オリンピック出場を目指しているレスリング・グレコローマンスタイルの山本アーセンが、年末のRIZINでMMAデビューする。対戦相手は同じく最強一族の血を受け継ぐクロン・グレイシーだが、「尊敬しつつも、最後はぶっとばす」と宣言した。
――RIZINでMMAに挑戦することになって、今はどんな心境ですか。
ずっとレスリングをやってきて、新たなスポーツで刺激を受けたかったので、オファーをもらって嬉しかったです。叔父(山本KID徳郁)が大晦日に試合に出た時、一緒に入場させてもらって「かっこいいな」って思いながら見ていました。年に一回のお祭りで、すごい選手しか集まってなかった。ハズレの選手がいないイベントってなかなかないですよね。そんな大会に出させていただくのは、ホントに夢みたいです。まさか自分が出ることになるなんて考えたことなかったですよ。
――大会まで二か月を切りました。今はどんな調整をしていますか。
今はタイのバンコクで叔父と一緒に練習しています。寝技の練習、立ち技の練習、レスリングの練習、すべてやっていますね。もう完全にスイッチ入っています。やるからにはぶっとばしたいですからね。
――対戦相手がクロン・グレイシーに決まって、どう思いましたか。
前に叔父がホイラー・グレイシーと戦っているので、またグレイシーだ、と。負けたくないと思いましたね。寝技は世界一だと思っているので、そこはちゃんとリスペクトしています。でも、尊敬しながらも、戦うからにはぶっとばしていきたいですよ。グレイシー一家はあきらめないことで有名なんでタフな試合にはなると思いますけど、最後には自分の手が上がるように頑張りたいです。
――叔父の山本KID徳郁氏や母・美憂さんからアドバイスはありましたか。
母からは「殴られないで」って言われました。そりゃ無理だろって(笑)。母心なんですかね。でも、そう言ったかと思えば今度はアスリート目線で「アンタ、ホントぶっとばしなさいよ!」って言うんですよ(笑)。叔父からは、毎日有難いアドバイスをたくさんもらっています。技術的なこともありますけど、あきらめてはダメとか、そういう基本的なことですね。
――MMAデビュー戦では、どんな戦いを見せてくれますか。
レスリングだけじゃないってところを見せてやりたいですね。あとは、殴り合っているけどお祭り感覚で見てもらいたい。もし俺が腕決められても、俺がぶん殴って倒しても、「うわ、すげぇ!」って興奮して楽しんで見てほしい。エンターテイメントですからね。みんなが楽しんでくれれば、それが最高です。