いざ、3度目のグレイシー戦へ!
9.25『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント開幕戦』。豪華13試合のメインイベントで行なわれるのがクロン・グレイシーvs所英男の一戦だ。
メインイベンターを務める所英男は現在39歳。10年以上の長きにわたり常にトップ選手と闘い、日本総合格闘技の最前線を走り続けてきた。「トップというかトップの団体に出させていただいているだけで、ワクワク枠というか……最強枠ではないと思いますけど(笑)」と笑いながら答えてしまえるのが所英男の魅力。
高校までは野球部に所属。兄の影響で格闘技に興味を持ち格闘技を始める。2005年7月、HERO'Sに初参戦すると、強敵アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラをTKOする大金星を挙げ一躍シンデレラボーイとして脚光を浴びる。その後は数多くの試合に出場しアグレッシブなファイトスタイルで観客魅了し、DREAM、VTJ、アメリカの総合格闘技団体Bellatorと数多くの場で闘いを続けてきた。昨年末にはRIZINに参戦し才賀紀左衛門を相手に腕十字で勝利。さらに今年4月の『RIZIN.1』ではグラップリングダブルバウトに桜庭和志とタッグを組み参戦。ヴァンダレイ・シウバと田村潔司のタッグチームと闘い、所らしいスピードーのあるめまぐるしい攻防を見せ観客を沸かせた。
今大会、所の対戦相手は世界最強の格闘一族”グレイシ一族”の最強遺伝子を引き継ぐクロン・グレイシー。”400戦無敗の男”の異名を持つ伝説の格闘家・ヒクソン・グレイシーの息子だ。幼少より柔術を始め、2013年には寝技世界一を決める『アブダビコンバット』に出場しすべての試合でオール1本勝ちを収め優勝。同年6月には”寝技師”青木真也からもギロチンチョークで1本勝ちしている世界屈指の寝技師だ。MMAではまだ2試合の経験しかないが2戦ともに1ラウンド1本勝ちを収めており、昨年、大晦日のRIZINでは山本アーセンと対戦し三角絞めで1本勝ち。グレイシー一族の強さを日本のファンの前でしっかりと見せつけている。
クロンとの闘いについて所は「考えだしたらきりがないですよ。世界トップの寝業師なんで知れば知るほど強い人なんで。『やばいな……』っていう気持ちと、『クロンって次でまだMMA3戦目でしょ?』って気持ちがあるんですよ。でもこれも日によって変わってくるんです」。グレイシー一族との対戦は今回で3度目となる所。過去にホイス・グレシーとは引き分け、ホイラー・グレシーには判定勝利を収めている。
当初この試合は4月の名古屋大会での対戦が予定されていたが、クロンの練習中のケガのため一度流れてしまっていた。その後も所はクロンとの一戦を熱望しており今回ついに実現することになった。所にとって待ち望んでいた一戦。クロンにとっても経験豊富なベテラン所との試合は真価を問われる一戦となる。
”何かを期待させてしまう男”は”最強格闘遺伝子を受け継ぐ男”を相手にどんな勇姿を見せてくれるのか。9月25日メインイベントにふさわしい両者がさいたまスーパーアリーナで激突する。