このコーナーでは、RIZIN出場選手や関係者の方々に、今まで観た試合・参戦した試合でいちばんの転機となったものを一つ選び、それにまつわるエピソードを語っていただきます。
■髙谷裕之
年末のRIZINでDJ.taikiとの対戦が決まった髙谷裕之。かつて千葉の伝説的な喧嘩番長だった髙谷は、格闘技をやりはじめてすぐに宇野薫と佐藤ルミナの試合を見て感銘を受け、自分もプロ格闘家として頑張ろうと思ったことがあるという。しかし、彼が転機の一戦に選んだのは2000年12月23日に開催されたPRIDE.12のヴァンダレイ・シウバvsダン・ヘンダーソン戦。結果は6-0でシウバの判定勝ちだった。
「あれはすごい試合でした。ものすごく印象に残っています。シウバは最初ボコボコにされて危ないシーンもあったのに、最終的に殴りまくって逆転したんですよね。あの試合を観て、格闘家としてもさらにモチベーションが上がりました。大好きな試合です。ああいう試合を見せたいか?いや、そりゃボコボコにされないで勝ったほうがいいでしょ(笑)」
■DJ.taiki
「ゆかり王国」と書かれたピンクの法被を“正装”とし、声優の田村ゆかりをこよなく愛するDJ.taiki。独特なキャラクターばかりが目立ってしまうが、彼の変則かつ高度な打撃技術には、年末の対戦相手である髙谷裕之も大いに警戒している。そんなDJ.taikiが転機となった試合に選んだのは、前回の廣田瑞人戦。Road to UFC: Japanに参加し、フェザー級トーナメント準決勝で、0-3で判定負けを喫した。
「転機はいくつもあるけど、やはり前回の廣田戦。バカバカ打ち合って、結局玉砕でした。正直、試合前ちょっと腑抜けになっていた部分もあったかもしれません。やめようかなとも思っていたんですけど、ゆかりんが見ていてくれて交流が持てたので、もう一度頑張ろうと。あの試合があったからこそ、今回はアメリカで練習に集中して、絶対やってやろうという気持ちになりました。すべてにおいて成長できるきっかけになった試合でした」