4月15日(金)、いよいよ二日後に迫った4・17『トップ Presents RIZIN.1』(名古屋・ガイシホール)に出場するファイターたちに、試合直前の現在の心境、試合への意気込みなどを語ってもらった。
◼︎シンディ・アルベス
第9試合 スペシャルワンマッチ(シュートボクシングルール 51kg契約)vs RENA
シンディ・アルベス 「じつはブラジルから他の国に行ったことがなくて、今回が初めての経験なんです。日本はすべてが綺麗で、街にゴミひとつない。感動しています。格闘技は学校の課外授業でテコンドーをやったのが最初で、そのあとにムエタイの試合を観て『私もこれをやりたい』と思い本格的にムエタイを始めました。しかしムエタイの市場はそれほど大きくなく、それ以上の世界を探していたらMMAに出会ったという流れです。大きなイベントで闘いたいという気持ちが強かったので、今回RIZINに出場できることを嬉しく思います。しかし今後もムエタイ、MMA、シュートボクシング、柔術の大会で出て行くと思います。」
ーー 対戦相手のRENA選手は
シンディ・アルベス 「何試合か映像で観ましたし、日本で非常に人気があることも理解しています。それがむしろ私のモチベーションとなっています。私は簡単な試合はしたくない。とにかく大きなチャレンジを乗り越えたいという気持ちが強いです。」
ーー フジマール会長がKOで勝つと言っていますが
シンディ・アルベス 「私も同意です。フィニッシュは打撃の方向で想定していますが、テイクダウン、寝技も練習してきたのでどんな展開になっても対応できると思います。」
ーー RENA選手が『KOし返してやる。ナメんなよ』とコメントしたが
シンディ・アルベス 「そういう言葉を聞いても私はなんとも思わない。これまでいろんな対戦相手がそうやって挑発してきましたが、それが実現したことは一度もないからです」
◼︎カール・アルブレックソン
第13試合 スペシャルワンマッチ(MMAルール 93kg契約)vs ワジム・ネムコフ
カール・アルブレックソン 「この試合のために2カ月間、非常に厳しいトレーニングを積んできて、今のコンディションは自分の人生の中で最もいい。素晴らしい試合を見せて、皆さんに強烈な印象を残したいと思います。RIZINのルールは本当のバーリ・トゥード。サッカーボールキックもできるし、踏みつけもできる。その準備も万端です。私は海賊だから野蛮なんです。日本の格闘技イベントに関しては非常にプロフェッショナルを感じていた。大きなショーであり、逆にある意味で現実的な内容です。アメリカのほうはもっとテレビを意識したエンターテインメントのような気がしています。サクラバが大好きでした。彼は特別なファイターで、タフで、レジェンドで、彼のことは誰でもファンになると思います。今回、一緒に写真を撮ってもらわないと。」
ーー 対戦相手のネムコフ選手は
カール・アルブレックソン 「非常にタフで技術もしっかりしているサンボのチャンピオン。自分もサンボをやっていたのでどういう試合展開になるかは予想がつきます。戦術は当日のお楽しみです。とにかくRIZINが自分にオファーしてくれたことが嬉しかったし、このチャンスを最大限に活かそうと思っています」
◼︎シング・心・ジャディブ「相手は関係なく自分のスタイルで勝ちにいきます」
第12試合 スペシャルワンマッチ(MMAルール 98kg契約)vs テオドラス・オークストリス
シング・心・ジャディブ 「昨年末のRIZINでは自分のやりたいことができなかったです。ヒョードル選手が打撃につきあってくれなかったのでうまくいきませんでした。今回の試合では前回とは変わった自分を見せられるようにしたいですね。前回からの変化として今回はブラジルでフジマール会長の元で柔術や寝技をトレーニングしてきました。あとはブラジルの選手は凄くアグレッシブなのでそこが勉強になりました。相手は関係なく自分のスタイルで勝ちにいきます」
◼︎加藤久輝
第6試合 スペシャルワンマッチ(MMAルール 81.7kg契約)vs 悠太
加藤久輝 「RIZINに参戦ができて嬉しいですし、しかも地元・名古屋でできるというのはとても大きいです。また日本に大きな格闘技のイベントが戻ってきたなという感じです。昔から知っている選手が参戦しているのは嬉しかったですし、その人たちが今もがんばっているというのも見るだけで嬉しいですよね。」
ーー 対戦相手の悠太選手は
加藤久輝 「結構大きいですよね。だから彼は減量してると思うんですけど。そんなに器用なタイプじゃないけど大きいぶん打たれ強いし、根性はあると思います。」
ーー 格闘技をやる前にやっていたハンドボールの経験が今に活きていることは
加藤久輝 「いっぱいあります。ハンドボール選手はコンプリートなアスリートです。瞬発力も大事、パワーも体幹も大事、肩の強さだったり。ハンドボール選手の身体能力は高く、格闘技に活かせる部分はたくさんあると思います。何かの目標に向かっているわけではなく、これからもどんどん技を磨いて、どんどん強くなりたいだけですね」
◼︎ヴァンダレイ・シウバ
第10試合 スペシャルワンマッチ グラップリングダブルバウト
桜庭和志&所英男 vs ヴァンダレイ・シウバ&田村潔司
ヴァンダレイ・シウバ 「また日本に戻ってくることができて嬉しいし、感謝しています。みんなで力を合わせて、また世界最高のイベントを作りましょう。そのために私は戻ってきました。マスコミの皆さん、ファンの皆さんに協力をお願いしたい。今はまだ小さな種だけど、この種がどんな大きな木になるか、じつは私は知っています。UFCでの経験は有意義だったと思います。しかし私は日本に戻ってきて、ホームは日本であると実感しています。サカキバラサンの作る演出は観る者に感情を沸き起こさせる。ファンは会場に入ってから出るまで、一つのアクション映画を体感してるかのような気になる。新しいファンの人たちはその体験を知らない。ブラジルの若い人たちもみんな『PRIDEが観てみたかった』と言う。その機会がまた戻ってきたと私は思っている。」
ーー 今回のグラップリングダブルバウトは
ヴァンダレイ・シウバ 「非常に興味深い。自分が意識しているのはダイナミックで動きのあるということなので、このフォーマットでも楽しんでもらえるということを知ってもらいたい。私自身、これはチャレンジで、柔術の試合に出場したことがあるのも生涯で一度だけ。その時私の帯は水色だったけどね。そしてもう一つのチャレンジは相手にサクラバがいるということ。サクラバは柔術やグラップリングだけだと私よりも上だと思っている。今回サクラバにチャンスを与えようと思っている。サクラバとは3回戦い、私が3回勝っている。打撃だと私に勝つことは無理だ。今回、私に勝つ最後のチャンスを与えるということだ。しかし、私はリングに上がればじゃんけんだって負けたくない。サクラバがピークの時、彼は間違いなく世界最高でした。あの功績は消えない。かつて日本のMMAが最高だと言われていたのは彼のおかげだ。とても尊敬しています。私が1回目に彼に勝ったのはそんなピークの最後でした。」
ーー 所英男は
ヴァンダレイ・シウバ 「非常に勇気のある男だと思います。なぜから彼は今回の4人の中で一番小さいのに参加する。非常に強いハートだと思います。しかもどうやら彼は私をフィニッシュすると言ってるようだが、もし彼と戦うことになったら私は彼を客席にぶん投げようと思っています。」
ーーパートナーの田村は
ヴァンダレイ・シウバ 「サクラバと併せて最も尊敬している日本人選手です。彼はライオンのハートを持っていて、私と対戦した時、殴られて血まみれになりながらも立ち上がってきた。彼のことは本当に尊敬している。しかし、さっきタムラに聞いたところ、どうやら本当にサクラバのことは嫌いらしいです。私はサクラバとは友人なのですが。だからタムラは試合の途中から『打撃に変わってしまうかもしれない。チャンスがあれば踏みつけたい』というようなことを言ってました(※おそらくヴァンダレイのジョークです)」
◼︎田村潔司「シウバ、サク、所、ボクの4人がひとつのリングに立つっていうのが1番重要なのかなと思っています」
第10試合 スペシャルワンマッチ グラップリングダブルバウト
桜庭和志&所英男 vs ヴァンダレイ・シウバ&田村潔司
ーー 現在のケガの状態は?
田村潔司 「顔の3カ所に骨折とヒビが入っていたんですが、当初よりは痛みはだいぶおさまりました。しばらくは口に指1本ぶんくらいしか開きませんでした。そのあとは動きの練習はできませんでしたね。ウエイトトレーニングはやってたんですけど、本当は動きのトレーニングをしたかったんですがちょっとケガがケガなんでぶっつけ本番に残しておきます。ヘッドギアを付けて出ようかと思っているんですが、ラグビーのにしようか、空手のにしようか、レスリング用にしようかいま迷っています。」
ーー グラップリングダブルバウトについてはどうですか?
田村潔司 「シウバ、サク、所、ボクの4人がひとつのリングに立つっていうのが1番重要なのかなと思っています。試合内容はどうでもいいってことはないですけども、ファンの人は4人がそろうリングは観たいんじゃないかなと思いました。自分にとっては格闘家としてのいま現在の姿が出せればいんじゃないのかなと思っています。それは4人全員にいえることかもしれませんがいまの姿を見てもらいたいです。そして、お客さんに印象を残せる試合がしたいですね。3月25日に巌流島で判定負けをしてしまって自分への不甲斐なさと悔しさがあったんですよね、今回は自分への罰ゲームとしても出場してますね。骨折を押しているわけではないんですがこでは本当にどうなるかわからない。不安もあるんで。でも今回は4人がリングに立つっていうのに意味があると思うので、シウバもサクも、ボクはおまけですけどPRIDEのいうおっきな輪の中に入れさてもらって育ててもらったんで、これは榊原さんや髙田さんへのボクの気持ちというか恩返しです。ボクは15分間終わったあとどうなっているか想像はついてるんですよある程度の試合の内容とか。今回はボク自身が非常にリラックスしているんですよね不思議なくらい。試合後の4人が想像できるというか、試合が終わればすべてわかると思います」