RIZINトーナメントで日本代表に選ばれた石井慧。日本国民の期待を背負うも、本人は「試合に集中するのみ。気負わず平常心で」

—日本代表としてRIZINに出場することになったきっかけは。
オファーをいただいた時は他の団体と交渉中だったので、どちらがいいかなと考えていたんですけど、最終的には「自分がいかに成長するか」ということを考えて選びました。トーナメントで、勝ち進めば年末だけで3試合。そのようなタフなイベントに挑むことで、戦いが日常化する精神状態に持っていけると思ったことが、出場を決めた理由です。ファイトマネーなど、条件面もよかったですしね。

—RIZINの会場は日本ですが、ホームで戦うことのメリットは。
長所を返せば短所にもなります。ホームでやることで、もちろん自分にとって得になる部分もあるけど、それで地に足がつかなかったり、気負ってしまったりすることもある。そういうことのないように、平常心を心掛けています。でも、日本の格闘技ファンはあんまり僕のこと好きじゃないですからね(笑)。海外のほうがやりやすいこともありますよ。結局はどう思われていようと、試合に集中するのみですね。

—今日は「4」のカードを引きました。第三試合を選んだ理由は。
自分から対戦相手を選ぶということは経験がなかったし、「委ねたかった」という気持ちがあったので、空いている枠を選びました。選ばれる側になってみると、ちょっとドキドキしましたね。

—対戦相手はイリー・プロハースカ選手に決まりましたが、第一印象は。
身長が高い選手ですね。また試合前じゃないのに、たいぶ興奮している様子でした(笑)。

—本番まで一カ月を切っていますが、今はどんなトレーニングをしていますか。
いつも通りゲガール・ムサシさんと一緒に練習していて、打撃は今年に入ってからアーネスト・ホーストさんに教わっています。まだ一カ月あるので、気持ちの状態も普通ですね。スイッチを入れるのは試合の直前でいいと思っています。いつも試合のことばかり考えてしまうと疲れてしまうし、考えすぎると試合のとき疲れた状態になってしますから。今は平常心に自ら持っていっているという感じです。

—石井選手の試合、見どころはどんなところになりそうでしょうか。
会見でも「適材適所」と言いましたが、悪い意味ではなく“適当に”(ふさわしい状態で)試合に挑みます。そうすることによって、僕がこれまでやってきたことをみなさんに見てもらえると思うので、ぜひそんな自分の姿を見てほしいと思います。