ブラジル・サンパウロ市のEsporte Clube Sirioにおいて24日(土・現地時間)、ヴァリッジ・イズマイウが代表を務める「JUNGLE FIGHT82」が開催された。今大会には榊原信行RIZIN実行委員長が視察に訪れ、生放送開始時には「こんばんは、ブラジルの全てのMMAファンの皆さん。ありがとう」とポルトガル語で挨拶。会場から大きな歓声が沸き上がった。
大会最注目となったのは100㎏級タイトルマッチにしてRIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX2015トーナメントへの出場権を懸けたブルーノ・カッペローザとサンドロ・ダ・シウバの一戦。ヘビー級の両者がジャングルファイト代表の座を争い激突となった。
イズマイウ代表が大きな期待を寄せるカッペローザは開始から勢いのある動きを見せ、強いローキックをサンドロに打ち付ける。サンドロは打撃戦を嫌がるか、組み付いてケージに押し込んでいく。しかし攻防の中でカッペローザがサンドロをグラウンドに組み伏せると、ここでサンドロの頭頂部から出血が見られドクターチェックが実施される。
止血の措置がなされた後で試合再開となってもカッペローザは勢いを落とさずサンドロを攻め込み、最後は1R4分21秒、グラウンドでのパウンドでTKO勝利。試合後、榊原実行委員長がケージに入ってベルトを腰に巻くと、ブルーノは感極まって頬には涙が伝う。過去、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ヴァンダレイ・シウバ、マウリシオ・ショーグンといったブラジル人ファイターが海を渡り日本でスターとなったが、カッペローザもこの勝利により同様のチャンスを掴んだこととなる。
大会は他にも熱戦が多く見られ、観客の反応も良好。とりわけ地元・サンパウロのファイターには大声援と大歓声が寄せられていた。大会を視察した榊原実行委員長の感想は以下の通り。
榊原信行RIZIN実行委員長
「JUNGLE FIGHTは出場選手のレベルが高く驚きましたし、全員前に向かっていくスタイルにも感心しました。特に年末のGPに出場が決まったブルーノ・カッペローザは素晴らしいファイターだと思います。日本のファンに絶対気に入ってもらえると思うし、今回のGPでも優勝が狙えるくらいのポテンシャルがある選手だと思います。大会全体ではブラジルのファンが日本のMMAが復活することを心の底から望んでくれていることを肌で感じ、喜びと同時に大きな責任を感じました」
Jungle Fight : http://www.junglefc.com.br/