12月14日(水)、都内にあるホテルにて、12月29日(木)、12月31日(土)にさいたまスーパーアリーナで開催される『Cygames presents RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND / Final ROUND』に関する会見が行なわれた。

無差別級トーナメント2回戦でミルコ・クロコップとの対戦が決定していたヴァンダレイ・シウバの欠場が発表され、榊原実行委員長はシウバの欠場についてコメントした。

「1年前には、このタイミングでジェロム・レ・バンナが欠場して代わりに急遽ピーター・アーツが参戦してくれました。格闘技はケガやいろいろなことがありカードの変更があるものだと思います。ヴァンダレイ・シウバ選手と11月の中旬に話をしました。春先の交通事故で手術をし、年末のグランプリに最高の状態で戻ってくるということでトーナメントにはセカンドラウンドからの推薦での出場ということになっていました。本人も気持ちを見せてはくれていたのですが、なかなかドクターストップも解除にならず練習も思うようには進みませんでした。ヴァンダレイの要望でブラジルに行って話をしてきました。本人はコンディションが100パーセントじゃなくても60〜70パーセントでも『リングに上げれ』といえば上がる。本人はそのつもりでいました。ただ4年数ヶ月ぶりの試合であること、交通事故の影響があること、この試合はワンマッチではないということ、優勝を目指して闘う世界一過酷なトーナメントであるということ。それを含めヴァンダレイのチーム側も『このトーナメントを闘い抜くことができるのか?』ということになりました。ヴァンダレイとは3日間膝を突き合わせて話をしたんですけど、本人は『ここで榊原にあったのは天の思し召しだ、もう迷わないで出る』といったんですね。プロモーターとしては一度発表したカードは曲げたくないんです。それはファンの皆さんに約束したからです。でも帰りの飛行機の中で考えたんです。『本当にファンが見たいカードはなんなのか?』ということを。ヴァンダレイの奥さんは『ミルコのローキックを何発か受けて生涯リングに立つことができなくなる、パーマネントなケガをする可能性がある中で夫をリングにあげることはやめてほしい』と私に言ったんです。プロモーターとしたは本当に胸が痛いんですが、でも出てほしい……それで悩んだんですが、ファンが観たいのは準備が整った最高のコンディションのヴァンダレイ・シウバなはずです。本当に悔しく無念で……断腸の思いではありますが、今回ヴァンダレイ・シウバは欠場ということになりました」と無念さを噛み締めながらのコメント。

榊原実行委員長は「ヴァンダレイとミルコのベストの状態での試合を、来年のRIZINで皆さんにお見せすることをお約束します」と締めくくった。

ヴァンダレイ・シウバからのコメント

「やあ、みんな。ヴァンダレイ・シウバだ。俺がミルコと何故対戦しないか理由を話したかったんだ。あの『おしゃべりニューミルコ』と。何故対戦しないかと言うと回復が出来なかったからなんだ。自分の回復は思っていたより時間が掛かっている。それでも、どうしても戦おうと思っていた。本当の事を言うとどんな形でも試合をやるつもりで戦おうと思っていた。向き合うつもりだったけど、俺の医者たちが、この12月の大会で戦う許可を出さない方が良いと考えたんだ。つまり12月の大会で試合をするための医師による許可を得る事が出来なかった。良いペースでもうトレーニング出来ているから残念だ。まだ自分が満足できるレベルにはいないんだ。」

このコメントを受けて榊原実行委員長は「ちょっとリングの外でのおしゃべりが過ぎる。次回はリングの中で拳で会話してほしい」と厳しい檄も飛ばした。

ヴァンダレイに変わる代役は現在最終調整中。かつてPRIDEのリングで活躍したヒース・ヒーリングやジェロム・レ・バンナらも出場を希望する声が上がっている。榊原実行委員長は「今週末に行なわれる世界各国の格闘技の大会の結果を受けて来週にも対戦相手を発表をしたい」と語った。