曙の指名に応え、12年ぶりのリマッチに挑むボブ・サップ。「間違いなく新しいボブ・サップを見せられる」と、自ら見どころをアピールした。
—RIZINのオファーはいつ頃どのように受けたのですか。
オファーを受けたのは3~4ヶ月くらい前。最初に声をかけてもらったときは興味があるか、試合ができるのか、完全に引退しているのかを確認されたんだ。その後、正式にオファーをもらったけれど、対戦相手はまだ提案されていなかった。曙選手と対戦が決まったのは交渉の最後の段階だったよ。
—「ボブ・サップでないとやらない」と曙選手が指名したそうですが、それについては。
曙選手がリマッチを望んでいたのは嬉しいね。彼の覚悟が伝わってきたよ。また、彼の情熱を披露できる舞台が彼に与えられたことはとてもいいことだと思っている。ただし、私はそれを止めるだけだ。今回はシュートボクシングルールでの対戦なので、タイに行って修行した甲斐があった。今まで練習でやってきたことを活かせるよ。
—2003年の試合は、格闘技人生においてどんな位置づけなのでしょうか。
あの試合は非常に素晴らしいものだった。あの試合のおかげで世界のどこにいっても「すごい」「おめでとう」と言われたよ。日本で記録を作ること、歴史に残ることもすごく喜ばしい。外国人が異国でそれを成し遂げることはなかなかできないからね。僕のキャリアを引き上げてくれた試合だったよ。
—曙vsボブ・サップには、試合以上の価値があるように見受けられます。
実は、この大会のカードには非常にわかりやすいストーリーが組まれている。まずは僕が“相撲キラー”として曙を倒す。今回、新たに参戦してきた把瑠都がいるだろう。そしたら、“相撲キラー”と把瑠都のマッチメイクも考えられる。曙vs把瑠都だっていい。それは僕も見てみたいね。
—かつて人気・注目度ともにナンバーワンファイターだった頃の力を出す自信はありますか。
僕については、「まだ動けるのか」「全盛期の動きができるのか」「当時のテクニックを見せられるのか」、みんなはきっとそんな疑問があるだろう。それには31日に試合で答えるよ。今も新しい技術を習得しているのでぜひ披露したいね。間違いなく新しいボブ・サップを見せられるはずだ。
—曙選手も12年間経験を積んできましたが、脅威に感じる部分は。
僕が気をつけなくてはいけないのは、彼のパンチだ。彼は体が大きいので、たとえ30回空振りしても1発あたればKOできる力がある。疲れてきた後半戦、体重が乗ったパンチをもらうと確実に効いてしまうだろう。規格外の大きさの選手とやるときはパンチを1発ももらってはいけないと頭に入れて試合をすべきだと自分では思っている。
—最後に、再戦を楽しみにしているファンにメッセージを。
今年の大晦日はビーストが戻ってくる。今度は大振りじゃなくてコンパクトなパンチが打てるようになっている。それを見て興奮して失神してくれ!