12月18日、沖縄県糸満市で「RIZIN FIGHITING WORLD GRAND-PRIX 2015」の記者会見が行われ、31日に参戦が決定していたエメリヤーエンコ・ヒョードルの対戦相手が発表された。
会見の会場となったのは、沖縄県糸満市の美々ビーチいとまん。ビーチの上には特設リングが設置され、そこに榊原信行RIZIN実行委員長が登場した。
「今まで多くのファンから、ヒョードルの対戦相手は誰なのかと聞かれてきました。幕開けに相応しいカードが発表できることを嬉しく思います。自信を持ってこのカードを発表します」(榊原)
対戦相手はVTRでの発表となった。まずはヒョードルのこれまでの戦いを振り返り、その後、今回の相手となるシング・心・ジャディブの姿が映し出された。VTRでは、ジャディブが過去に強敵を倒してきた様子のほか、ピーター・アーツやフジマール・フェデリコのもとで練習する模様も公開。フジマールは、ジャディブがRIZINのオファーを受けたことについて「感動した」と語り、「彼を必ず勝者にしたい。シングは私の息子です」とコメントした。
VTRが終わると、会見にジャディブが登場。「大きなチャンスをもらったので、それを無駄にせず、派手な試合をしたい。今回でヒョードル選手は終わりにしてもらいたいと思います」と宣戦布告した。
続いて、フジマール・フェデリコが登場。「シングはヒョードルを殺しに行くだろう。殺されるのはシングではない。ヒョードルは素晴らしいが、必ずシングがKOすると信じている。素晴らしい一戦を見ていてください」と、指導者としてジャディブの勝利を約束した。
次に登場したのは、立ち技の指導をしているピーター・アーツ。「必ずやみなさんを驚かせることになる。沖縄でトレーニングして、かなり頑強になってきている。いいショーを見せられるように願っています」
この対戦について榊原は、「ヒョードルと誰が対戦すれば次の格闘技界への貢献となるのか、ずっと考えていた。いろんな選手の名前を思い浮かべたが、拳を交えることでヒョードルのスピリットを次世代に学んでもらうために、シングにそのチャンスを与えたいと強く思いました。みんなが驚くようなことを大晦日に見せられると思います」とコメントした。
そして、このほかにキム・スーチョルvsマイケ・リニャーレスの新たなカードが発表された。「ROAD FCとジャングルファイトのトップがあいまみえます。これこそRIZINの姿。各プロモーションのトップ同士がマッチアップできることを嬉しく思います」(榊原)
また、ヒョードルvsジャディブ戦については、試合前日の30日に行う計量にて、フェイスオフ・オブザーバー(公開計量時立会人)になる権利をヤフーオークションで落札できることが告知された。オークションは18日13時からスタート。落札金額は赤い羽根共同募金として、障がい者スポーツへの助成に使われる。
会見後、ジャディブは特設リングでの公開練習をスタートし、まずは立ち技のテクニックを披露。ピーター・アーツの構えるミットに、アーツ直伝の力強いパンチを打ち込んだ。さらにフジマールの指導のもと寝技も披露し、すべての練習が順調であることをアピールした。