4・17『トップ Presents RIZIN.1』(愛知県・日本ガイシホール)でデビュー戦を見事勝利で飾った村田夏南子。その試合を解説席で観戦した吉田沙保里に試合の感想を語ってもらった。

いや、めちゃくちゃ楽しいですね! 目の前で観させていただいているので、自分も闘争心が湧いてくるというか(笑)

――まずは村田夏南子選手の感想から。
吉田 はい、そうですね。デビュー戦であそこまで闘えると思ってなかったっていうのはおかしいですけど、できると思ってなかったので、凄く良い試合を観せてもらいましたし、もう止まらないですね。止まらない、前に前に進んでる夏南子の闘いが凄いカッコよかったです。

――吉田さんはMMAをやるのは怖いけど観るのは楽しいと言っていましたが今日はどうでしたか?
吉田 いや、めちゃくちゃ楽しいですね! 目の前で観させていただいているので、自分も闘争心が湧いてくるというか(笑)。まあ、(リングに)上がったらまた違うと思うんですけど、観るのは本当に楽しく。自分もファイトをもらってるというか。背中を押してもらえてると思います。

――吉田さんは村田選手は凄く気が強いのでMMAに向いてるんじゃないか、ってお話をされていましたよね、向いていましたか?
吉田 向いてますね。夏南子は初めての試合で相手に向かっていくことは怖いことだと思うし、打撃なんてやってなかった選手がパンチを入れて、レスリングだけじゃなく本当に素晴らしいと思います。

――吉田さんから見て、村田選手は緊張しているように見えましたか?
吉田 まあ、最初緊張してるなって、固い感じの表情はあったんですけど、だんだん時間が経つにつれて、その表情に合ってきたというか「慣れていってるな」っていう感じはありましたね。

――村田選手はインタビューで今日の自分の評価は30点と言っていました。
吉田 そうですね。夏南子的にはたぶん、KOしたかったと思うし、それが本当に見えてたんで。まあでもデビュー戦なんで、あれぐらいのほうが夏南子はまた燃えると思います。

――吉田さんのこないだのインタビューで村田選手の試合を観てから自分がMMAに出るかどうか決めると言ってましたよね(笑)。
吉田 はい(笑)。そうですね……。

――どうでしたか?
吉田 いやあ、やっぱり怖いですね~。殴り合いっていうのは本当に。観てるだけで十分かな満足します(笑)。

――RIZIN全体の雰囲気ってどうですか?
吉田 やっぱり盛り上がりますね! ファンも凄い喜んでますし、闘う人たちもお互いが本当にいい感じで、楽しく出来てると思いました。闘う人たちは死ぬ気でやってると思いますけど、本当に、それぐらいの気持ちが凄く楽しませてくれてるので最高だと思いました!

――村田選手の試合観ながら、「ああすればいいのに、こうすればいいのに」って思ったところはありましたか?
吉田 いや、自分はレスリングのルールしかわからないので。逆に「ああいうこともできるんだ、こういうこともできるんだ」って、本当にいろんなバリエーションがあって逆に素晴らしいなと思いましたね。

――村田選手が1ラウンドに高いポジションから、2ラウンドにかなり低いロータックルを決めたと思うんですけど、そのタックルに関してはどうですか?
吉田 そうですね。なかなかレスリングの会場では見られないタックルというのをここで出してたので、凄いなと思いましたし、こういう人がたくさんいる中で、レスリングってもっと人数が少なかったりするんですけど、本当にこういうプロっていうのはすごいなって思いますしそういうところで出せたのはすごいことだと思います。

――村田選手のタックルは、本人も格闘技に対応できるタックルに変えたいとずっと練習されてたんですけど、かなり質が変わったものになってるように見受けられましたか?
吉田 そうですね。普通のタックルに入っても打撃でやられたりとかする可能性が高いので、やっぱり打撃を入れながら相手が上を守って手が余ったところにタックルにいってたような気がするのでそういった部分ではそういうふうに仕上げてきてるなっていう感じはしましたね。

――RIZINとは違う話になってしまいますが、レスリングで熊本遠征をしたと思うんですけど、熊本がいま大地震で大変なことになっていますよね。
吉田 私の後輩にも熊本出身の子がいて、家の中もぐちゃぐちゃで、親が避難所で生活してると。そういう状況を間近で聞いて、余震がまだ続いてる状況で、実際に被災された方は本当に大変な思いをしてると思いますし、東北の方も自分の父が青森だったので、水浸しになったりとかいろいろありましたけど、いまは本当に、私たちが行って何かできるってなれば何かしてあげたいっていう思いはありますけど、なかなかそういうこともできなくて、食糧がなかなか届かなかったりする状況っていうのも聞きましたし、本当に大変な状況だと思うので、いま私たちができることを一生懸命やることが、熊本の人たち、九州の皆さんに届くのかなというふうに思っているので何か手助けできることがあればやりたいなと思っています。