変わらないです。思っていた通りの選手でした。もちろん強い選手ですが、自分のほうが上だということを証明できたと思います。だてに世界でやってきたわけじゃないので。
——住村選手は想像は超えてこなかったということですね。
ストラッサー はい、そうですね。
——今後の展望や目標はありますか?
ストラッサー 前回75kgで、今回77kgだったんですけど、77kgで良いのかなと思っています。選手集めてもらって、ベルトを作ってもらえたらありがたいですね。
——この階級のトーナメントをやってほしいということですか?
ストラッサー そうそう。そういうものをやってもらえたら、モチベーションも上がりますし、やりがいもありますよ。僕自身、RIZIN2戦目ですけど、盛り上げていく一人でいようと思っているので、これからもよろしくお願いします!
第10試合 住村竜市朗
「ストラッサー選手が自分より強かったというのが、事実だと思います」
――試合の感想をお聞かせください。
住村 ストラッサー選手が自分より強かったというのが、事実だと思います。
――試合内容としては、試合前から言っていた打撃戦ではなかったですね。
住村 もう少し攻められるかなと思ったんですけど、向こうが自分より1枚も2枚も上手だったのかなと思っています。
――先ほどストラッサー選手が、「試合前に打撃戦になると言っていたので頭を使った」と言っていました。
住村 たしかにそうですね。アホなんで素直に信じました……まあ、もう少し自分のスタイル見せたかったですけど、ストラッサー選手は世界で闘ってきた経験があるので強かったですね。
――最後は肩固めがガッチリと極まったように見えました。
住村 けっこう入りましたね。強かったです。一回取れるかなと思ったんですけど、動いたらそこに入ってしまって。
――今後の目標はありますか?
住村 やっぱり男なので、やられたらやり返したいですね。一から考え直して、またRIZINに呼んでもらえるような選手にもう一回返り咲くので見といてください。
第9試合 KINGレイナ
「これをやらなかったから負けたというより、躊躇しすぎたなっていうのはあります」
——試合の感想をお聞かせください。
KING 相手の膝が来るだろうと思って警戒していたんですけど、思っていたより来なかったので、テイクダウンいこうとしていたんですけど、行きにくくなってしまいましたね。あと、思っていたより打撃が強かったです。
——ローキックを結構もらっていたように見えました。
KING いや、ローキックはそんなに効いてないです。効いた部分はそんなないですね。
——顔もだいぶ腫れているようですが、だいぶもらいましたか?
KING そうですね。おでこでもらう部分があって、顎があがっていたのかなと思います。
——途中、得意の寝技に持って行く展開も何度かありましたが。
KING そうですね。テイクダウンから寝技にいくときに勢いがつきすぎて、いいポジションを取り切れなかったっていうのはありましたね。
——KINGレイナ選手は毎回自分より大きな相手など大変な難敵と戦ってきましたが、今回の試合で見えた課題はありますか?
KING これをやらなかったから負けたというより、躊躇しすぎたなっていうのがあるぐらいですかね。自分のペースでガンガン攻めればよかったなと思っています。
——今回は惜しくも敗戦してしまいましたが、進化している手応えは?
KING そうですね。まだ階級を落としてそんな経ってないですし、今回、65kgで、いままでで一番軽い階級に挑んだので、その分相手が強くなっているということなので。もっともっと練習して強くならないといけないなと思いました。
第9試合 ケイトリン・ヤング
「この試合は素晴らしい経験になりました。これからも闘い続けたいと思っています」
——試合の感想をお聞かせください。
ケイトリン 素晴らしい試合でした。KINGレイナ選手はとても素晴らしい選手だと思います。良い試合ができて嬉しいです。
——試合はプラン通りに展開できましたか?
ケイトリン ほとんどの部分がそうでした。トレーニングしていたものを発揮できたので良かったです。
——寝技にも落ち着いて対処していたように見えましたが、いかがでしたか?
ケイトリン おっしゃる通りです。これまでの経験から冷静に受け止めて、対処することができました。
——今後の展望があれば教えてください。
ケイトリン これまで通り続けていきたいです。これからもムエタイを続けますし、闘い続けたいと思っています。
——今回の試合を全体的に見てどうでしたか?
ケイトリン この後で、映像を見てちゃんと確認したいです。内容をあまり覚えていないので、そのあとで自分に対して評価をしたいと思います。
——これからも闘い続けたいとのことですか、また日本で闘いたいですか? それともアメリカで闘いたいですか?
ケイトリン 今後のことはまだ具体的には申し上げられませんが、またRIZINに戻ってこられたら嬉しいです。今回も素晴らしい経験になりました。特にファンの方が素晴らしかった。これからも続けていきたいです。
第8試合 内藤大樹
「しっかりKOできたのでよかったです。久々のリングは楽しかったです」
——試合の感想をお聞かせください。
内藤 10ヵ月振りの試合で、緊張してないと言えば嘘になりますね。どこか固くなってしまって、1回ダウンもしちゃったんですけど、そのあとしっかりKOできたのでよかったです。久々のリングは楽しかったです。
——1ラウンドのダウンは、自分でも予想外でしたか?
内藤 そうですね。久々の試合で変に警戒しすぎちゃって、見えてなかったです。
——それ以降はいつも通り落ち着いてできましたか?
内藤 そうですね。でもどこかで、RIZINという舞台を意識してKO狙っていこうと熱くなっていた部分はありました。ダウンしても取り戻すことができたので良かったです。
——RIZINという舞台で闘ってみて、会場の雰囲気などはどうでしたか?
内藤 良いなと思いました。入場からファンの方の熱があって、良いイベントだと思いました。
——会場には那須川天心選手もいましたけど、意識はされましたか?
内藤 そうですね。前日に(解説に入ることを)知って、やっぱり意識しますね。入場のときも顔が見えて、気持ちが入っちゃいましたね。
——そういう面もあって、いつもより固くなった部分もありましたか?
内藤 それもたぶんありましたね。それも含めてまだまだだと思うので、これから直さなきゃ部分を勉強できました。
——今後の展望があればお願いします。
内藤 今後さらに自分をアピールしていきたいので、これからも頑張らないとと思っています。天心選手とやるなら、トーナメントの1回戦とかではなく、ワンマッチでやりたいのが素直な気持ちです。
第8試合 般若HASHIMOTO
「内藤選手は蹴りが上手いので、ダメージが蓄積してしまいました。そこが予想以上でした」
——試合の感想をお聞かせください。
般若 ダウンを取ったのは狙い通りでした。相手は蹴りが上手いので、それにパンチを合わせました。
——右足にだいぶ蹴りを受けていました。それが決定打になってしまいましたね。
般若 そうです。太もものところです。足でブロックしようと思ったんですけど、内藤選手は蹴りが上手いのでできなくて、ダメージが蓄積してしまいました。そこが予想以上でした。
——今後は?
般若 負けこんでいるので、辞めるとかは考えてないですけど、もっと強くなれると思うし、しっかりトレーニング積んで、コツコツ勝ち星重ねていきたいですね。25までに必ずベルトを獲ると決めているので、来年までに絶対そこにたどり着きたいです。
第7試合 日沖発
「ベストの動きができてやられたので悔しさがあります」
——試合の感想をお聞かせください。
日沖 いや、もう、やられちゃいました。
——朝倉選手と戦ってどんな印象を持ちましたか?
日沖 思い切りがよかったですね。
——最後のフィニッシュの場面ですが、タックルを取りに行こうとしていましたか?
日沖 覚えてないんです。さっきちらっと映像を見たんですけど、そうかもしれないですね。
——キャリアを積んできた選手として、若い選手に敗戦することはどう感じていますか?
日沖 そういう世界なので。自分が弱かっただけです。
——今後のことで、何か考えていることはありますか?
日沖 いまは何も考えていないです。
——いつもだったら、日沖選手が上を取るようなところで朝倉選手が上を取っていました。ご自身の反応としてはいかがでした?
日沖 どうですかね? 覚えていないんですけど、ベストの動きができてやられたので悔しさがあります。
第7試合 朝倉未来
「名前が売れるまでは無名の外人とやっても面白くないので。俺とやって面白いという試合を組んでもらいたいですね。日本人がいいです」
——いまの気分をお聞かせください。
朝倉 素直に嬉しいです。
——地元での戦いでしたが、ファンの熱い声援は届きましたか?
朝倉 そですね。聞こえましたね。
——フィニッシュシーンはタックルに蹴りを合わせたんですか?
朝倉 ハイキックを狙おうと思ったんですけど、タックルが来たので下に合わせました。
——もっと喜んでいると思っていたのですが、意外と冷静なんですね。
朝倉 まあ……対戦相手(日沖選手)も地元出身なのでちょっと複雑な心境はありますね。それが自分だったらと思うと。素直に喜んでいられないなっていう思いもありますし。リスクある試合を受けてくれたので。その分、僕が頑張っていきたいですね。
——最初はオーソドックスだったのをサウスポーに変えたのは?
朝倉 右足を怪我していまして、3週間前に全治3週間の怪我をしました。今日も蹴ることができなくて。しっくりこなかったので変えました。
——今後の展望は?
朝倉 僕らは誰とでもやるので。強いからやりたくないとかないので。誰とでもやります。
——やりたい選手は?
朝倉 とりあえず名前が売れるまでは無名の外人とやっても面白くないので。例えば高谷選手とか川尻選手とか、俺とやって面白いという試合を組んでもらいたいですね。日本人がいいですね。誰でもいいです。
——弟(朝倉海)さんから試合前に何か会話をしましたか?
朝倉 連絡は取り合ってないですけど、ミット打ちとかアップもやりましたし。入場も一緒にして、その時に肩を叩いてきて、言葉は何もなかったですけど。そういうことはありました。