12月17日(土)、都内にある髙田道場にて、12月29日(木)にさいたまスーパーアリーナにて開催される『Cygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND』で村田夏南子と対戦する中井りんの公開練習が行なわれた。
当初は村田も公開練習をする予定だったが、風邪を引き高熱が出てしまったがために断念。この日は対戦相手の中井の練習をマスク姿で見守った。一方、中井は村田が見守る中、準備運動を開始。スタンドのシャドー、そして寝技の軽いスパーリングを精力的にこなした。

公開練習後、中井、村田、そして榊原信行RIZIN実行委員長の3人が揃って報道陣との質疑応答に臨んだ。体調は「最悪」という村田は声もかすれて、榊原委員長が「早く切り上げて病院に連れて行ってあげて」というほどのコンディション。一方の中井は「普通です」と試合に向けてコンディションを順調に仕上げつつあるようだ。中井の練習を見ていた村田だが、「身体が柔らかいですね」と感想を述べると、中井も「村田さんも柔らかいと聞いてます」とお互いを持ち上げるような、ややぎこちないやり取りがあった。

村田と中井は同じ愛媛県出身で、子どもの頃に同じ柔道の道場に通っていた間柄だ。「夏南子さんは幼稚園生で凄く小さかったので憶えていなかもしれないですけど、私はよく憶えていて、お母さんやお姉さんとは仲良くさせてもらっていました。レスリングやMMAでの活躍は知っていたのでうれしかったです」と中井。一方の村田も、「よく憶えてます。中井さんがお母さんと車で来ていて、犬を連れてきていたんですけど、凄く怖くて(笑)。目も合わせられませんでした」とコメント。それを聞いた中井は、「ビックリしました。憶えてくれてうれしいです(笑)。道場で有名なバグ犬を飼っていたんですよ」と思い出話に花を咲かせていた。

しかし、幼馴染とはいえ、リング上では敵同士。お互いの印象を聞くと、「村田さんはレスリングは強いし、アグレッシブだと思います」(中井)、「UFCにも出てますし、経験もあって、その中で闘ってきたので強い選手ですよね」(村田)と、それぞれ甘く見ている様子はない。榊原委員長も、「日本の女子格闘技で最高レベルのパフォーマンスが見られると思います。RIZINは知名度先行とか言われていますけど、中井選手に出ていただけることでトップレベルの技術が見てもらえますし、ここでジョシカクのレベルの高さを見てもらえることが、RIZINの来年からの知名度向上につながると思いますね。勝負論のある試合ですから、ヒリヒリとした緊張感の中で見せてもらえればと思います」と、このカードに対して期待度は大だ。
決戦まであと12日! 果たして、村田はベストコンディションで中井の前に立てるのか?