6月24日(土)に真駒内セキスイハイムアイスアリーナにて開催されたRIZIN.43の出場選手たちの試合後インタビューを公開!
試合後インタビュー 前編 / RIZIN.43(YouTube)
木村“フィリップ”ミノル「まずKOで勝ってホッとしています」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
ミノル まずKOで勝ってホッとしています。
ーー対戦相手の印象は試合前にイメージしていたものと戦った後では違うところはありましたか?
ミノル 予想通り好戦的な選手だったので気持ちよく試合ができました。
ーー豪快で見応えあるKO勝利でした。今後の展望や目標を教えてください。
ミノル まず今回インパクトを残して勝つっていう自分の最低限の目標はクリアできたと思っているので、次も見たい試合をしっかり見せて、見てもらいたい、求められている結果をちゃんと出せるような体をつくってまた頑張りたいと思います。
ーーかなりインパクトのあるKOでした。相手が立ったまま失神するようなKOは初めてですか?
ミノル 何回かありました(笑)。経験済みです。
ーー狙い通りにヒットしたのでしょうか。
ミノル 細かい狙い外したところはあるのですけど、まあ短期決戦狙って仕掛けていったので、思ったとおりの展開ではありましたね。
ーーこれからRIZINでキックで自分が主役になってやっていくという決意もあったのでしょうか。
ミノル そうですね、みんなRIZINを「総合の舞台だから」という言い方をするんですけど、僕はそうは思っていなくて。もともとキックボクシングも一緒に大会でやっているような団体ですので、盛り上がったほうが主流なだけで、総合の団体だからってわけじゃないと思っているので。そこをキックボクシングでかき乱してもっと盛り上げられたらキックボクシングのほうが盛り上がっちゃうんじゃないの?っていうのがあるんですけどね。僕的には。僕みたいに盛り上げる選手がいっぱいいればもっとできると思うのですけど。
ーーリング上では、次の対戦相手でブアカーオ(・バンチャメーク)選手や安保(瑠輝也)選手の名前を挙げていましたが、具体的には?
ミノル 具体的にも何も、やりたい相手はと聞かれたら「安保とブアカーオ」と言いますね。今のRIZINで。あとはまあ、たとえば海外のGLORYとかONEの選手とかわからないですけど、そういう契約的に浮いている選手とか、名前のある選手つれてきてやれたら、RIZINの世界でのキックの見方も変わってくると思うし。本物vs本物をRIZINで見せれば、またファンの認知も広がる気がするので、キックボクシングはおもしろいというのを広めたいですね
ーー階級の近いライト級のMMAファイターで打撃が強いグスタボ選手とキックでというのは?
ミノル めちゃくちゃグスタボ選手とかキックボクシング来てくれたらめちゃくちゃ迫力あってすごい試合になると思いますけどね。
ーー計量は500gアンダーでした。相手よりちょっと軽い程度です。あえてギリギリではなく「下げられるんだよ」という感じでしょうか。
ミノル なんか、とにかく前回はすごい減量で言う……格闘家だったら分かると思うのですけど、ちょっとこの、怠慢な気持ちというか、なんていうんでしょうか、絞りが甘いというか、水抜きに最後託しすぎて絞り削りが甘かったりとか、そういった、コンディションとかいろいろあるんですけど。絞り切れなかったから、最後、時間が間に合わなくて計量失格となったのですけど。今回はだから結構早めに脂肪をしっかり削って、ちゃんと体脂肪削って体重落としてっていうプランやっていく中で水抜きが必要ないくらい脂肪だけで落ちてしまって、だから前日はもう500gアンダーだったのですけど、そこで水ちょっと飲んでピッタリにするより「ちょっと余裕あるんだぞ」というところを見せてやろうかなと思って。1kgアンダーに持っていくのもパフォーマンスかなと思ったのですけど、それは体がもたないので、それはやめといて(苦笑)。それくらい減量はすごく順調でしたね。
ーー次回以降71kgも大丈夫ですか?
ミノル そうですねー。落とせそうですね。はい、がんばれば。
ーー久保(優太)選手がパッキャオ戦に割り込んできましたがいかがですか。
ミノル あの試合内容じゃまだ話にならないと思うので、まだ僕が第一優先だと思いますね。
(会場で流れていた鈴木宙樹vs.梅野源治の試合の生中継を見て)
ミノル うおお!すげー!すばらしいですね、これは。
ーー以前言及されていた肘の試合はやりたいですか?
ミノル ああ、やりたいです。それに関してはマジでやりたいですね。梅野選手とかよりも俺が肘ありの良さを体現できると思うので、ガンガンやっていきたいです。
ロクク・ダリ「今回の試合がKO負けで、ちょっとショック」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
ダリ 今回の試合がKO負けで、ちょっとショックだけど、とりあえず次はがんばります。
ーーKOされて瞬間は覚えていますか?
ダリ 覚えていないですね。
ーー試合をしたことも覚えてないですか?
ダリ それは覚えています。試合をしたことは覚えています。ボディフック入って、そこから僕顎入ってそこ覚えてなかったけど、さっき見ました。とりあえず次はがんばります。
ーー覚えている範囲で、戦った木村選手はイメージと実際に戦ってどういうところが違ったか教えてください。
ダリ 今までコーチとずっと木村選手の試合見て、ボディフックで、そこからボディ、顎、結構やっている。自分の得意技で結構練習したけど、今回の試合は失敗しちゃってガードできなくて入ってしまって、倒れて。次はしっかり練習またがんばります。
ーーラウェイ、キックボクシング、MMAと様々なルールセットで試合をしていますが、次はどういう試合に出たいと思いますか?
ダリ とりあえずどっちでもいいし、僕は喧嘩が好きなので。今日は負けたけど、それずっと負けるわけはないし、次はがんばります。ボクシングでも、またキックボクシングでも、MMAでもいつでもがんばるので。そんな感じです。
久保優太「『これから見てろよ!』って思いました」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
久保 そうですね、試合の展開の話もしちゃっていいですか?ここで。率直にまずは勝ててホッとしている気持ちと、あとはもう3R通してこうやって……、まあ戦前から、「3R練習したいな」とかって言ったんですけど、その通りになった展開になっちゃって。うーん、そうですねえ、何回もグラついて「よし、仕留めるぞ!」っていうところまでは、うん。行けたところは何回もあったのですけど。「よし、よし」と思って、将棋のようにコツコツ積み重ねていたら、うーん2R終わって3R最初のところで、めちゃくちゃ疲れてしまった(笑)。逆にここで競り勝てたというかね、僕がこう、本当に立ち技で頂点を極めて、泥臭くMMAの練習を積んで試合をひとつひとつこなしているっていうことをみんなにちょっと「がんばっているんだぞ」というところを、かつては天才と言われましたけど、そんな僕がコツコツとね、今は泥臭くやっているんだぞっていうのを少し見せられたんじゃないか、というか、同時に「これから見てろよ!」って思いました。
ーーサラさんの感想も教えてください。
サラ 興奮しすぎてちょっと今熱がまだ冷めてないんですけど、アドレナリンでめっちゃ怒鳴っちゃった!と思って。ちょっと……。
久保 かっこよかった?
サラ え?
久保 かっこよかった?がんばってる姿。
サラ うん、とりあえず応援するのに必死で。なんか相手のチームの男がうるさいから。こっちも負けずと応援しました。
ーー木下選手のセコンドの大沢ケンジさんのことでしょうか。
サラ あ、「それ」です、はい(笑)
ーー久保選手は、実際に拳を交えた木下選手の対戦前の印象と違うと感じたところはありましたか?
久保 本当に打たれ強いというか粘り強いというか。正直テイクダウン何回か切って多分スタミナ的にもこれで切りきって「ああ、ここから僕の…・なんていうかな、”独壇場”というか、”かりがはじまるぞ”というところから3R通してああいうふうにテイクダウンしてきたので、ぼくも3Rちょっと試しちゃったところがあって、ここまで来ているところで切っていたのも、セコンドの指示で「入らせてから切っていいぞ」というのでトライしていたら2回に1回くらい失敗したというか、自分の奥足取られてしまってそこからテイクダウンされてしまったところがあったりして、あとはまあそこで下の展開で休んでしまって、ブレイク待ちしてしまったところもあったので、非常にそこは本当に反省点というか。逆に言うと、まだまだ僕自身、修練がたりないなと課題がかなり見つかって、やっぱ格闘技楽しいっすね。
サラ 昨日やっぱりにニンニクさあ、もっと食べればよかったんじゃない?
久保 どういうこと!? 元気なかった?
サラ スタミナってヤツがきれたんだったならさ、昨日、ニンニク残したじゃん。
久保 たしかに、ニンニクちょっと残しちゃったね。1つしか食べられなかった。3つ食べておけばよかったかな。
ーーニンニクを食べきらかったのは単純に食べ過ぎかなと思って?
久保 そうですね、夜寝れなくなっちゃうかなと思って控えたんですけど、ちょっと失敗しました。……そういう問題じゃなかったと思うんだけどな、スタミナ。ハハハ!(笑)ニンニクの問題なのか。
ーー試合を終えたばかりですが今後の目標・展望を教えてください。
久保 まずは、僕はMMAのキャリアを着実に1個1個キャリアを重ねていくつもりでえあって、マイクでは「サクッと勝って」、調子に乗って「7月30日空いてるから」とか言ったんですけど、まあそれはこれも、ブレるとか言われる、こういうの賛否両論あると思うのですけど、「ボクシング挑戦する」といって逃げてしまったというか、MMA好きになっちゃってMMAへの挑戦が始まっちゃったというのがあるのですけど、「パッキャオが来る」とかネットニュースに出ていたので、まあ本当にパッキャオの相手いないんだったら是非にと思ったのですけど。まあそれは別として、中堅選手というふうに木下選手を言いましたけど、本当に強い選手でしたけど、ここをクリアしたので、9月以降、トップどころを食って行って、来年とか、本当にRIZINフェザー級のタイトルを狙う選手になろうと思っているので、本当に泥臭く、僕は、ここから久保優太、進撃見せますよ、見ていてください。**
ーーサラさん的には今日の試合は何点でしたか?
サラ うーーーーん、70点くらいですか。
久保 お!残りの30は逆になんだったの。
サラ いや。スタミナ切れたっていうのと、最後らへんなんか、寝てたみたいに手も出さずやってたから。私がすごい「いやだ!」と思って、「手、出して!」と思ったから、でっかい声いっぱい出したから、それでて手、出してくれたのかなと思うのですけど、言わなかったら寝てた、寝っぱなしだったのかなって思います。だから30点引いた。
久保 そうですね、そこは課題で。本当にラスト1分ってなった時に僕がガードポジションでポイント取っているなと思って休んじゃっていたところが正直(笑)本当に。鋭いじゃん、サラちゃん(笑)。
サラ 誰から見ても寝てたもん。
久保 寝てたっていうか、くかーっては寝てないでしょ。
サラ 本当の「寝技」でした。寝てる技、みたいな。
久保 すみません。
ーー結果は2-1判定でした。向こうに1票入った時は正直どのような気持ちでしたか?
久保 「あれ?」と思って。一応ダメージ判定っていうのがあって、少なくとも2回、うん。仕留める、フィニッシュにつながるダウンというか。2R最後くらいかな、あと数秒あれば倒し切れたぞっていうのが自分なりにはあったなっていうのがあったんですけど。うん、そこでこう、まあ一度サイドポジション取られて。僕なりにガード戻したつもりでいたのですけど、そういうところの、アグレッシブネスですかね?そのポイントが向こうに入ってしまったのが自分としても勉強になるというか。もっとぶっ倒してダメージ点取らなきゃいけないんだなという、その判定、ジャッジの見方もあるのだなとと非常に勉強になりました。
ーーカード発表会見の頃から、アグレッシブさが出ているという話をしていました。試合後のマイクでも今までああいう久保選手を見たことがなくちょっと驚きました。ああいうことを言おうと思っていたのですか?
久保 うん、そうですね、言おうと思っていたというか自分が普段思っていることが爆発して。まあ本当にこう、ネットの声を気にするわけじゃないんですけど、アンチの声っていうのが、すごく「久保優太はあんなに立ち技では輝いていたのにMMA来て本当にこう、ボロクソになっている」という感じで、めちゃめちゃ叩かれる。うん……で、やっぱりすごく言われる。なんで、K-1で、それこそ魔裟斗さんとかって、すごくしっかりいいところで引退している先輩方を見ていたりとかして、でも自分は「落ちぶれた」と言われてしまっている。うーん。ヒゲは間違えたんじゃないかなとか、すごい葛藤あったりするんですよね。ただ、そんななか僕は格闘技が大好きで挑戦、こういうふうに自分なりには本当に格闘技大好きで挑戦したいという気持ちがあって。だからそういう人たちのためにやっているってわけではないですけど。僕は自分のためにやっていて。ただ周りが「なんでいいところでやめなかったの」とか「MMAやらなきゃよかったのに」「ボクシングやっておけばよかったじゃん、素直に」とかめちゃくちゃ言われるんです。僕は「何くそ、見てろよ、こんちくしょう」という雑草魂ですよね。そういう気持ちが。本当に、普段そういう風に僕は練習しているんですけど。
ーー人前で「馬鹿野郎」って言ったのは何年ぶりですか?
久保 !?!?「馬鹿野郎」って言いましたっけ?「この野郎」じゃなくて「馬鹿野郎」でしたっけ?やべえ、本当にそういうこと言っちゃいけないですよね。いつもいいやつでいたいっていう思いがあるんですけど。
ーーそう言ったように聞こえましたが…ただ「この野郎」でもだと思うのですけど、格闘技始めてからそういうことを仰ったことはないですよね?
久保 確かにそうですよね。だから本当に、僕は挫折というか、総合格闘技きて挫折しまくっているんですよね。毎日挫折なんですよ、本当に。みんなにけちょんけちょんにされて、レスラーのひとはめちゃくちゃ組み強いしそういうひとにけちょんけちょんにされたりして、BRAVE GYMでもボロ雑巾のように組み技されたりとかして毎日過ごしているんですよ。だから、立ち技の時ってそういうことなかったじゃないですか。だから、僕にとっては本当に毎日が苦悩と挫折、そんな思いです。
ーーマニー・パッキャオ戦は「やりたい」ということですよね?
久保 まあ、7月30日空いてますよっていう(笑)。本当にこう、MMAはもっともっとどんどん進化しているところを見せたいので。すぐってわけじゃなくて。パッキャオとやるんだったら僕のボクシングテクニック見せたいですよねと思って(笑)。ハハハハ。
ーーパッキャオの名前も挙がりましたが、ベルトを目指すうえで、どんな選手と戦いたいですか?たとえば同じストライカーなのか、グラップラーなのか、といった具体的なビジョンがあれば教えていただけますか。
久保 そうですね、次はRIZINのトップどころといわれる実績のある選手と戦いたい、具体的な名前を言うのはちょっとアレかもしれないですけど、それこそ今日怪我で出られなかった山本空良選手ですとか、萩原京平選手とか、そういう、強い選手とやりたいですね。
ーーサラさんはどんな選手と戦ってほしいという希望はありますか?
サラ えっと、ちょっとわかんないけど、まあ弱いのとやるよりは強いのとやったほうが、みんな納得いくし、いいかなと思います。
ーーサラさん、入場の時に歌わなかったですね。
サラ そうなんですよ!そうなんですよ!「マイクない!」と思って、私のマイクマイク……ってしてたらみんな行っちゃって、「やばい!私……where is my mic?どこ?」みたいになっちゃいました。
ーー歌うつもりではあったのですね?
サラ 歌うつもり満々だよ、私来てるんだよ、発声までして。でもマイクないからとりあえず盛り上げようと思って手だけ振って。これは文句を言いたいです。「私にマイクをよこしなさい!」という感じです。
ーー久保選手、試合前インタビューでサラさんが「歌う練習している」と仰っていましたよね。
久保 ごめんねサラちゃん。次ちょっとお願いしてみよう(笑)
サラ 大丈夫、久保が勝てば大丈夫だから。
木下カラテ「もっと強い選手たちにも必ず勝てるように」
ーー試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
木下 めちゃくちゃ悔しいです。
ーー対戦相手の印象は試合前にイメージしていたものと戦った後では違うところはありましたか?
木下 打撃はすごい強かったんですけど……。うーん試合前と違ったのは、「思ったより出来た」っていうこと。で、組みは切る方は局所的にがんばればいいわけだから、というのがあると思うのですけど、思ったよりもがんばるって感じでした。
ーー思ったより「出来た」のは寝技のことですか?MMAでしょうか?あるいは自分より打撃ができた、どのような意味でしょうか。
木下 打撃は自分が思ったより久保選手とやれた。組み技はその逆で。
ーー向こうが組み技を練習してきたなというところでしょうか。
木下 いや、まあ。うーん、組みはもちろん練習されたと思うのですけど。うーん、まあ、向こうのほうが練習してきたというか、僕ががんばるべきところでもう少しがんばり足りなかったというところですね。
ーー初参戦のRIZINの舞台はどんな印象でしたか。
木下 試合前から関係者のみなさんがすごく一生懸命で。かつ楽しそうに仕事されてて。で、我々選手って、演者の立場ですけど、すごく我々をその気にさせてくれるっていうか。そういう大会づくりが、よそから見えている以上に、自分は心地よいものだったので。そういうのが総じて楽しかったです。
ーー試合を終えたばかりですが今後の目標・展望を教えてください。
木下 本当に悔しいんで。うーん。自分の弱いところでMMAは負けると思っているので。もっともっと、本当にもっと練習して強くなって。それはRIZINでもどこでも、もっと自分が納得いくまで強くなって。まあ、負けて何ですけど、思ったよりも出来たとか成長した部分も感じられたので、もっともっと気持ち次第で強くなれると自分で思っているので。必ず、久保選手にもそうですけど、それよりももっと強い選手たちにも必ず勝てるように。全力で、必ず、”捲り” たいと思います。