2015年12月31日 IZAの舞 第十二試合 スペシャルワンマッチ
(win)エメリヤーエンコ・ヒョードル
1R 3:03 TKO(レフェリーストップ)
シング・心・ジャディブ(lose)
試合前、「総合格闘技を通じてロシアと日本の交流、スポーツ振興に大きな貢献をしてくれた」として馳浩文部科学大臣からヒョードルに記念のチャンピオンベルトが贈られる。
1R
長身のシングはスピードのある左ジャブを伸ばす。これに対しヒョードルは左ジャブを返してシングに組み付く。しかしシングはヒザ蹴り入れ、ヒョードルは体を離す。
ヒョードルは続いて鋭い左右のスイングフックから組み付きシングの背後に回ってテイクダウン。シングは四つん這いから立ち上がろうとするが、ヒョードルはその動きに対応して付いていき、シングを仰向けにさせてパンチを振るう。
そしてヒョードルはマウントポジションに移行。胴体にしがみついたシングにヒョードルは右パンチを連打で見舞い、動けないシングとダメージを見てレフェリーは試合をストップしてヒョードルの勝利となった。
ヒョードルのマイク
「友人のみなさん、こんばんは。またみなさんの前で試合ができることをとても嬉しく思います。引退してからみなさんと再びお会いでき、試合を見せることができてとても嬉しく思っています。ファンのみなさまの応援があったからこそこの場所に立っています。29日に私の仲間である若い選手たちがみなさまの前で試合をしました。この若い選手たちを応援してくれることを心から祈っております。ロシアの人々にクリスマスと新年おめでとうと言いたいです。みなさまの幸せをお祈りしています。ロシアと神様のために」
エメリヤーエンコ・ヒョードル試合後コメント
―久しぶりの試合の感想を。
勝利したことを喜んでいます。シング選手はしっかりとした対戦相手で、キックも強いし、戦いの質もとてもいい。私も最大限の準備をし、できることはすべてやってきました。本当に勝つことができてよかったと思います。
―テイクダウンを戦略として考えていましたか。
戦略としてテイクダウンを考えていたわけではなく、状況を見て距離をとるか、テイクダウンするかの判断をしました。シング選手はしっかりグラップリングをやっていたし、グラウンドに対しても準備していた印象です。しっかり防御を整えていたと思います。
―ヒョードル選手は、肉体的にも精神的にもファイターに戻っていますか。
私はしっかり戻っていると思っています。みなさんはどう思われたかわかりませんが。
―以前通り落ち着いて試合に臨めた、と。
精神的なことを言うと、自分の試合よりも私が連れてきた若い選手たちのことが心配でした。自分のことについては、しっかり支えてくれるチームがいて、そのチームと一緒にできるかぎりのことをやって試合に臨めました。
―ヒョードル軍団はこの大会で大活躍でした。
若い選手たちは合宿するたびに成長していましたし、みんな互いに助け合っていました。
―キング・モー選手や高阪剛選手と、将来戦いたいという思いは?
今後については榊原さんと話して決めたいと思います。私にとって重要なのは、日本のファンにとって興味深い試合になるかどうかです。キング・モー選手や高阪選手とやるかはわかりませんが、今はとりあえず家に帰って少し休みます。半年に渡って厳しい合宿を行なっていて、ほとんど家族と過ごしていないので。
シング・心・ジャディブ試合後コメント
―試合の作戦は?
自分の得意の打撃で戦う予定でした。
―いまのお気持ちは?
正直、何もできなかったという印象です。また戻ってきたいと思います。
―ヒョードル選手の印象は?
何をしてくるのかわからないというか。ヒョードル選手が打撃に付き合わないのはわかっていました。あと、想像した以上にスピードが早いのにはビックリしました。息は上がってるなと思ったんですけど。もう少し、自分の打撃を見せられればいい展開になったと思うんですけど、こういう結果になって残念です。
―沖縄での特訓はいかせましたか?
ゼロではなかったと思うんですけど。フルラウンドやりたい気持ちだったので、それができなかったことを後悔しています。
―スピードが早いというのは?
組みつくスピードですね。あとはコッチを倒せないと思ったら、次の展開に動くのが早いと思いました。
―ヒョードルのフックのラッシュはいかがでしたか?
正直、フックが伸びてきたのもあって。コッチがロープ際に下がっちゃったのが問題だと思います。あそこでうまく回りこめれば、また違う展開になったと思ったんですけど。
―RIZINのセミはいかがでしたか?
自分が10代のときに見ていた格闘技を思い出したというか。ちょっと、いろいろなものを変えたかったんですけど、変えられなかったのが悔しいなと思います。もし、また彼とできるのであったら次こそ。このチャンスを活かせなかったのが悔しいです。次回、もしまた再戦があるのであれば勝ちたいと思います。