2021年11月15日(月)、Yogibo presents RIZIN.32へ出場する北村克哉が都内で練習を公開した。
ボビー・オロゴンの対戦相手として抜擢されたRIZIN初参戦の北村克哉。レスリングをバックボーンに持ち、MMAとしては巌流島へも出場している。その後はプロレスラーとしても活躍している北村は、ボビー・オロゴンを相手にいったいどんな闘いを見せるのか。
公開練習では、背中のトレーニング、二頭筋のトレーニングを披露。その後、インタビューに応じた。
北村克哉 公開練習風景
北村「フィットネス、ボディービルとRIZINを両立させたい」質疑応答
ーー試合まで1週間を切りましたが現在のコンディションはいかがでしょうか?
北村 コンディションはすごく良いですね。動けているし、指示通り、セコンドの言う通りに体も反応できてますので、あと試合で相手の対応にどう反応できるかで決まると思います。
ーー先ほどのトレーニングではどのくらいの重さを持っていたのでしょうか。
北村 チンニングなので自分は110〜120kg体重があるので、自分の体重でチンニングすれば負荷がかかるので、だいたい120kgぐらいを12レップやってます。
ーー先週末にはボディビルの大会にも出場されていましたが、その結果はご自身ではどう感じていますか?
北村 自分なりにベストを尽くしてやりました。ボディービルっていう枠ですけどフィットネスの代表、と言ったらおこがましいんですけど、格闘技とフィットネスの境界線に僕がなれればなと思って、フィットネスも頑張ってボディビルも頑張って、フィットネスファンも格闘技を見て、格闘技ファンもフィットネスを見に行って、どっちもメジャーにしていけたらなと思ってます。なので自分は良い形で言うと二刀流なんですけど、フィットネス、ボディービルとRIZINを両立させていきたいと思っています。
ーー既に発表されております試合順では、北村選手の試合は休憩後の第10試合目ということですが、そのことについてはどのように感じていますか?
北村 初RIZIN参戦で10試合目ってことは結構、自分なりには嬉しいですね。後ろに行けば行くほど、やっぱり元々プロレスラーだったので、後ろに行けば行くほど燃えるタイプです。あと休憩で、皆さんが休憩した後に見てくれるので、観戦疲れもない状況でフレッシュな状況で、自分とボビー・オロゴン選手のバチバチのヘビー級の試合を展開できたらなと思っています。なので第10試合目は嬉しいです、ぶっちゃけ。あと休憩後っていうのが1つの目安になるので、アップや調整、ストレッチなど、ちょっと先が読めるスケジュールなんで、そこはかなり良いですね、嬉しいです。
ーー北村選手はこれまでに総合格闘技だったり、またプロレスにも出場されていたと思いますが、最近のMMAの練習環境などを教えていただくことはできますか?
北村 最近はMMAに関してはこのAACCで阿部(裕幸)さんに教わってます。出稽古で一度GENに行かせていただいたりもしたんですけど、メインはこのAACCでMMAの練習をしています。
ーー教えていただける範囲で構わないので、具体的などういう練習を重点的にやっているとか教えていただくことは可能でしょうか。
北村 それは言えないですね。それはちょっとすみません!作戦があるので。
ーーつい最近ですが、対戦相手のボビー選手人命救助をしたということで表彰されておりましたが、それについてはどう思いましたか?
北村 超人ですね。僕は初耳だったんです、それを。え、そうなんですか?
ーーそうなんですよ。ちょっとニュースにもなっていました。ちょっとそういう意味でも対戦相手のボビー選手に注目がかなり集まっていると思います。
北村 そうっすね。あと記者会見でボビーさんが知ってか知らないか分からないんですけど、安田大サーカスさんとあんなシリアスの場面で、神聖なる記者会見の場で、ボビーさんと安田さんさんがちょっとコントっぽく雰囲気を出したのが、僕はちょっと許せないですね。ボビーさんが知っててあれをやったのか、安田大サーカスの団長が勝手にやったのかわからないですけど、皆さん命かけて記者会見に臨んで神聖なる場所で、ああいうふうな発言、やりとりとか、ハッキリ言ってすごく腹立たしかったですね。ボビー選手がそれを知っててやっていたのか知らないでやったかも知らないですけど、ちょっと安田大サーカスの団長の行動は他のファイターたちにもすごい失礼だと思いました。すごい尺も取ったし、他の人たちの言葉とかが薄まっちゃったので、ああいうのはもうホント、バラエティー番組にやってくれと言いたいです。格闘技の試合の記者会見で、ああいうのはちょっとないと思います。僕もあの時にマイクを持って割って入ればよかったんですけど、ちょっと本当に。ちゃんとした許可を得た記者の方だと思ってたんで話は聞いてたんですけど、途中でちょっとおかしいなと思って、そうしたらああいう状況になったので、うーん、ちょっとあれはないですね。あれは良くないと思います。
ーーそんなボビー選手を相手に、北村選手は今回どんな戦い方を見せたい、RIZINファンにどんな戦い方を見せたいですか?
北村 見せたいのはやっぱり、ボビー選手は身体能力が高いので暴れてくるでしょうけど、それをどう対処するか。僕も暴れるんで、お互いヘビー級なので、見た感じ、体格を見てだいたい体重わかるんですけど、似ているぐらいあると思うので、お互い一発当たれば脳は揺れて倒れると思います。
ボビーについて「おとぼけキャラを演じてますけど彼はタヌキ」
ーー改めまして今回の公開練習なんですが、通常の格闘技の公開練習ですとミットとかスーパーだと思いますが、このような形にした理由を教えていただけますでしょうか。
北村 意図はですね、自分はアマチュアレスリングをやっていたんですね、昔学生の頃、高校、大学と。そこでフィジカルトレーニングの一環としてジムに通い始めて、そこから強くなったので、トレーニングをして強くなるというのが僕のライフスタイルなので、ここのゴールドジムの環境がなかったら今の身体が作れていませんし、フィジカルも強化できてないので、こういうフィットネスのジムを使ってさらにパフォーマンスを上げる、そういう思考なので、僕は敢えて、皆がミット打ちとかをされると思ったので、僕は敢えて見えないところで練習する、1人でも練習したり、ペアを組んで合同でウエイトトレーニングやサーキットトレーニングをするようなことをした方が重要だと思っているので、今回このような環境で公開練習をさせていただきました。
ーー改めまして、競技者としてのボビー・オロゴン選手をどのように思われていますか?
北村 競技者としては、記者会見でも言ったんですけど、あのおちゃらけキャラを演じてますけど、別に日本語も流暢だし頭もいいし、身体の見ればちゃんとトレーニングしてちゃんと練習しているっていうのがわかるので、一流のアスリートとして迎え撃つ、そういう意味合いで思っています。ああいう風におとぼけキャラを演じてますけど、タヌキです彼は、大きな。立派なアスリートだと思って僕は試合に臨みます。
ーー先ほど試合の流れについて「倒し合うような」と表現されていましたが、特にボビー・オロゴン選手に対して警戒する点として、フィジカル部分ですとか練習によって身につける技術力という点において、どちらの方をより警戒していますか?
北村 テクニックかフィジカルかってことですか。恐らくグラウンドになったらテクニックを重要視していると思うんですよ、グラウンドの攻防。ただスタンドは多分、彼のフィジカルの野性味あふれるファイトが来るんじゃないかなって思ってます。そこは警戒しています。
ーー今回非常にマッチメイクが注目されている形とはなっていますが、ちょっと先の話になりますが今回勝った場合の今後の展望、RIZINの舞台でどのようにして活動されたいと思われていますか?
北村 まずは今回、ボビー・オロゴン選手にどんな形であれ勝って、ちょっと早いですけど、年末大晦日、死ぬにはいい日だと思って迎えたいですね。沖縄でも死ぬ気で頑張るんですけど。なので一戦一戦、先は見ないで行った方がいいかなと僕は思ってます。ヘビー級ファイターとして、榊原さんも「ヘビー級に力を入れたい」とおっしゃっていたので横浜大会で、僕もその一員になれたらいいなと思ってます。
ーー今回の試合に集中するということですが、ヘビー級の中で既に興味のある選手などいますか?
北村 うーん、そうですかね。あんまり、人のことは見ないで...でもあの人は見てましたね。UFCのヘビー級とライトヘビー級のファイターの人たちは結構見てますね。
どっちの筋肉が本物なのか?!「筋肉バカは俺だと思います!」
ーー会見で「俺の筋肉が本物なのか、お前の筋肉が本物なのか」と言われていました。今回、20歳差があると思いますが...
北村 ボビーさんって何歳なんですか?
ーー公式サイトでは55歳なんですが...
北村 Wikipediaには47歳とか書いてあったり、雨の日に生まれたとか...。
ーーははは。かなりの差がある中で、もし北村さんが負けたらその筋肉が脂肪だと思われてしまいます。
北村 どっちでもいいです。勝てば何でもアリだと思っているので。どっちの筋肉が本物なのか...っていうか、どっちが筋肉バカかって言ってなかったでしたっけ?だから筋肉バカは僕だと。俺だと思います!
ーーK-1DXでは安保選手とは厳しい戦いだったと思います。あの時は12ozのグローブでしたが、今回はオープンフィンガーグローブになって自分の力を発揮できると思いますか?
北村 組めるので、あの試合は組めなかったので、オープンフィンガーの方が向いていると思います。
ーーAACCにはあんまり大きな選手はいないじゃないですか。そんな中でヘビー級の対戦相手をパートナーにて練習をしているのでしょうか。
北村 AACCに限らず、どこもいないんじゃないですか。AACCには6人、僕と同じくらいの大きい体格の人がいるので、それでぐるぐる回ってます。
ーー今回の試合、どんな決着で仕留めたいと思っていますか?
北村 これも作戦に入っちゃいますよね。一生懸命やって、最後ボロボロになって、手が上がった方の勝ちです。それしか言えないっすよね。死闘になると思います!
フィットネスの魅力を語る「自分にカムバックが来る」
ーーボビー・オロゴン選手の過去の試合とかご覧になったことがあると思うんですけど、印象的な試合はありますか?
北村 全部印象的ですね。シリル・アビディ選手に勝った試合もあったり、曙選手に勝った試合もあったり、ボブ・サップ選手の全盛期に負けちゃってましたけど、一応見てますね、試合は。
ーーそれを見てどんな印象というか、どんな風に見ていますか?
北村 蹴りで飛び込んできて、ババンッ!って打って、野生..特有な人ですよね。日本人にああいうファイトスタイルとかあんまりいないんじゃないですかね。野性味あふれる、ドカンと突っ込んでドカンと打撃をしてくる、そういうイメージです。
ーーボビー・オロゴン選手は大晦日に4大会出ていると思うんですけど、北村さんも大晦日に試合したいという気持ちはありますか?
北村 メチャあります!今回もまあ、そうですね、はい。
ーーでは今回勝って繋げたい気持ちもありますか?
北村 それはもちろんです!大晦日ほど、死ぬには良い日ですね。今回も死ぬ気で頑張りますので、死ぬ気で勝ちに行きます!
ーー先ほど冒頭のところで「フィットネスと格闘技の二刀流でいきたい」と話していましたが、格闘技ファンに向けてフィットネスの魅力とはどういうものなのかお伝えできるでしょうか?
北村 フィットネスは取り組めば取り組むほど、自分にカムバックが来る。例えばボクシングを10ラウンドします、強くなります。っていうパターンじゃなくて、フィットネスだったらちゃんとトレーニングして栄養を摂って休息を取ったら、その分身体が成長する。だからカムバックがすごく大きい競技ですよね。やった分だけ自分の身になる。格闘技だったら、強い選手だったら1ラウンド集中して5分スパーリングをやって強くなる選手もいれば、2時間ずっとスパーリングして強くなる選手もいるので、そこはフィットネスと格闘技の違いがそこはあると思います。
MMAとボディービルの筋トレの違いは?など、17LIVEからの質問に回答!
ーー17LIVEです!リスナーの皆さんから質問が届いています!まず、MMAに挑戦しようと思った理由を教えてください!
北村 単純です。僕は昔、PRIDEファンでした。PRIDEファンが、現代で言うとRIZINがPRIDEなんで、PRIDEファンがRIZINに参戦する、単純な理由、そんな理由ですね。
ーーMMAの筋トレとボディービルの筋トレの違いっていうのはあるんでしょうか?
北村 違いは、筋肉量がトレーニングをして格闘技に応用が出来るか出来ないかで変わってくるので、自分もアマチュアレスリングでやっていた時は、やっぱり最初は身体がちっちゃくて筋力がなかったのでフィジカル負けしたんですけど、筋トレを、ウェイトトレーニングすることによって競技力向上、アマチュアレスリングで勝てるようになったので、それに関してはもウェイトトレーニングをして、それをスポーツに応用すれば必ず勝ちにつながる事だと思っています。
ーーレスリング、プロレス、キックボクシング、RIZINのリング、それぞれ立ったときの足の感覚っていうのは違うんでしょうか?
北村 あと巌流島も出ましたね。(感覚は)違ったっすね。レスリングはもちろんレスリングシューズを履いているのですごいグリップ力が使えるんですね。だから足の力と背中の力で結構力強い技が繰り出されるんですけど、リングだと、RIZINのルールだとシューズ着用した場合は蹴りがなしで、シューズ着用しなかった場合は蹴りがありなので、その辺はちょっとまだ。これは作戦としてはまだ決めてないので、だからレスリングのマットは滑らない、レスリングシューズを履いていて。で、リングは滑りやすい、グリップが効きにくい、そういうイメージですね。
ーー最後にリスナーのみなさんへ一言メッセージをお願いします!
北村 フィットネス代表とは言わたらおこがましいんですけど、北村克哉、ボディービルダーですけど、RIZINに挑戦して、少しでもまだまだ格闘技ファンの熱の方が高い、フィットネスブームとはいえ、まだまだ格闘技には追いついていないっていうのがあるので、生意気になっちゃいますけど、ここの架け橋に少しでもなれたらいいなと思って、死ぬ気で全力で頑張ります。伝わってくれればいいんですけどね、フィットネスファンも格闘技ファンの方も、プロレスファンの方も、全員に一生懸命な姿を見せて、ボロボロになってもいいから勝ちたいです!勝って、フィットネスも格闘技もプロレスも広めたい。特にフィットネスを広めたいです!