──前回のRIZINの試合が終わってからは何をされていましたか?

ちょうど子供達が夏休みに入ったので、家族や友人と沢山時間を過ごしたよ。ビールを飲んでベーコン入りブリトーを食べて、夏を先取りして満喫していたね(笑)。これからは試合に向けた練習と調整をしなければならないから良い休暇だったと思う。

──初来日でしたが、日本での体験はいかがでしたか。

本当に素晴らしかったよ。日本で感じた平和と静けさは言葉にならない。俺は田舎者だから全てにおいて驚かされたよ。日本を訪れる事はファイターになる前からやりたい事の一つだったから、本当に良かった。歴史に溢れ、とにかく想像通りに最高だった。

──RIZINで試合をしてみてどう思いましたか?

まるで現実ではないかのような、夢の中にいる感覚だった。世界で最も注目されている一つの団体のメインで試合をしたのだ。その状況を整理するのに、頭がフル回転しても追いつかないほどの興奮だった。とにかく物凄い経験だ。何をどうすれば自分がPRIDEで伝説的な大会が行われた会場で、しかもメインで試合ができる機会を与えられるのか。俺にとってもう一つの新しい体験が開会式だ。アマチュアレスリング時代をなんとなく思い出したよ。レスリングでは大会前に選手達がマットに登場して、試合前なのに対戦相手と握手をさせられるのだ。それをやる事によってしっかりと選手と、その選手の所属するチームを観客に紹介できるからね。UFCやベラトールなどを見ていると彼らの演出はブランドの為の演出だけど、RIZINの演出は選手の為、会場のお客さんの為であって、それを作り上げた人達の為じゃない。その日にエンターテインメントコンテンツを作り上げる選手達を戦士として尊敬している証拠だと思う。

──今回グランプリの参戦のオファーをもらった時の心境を教えてください。

最初は、嫁さんの質の悪い冗談かと思ったよ。彼女の言っていることが本当だと気付いた時は、今まで貰ったどのギフトよりも最高の誕生日プレゼントを貰った気がしたよ。1階級上の川尻選手を相手にそこそこ戦ったから、もしかしたらあるかもとは感じていたけれど、自分では100%ではなかったあのパフォーマンスでお客さんに「適正階級でもう一回見たい」と思わせられたのかどうかが不安だった。

──対戦相手の大塚選手の印象を教えてください。

奴の持っているベルトを見ているが、前回の防衛戦は明らかに負けだろ。どう見ても負け。対戦相手の方がよっぽどファイターとして魅力的だったよ。あとはWSOFのベルトも持っているようだが、誰と、何処で戦って手に入れたものなのかが未だに解明できないね。知っていたら是非教えてほしい。会見で「ぶっ殺す」と発言していることからも分かるように、奴には現実が見えていない。俺の方が体格がデカい、俺の方が力が強い、俺の方が速い、奴は全てにおいて俺以下だ。川尻選手が劣化して階級を落としたら大塚みたいになるんじゃないか。第一、判定が15もあるやつがどうやって俺をぶっ殺すつもりだ? 奴には弁当に入っている鮭の切り身も殺せないよ。

──あなたにとって今回のRIZINグランプリ参戦する意味なんですか。

これは俺が後世に残す遺産さ! レスリングでタイトルを取ったし、柔術のジムも経営して北米の格闘技団体でチャンピオンになった。次のステップは俺が世界でトップレベルのバンタム級選手だって事を証明する事さ。このグランプリに勝ったら俺はRIZINの初代バンタム級グランプリ王者だけでなく、他のタイトルも取得している事になる。初戦の相手に勝つだけでDEEP王者、WSOFグローバル王者の肩書きがついてくる。このグランプリに出場している奴はどいつもこいつも王者の肩書を背負っている。このトーナメントに勝った奴が間違いなく世界一のバンタム級王だ。こういうトーナメントを勝ち抜いてこそみんなに覚えられると思っている。

──決勝まで勝ち残ったら12月は3日間で3回戦う事になりますが、そのことについてどう思いますか?

俺は17歳の時に50kgの階級でレスリングをやって、その階級で4つの州からチャンピオンが出場するトーナメントで優勝した。4人のチャンピオンを全員直接倒した。初日に4試合して、2日目に決勝戦という日程だった。トーナメントスタイルはレスリング時代に経験済みだから、その勝ち上がり方とリカバリーの仕方は知っているつもりだ。とにかく作戦は自分の持ち味のアグレッシブさを最大限に出し、できるだけ早く試合を終わらせる事。ダメージを蓄積させない事に尽きる。

──ファンはアンソニー・バーチャックから何を期待すればよいですか?

前回の試合とは全く違うレベルの俺を期待していてくれ。本来の階級に戻した、世界レベルの総合格闘家である俺がどんなものなのか見せてやる。俺の試合は爆発力があって、どんな態勢になっても面白くなることを約束する。楽しみにしていてくれ。