2015年12月31日 IZAの舞 第五試合 スペシャルワンマッチ

1R

開始からすぐに向かったスーチョルだがリニャーレスがこれを受け止め、両者コーナー際でテイクダウンを狙い合う。しかし膠着してレフェリーがブレーク。

スーチョルは組み合いから太ももへのヒザ、離れたところではボディフックとリニャーレスを嫌がらせる。組み付き距離を潰してくるリニャーレスはそこからテイクダウンを狙っていくが、スーチョルはこれを許さない。そして太ももにヒザを打ち付けていく。

レフェリーがブレークしても、スーチョルはまたすぐに密着して太ももへのヒザを続行。リニャーレスはこれを嫌がり始める。

レフェリーから両者に積極性を促す注意が出される。その後でスーチョルはタックルで出てテイクダウンを奪うが、レフェリーはより積極性を求め、両者にイエローカードを提示する。

気持ちと体が前に出るスーチョルはリニャーレスに体をつけて太ももへのヒザを引き続き狙っていく。しかし試合はややこう着気味となる。互いに押し込み合う展開となってしまう。

2R

スーチョルは顔面前蹴りを当てて組み付くが、リニャーレスは逆にスーチョルの足を片足タックルで取ってテイクダウンを狙ってくる。しかし倒し切るまでに至らずレフェリーが両者をブレークする。
ここで両者に2枚目のイエローカードが提示され、ともに減点1となる。

だが、やはりコーナー際で組み合って膠着となる展開は変わらず。しかしそこからスーチョルがリニャーレスの足を手で刈りテイクダウン。鉄槌とパンチで襲い、リニャーレスの立ち上がり際にもサッカーボールキックを見舞う。

スーチョルはリニャーレスが立ってもタックルですぐにグラウンドへ戻し、サッカーボールキック、踏み付け、パンチと攻勢。

3R

距離を取ろうとするリニャーレスだが、スーチョルがジャブからタックルに入りテイクダウン。スーチョルはここで止まらず、パンチを振ってそこからマウントポジションへ移行。連打で攻め、リニャーレスが立ってもスーチョルはすぐタックルでグラウンドへ引き戻してサイドポジションとなる。そこからマウントに回るが、しかしリニャーレスは足を利かせてくる。

アグレッシブなスーチョルはサッカーボールキック、踏み付けと見舞うが、リニャーレスが下から起きてきてスーチョルを下にする。しかしリニャーレスが足関を狙ったところでスーチョルは立ち上がってサッカーボールキックを見舞い、形勢逆転して終える。

判定は3-0でスーチョル。2Rからの攻勢で勝利した。

キム・スーチョル試合後コメント

―試合の感想は?
最悪でした。相手の選手にも主催者側のみなさんにも申し訳ない気持ちでいっぱいです。今日のような試合をしていたら、選手を続ける意味がないと思います。

―最悪というのは具体的に?
選手は試合をフィニッシュさせることが必要ですが、それをできなかったことと、試合自体をお客さんに楽しんでいただくものにできなかったことです。

―対戦相手の印象は?
リニャーレス選手はタフでグラウンド技術でも優れた選手だと思いました。

―試合の2週間前にアバラをケガしたと聞きました。今日の調子はいかがでしたか?
アバラのケガは今回の試合に影響してないと思います。選手にケガはつきものなので、今日の試合のいいわけにはしたくないです。

―1Rと3Rで試合展開が違いましたが、チョン代表からのどのような指示が?
1R、相手選手が粘り強く、私は早く試合を終わらせたいと思いました。しかし、そのようにできず、あまり意味のないラウンドになりました。3Rでは代表からタックルの指示があり、試合展開を変えました。

―2Rのサッカーキックやストンピングの手ごたえは?
サッカーキックはダメージを与えたと思います。ただ、相手に体力があり、回復力に優れていたので、私のパワーが足りなかったということだと思います。今後の課題にしたいと思います。

マイケ・リニャーレス試合後コメント

―試合の感想は?
今日は私にとって初めての敗戦になりました。調子があまり出なくて、自分の力を出し切れなかったと思います。ぜひ、次また戻ってこられればと思います。

―対戦相手のキム・スーチョル選手の印象は?
とても経験豊富な選手で、彼と対戦するということで練習を重ねましたが、自分の力を発揮することができませんでした。思っていたような力が出せませんでした。

―試合の敗因、ご自分の課題は?
理由はいろいろありますが、まずは自分の力が出せなかったこと。そして、相手が経験豊富なため、うまく自分のチャンスをいかせなかったのが理由だと思います。

―ビッグイベントの印象は?
とてもレベルの高いイベントだと思います。ショーも華やかですばらしいものでした。こういうところで試合をすることは誰にとっても夢だと思います。自分はこれまで9回勝ってきて、今回も勝つつもりでしたが、不幸にも負けてしましました。もう一度日本に戻ってきて、もっと自分が強いということを見ていただきたいと思います。ぜひもう一度チャンスをいただいて、今日の対戦相手でも他の相手でも、自分の持っている力をお見せしたいです。

―試合で出されたイエローカードは敗因ですか?
いえ、そのペナルティのせいではないと思います。こう着状態になってしまったので、出されたものですし。次回はぜひ、みなさんに自分のホントの力を見ていただければと思います。