2015年12月31日 IZAの舞 第九試合 スペシャルワンマッチ
1R
右ストレートを放たんとするアーツだが、バルトは一気に詰め寄りこれを潰してテイクダウン。コーナー際で逃がさず、バルトは一気にパンチと鉄槌（てっつい）を連打する。
リング中央にポジションを戻して再開すると、バルトはすぐサイドポジションに変わってアーツを逃がさない。バルトは上四方の体勢から怪力を利して絞め上げる。体が紅潮し苦しそうなアーツだが、ここはタイムアップで救われる。
2R
右ストレートのフェイントから右ローを放つアーツだが、バルトはこれを潰して組み付き大内刈り。しかしロープの反動もありアーツが上となる。
アーツは背後からチョークを狙うが、しかしバルトに下にされる。だが、アーツはなおも下から腕十字を狙い、これは極まらないもアーツは四つん這いとなり、そこから立ち上がろうとしたところで両者コーナー際で動きが止まりブレイクとなる。
バルトはアーツのストレートを浴びながらも、組みついて首投げを狙い、首を抜かれるが腕を巻き込んで投げ切りテイクダウン。しかしそこから攻め切る前にタイムアップとなる。
3R
両者健闘を称え、軽く抱擁を交わしてから戦いに入る。
バルトは一気に突進してアーツに組み付き、大内刈りでテイクダウン。これはコーナー際であったためドントムーブでリング中央に戻されると、バルトはハーフガードに進めてアーツを前腕で圧迫する。
ブレークで立たされてスタンドに戻るが、バルトはすぐさま組み付き、今度は小外刈りでテイクダウン。これで試合終了となる。
判定は3-0でバルト。圧力と組みつき際の上手さを見せ、デビュー戦を勝利で飾った。
バルトのマイク
「こんばんは！ ピーターさんに相手になってもらってありがとう！ 世界一を目指して頑張ります。みなさん来年もいい年になるようお祈りします」
アーツのマイク
「短い時間でしたが準備をして、今日できるベストを尽くしました。ドウモアリガトウゴザイマス」
バルト試合後コメント
―今日の試合を振り返って、いかがでしたか。
3ラウンドまで行くと思っていなかった。1ラウンドで決めたかったですね。勝ったんですけど、思った通りの勝ち方ではなかったです。最初の試合ですから、まぁそういうことですね。
―対戦相手が急遽変わったことについては。
ずっと1ヶ月以上レ・バンナのイメージしかなかったけど、対戦相手が変わってからは早く切り替えることができたと思います。
―ピーター・アーツ選手は偉大なK-1ファイターですが、戦ってみた感想は。
初めてのことなので、それに関しては何も言えないですね。ピーター・アーツ選手、お疲れ様でした。自分にもお疲れ様でした、と（笑）。
―今後について考えていることは。
来年も何試合かやっていきたいと思います。今日で一年終わったので、また明日、明後日から気持ちを入れ替えて頑張ります。あと、明日からオフィス北野に入りますので、それも報告したくて。芸能活動も始めていきます。
―久しぶりに戦いの場に戻って、どんな気持ちになりましたか。
ファンのみなさんが温かい拍手で迎えてくれて、涙が出そうでした。この二年間相撲界から離れて、緊張感がなくて寂しかったんですけど、久しぶりに緊張感を味わえて最高の気持ちで一年を終えることができます。
ピーターアーツ試合後コメント
―今回は急なオファーでしたが、どんな心境で試合に臨みましたか。
シングのスパーリングパートナーとして一緒にトレーニングしていましたが、クリスマスの前日、完全に酔っ払って明け方に六本木を歩いていたら、榊原さんから話があると。対戦相手のバルトは自分の友達なのでどうしようかと思ったけど、MMAを救わなきゃいけないという思いでOKしました。でも、できることは知れている。激しいトレーニングはしていません。
―バルト選手と戦ってみて印象は。
一度押しつぶされて、ロープに頭があたってどうしようかと思いました。アームロックをかけようと思ったけどかからない。4年5年もみっちり練習してきているわけじゃないので、できることをやりました。バルトに上に乗られたときには、170キロもあるので重過ぎました。
―直前のオファーにも関わらず、素晴らしいファイトだったと思いますが。
一回押さえ込まれたときに意識がなくなるかと思ったけど、絶対タップはしたくなかったので、ここでやめたくないという思いで頑張りました。一旦ひっくり返して上になったところまでは頑張ったけど、それ以降は疲れちゃって、そこから先には進めませんでした。
―アーツ選手の次の試合を期待してしまうのですが。。
自分は2年前に引退しているので。今回は榊原さんから助けてくれと言われて、この大会を助けたかった。そのためだけにやったので、もう年をとりすぎているし、ないです。妻はバケーションだと思って日本に来てたんですよ。試合の後、「クレイジーなんだから」と言われました（笑）。