またまた登場しました!雷美(らいみ)です!前回の振り返りの最後に、RIZINマッチメーカーのチャーリーさんがRIZIN.21浜松大会のメインイベントについての振り返りをしたいと言っていたので、またまたやって来ちゃいました!
ーーチャーリーさん、ごきげんようっ!
お疲れ様です、雷美さん。今回はいつもより回数が多いですね。
ーーもーー!それは前回の振り返りでチャーリーさんがメインの試合を振り返りたい〜って言ったからじゃないですかぁ!!
ああ、そうでしたね。今回の浜松大会は朝倉未来選手が一番注目されていたわけですが、見事にその役目を果たし『有言実行』した姿が印象的だったので、それについて話したいなと思いまして。
ーーよかった〜思い出してもらえて!それにしても、未来選手の対戦相手 ダニエル・サラス選手の反響が凄いですよね〜!Youtubeにアップされた試合後のインタビューは23万回(2020/3/12現在)も再生されていますよ!!(朝倉未来選手は37万回再生)
まぁ、朝倉未来選手の対戦相手がどんな事を話したのかみんな気になっているんでしょうね。
ーー試合の途中で見せる独特な動きや未来選手の打撃を受けてもなかなか倒れないところが印象的でしたね!!
ダニエル・サラスは本当にタフでしたね。良い選手でした
ーー試合開始早々、打ち合いに行きましたね!!私も思わず観客の皆さんと一緒に「おおぉ!」と声を出しちゃいましたっ!
いきなり打ち合いに行くのは良い感じでしたね。一番最初のこのやり取りで「この対戦相手、やれるな」ってみんな気が付いたんじゃないですかね。「この選手はちょっと違うぞ」って。
ーー確かにそうですね!「この相手、何かしてくるぞ!」と思っちゃいましたね!
それにしても試合開始後の未来選手は少し力んでいる感じがしましたね。多分、1R目は相手を探っていたんでしょうけど。
ーーあ!そういえば未来選手は公開練習や試合前のインタビューで「右のパンチに期待して欲しい」と言っていたんですが、試合開始してすぐにいつものサウスポースタイルになりましたよね〜。
おや、雷美さんそういうところもちゃんと見ているんですね。
ーーちゃんと見ていますよ〜っ!それについて試合後のインタビューでは「相手の頭に当てると拳が折れる気がしたのでサウスポーに戻した」と言っていました!
相手の力量を瞬時に判断してすぐに作戦を変えたんでしょう。それにしてもダニエル・サラスが好戦的な選手だったので、試合がとても盛り上がりましたね。スイッチしてくるし動きもトリッキーだし、とにかく動きが読みづらい選手なので未来選手はなかなか自分から行きたくなかったんだと思います。
ーーあ〜これこれ!未来選手は「相手の腕が長く、届かないと思ったパンチが当たって焦った」とも言っていましたね〜!
手足が長い相手は凄いやりづらいと思いますよ。でも未来選手も要所要所でちゃんとカウンターを合わせていて、ここは流石だなと思いましたね。
ーー2R目もダニエル・サラス選手は積極的に攻撃していますね!!試合前のインタビューでメキシコの貧困の中でストリートファイターになったというエピソードを話していて、未来選手とストリートファイター同士で闘えることを嬉しいと語っていました!
彼はメキシコの厳しい環境下で闘ってきた選手ですからね。あ、雷美さん、ここですよ、ここが勝負のポイントです。
ーーえ?!どこですか??未来選手のハイキックですか?!
そうそう、このハイキックです。このエサの撒き方がさすが未来選手って感じですよね。朝倉未来、賢いな〜って感じです。
ーーでもでも、このハイキックは相手のガードに当たっちゃいましたよ?
今のハイキックでダニエル・サラスは未来選手のハイを警戒するようになり、ガードが上がっちゃうんですよ。
ーーあ!本当だ!!すこ〜しガードが上がっていますね!
そしてガードが上がったところに今度は右のボディ、続けて左のミドルを蹴るんですよ。それが見事にヒットする。
ーーひぃぃ〜!!す、凄い音がしましたっ!でも相手はなかなか倒れないですね…!!
ボディをもらってしまったダニエル・サラスは今度はガードが下がる。そこへ、決め手となったハイキックが入るんですよ。
ーーおおーっ!お見事です!!(拍手)
しかも蹴る前に未来選手は左のストレートを出して、それに被せるように同じ方向から蹴りを出しているんですよ。ダニエル・サラスはストレートを対処をしている間に、次の攻撃が来ている状態になるんです。
ーーなるほど〜!計算された攻撃なんですね!さ、さすが朝倉未来選手です…!
ハイキックの前のボディ、もっと言えばその前のハイキックもこの決定打の伏線だったと言うわけです。
ーーひぇ〜!こうやって解説されて見返すと、本当に未来選手の思い通りの展開になっていることが分かりますね...!
それと、凄いのがもう一つ。当て勘ですね。未来選手って自分の距離というか、彼の絶対的な距離みたいなのがあるんですよね。
ーーへ〜、いわゆる『パーソナルスペース』的な感じのものですか??
そうそう。未来選手の周りには「入るな危険」みたいなエリアがあるんです。ただ手足が長い選手はそのエリアの外側から手や足が伸びてくるので、未来選手としてはやりにくかったでしょうね。そんな中でも未来選手は相手にちゃんと打撃を当てていた。未来選手の当て勘は抜群ですよ。
ーーチャーリーさん、未来選手のこと大絶賛ですね!!
それに今回は、未来選手本人も言っていた「フィニッシュできるか」が課題でしたが、見事にやってのけましたね。タフで精神力も強くてトリッキーな相手、仕留めるのが一番難しい相手に対してよくフィニッシュしたなと思いますよ。これは流石だなと思いました。
ーーたしかに!まさに有言実行の男ですね〜!!昨年はYouTuberとして人気を集めましたが、次回大会の参戦も決まっていますし今年はその強さをRIZINのリングで見せつけてくれそうですね!
そうですね。それと、浜松大会では未来選手と同じフェザー級の試合がありましたよね。それについての少し話しをしても良いですか?
ーーお!浜松大会のフェザー級の試合というと、ヴガール・ケラモフ選手とカイル・アグォン選手の試合のことですね!!
そうです、この試合です。
ーーケラモフ選手は昨年行われたRIZINライト級グランプリの優勝者 トフィック・ムサエフ選手の同門ということで試合前から注目されていましたね!それにして…背筋がすっごいゴツゴツしていますね…!
ケラモフ選手の母国・アゼルバイジャンって食べる肉が主に羊の肉なんですって。
ーー羊の肉??へぇ〜…っていうか羊のお肉を食べるとあんなゴツゴツした体つきになるんですか??
羊の肉ってたんぱく質やミネラルが豊富なうえに脂肪燃焼作用のあるカルニチンが他の肉に比べて多く含まれているらしいですよ。羊の肉を食べて筋トレしまくったら、ああいう逞しい体つきになるんじゃないですかね。まぁ、細かいことはご自身で調べてみてください。
ーーへぇ〜そうなんですね!!!今度ご飯に行ったら羊のお肉を食べてみよう〜♪
雷美さん、そんなにムキムキになりたいんですか?
ーー違いますよ!!「美容と健康のために」です!!わわっ、そんなことよりコレ見てください!きゃーー!ケラモフ選手の鉄槌が凄いです…!!
ん〜ケラモフ、ちょっと力みが見られましたね。そしてカイルはこれに耐えました。やっぱりタフですね。カイルは本当に難攻不落の不沈艦ですよ。
ーーふ、ふちんかん?ってなんですか??
読んで字の如く、沈まない船、不沈艦です。その不沈艦に対して力んで攻撃してしまったケラモフは体力を削られましたね。1R目のアグレッシブな動きをそのまま3R目までやってくれれば、ケラモフは凄いインパクトを残せたんですけど…やっぱりカイルが強かったという印象でした。
ーーこの試合の2R目も凄かったですね!!開始後すぐにカイル選手がケラモフ選手を足でロックしました!!
コレは凄いっすよ。完全に入ったと思ったんですが…抜けちゃいましたね。カイルがストレートアームバーを狙いに行ったのが逆にケラモフが抜ける原因になってしまいましたね。
ーーあ!ストレートアームバーってトレント選手が井上選手から四の字フックをされながら仕掛けようとしていた技ですね!!
そうですそうです。今回の場合はカイルがケラモフを三角締めしながらストレートアームバーを狙いに行ったのですが、ケラモフの頭が抜けちゃったんですよ。足の踏ん張りが効かなかったんっですね、おそらく。
ーーむむむ!それはどういうことですか?詳しく聞かせてください!!
カイルはストレートアームバーを狙おうとして自分の顔の方向にケラモフの腕を引っ張ったんです。で、抵抗するケラモフはカイルとは逆方向に重心を移動したんです。それによって楔(クサビ)の役目をしていたカイルの足が耐えられなくなり外れてしまったんです。
ーーなるほど〜!!
あれはカイル選手が腕にこだわっていなければ極まっていたかもしれないですね。腕にこだわらずに三角締めを手で補強して、足の中にケラモフを留めておくことに集中していたら逃げられなかったかもしれないですね。
ーーそうだったんですね!!
それかケラモフの体幹が想像以上に強かったのかもしれません。
ーーわわっ!グラウンドの攻防から両者立ち上がり、カイル選手がタックルしてケラモフ選手をロープへ押し付けましたよ!
カイルはこの体制が強いんですよ、ケージレスリングと言って金網に相手を押し込んだ状態のことなんですが、カイルはそれが強い。これに抵抗するのは凄く力がいるんですよ。たぶんここでもケラモフは体力を消耗したと思いますね。
ーーあ!そういえばケラモフ選手の試合後のインタビューでカイル選手のことを何度も「体幹とフィジカルの強い選手」と言っていました!
先ほども言いましたが、カイルはタフですからね〜。カイルは最後まで自分のスタイルを貫いた闘い方をしましたね。もし3R目にもう少カイルが攻めていたら、もしかしたらカイルが勝てっいたかもしれないです。
ーーほ〜!チャーリーさん的にはカイル選手にそれくらい期待を寄せていたんですか?
どちらの選手にも期待していましたよ。カイルは期待していた通りの仕事をしてくれました、不沈艦はやはり沈まなかったという感じです。反対にケラモフにはその不沈艦をどう攻略するか、どうインパクトを残してくれるかを期待していました。それを楽しみにしていた分、彼にはもっとインパクトを残して欲しかったという気持ちはあります。まぁ、初参戦の舞台で期待されているパフォーマンスを発揮するという方がハードルが高いですけどね。
ーーん〜、確かに二人ともRIZIN初参戦でしたからね。でもでも、すごい試合だったので是非また二人をRIZINのリングで観たいです!!あ、そういえばなんですけど、ケラモフ選手ってロシア語も話せるんですね〜!
アゼルバイジャン人はみんなロシア語を習いますよ、ロシア語は必須科目です。
ーーええーー!?そうなんですか!?
なのでケラモフはロシア語が話せます。ムサエフはロシア語を理解できるけど話せないんですよ。
ーーへぇ〜〜!あれ、そこはチャーリーさんにもわからないんですか??
わからないです。育った地域の問題なのか、親の意向で学ばなかったのか、俺はロシア語を学ばない!と言ったのか、理由はわからないっすね。
ーーふぅ〜ん、そうなんですね〜気になる…。それにしても、私さっき「二人をRIZINのリングでまた観たい」って言いましたが、二人ともフェザー級なので、もしかして今後 未来選手と闘うかも…?!とか考えると楽しみですね〜♪
そうですね。あの選手が朝倉未来とやったらどうなるとか、そういう事を想像しながら試合を見るとまた違った見方ができて、ますます面白いですよね。
今、RIZINのフェザー級には朝倉未来というスター選手がいるので、そこにいろんな選手が集まってくるのは当然の流れなんですよ。そして今後RIZINのリングに上がるフェザー級の選手は、いずれ未来選手と闘うことを意識すると思いますし、見る側もそういう事を意識して試合を見ると思います。それも含めて楽しんで貰えれば良いかなと僕は思いますね。
ーー確かに!今回勝利したケラモフ選手のあの鉄槌に未来選手はどう対処するのかとか、難攻不落のカイル選手をどう攻略するのかとか、考えるだけで今からワクワクしてきました…っ!!
雷美さんも良い感じにMMA妄想が出来るようになってきましたね。このまま立派なMMA変態になって欲しいです、良い意味で。
ーーちょっと、チャーリーさん!最後に「良い意味で」って付ければ何言っても良いってものじゃありませんよ!!私はMMAの楽しさを老若男女に伝えるライターになるのが目標ですからっ!!
まぁでもこの振り返り企画を通して、雷美さんは本当にMMA知識がついてきたと思いますよ。この調子で2020年も選手や闘い方についてもっと知識を付けてもらえれば良いなと思います。
ーーはいっ!2020年もたくさん勉強して、知識を身に着けたいと思います!チャーリーさん、次回の横浜大会もよろしくお願いしますね!!
はい、また次回もよろしくお願いします。
ーーはぁ〜横浜かぁ...♡中華街で何食べよっかなー♪
...はぁああ、またこのオチか…(ため息)