3月6日（日）に行われた+WEED presents RIZIN LANDMARK vol.2の出場選手たちの試合後インタビューを公開！
伊藤空也「プロとして求められているものができなかった。そこが残念」
——今回の勝利で連敗がストップとなりました。試合後の感想をお聞かせください。
伊藤 勝ってホッとしたんですけど、求められているもの、勝ち負けじゃないプロとして求められているものができなかった。そこが残念です
——2ラウンド目、かなり激しい打撃の応酬がありました。そのなかで手応えはありましたか？
伊藤 いや、右のキック、当たったと思うんですけど、ただ1ラウンド目で、フェイントを仕掛けたんですけど、そこで相手がカウンターを狙っているのがわかったので、迂闊にちょっと出せない、行けれなかったのが、ちょっと反省です。
——試合後のマイクで「控室で怒られる」と仰っていましたが……控室は大丈夫でしたか？
伊藤 やっぱり言われました、はい。
——どんなことを？
伊藤 ちょっと「勝つのは、ホッとしてよかった気持ちはわかるけど、ただ、オリンピックじゃないんだから」って。「アマチュアの試合じゃないんだから、分かってても行くべきだったよね」とさっき言われました。ぐうの音も出ないです。
——対戦を終えて戦う前と相手の印象はどう違いましたか？
伊藤 やっぱ、左、ガードの上からでも結構重いなというのを、感じました、フルスイングが。ただ、作戦だと思いますが相手もそこまで来なかったので、ちょっとそれにハマっちゃったというのはあります。
——試合が終わったばかりですが今後の展望をお聞かせください。
伊藤 展望ですか（苦笑）。また呼ばれるのか分からないですけど、求められている試合をできるように、ちょっと練習でダメなところを改善し、行くとこ行かないとダメだなということで、そこの気持ちをもうちょっと作りたいです。
——”フルスイング”は、よく見えましたか？
伊藤 そうですね、はい、見えました。
——試合のどこかでテイクダウンで行こうと選択した場面があると思いますが、どの辺でしたか？
伊藤 別にテイクダウン狙ったつもりじゃなかったんです。流れでああなっちゃって、取れるなら取ろうと。それでタックルに行きました。
——テイクダウンで行こうと決断したわけではなかった？
伊藤 別に、はい。
——行けるところでテイクダウンしようと？
伊藤 そうですね、取れたら。
——気持ち的には、事前に言っていたようにバチバチの打ち合いをする、と？
伊藤 あれだったら別に立たせてもよかったなと。離れ際にもっと打撃を狙っていっても良かったと思いますし。
——それができなかったのは何故だと思いますか？
伊藤 ちょっと勝ちにこだわっちゃったかなと。
——それは前回の試合があったからですか？
伊藤 それもあったし、あとはちょっと、欠場で出れなかった期間もあったので、その分「勝たなきゃな」と言う気持ちの方が大きかったです。
——前回欠場して、応援してくれている人を喜ばせたいという話をされていました。いま悔しそうな表情をされていますが、その人たちのためにやっていきたいという気持ちは？
伊藤 はい、あります。
——期待しています。
伊藤 はい、ありがとうございます。
魚井フルスイング「みっともない試合をしてすみません」
——試合後の率直な感想をお願いします。
魚井 一選手、プロとしてみっともない試合を、せっかく大きい舞台に呼んでいただいたのにしてしまって、すみません。でもすごいいい経験に今回なりました。
——試合前にはフルラウンドの展開になると仰っていました。伊藤選手も「あまり相手が来なかったのは作戦ではないか」と言っていたが、作戦を遂行したということですか？
魚井 いや、焦らず作って行こうとは思っていたんですけど、気持ちが、多分、相手選手の方がしっかり入り込めてたと。自分は少し、上ずっていたんじゃないかと。
——いい経験とのことでしたが、具体的には？
魚井 まあ、やっぱり今こうやってインタビューされていても、照明やカメラやマイク、そして関わっているスタッフの数、ほかの選手のレベルや知名度、やっぱり全てが、国内の、メジャーという言い方は好きじゃないですけど、メジャーじゃないと言われている、修斗、PANCRASE、DEEPのような他の団体に比べると、やっぱりこういうところを経験している／していないが選手として違ってくるんじゃないかな、と。この場に立てたと言うことがまずすごい大きい経験で、財産だと思っています。
——試合の中では、相手も魚井選手を勝るくらいのフルスイングだったと思います。印象は？
魚井 うーん。ちょっと詰めてくる方向っていうのが、圧力をかけて来る方向っていうのが自分の想定と少しずれていましたね。研究を相手陣営もしてきたのかなと思いますが、もう少し自分からすると違う方向に詰めてくるイメージでした。
——方向というのは、具体的な方向のことなのか、戦い方の方向性という意味ですか？
魚井 サウスポー相手にもう少し自分から見て、左、奥足側にぐっぐって入り込んでいくイメージだったんですが、結構、真正面に淡々と詰めて来る感じだったので、そこが少し想定とは違いました。
——試合を終えたばかりですが今後の展望をお聞かせください。
魚井 ダメージがそんなにないので、とにかく一刻も早く練習に戻りたい。練習に戻って、自分がこう、何が弱いかは技術的にも、技術以外の面も分かっているつもりでしたが、今回セコンドについてもらった人たちのアドバイスと、お叱りというか、を受けて、早くそこを埋めたいので、一刻も早く練習に戻りたいと思います。
——序盤、手数が少なかったのはカウンター狙いだったのですか？
魚井 えー、最初はそのつもりだったんですけれども、試合の途中から、やっぱり伊藤選手の方が、前にぐっとこう気持ちが入って、少し、悪い言い方をすると自分の方が怯えていた。良い言い方をするとちょっと冷静すぎたと思います。それで見合う時間が長くなったと思います。
——相手のプレッシャーを感じていたのですか？
魚井 プレッシャーはもちろん、伊藤選手の気持ちや気迫、それもあったんですけど、自分の中の問題かなと。自分の中の、試合に対しての、持って行き方の問題だと思います。
——伊藤選手はバチバチの打ち合いをすると宣言していましたけれども、テイクダウンは予想していましたか？
魚井 ある程度。BRAVEですから、そういったことも想定していました。
——ペースを握られたのは何故だと思いますか？
魚井 やっぱり、試合に入り込めてなくて。全部が、自分が攻めている時ですら、なんか後手後手になっていたからじゃないですかね。
——その原因は自分で分かっていますか？
魚井 そうですね。あんまり言い方を間違うと言い訳になっちゃうんで……。でも、やっぱりその、「勝ちたい」「出し切りたい」という気持ちより、「負けたくない」って気持ちになったんじゃないですかね。だから伊藤選手の方が、自分に勝ったからああいう風に、前に出はったんじゃないですかね。
CORO「全然、ダメでした。もっと『考えないとな』と思いました」
——試合後の率直な感想をお聞かせください。
CORO 全然、ダメでしたね。なんか、リングと金網の違いが予想以上にやりづらくて。ちょっと、もっとこう「考えないとな」と思いました。
——試合前は、相手が途中から手が出なくなると言っていたその通りだったようです。作戦通りでしたか？
CORO 組みを嫌がって打撃をできなくなるとはわかっていたんですが、その前に極める予定だったのでそこがダメでしたね。
——ギロチンを狙ったり、そこから三角を狙ったり？
CORO そうですね。
——対戦後の相手の印象は対戦前とは違いましたか？
CORO ちゃんと組みの対策をしていたのと、63kgでバンタムの選手だけれども身体の大きさが違いました。自分より大きくてテイクダウンできなかったのが、ちょっとダメだったかなと。パワーがあった印象ですね。
——今回配信メインですが、初めてのRIZINの舞台は？
CORO いつものDEEPと違ってちょっと緊張しましたね。でも、こんな試合してちゃ呼んでもらえないので、もっとがんばんないとなと。
——3R目のラスト10秒あたりの打撃のラッシュは、どの様な思いで向かっていったのでしょうか？
CORO 「すこしでも何か見せないと」と。
——最後に印象づける感じだったのですか？
CORO はい。
——試合が終わったばかりですが、今後の展望を教えて下さい。
CORO また呼んでいただけるのであれば、次はもっと魅せれるように頑張ります。次、RIZINでもDEEPでも、やることは変わらないので、また次も頑張ろうと思います。
——先ほど「リングと金網の違いのやりづらさがあった」と言うお話しをされていました。CORO選手にはリングの経験もおありですが、最近はやっぱり金網に慣れてしまっていた？
CORO そうですね。（リングの）経験あったんで大丈夫だろうと思ったんですけど、ロープから頭が出て、自分の頭がロープにかかった状態になっちゃうのがやりづらい、力が入りづらいというのがありました。
——攻める上での難しさはありましたか？
CORO 頭がロープにかかっちゃってるのが、三角だったり、頭がついてないと技が狙いづらいんですよね、そこでやりづらさを感じました。
——前日計量で「誰やねん」と仰っていましたが、実際戦ってみての実力はどう感じましたか？
CORO 「誰やねん」とは言ったんですけど、YouTubeとかでちょこっと見ていて、身体が大きいのと、練習しているだけあって弱くないですよね。弱くない＝強い選手だと思いました。
——かなり最後は消耗していたようでしたが、1ラウンド目のギロチンでかなり疲れてしまったというのがあるんですか？
CORO や、もうちょい行けたんですけど「これ極めきれなかったらヤベえな」と思って、一回はずして、3ラウンド行くっぽいなと思って、ちょっと流してしまった。
——その時点で3ラウンドに行く予感が？
CORO がつがつパウンド打って来るタイプじゃなかたので、狙いづらさがあったんですよね。3ラウンド行くことも想定に入れながら戦ったんです。
——“見せ場を作った”とのことで、ああいうところにベテランの巧さを感じましたが、ご自分ではいかがですか？
CORO 最初から行けよって話なんで。すみません。
増田拓真「またSNSで叩いてください『誰やねん』って」
——試合後の率直な感想をお聞かせください。
増田 まあ……、「誰やねん」て感じです、はい。
——「誰やねん」ということについて、試合前は「判定ではなく決着をつけたい」と仰っていましたが、今回決着をつけられなかったのは、相手のディフェンス力なのか、ご自身の課題残った試合だったのでしょうか？
増田 僕の課題ですね。寝かした1ラウンド目で、投げれたのもそうですし、抑え込めたのもそうですけど、抑え込めたっていうので、安パイを狙いすぎたという感じですね。
——2ラウンド目に出していたジャーマンは、もともと得意だったのですか？
増田 初めてやりました。
——初めてですか。レスリング経験は？
増田 ないですね。
——では、あれは直感で？
増田 そうですね、勝手に……、あんなの練習したこともないので。
——対戦後の相手の印象は対戦前とは違いましたか？
増田 や、まあ、印象は一緒ですけど。うーん、遠かったかなっていう感じです、距離も。打撃は特に。
——今回は配信メインではありましたが、初めて戦ったRIZINという舞台の印象は？
増田 おっきい舞台で最高の舞台だったので、まあ、こんな試合内容じゃもう呼んでもらえへんの分かってるんで、次、ちゃんと結果を残して戻ってきたいなと思います。
——今後の展望を教えて下さい。
増田 展望は、そうですね。勝ち負けにこだわらんと、観てくれとる人を熱い思いにできたらええかな、という感じです。
——CORO選手が下になってもかなり仕掛けていて、それはプレッシャーに感じていましたか？
増田 いや。とくにプレッシャーはなかったんですけど、まあ、ディフェンス、殴られへんようにするのとか、逆にもたれたりとか、抜こうとしても抜けなかったりが多かったですね。まあ力不足、僕の技術不足ですかね。
——3ラウンド目はどちらもかなり消耗しているように見えたのですが、特にどの辺が疲れましたか？
増田 普段は抑え込みはしないのに抑え込みしたのが2ラウンド目。2ラウンド連続で抑え込みをしたのが、ちょっと疲れましたね。はい。
——普段やらないことをやってしまった。
増田 そうですね、投げたり抑えこんだりした時に、「あ、いける」と思って、そこで楽をとってもうたのが裏目に出ました。
——今日、初めて見た方はこういう選手だと思ったと思いますが、普段は全然違う？
増田 試合内容によるんですけど、まあ今日はああいう試合内容になって、というか、僕からああいう内容にしてもうたって感じですね。
——最後にCORO選手が打撃で仕掛けてきたのは、あれは採点上すごい有利になったと思いますが、ああいうところにベテランのズルさや巧さを感じましたか？
増田 最後来るの分かっとったんですけど。……来るのは分かったっとんですけど、って感じですね。僕も行けんかった。実力不足です。
増田 （帰り際に）またSNSで叩いてください、「誰やねん」って。ありがとうございました。