2017年1月1日(日)、都内のホテルにて『Cygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND / Final ROUND』の一夜明け会見が行なわれ激闘を終えた選手たちが集結した。
会見に登場したのは桜井“マッハ”速人、所英男、北岡悟、中井りん、ギャビ・ガルシア、才賀紀左衛門、RENA、アンディ・ウィン、矢地祐介、和田竜光。ミルコ・クロコップは寝坊のため遅れて登場した。
はじめに榊原実行委員長が「2017年もさらなる高みを目指して前進していきますのでよろしくお願いします。今年は年間5大会の開催を目指しています。2017年の1回目の大会を4月16日横浜アリーナで開催したいと思います。関東圏ではさいたまスーパーアリーナに並んで格闘技の聖地と言っても過言ではない場所ですのでRIZIN横浜アリーナ初進出として開催したいと思います」とコメントした。
続いて選手たちのコメント。
矢地祐介
今回RIZINデビュー戦でスッキリいい勝ち方ができてよかったです。だけどマイクのほうでちょっとスッキリしなかったんで……(笑)。次回以降はバチッと勝ってビシッとコメントして終わりたいと思います。
和田竜光
RIZINは本当に素晴らしい大会でした。演出やお客さんのもの凄い熱気の中で試合ができたことを凄く嬉しく思いました。内容としては僕がやられてしまう部分もあって反省点も多いので生意気言えないですけど通用する部分もはっきりい感じていたので今年もまたひとつひとつ精一杯闘っていきたいと思います。
才賀紀左衛門
勝ててホッとしました。総合格闘技を始めて1年になるんですけど良い点と悪い点は自分自身でしっかりわかってるので、立っても寝転がっても勝てるファイターになってRIZINの大みそかといえば紀左衛門と言ってもらえる選手になればいいなと思います。
北岡悟
えーと……一応勝った北岡です(笑)。ご覧の通りボロボロです。このケガを治すのにちょっとブルーになっております。ちゃんと良い試合ができたことによってRIZINのメンバーになれたような感じはするんですけど、他にもやらなくちゃいけないことがたくさんあるのでひとつひとつやっていきたいと思います。
中井りん
今回RIZINに招待していただいてとてもよかったです。昨日大会を観させてもらったんですけどとてもよかったです。これから日本の女子格闘技をもっと盛り上げていきたいと思います。
アンディ・ウィン
アケマシテオメデトウゴザイマス。ワタシハシアワセデス。RIZINで試合をできたことは私にとって最高のクリスマスプレゼントです。(泣き声になって)本当に感情的になってしまいます……。『アメリカン・ウーマン』という曲で入場したのはリスペクトではなく本当の私というものを見てもらいたかったからです。日本人の人たちは本当にやさしい人たちばかりです。アメリカ人はそういう人たちではないので。ここにこれて本当に嬉しいです。ありがとうございます。
ギャビ・ガルシア
今年は1年間で4試合もして非常に忙しく実りのある年でした。私は日本が大好きです。私のホームだと思っています。RIZINで闘うことが楽しいです。これから家族と会って少し休養してまたボスに呼ばれるまで練習します。
マッハ
毎回ここに立てて……あ、毎回じゃねぇか。RIZINは初めてなんですけどPRIDEの頃からですね、DREAM、PRIDE武士道と一夜明け会見に立ててるっていうことは僕のミッションは成功したんだなと思っています。ただ、元旦からケータイを落としちゃって30分探し回ってたんですけど(笑)、2017年いい年になるようにがんばりますので皆さん応援してください。
所英男
無事勝って年を越せて凄くホッとしています。
昨日もマイクで言ったんですが年末、大みそか山本KIDさんと試合ができたらと思います。よろしくお願いします。
RENA
去年は5試合連続で試合してやっと終わったなって。全部すべて勝てて最後はKOで勝てていまホッとしています。少し休んで2月はシュートボクシングの大会があるんですがそこでは試合をしないのですがファンの方たち交流できたりできればいいなと思っています。MMAでは一周年が終わりました。2年目が始まります。立ち技では10周年目に突入します。今年26歳。まだまだ伸びると思いますので皆さんよろしくお願いいたします。
那須川天心
2連戦凄い大変だったんですけど無事両方とも勝ててよかったです。急な提案に答えていただき榊原さんありがとうございました。1戦目に勝って勢いで言っちゃったんですけど……もう2連戦はやりたくないなと思いました(笑)。1戦目で腕をやられちゃってどうしようかなと思ったんですけど「もうあとには戻れないぞ」と父親にも言われたんですけどしっかり乗り切れたのでよかったです。今後、MMA、キックボクシングと僕が両方盛り上げていきます。まだ18歳なんですけどもっとどんどん格闘技を盛り上げていきたいと思っています。よろしくお願いします。
ミルコ・クロコップはまたも寝坊のためミルコのマネージャーである今井氏がミルコのコメントを代弁。今井は「もうすっかりミルコの寝坊のキャラが定着してしまったようで(笑)。今朝7時までアドレナリンが出て一睡もできなかったようです。最後寝る前にヒゲだけは剃らせておきました。あと部屋の鍵を取り上げたんですがさっき部屋に行ったらU字のロックがかかっていたので部屋に入れないようになっていました。とりあえず部屋の中から「起きた」という声は聞こえました。なので代わりに話しておいてくれと言われました。シャワーを浴びたら行くと行ってました。簡単に言いますとミルコからのコメントは『キング・モーはタフだった。世界中のファイトメディアは俺にはもうできないだろうと思っていたはずだ。それをいろいろなメディアを通じて目にしたり、いろいろな人からその話を聞いた。だからとにかくやってやろうと思いました。ヴァンダレイが逃げたと聞いたときは一晩ショックで一睡もできませんでした。自分を育ててくれた日本の格闘技界のために僕たちはヴァンダレイも同じ気持ちでリングに来ると信じていましたが、裏切られた気持ちでいっぱいでした。そして、残酷なことに榊原さんから一番手強い、去年のトーナメントの王者である特別なスタミナとスキルを持ったキング・モーとやってくれと言われました。それを聞いたときはこの試合をやるか非常に大きな賭けでした。ケンと話をして過去のキング・モーの試合をすべて見て勝てると思って受けました。そして日本に来るまでの約12日間でヴァンダレイ相手にすべての調整をしていたのを切り替えて金網で一番強いタイプのキング・モーとどう闘うかを考えました。精神的に非常に追い詰められたときもありましたけど、とにかく勝てたということがこのトーナメントのすべてにありました。RIZINのベルトは非常に重いです。日本でしか開催できないグランプリ形式。このトーナメントを勝ち抜くことが最強の証明であると自分ではわかっているので今回10年経ってそれを証明できたことが非常に嬉しく思っています。身体には古い傷もたくさん残っています。もうそんなにたくさんの時間も自分には残っていません。今年を格闘技人生の集大成としてRIZINのためにまた日本に戻ってきたいと思います』とミルコのコメントを代弁した。
それを受けて榊原実行委員長は「ミルコはいろいろは思いがあったと思うんですが前向きに捉えてくれて、本当に心から感謝をしています。そしてそのオファーを受けてくれたキング・モーにも感謝しています」とコメントした。
じつは29日のキング・モーとの試合でケガをしていたというミルコ。左のミドルキックを入れた時にモーの肘がかすり負傷。足の甲が大きく腫れたまま31日の試合をしていたという。また、ヒース・ヒーリングに感謝をしているというミルコ。「ヒースの試合でアミールの弱点が発見できた」とコメントしている。
クロアチアのNovaTVで放送されたミルコの試合は平均視視聴率37.57%、キング・モーとの試合は46,04%という数字を叩き出した。
そして、質疑応答中にミルコが遅れて登場。
「いま起きたばっかりなので頭の中が真っ白ですがとりあえずベルトを持ってやってきました。コンニチハ。『激闘を終えてどういう気分か?』って腐肉といえば一番いい質問なんですが、『本当にやれるのか?』と言われ続けた世界中のMMAメディアの前で3試合やり遂げて朝起きて気分は悪いわけはないです」とコメントした。
さらに那須川天心に対してのコメントが求められると「彼の才能は間違いないと自分も見て思いました。彼のことは日本に来るまでまったく知らなかったんですけど自分の歩いてきた道でもあるのでアドバイスができることがあるとすればまずは大きなケガをしないこと。真剣に摂生してひとつの道を歩いていけば間違いなくMMAを背負って立つスターになると思います」とコメント。それに対して那須川は言葉を詰まらせながら「凄い嬉しいっス……なんか凄い嬉しいです!」と満面の笑みを浮かべてコメントした。